JIS C 8281-2-2:2012 家庭用及びこれに類する用途の固定電気設備用スイッチ―第2-2部:電磁遠隔制御式スイッチ(RCS)の個別要求事項 | ページ 3

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C 8281-2-2 : 2012
適否は,三つの別々の試験品に対しそれぞれの限度値で1回試験を行って判定する。
RCSは,正しく動作しなければならない。

20 機械的強度

  機械的強度は,JIS C 8281-1の箇条20による。

21 耐熱性

  耐熱性は,JIS C 8281-1の箇条21によるほか,次による。
JIS C 8281-1の21.1の前に,次の注記を追加する。
注記101 この箇条の要求事項は,スイッチング回路及び制御回路の両方に適用する。

22 ねじ,通電部及び接続部

  ねじ,導電部及び接続部は,JIS C 8281-1の箇条22による。

23 沿面距離,空間距離及びシーリングコンパウンドを通しての絶縁距離

  沿面距離,空間距離及びシーリングコンパウンドを通しての絶縁距離は,JIS C 8281-1の箇条23による
ほか,次による。
表20のそれぞれの欄に,次を追加する。
絶縁距離の詳細 mm
沿面距離
101 交流又は直流で生じる50 V以下の公称電圧で,かつ,JIS C 61558-2-6に従った安全絶縁変圧器
又は同等の有効性をもつ方法で商用電源から電気的に分離した電源からの供給によって,回路に
発生する電圧が加わる沿面距離A), B) は,次による。
− プリント配線材料上 − 汚損度1 0.025
− プリント配線材料上 − 汚損度2 0.04
− その他の絶縁材料上 − 材料グループIの絶縁材料を横断して 0.6
− その他の絶縁材料上 − 材料グループIIの絶縁材料を横断して 0.85
− その他の絶縁材料上 − 材料グループIIIの絶縁材料を横断して 1.2
空間距離
102 交流又は直流で生じる50 V以下の公称電圧で,かつ,JIS C 61558-2-6に従った安全絶縁変圧器
又は同等の有効性をもつ方法で商用電源から電気的に分離した電源からの供給によって,回路に
発生する電圧が加わる空間距離A) は,次による。
− 汚損度1 0.1
− 汚損度2 0.2
注記101 空間距離の値は,次の条件を用いたときのJIS C 60664-1の表F.2の値に基づいている。
− 交流又は直流50 Vの充電線の対地間電圧,過電圧カテゴリIII及びケースA(不平等電界)として,
JIS C 60664-1の表F.1に由来する800 Vの定格インパルス電圧
− 汚損度1及び2
沿面距離の値は,JIS C 60664-1の表F.4に基づいており,表F.3aの電力供給系統の公称電圧50 Vの場
合に対応した表F.4の集約した実効値50 Vの区分による。
注記102 公称電圧の定義については,IEC 60050-601(IEV 601-01-21)を参照。

