JIS E 2002:2010 電車線路用金具試験方法 | ページ 2

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b) 試験用ジグは,試験中,変形,ひずみなどが生じないもので,試験用金具及び試験用電線に過度の応
力が加わらないような構造とし,測定誤差を生じないものでなければならない。
c) 試験用金具は,6.2.2による構造,外観,形状及び寸法の各試験が終了したものとする。
表2−試験用電線
金具の区分 種類 試験用電線
架 曲線引金具類 曲線引金具 CS6,CS11,CS15,CT及び JIS E 2101の適用トロリ線
線 CC
金 カーブイヤー D1,D2及びD3 JIS E 2101の85 mm2
具 カーブハンガ D4 亜鉛めっき鉄より線の7/2.60 mm
又は3/4.00 mm
振止金具類 振止金具 CS,CT及びCC JIS E 2101の適用トロリ線
亜鉛めっき鉄より線の7/3.20 mm
ちょう架金具類 ドロッパクリップ CD JIS G 4309のφ5.00 mm
ハンガイヤー CH JIS E 2101の適用トロリ線
D1及びD2 JIS E 2101の85 mm2
亜鉛めっき鉄より線の7/2.60 mm又は
3/4.00 mm
き電金具類 フィードイヤー CB及びCR JIS E 2101の適用トロリ線
JIS C 3105の1種100 mm2
D1,D2及びD3 JIS E 2101の85 mm2
JIS C 3307の100 mm2
JIS C 3102のφ0.45 mmを素線とする
19/27の複合銅より線
コネクタ CC JIS E 2101の適用トロリ線
JIS C 3105の1種100 mm2
接続金具類 ダブルイヤー C85,C110及びC170 JIS E 2101の適用トロリ線
D1 JIS E 2101の85 mm2
トリプルイヤー D2
引留金具類 引留クランプ BC325 JIS C 3105の1種の適用硬銅より線
BA510,PA200,PA300及び JIS C 3109の適用硬アルミニウムより
PA510 線
ワイヤターミナル T90S,T90T,T135S JIS G 3537の適用亜鉛めっき鋼より線
及びT135T の2種
アンカイヤー E85 JIS E 2101の85 mm2
ワイヤクリップ ワイヤクリップ 38-2,55-2,90-1,90-2, JIS G 3537の適用亜鉛めっき鋼より線
類 135-1及び135-2 の2種
セクションインシュ C種 85,110,150及び170 JIS E 2101の適用トロリ線
レータ D種 85 JIS E 2101の85 mm2
より線スリーブ 直線スリーブ SS JIS G 3537の適用亜鉛めっき鋼より線
の2種
SC,SH及びSA JIS C 3105の1種の適用硬銅より線
ジャンパスリーブ JC及びJA JIS C 3109の適用硬アルミニウムより
平行分岐スリーブ PC及びPA 線
補修スリーブ RC及びRA
Y分岐スリーブ YC JIS C 3102の適用電気用軟銅線を用い
たより線
JIS C 3105の1種の適用硬銅より線
注記 種類の記号は,JIS E 2201,JIS E 2219及びJIS E 2220を参照。

