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JIS K 0098:2016 規格概要
この規格 K0098は、燃料及び廃棄物の燃焼,金属精錬,化学反応工程などに伴って,煙道,煙突,ダクトなどに排出される排ガス中の一酸化炭素を分析する方法について規定。
JISK0098 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K0098
- 規格名称
- 排ガス中の一酸化炭素分析方法
- 規格名称英語訳
- Methods for determination of carbon monoxide in flue gas
- 制定年月日
- 1970年5月1日
- 最新改正日
- 2016年3月22日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 13.040.40, 71.040.40
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 環境測定 I-1 2021, 環境測定 I-2 2021, 環境測定 II 2021
- 改訂:履歴
- 1970-05-01 制定日, 1973-04-01 確認日, 1976-03-01 確認日, 1979-03-01 改正日, 1984-05-01 確認日, 1988-03-01 改正日, 1994-06-01 確認日, 1998-03-20 改正日, 2003-04-20 確認日, 2008-01-20 確認日, 2012-10-22 確認日, 2016-03-22 改正
- ページ
- JIS K 0098:2016 PDF [15]
K 0098 : 2016
pdf 目 次
ページ
- 1 適用範囲・・・・[1]
- 2 引用規格・・・・[1]
- 3 用語及び定義・・・・[1]
- 4 一般事項・・・・[1]
- 5 分析方法の種類及び概要・・・・[2]
- 6 試料ガス採取方法・・・・[2]
- 6.1 試料ガスの採取位置・・・・[2]
- 6.2 試料ガスの採取方法の種類・・・・[2]
- 6.3 試料ガス採取装置及び器具・・・・[2]
- 6.4 試料ガス採取装置の構成及び採取操作・・・・[3]
- 7 定量方法・・・・[7]
- 7.1 ガスクロマトグラフ法・・・・[7]
- 7.2 検知管法・・・・[11]
- 8 自動計測法・・・・[12]
- 9 分析結果の記録・・・・[12]
- 9.1 分析結果の表示及びデータの質の管理・・・・[12]
- 9.2 記録項目・・・・[12]
(pdf 一覧ページ番号 1)
――――― [JIS K 0098 pdf 1] ―――――
K 0098 : 2016
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人日本
環境測定分析協会(JEMCA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工
業規格を改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工
業規格である。
これによって,JIS K 0098:1998は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
(pdf 一覧ページ番号 2)
――――― [JIS K 0098 pdf 2] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 0098 : 2016
排ガス中の一酸化炭素分析方法
Methods for determination of carbon monoxide in flue gas
1 適用範囲
この規格は,燃料及び廃棄物の燃焼,金属精錬,化学反応工程などに伴って,煙道,煙突,ダクトなど
(以下,ダクトという。)に排出される排ガス中の一酸化炭素を分析する方法について規定する。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 7987 排ガス中の一酸化炭素自動計測器
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0055 ガス分析装置校正方法通則
JIS K 0095 排ガス試料採取方法
JIS K 0114 ガスクロマトグラフィー通則
JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門)
JIS K 0214 分析化学用語(クロマトグラフィー部門)
JIS K 0215 分析化学用語(分析機器部門)
JIS K 0216 分析化学用語(環境部門)
JIS K 0512 水素
JIS K 0804 検知管式ガス測定器(測長形)
JIS K 1101 酸素
JIS K 1107 窒素
JIS Z 8401 数値の丸め方
3 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 0211,JIS K 0214,JIS K 0215及びJIS K 0216による。
4 一般事項
一般事項は,次による。
a) 化学分析に共通する一般事項は,JIS K 0050による。
b) 排ガス試料採取に共通する一般事項は,JIS K 0095による。
c) ガスクロマトグラフィーに共通する一般事項は,JIS K 0114による。
d) 検知管法に共通する一般事項は,JIS K 0804による。
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K 0098 : 2016
e) 標準ガスは,国際単位系(SI)に対するトレーサビリティが確保されたものを用いる。
注記 トレーサビリティが確保された標準ガスには,国家計量標準(計量法第136条若しくは第144
条の規定に基づくjcss又はJCSS校正証明書が添付されたものがある。
f) 装置及び器具は,規定した機能を満足するものを用いる。
g) 一酸化炭素の分析に用いた排ガスなどは適切に処理する。
注記 ガスクロマトグラフ法とは,ガスクロマトグラフィーを示す。
5 分析方法の種類及び概要
分析方法の種類及び概要は,表1による。
表1−分析方法の種類及び概要
分析方法 分析方法の概要 適用条件
の種類 要旨 試料採取 定量範囲
ガスクロマ a) 熱伝導度検出器(TCD) 注射筒法,捕集バッグa) CD : 0.05 vol %以上 7.1参照