――――― [JIS C 8281-2-2 pdf 11] ―――――

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C 8281-2-2 : 2012
(続き)
注A) この規格においては,次を適用する(JIS C 60664-1から引用)。
− ミクロ環境 : 沿面距離の規定値の決定に特に影響を及ぼす絶縁物の近傍の環境(JIS C 60664-1の3.12.2)。
− 汚損度 : ミクロ環境の予測できる汚損の特徴を示す数値(JIS C 60664-1の3.13)。
− 汚損度1 : どのような汚損も発生しないか又は乾燥状態で非導電牲の汚損だけを発生する。この汚損は,
どのような影響も及ぼさない(JIS C 60664-1の4.6.2参照)。
プリント配線板が,結露の発生,又は導電性,吸湿性若しくは水溶性の堆積物からの影響を受けない場合
には,RCSのプリント配線板に対して汚損度1の使用を認める。これは通常,プリント配線板及び/又は回
路をコーティングし,そのコーティングがJIS C 60664-3の規定に適合し,更に封止している場合,又は保護
コーティングによって,プリント配線板アセンブリ全体を密閉している場合にだけ実現可能となる。
− 汚損度2 : 非導電性の汚損だけは発生するが,結露によって一時的に導電性を引き起こすことが予測でき
る(JIS C 60664-1の4.6.2参照)。
プリント配線板及び/又は回路をコーティングし,そのコーティングがJIS C 60664-3の規定に適合してい
る場合,RCSのプリント配線板に対して汚損度2の使用を認める。
この規格では,絶縁材料をそのPTI値によって,四つのグループに分類している。
− 材料グループI 600 ≦ PTI
− 材料グループII 400 ≦ PTI < 600
− 材料グループIIIa 175 ≦ PTI < 400
− 材料グループIIIb 100 ≦ PTI < 175
材料グループIIIには,材料グループIIIa及び材料グループIIIbを含む。
材料は,JIS C 2134の方法に従って溶液Aを用いて測定したそのPTIが,当該グループで指定した低い方
の値以上であることを基準として,上記の四つのグループのいずれかに該当しなければならない。
B) プリント配線板の沿面距離の値は,汚損度1及び2について示している。その他の絶縁材料については,汚
損度2の沿面距離の値だけを許容する。
JIS C 8281-1の23.2の後に,次を追加する。
23.101 JIS C 8281-1の7.1.9Bに従って表20を適用する場合,SELVへの接続に適する制御回路をもつRCS
で,スイッチング回路にSELVよりも高い電圧を供給するものは,制御回路とスイッチング回路との間の
空間距離及び沿面距離が,6 mm以上でなければならない。
23.102 JIS C 8281-1の7.1.9Bに従って表20を適用する場合,エナメル線のエナメルが少なくともJIS C
3215-0-1のGrade 1である場合,制御コイルの電線と異極充電部及び露出した導電部との間の空間距離は,
エナメルがない場合の2/3まで減少することができる。

24 絶縁材料の耐過熱性,耐火性及び耐トラッキング性

  絶縁材料の耐過熱性,耐火性及び耐トラッキング性は,JIS C 8281-1の箇条24によるほか,次による。
JIS C 8281-1の24.1の前に,次の注記を追加する。
注記101 この項の要求事項は,スイッチング回路及び制御回路の両方に適用する。

25 耐腐食性

  耐腐食性は,JIS C 8281-1の箇条25による。

26 電磁環境両立性(EMC)

  電磁環境両立性(EMC)は,JIS C 8281-1の箇条26による。

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C 8281-2-2 : 2012
JIS C 8281-1の箇条26の後に,次の箇条を追加する。

101 制御回路の異常動作

  RCSは,制御回路が異常動作中の挙動(例えば,押しボタンの戻り不良)によって,周囲及び使用者に
危険を与えることがないような構造でなければならない。
常時通電するRCSについては,この試験は適用しない。
適否は,箇条15及び箇条16の要求事項に適合する3個の追加の試験品に対し,次の試験によって判定
する。
RCSを,通常の使用状態のように,つや消しの黒で塗装した約20 mmの厚さの松材の合板に取り付ける。
制御回路に連続的に定格電圧を加え,スイッチング回路は(定格電圧で)定格電流を1時間負荷する。
この試験の直後にRCSは,それまでどおりに動作し,かつ,次の条件を満足しなければならない。
− 標準テストフィンガ(JIS C 0922の検査プローブB)で接触可能なRCSの外郭及び支持合板のいかな
る部分も,温度上昇値は,75 Kを超えてはならない。
− 標準テストフィンガ(JIS C 0922の検査プローブB)で接触不可能な支持合板の温度上昇値は,100 K
を超えてはならない。
− RCSは,炎,材料の溶融,又は絶縁材料の赤熱小片若しくは燃焼滴下物を放出してはならない。
周囲温度まで冷却後,次を満足しなければならない。
− RCSは,箇条16に規定するスイッチング回路と制御回路との間の耐電圧試験に適合しなければなら
ない。ただし,試験電圧は,JIS C 8281-1の表14に規定する値の75 %に低減する。
− RCSは,引き続き10.1の要求事項に適合しなければならない。
次に,RCSのコイルに断続的に定格制御電圧に等しい電圧を加え,スイッチング回路には定格電圧によ
る定格電流を1時間流す。1回の動作サイクルは時間は2秒で,1秒間“入”,1秒間“切”とする。
コイルの温度上昇値は,抵抗法によって測定し,JIS C 4003の値を超えてはならない。
1個でも試験に不合格のときは,この要求事項に適合しないものとみなす。
参考文献
JIS C 0365 感電保護−設備及び機器の共通事項
注記 対応国際規格 : IEC 61140,Protection against electric shock−Common aspects for installation and
equipment(IDT)
JIS C 60364-4-41 低圧電気設備−第4-41部 : 安全保護−感電保護
注記 対応国際規格 : IEC 60364-4-41,Low-voltage electrical installations−Part 4-41: Protection for safety
−Protection against electric shock(IDT)
IEC 60050-601 International Electrotechnical Vocabulary−Chapter 601: Generation, transmission and
distribution of electricity−General