――――― [JIS E 2002 pdf 6] ―――――

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6.1.3 試験機,測定器の精度及び測定範囲
試験機,測定器の精度及び測定範囲は,次による。
a) 精度は,別に規定するものを除いて,この規格で規定する試験機及び測定器の精度とする。
b) 測定範囲は,有効測定値が読み取れるものとする。
6.1.4 試験時間の計測
試験時間の計測は,JIS E 2201,JIS E 2219及びJIS E 2220の規定値に達してから行い,試験を途中で
中断した場合は,再び最初から計測する。ただし,振動試験を途中で休止した場合は,その前後の試験時
間及び加振回数は加算してもよい。
6.1.5 試験用トルク
金具の試験時におけるボルト・ナット,押しねじ及び袋ねじの試験用トルクは,表3による。
表3−試験用トルク
単位 N・m
金具の区分 種類 ねじの 試験用トル 適用されるボルト類の
呼び ク 一例(参考)
架 曲線引金具類 曲線引金具 CS6,CS11,CS15,M8 25.0 Uボルト及びJボルト
線 CT及びCC M10 30.0 角根丸頭ボルト
金 カーブイヤー D1,D2及びD3 M20 40.0 袋ねじ
具 振止金具類 振止金具 CS,CT及びCC M10 30.0 Uボルト及び
角根丸頭ボルト
ちょう架金具類 ドロッパクリップ CD M10 30.0 角根丸頭ボルト
ハンガイヤー CH M8 25.0 だ円根丸頭ボルト
D1及びD2 M10 30.0 角根丸頭ボルト
M20 30.0 袋ねじ
き電金具類 フィードイヤー CB及びCR M10 35.0 角根丸頭ボルト
M14 30.0 袋ねじ
D1,D2及びD3 M10 25.0 押しねじ
M20 30.0 袋ねじ
コネクタ CC M10 35.0 角根丸頭ボルト
M14 30.0 袋ねじ
接続金具類 ダブルイヤー C85,C110及び M14 100.0 六角ボルト
C170
D1 M12 50.0
トリプルイヤー D2 M10 35.0
引留金具類 引留クランプ BC325 M16 120.0 Uボルト
BA510 M12 100.0
アンカイヤー E85 M20 40.0 袋ねじ
ワイヤクリップ類 ワイヤクリップ 38-2 M10 40.0 Uボルト
55-2 55.0
90-1及び90-2 M12 95.0
135-1及び135-2 110.0
セクションインシュレー C種 85,110,150及び M10 35.0 押しねじ
タ 170 M12 40.0
D種 85 M10 15.0 押しねじ

――――― [JIS E 2002 pdf 7] ―――――

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6.2 機械試験

6.2.1  試験機,測定器,支持台及び金具の取付方法
試験機,測定器,支持台及び金具の取付方法は,次による。
a) 荷重試験に用いる試験機は,JIS B 7721による。ただし,金具の種類によっては,張力計などを用い
た装置とする。
b) 寸法,変形量などの測定に用いる測定器は,JIS B 4652,JIS B 7502,JIS B 7503,JIS B 7507又はJIS
B 7516による。
c) 機械試験を行う支持台は,堅固なものとする。
d) 機械試験において,電線,ジグなどに対する金具の取付方法は,特に指定がない限り,架設状態に近
い状態とする。
なお,ハンガイヤーの引張荷重試験において,ハンガの支持は,ハンガの曲げ内径に相当する直径
の丸棒,ジグなどによる。
6.2.2 構造,外観,形状及び寸法試験
構造,外観及び形状の各試験は目視によって行い,寸法試験は金具の測定対象部位に適した測定器によ
って行う。
6.2.3 引張荷重試験
引張荷重試験は,次による。
a) 引張荷重試験における試験用金具の取付方法,並びに試験荷重を加える位置及び方向は,附属書Aに
よる。
なお,より線スリーブの引張荷重試験における電線の圧縮部とチャックとの間の長さ“つかみ間隔
(L)”は,1 000 mm以上とする。ただし,適用電線95 mm2以下の場合は,500 mm以上とする。
b) 耐引張荷重の測定は,荷重を規定値の75 %までは適宜に,その後は連続して徐々に増加して,規定値
に達し,安定してから,1分間保持する。耐引張荷重の測定終了後,外観,形状の確認及び寸法の測
定を行う。
c) 引張荷重の上昇中,ダブルイヤー及びセクションインシュレータのトロリ線接続金具は引張荷重8 kN
において,トリプルイヤーは引張荷重4 kNにおいて,及びワイヤクリップは規定値の60 %において,
それぞれボルト・ナットなどの再締付けを行う。
d) 最大引張荷重の測定は,荷重を耐引張荷重の規定値(より線スリーブは,適用電線の引張荷重の30 %)
までは適宜に,その後は連続して徐々に増加して加え,破壊(電線からの離脱,滑りなどを含む。)に
至らせ,最大引張荷重を測定する。
6.2.4 圧縮荷重試験
圧縮荷重試験は,次による。
a) 圧縮荷重試験における試験用金具の取付方法,並びに試験荷重を加える位置及び方向は,附属書Aに
よる。
b) 耐圧縮荷重の測定は,6.2.3 b)による。この場合,引張荷重は圧縮荷重に置き換える。
c) 最大圧縮荷重の測定は,6.2.3 d)による。この場合,引張荷重は圧縮荷重に置き換える。
6.2.5 ねじり試験
ねじり試験は,次による。
a) ねじり試験における試験用金具の取付方法,並びに試験荷重を加える位置及び方向は,附属書Bによ
る。