トグラフ法 b) 光イオン化検出器(PID)a)法又は捕集瓶法によ b) ID : 11 000 vol ppm b)
c) メタン化反応装置及び水素 る。 c) ID : 12 000 vol ppm
炎イオン化検出器(FID) 試料ガス採取量 :
上記のいずれかの検出器を備え100 mL10 L程度
たガスクロマトグラフを用い,
絶対検量線法によって一酸化炭
素濃度を求める。
検知管法 a) パラジウム塩が還元され,金
捕集バッグ法又は直接a) 150 vol ppm 7.2参照
採取法による。
属パラジウムを析出し,黄色 2.52 000 vol ppm
から黒褐色に変色する。 試料ガス採取量(捕集
バッグ法) :
b) 五酸化二よう素が還元され, b) 0.140 vol %
510 L程度
よう素を遊離し,白から褐色
に変色する。
いずれも変色の長さを基に一酸
化炭素濃度を求める。
自動計測法 a) 赤外線吸収方式 捕集バッグ法又は連続a) 050 vol ppmから 箇条8
b) 定電位電解方式 測定 05 000 vol ppmまで 参照
b) 0200 vol ppmから
02 000 vol ppmまで
注a) 放電型の光イオン化検出器には,ヘリウムプラズマ光イオン化検出器(HPID),バリア光放電イオン化検出
器(BID)などの種類がある。ランプ式光イオン化検出器は使用できない。
b) 濃度が高い場合,気体試料の導入量を減らす,試料の希釈を行うなどの手段を講じる。
6 試料ガス採取方法
6.1 試料ガスの採取位置
試料ガスの採取位置は,代表的なガスが採取できる点,例えばガスの流速の分布が均一な位置を選ぶ。
6.2 試料ガスの採取方法の種類
試料ガスの採取方法は,表1による。ただし,検知管法の場合は,それらに加えてガス採取器を使用す
る。
6.3 試料ガス採取装置及び器具
試料ガスの採取装置及び器具は,次の機能及び条件を備えなければならない。
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K 0098 : 2016
a) 試料ガス採取管は,排ガス中の共存成分によって腐食されないような管,例えばほうけい酸ガラス管,
ステンレス鋼管,石英ガラス管,四ふっ化エチレン樹脂製管などを用いる。
b) 試料ガス中にダストが混入することを防ぐため,試料ガス採取管の先端にろ過材を詰める。ただし,
詰められない場合は適切な位置にろ過材を詰める。
c) 配管中に水分が凝縮するおそれがある場合は,試料ガス採取管を120 ℃以上に加熱し,導管の途中に
凝縮液トラップを設ける。この場合,た(溜)まった凝縮液中に試料ガスがバブリングしないように,
トラップは容量の大きなものを用いる。
d) 加熱部分における配管の接続には,すり合わせ接手管,シリコーンゴム管又は四ふっ化エチレン樹脂
製管を用いる。
6.4 試料ガス採取装置の構成及び採取操作
6.4.1 ガスクロマトグラフ法の場合
6.4.1.1 試料ガス採取装置及び器具
試料ガス採取装置の例を図1,図2及び図3に示す。
6.4.1.2 試料ガスの捕集容器
試料ガスの捕集容器として次のものがある。
a) 注射筒 図1のHに例を示す注射筒形試料採取器を用い,内筒を引くことによって,これに試料ガス
を導入して採取する。注射筒のすり合わせ根部には,必要に応じグリースを少量塗布しておく。
b) 捕集バッグ 四ふっ化エチレン樹脂製,ポリプロピレン製など,ガスの透過性の小さいガス採取用の
もので内容積1 L以上の袋。使用前に破れなどによる漏れがないことを確認しておく。
c) 捕集瓶 試料ガスをガスの状態で捕集するガラス製の容器で,コックが二つ付いた流通採取用捕集瓶
(300500 mL)又はコックが一つ付いた真空採取用捕集瓶(1001 000 mL)とする。
6.4.1.3 試料ガスの採取操作
試料ガスの採取操作は,次のいずれかによる。
a) 注射筒法 注射筒法の試料ガスの採取操作は,次による。
なお,ここに示す装置の記号は,図1による。
1) 流路切替三方コック(G)を水平方向に開き,ポンプをつなぐ。
2) 針を外した注射筒(H)を流路切替三方コック(G)部にゴム管でつなぐ。
3) 流路切替三方コック(G)を全方向(水平方向及び上方向)に開く。
4) 注射筒(H)について吸引,押出しを数回繰り返して,導管内,トラップ(F)内及び注射筒(H)
内を試料ガスで十分に置換する。
5) 注射筒(H)に試料ガスを採取する1)。このとき,ガスメーター(K)の指針又はカウンターが作動
している状態であることを確認しながら採取する。
6) 流路切替三方コック(G)を閉じ,注射筒(H)を外し,手早く注射針を注射筒(H)に取り付け,
針先にゴム片を刺しておく。
7) 試料ガス中の一酸化炭素が高濃度である可能性が高い場合には,排気管を用いて排気ガスを外気に
排出するなど,作業者に対する安全面の配慮が必要である。
注1) 煙道内が負圧の場合,注射筒に試料ガスを採取できていない場合があるので注意する。
――――― [JIS K 0098 pdf 5] ―――――
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JIS K 0098:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.40 : 固定施設からの発生ガス
JIS K 0098:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7987:2006
- 排ガス中の一酸化炭素自動計測器
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0055:2002
- ガス分析装置校正方法通則
- JISK0095:1999
- 排ガス試料採取方法
- JISK0114:2012
- ガスクロマトグラフィー通則
- JISK0211:2013
- 分析化学用語(基礎部門)
- JISK0214:2013
- 分析化学用語(クロマトグラフィー部門)
- JISK0215:2016
- 分析化学用語(分析機器部門)
- JISK0216:2014
- 分析化学用語(環境部門)
- JISK0512:1995
- 水素
- JISK0804:2014
- 検知管式ガス測定器(測長形)
- JISK1101:2017
- 酸素
- JISK1107:2005
- 窒素
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方