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C 8281-2-2 : 2012
C8
2
附属書JA
28
(参考)
1-
2-2
JISと対応国際規格との対比表
: 2012
IEC 60669-2-2:2006 Switches for household and similar fixed electrical installations−
JIS C 8281-2-2:2012 家庭用及びこれに類する用途の固定電気設備用スイッチ−
第2-2部 : 電磁遠隔制御式スイッチ(RCS)の個別要求事項 Part 2-2: Particular requirements−Electromagnetic remote-control switches (RCS)
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ご(V) JISと国際規格との技術的差異の理
国際 との評価及びその内容 由及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
1 適用範囲 定格電圧の上限値 1 JISとほぼ同じ 追加 タイプ2(JIS C 8281-1の7.1.9A 我が国の配電事情により,屋内配線で
参照)の場合は,30 A以下とするは30 Aを超える定格電流値は使用して
旨を追加した。 いない。
3 用語及び 定格電圧 3 JISとほぼ同じ 変更 注記を規定とした。 この注記は,規定的内容である。
定義 3.17
注記
3.18
注記
ラッチングRCS 3.107 JISとほぼ同じ 変更 “各位置に対応した個別のコイル我が国では,各位置に対応した個別の
コイルをもたない製品も存在する。
をもつもの。”を“各位置に対応可
能な一つ以上のコイルをもつも
の。”とした。
6 定格 推奨定格電圧 6 JISとほぼ同じ 追加 我が国の定格電圧である100 V, IEC規格が想定する欧州の配電事情と
6.1 125 V,200 V,250 V及び300 V 我が国の配電事情が異なるため,推奨
を追加した。 する定格電圧に追加した。
推奨定格制御電圧 6.101 JISとほぼ同じ 追加 我が国の定格電圧である100 V及 推奨の制御電圧の規定であるため,我
び200 Vを追加した。 が国の配電実情に合わせた。
削除 交流の110 V,130 V,220 V,230我が国ではスイッチの定格電圧が実際
V及び240 Vを削除。 の使用電圧より高い値(定格絶縁電圧)
直流の110 V及び220 Vを削除。 の表示となっている場合があり,誤使
用を避けるため推奨はしない。