――――― [JIS E 2002 pdf 8] ―――――

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b) 耐ねじり荷重の測定は,6.2.3 b)による。この場合,引張荷重はねじり荷重に置き換える。
c) 最大ねじり荷重の測定は,6.2.3 d)による。この場合,引張荷重はねじり荷重に置き換える。
6.2.6 滑り試験
滑り試験は,次による。
a) 滑り試験における試験用金具の取付方法,並びに試験荷重を加える位置及び方向は,附属書Cによる。
b) 耐滑り荷重の測定は,6.2.3 b)による。この場合,引張荷重は滑り荷重に置き換える。
6.2.7 振動試験
振動試験は,次による。
a) 振動試験における試験用金具の取付方法,並びに試験荷重を加える位置及び方向は,附属書Dによる。
b) 耐加振回数の測定方法は,次による。
1) トロリ線の支持間隔は,1 500 mm以上とする。ただし,セクションインシュレータの試験において
は,両端のトロリ線接続金具から支持点までの間隔をそれぞれ750 mm以上とする。
2) トロリ線の張力は,試験に支障のない程度とする。
3) 金具のトロリ線への取付位置は,加振点の直上又はその付近とする。
なお,接続金具類の試料は,2個を1単位とする。
4) 振動の加え方は,トロリ線の大弧面を繰り返し押し上げて振動させる。振動は,複振幅(H)の正
弦波運動とするのがよい。
5) 振動試験に引き続き,同一試料によって,曲線引金具類,振止金具類,ちょう架金具類及びき電金
具類については滑り試験を,接続金具類及びセクションインシュレータについては引張荷重試験を
それぞれ行う。ただし,引張荷重試験において6.2.3 c)に規定する再締付けは行わない。
6.2.8 繰返し曲げ試験
繰返し曲げ試験は,次による。
a) 繰返し曲げ試験における試験用金具の取付方法,並びに試験荷重を加える位置及び方向は,附属書E
による。
b) 耐屈曲回数の測定方法は,丸線をジグに固定し,丸線の中心線を含む一つの平面内で,丸線の太さの
1.6倍の半径(小数点以下は切り上げる。)の円弧に沿って,約90度曲げ(これを曲げ1回とする。),
次に元の状態に戻し(これを曲げ2回とする。),次に反対の方向に約90度曲げ(これを曲げ3回とす
る。),次に元の状態に戻す(これを曲げ4回とする。)。このようにして繰返し曲げを行い,丸線の異
常の有無を調べる。
6.2.9 締付トルク試験
締付トルク試験は,金具を使用電線に固定し,ボルト・ナット,押しねじ,袋ねじなどをトルクレンチ
などによって試験値の約75 %までは適宜に,その後は連続して徐々にトルクを増加して締め付け,最大締
付トルクを測定する。
6.2.10 調整トルク試験
調整トルク試験は,次による。
a) 調整トルク試験における試験用金具の取付方法,並びに試験荷重を加える位置及び方向は,附属書F
による。
b) 調整トルクの測定方法は,ワイヤターンバックルを最大調整長さの状態にして,その両端に規定の引
張力を加え,ワイヤターンバックルの中心を回転させるときのトルクを測定する。

――――― [JIS E 2002 pdf 9] ―――――

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6.2.11 圧縮試験
圧縮試験における変形量の測定方法は,引留クランプ(圧縮式)及びスリーブに適用電線を挿入し,適
合ダイスで圧縮した後,その状態を目視によって調べ,寸法測定を行う。
寸法測定の部位は,次による。
a) 電線の中心線方向のスリーブの長さ。
b) 六角形圧縮のものは,圧縮方向の対辺寸法。
c) ひょうたん形圧縮のものは,圧縮方向の各短径寸法。