――――― [JIS C 8281-2-2 pdf 14] ―――――

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C 8281-2-2 : 2012
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ご(V) JISと国際規格との技術的差異の理
国際 との評価及びその内容 由及び今後の対策
規格
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
8 表示 定格制御電圧に関する 8.1 JISとほぼ同じ 変更 定格制御電圧の表示は,定格電圧我が国ではスイッチの定格電圧が実際
表示要求 と異なる場合にだけの要求であるの使用電圧よりも高い値となっている
が,定格制御電圧が100 V以上で,
場合がある。例えば,海外から定格電
100 V又は200 V(標準電圧)以外圧及び定格制御電圧が120 Vのものを
の場合,定格電圧と同じ値でも表輸入した場合,使用者はこれを定格絶
示するとした。 縁電圧と勘違いし,商用電源電圧であ
る100 V回路で使用してしまうおそれ
がある。
23 沿面距 SELVへの接続に適す 23.101 JISとほぼ同じ 追加 “JIS C 8281-1の7.1.9Bに従ってSELVへの接続に適する制御回路をも
離,空間距 るRCSに関する要求 表20を適用する場合,”を追加しつRCSに関する絶縁距離の要求を適用
離及びシー た。 する条件を明記した。
リングコン エナメル線のエナメル 23.102 JISとほぼ同じ 追加 “JIS C 8281-1の7.1.9Bに従って制御コイルの電線と異極充電部及び露
パウンドを の厚さに関する要求 表20を適用する場合,”を追加し出した導電部間との間の空間距離を減
通しての絶 た。 らすことができる条件として,エナメ
縁距離 ル線のエナメルの厚さに関する要求を
適用する条件を明記した。
101 制御回 合格数の要求 101 JISとほぼ同じ 変更 注記を規定とした。 この注記は,規定的内容である。
路の異常動

JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : IEC 60669-2-2:2006,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 削除 国際規格の規定項目又は規定内容を削除している。
− 追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
− 変更 国際規格の規定内容を変更している。
C8
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
28
− MOD 国際規格を修正している。
1-
2-2 : 2012
2

JIS C 8281-2-2:2012の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60669-2-2:2006(MOD)

JIS C 8281-2-2:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 8281-2-2:2012の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC0445:1999
文字数字の表記に関する一般則を含む機器の端子及び識別指定された電線端末の識別法
JISC0920:2003
電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
JISC0922:2002
電気機械器具の外郭による人体及び内部機器の保護―検査プローブ
JISC2134:2007
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC2134:2021
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC2142:2016
固体電気絶縁材料―試験前及び試験時における標準状態
JISC2814-1:2009
家庭用及びこれに類する用途の低電圧用接続器具―第1部:通則
JISC2814-2-1:2009
家庭用及びこれに類する用途の低電圧用接続器具―第2-1部:ねじ形締付式接続器具の個別要求事項
JISC2814-2-2:2009
家庭用及びこれに類する用途の低電圧用接続器具―第2-2部:ねじなし形締付式接続器具の個別要求事項
JISC3215-0-1:2014
巻線共通規格―第0-1部:一般特性―エナメル銅線
JISC3307:2000
600Vビニル絶縁電線(IV)
JISC3662-5:2017
定格電圧450/750V以下の塩化ビニル絶縁ケーブル―第5部:可とうケーブル(コード)
JISC3663-4:2007
定格電圧450/750V以下のゴム絶縁ケーブル―第4部:コード及び可とうケーブル
JISC3663-4:2021
定格電圧450/750V以下のゴム絶縁ケーブル―第4部:コード及び可とうケーブル
JISC3664:2007
絶縁ケーブルの導体
JISC4003:2010
電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
JISC60664-1:2009
低圧系統内機器の絶縁協調―第1部:基本原則,要求事項及び試験
JISC60664-3:2019
低圧系統内機器の絶縁協調―第3部:汚損保護のためのコーティング,ポッティング及びモールディングの使用
JISC60695-2-10:2015
耐火性試験―電気・電子―第2-10部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―グローワイヤ試験装置及び一般試験方法
JISC60695-2-11:2016
耐火性試験―電気・電子―第2-11部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―最終製品に対するグローワイヤ燃焼性指数(GWEPT)
JISC61558-2-6:2012
入力電圧1 100V以下の変圧器,リアクトル,電源装置及びこれに類する装置の安全性―第2-6部:安全絶縁変圧器及び安全絶縁変圧器を組み込んだ電源装置の個別要求事項及び試験
JISC8303:2007
配線用差込接続器
JISC8340:1999
電線管用金属製ボックス及びボックスカバー
JISC8435:2018
合成樹脂製ボックス及びボックスカバー
JISC8463:1999
電気設備用電線管の外径及びねじ
JISH8610:1999
電気亜鉛めっき
JISH8617:1999
ニッケルめっき及びニッケル-クロムめっき
JISH8619:1999
電気すずめっき