6.3 電気試験

6.3.1  試験用電源
試験用電源は,次による。
a) 試験用電源は,商用周波数の正弦波に近い交流とする。ただし,接続部電気抵抗の測定の場合,微小
電流測定を伴うときは,特に指定がない限り直流としてもよい。
なお,直流電源は,蓄電池,乾電池,若しくは直流発電機によるか,又は整流器によって整流した
ものとする。
b) 温度上昇試験及び過電流試験に用いる電源は,変圧器,発電機などとし,容量は指定された試験を行
うのに十分なもので,その電圧変動率は±5 %とする。
c) 耐電圧試験及び破壊電圧試験に用いる電源は,試験用変圧器などの高電圧発生装置とする。
なお,高電圧を発生する変圧器の二次側電流容量は,連続定格電流実効値で0.1 A以上とし,その
電圧変動率は±5 %とする。
注記 “試験用変圧器”とは,金具の絶縁耐力,破壊電圧などの試験に用いる変圧比の大きな変圧
器で,一次側は低圧とし,誘導電圧調整器などによって電圧調整を行い,二次側に高電圧を
発生させるものである。
d) 絶縁試験に用いる交流電圧は,波高率が1.341.48の間にあり,50 Hz又は60 Hzの商用周波数の電
圧とする。
e) 測定値は,交流の場合には実効値で,直流の場合には直流値でそれぞれ表す。
6.3.2 測定器及び装置
測定器及び装置は,次による。
a) 電圧計及び電流計は,JIS C 1102-1,JIS C 1102-2及びJIS C 1102-9の指示電気計器とし,その階級は
1級以上とする。ただし,静電電圧計の階級は,2.5級以上とする。また,デジタル式電気計器を使用
してもよい。ただし,精度は指示電気計器と同等以上とする。
なお,倍率器,分流器,計器用変流器などを計器と組み合わせて使用する場合,これらのものは,
計器と同一階級のものとする。
b) 接続部電気抵抗測定装置は,電流計,電圧計(電圧降下法)又はダブルブリッジとする。ただし,電
流計及び電圧計は,抵抗の有効数値をμΩで求められるものとし,ダブルブリッジは,抵抗値0.001 Ω
における正確率が±0.2 %のものとする。
c) 温度計は,JIS Z 8704に規定する1.0級相当以上の精度の計測器とする。ただし,熱電対は,JIS C 1602
のT又はJの1.5級以上とする。
d) 絶縁抵抗計は,JIS C 1302による1 000 V,2 000 MΩ絶縁抵抗計とし,その許容差は±5 %とする。
e) 試験用変圧器を用いる場合,電圧を低圧側で測定するときは,変圧比によって算出する。また,電圧
を高電圧側で測定するときは,計器用変成器と組み合わせた指示電圧計,静電電圧計などによる。

――――― [JIS E 2002 pdf 10] ―――――

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JIS E 2002:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS E 2002:2010の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB4652:2008
手動式トルクツールの要求事項及び試験方法
JISB7502:2016
マイクロメータ
JISB7503:2017
ダイヤルゲージ
JISB7507:2016
ノギス
JISB7516:2005
金属製直尺
JISB7721:2018
引張試験機・圧縮試験機―力計測系の校正方法及び検証方法
JISC1102-1:2007
直動式指示電気計器―第1部:定義及び共通する要求事項
JISC1102-2:1997
直動式指示電気計器 第2部:電流計及び電圧計に対する要求事項
JISC1102-9:1997
直動式指示電気計器 第9部:試験方法
JISC1302:2018
絶縁抵抗計
JISC1602:2015
熱電対
JISC3102:1984
電気用軟銅線
JISC3105:1994
硬銅より線
JISC3109:1994
硬アルミニウムより線
JISC3307:2000
600Vビニル絶縁電線(IV)
JISE2001:2002
電車線路用語
JISE2101:1990
みぞ付き硬銅トロリ線
JISE2201:2013
電車線路用架線金具
JISE2219:2001
電車線路用セクションインシュレータ
JISE2220:1957
直線ハンガイーヤ(無軌条電車用)
JISE2220:2001
電車線路用より線スリーブ
JISG0571:2003
ステンレス鋼のしゅう酸エッチング試験方法
JISG3537:2011
亜鉛めっき鋼より線
JISG4309:2013
ステンレス鋼線
JISH0401:2013
溶融亜鉛めっき試験方法
JISH0505:1975
非鉄金属材料の体積抵抗率及び導電率測定方法
JISK6911:1995
熱硬化性プラスチック一般試験方法
JISK8891:2006
メタノール(試薬)
JISZ2245:2016
ロックウェル硬さ試験―試験方法
JISZ2245:2021
ロックウェル硬さ試験―試験方法
JISZ2343-1:2017
非破壊試験―浸透探傷試験―第1部:一般通則:浸透探傷試験方法及び浸透指示模様の分類
JISZ8203:1964
単位記号
JISZ8203:2000
国際単位系(SI)及びその使い方
JISZ8401:2019
数値の丸め方
JISZ8703:1983
試験場所の標準状態
JISZ8704:1993
温度測定方法―電気的方法