JIS K 6775-2:2022 ガス用ポリエチレン管継手―第2部:スピゴット継手 | ページ 7

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7.16 ノッチ式内圧クリープ試験

  ノッチ式内圧クリープ試験は,ISO 13479による。

7.17 全周ノッチ式引張クリープ試験(FNCT)

  全周ノッチ式引張クリープ試験は,JIS K 6774の附属書JC(全周ノッチ式引張クリープ試験)による。

7.18 全周ノッチ式引張疲労試験(FNFT)

  全周ノッチ式引張疲労試験は,JIS K 6774の附属書JD(全周ノッチ式引張疲労試験)による。

7.19 融着適合性試験

  融着適合性試験は,管と管とをバット融着した供試管から7.1に規定する試験片を切り取り,7.12のシ
ャルピー衝撃強さ試験,7.20のバット融着部強度試験及び7.21の内圧クリープ試験による熱間内圧クリー
プ試験を行う。ただし,内圧クリープ試験は,7.17の全周ノッチ式引張クリープ試験又は7.18の全周ノッ
チ式引張疲労試験で代替することが可能である。
受渡当事者間の協定によって,供試管については呼び径50以上の管から1種類を選ぶことが可能であ
り,また,融着条件を定めることが可能である。

7.20 バット融着部強度試験

  バット融着部強度試験は,次による。
a) A法 : 融着後24時間及び加工後6時間経過した後,ISO 13953によって破断するまで引っ張り,破断
面の状況を目視で観察する。試験速度は5 mm/min±1 mm/min,試験温度は,23 ℃±2 ℃とする。
b) B法 : 融着後24時間及び加工後6時間経過した後,7.10によって破断するまで引っ張り,破断面の状
況を目視で観察する。
試験片を採取する共試管のバット融着条件の例は,JIS K 6774の附属書JE(バット融着条件)参照。
また,A法又はB法の選択は,受渡当事者間の協定による。

7.21 内圧クリープ試験

  内圧クリープ試験は,ISO 1167-1:2006による。
なお,試験は,次の式によって算出した試験圧力を用い,表17の試験条件による。試験温度は,常温内
− ℃,熱間内圧クリープ試験及び長期熱間内圧クリープ試験の場合は80 ℃
圧クリープ試験の場合は20 +
3
1
±1 ℃とする。
2
P
SDR1
ここで, P : 試験圧力(MPa)
管の円周応力(MPa)

――――― [JIS K 6775 pdf 31] ―――――

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表17−内圧クリープ試験条件
項目 温度 管の円周応力 MPa 試験時間
℃ PE 80 PE 100 h
常温内圧クリープ 20 9.0 12.0 100
熱間内圧クリープ 80 4.5 5.4 165
長期熱間内圧クリープ 80 4.0 5.0 1000
熱間内圧クリープ試験は,ぜい性破壊だけに適用する。規定の試験時間以内に延性破壊する場合は,よ
り低い応力を選定してもよい。このときの試験時間は,表18の円周応力に対する試験時間点を通る線から
求める。
表18−内圧クリープ試験条件(円周応力−試験時間)
PE 80 PE 100
円周応力 試験時間 円周応力 試験時間
MPa h MPa h
4.5 165 5.4 165
4.4 233 5.3 256
4.3 331 5.2 399
4.2 474 5.1 629
4.1 685 5.0 1000
4.0 1000 − −

7.22 引張伸び試験

  引張伸び試験は,JIS K 6815-1及びJIS K 6815-3による。この場合,試験速度は,表19による。
ただし,試験片は,7.14の促進耐候性試験終了後の試験片を用いる。
表19−引張伸び試験速度
試験片の厚さ 試験速度
mm mm/min
t,en≦5 100
5 t,en>12 25

7.23 ピーリング試験

  ピーリング試験は,ISO 13954による。試験片は,図5の形状とし,図6に示す装置に取り付け,試験
片が破壊するまで引張りを続ける。破壊状態を観察した後,電熱線部のぜい性離長さを測定し,融着接
合部の電線両端間の距離に対する比率(離長さ率)を百分率で求める。
なお,試験速度は,20 mm/min50 mm/minとし,試験温度は23 ℃±2 ℃とする。各供試体の試験数に
ついては,受渡当事者間の協議による。

――――― [JIS K 6775 pdf 32] ―――――

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単位 mm
図6−ピーリング試験装置例

7.24 加熱伸縮試験

  加熱伸縮試験は,JIS K 6814による。試験片は,7.1に規定する試験片とし,間隔が100 mmとなるよう
に標線を付ける。標線間の距離を測定した後,110 ℃±2 ℃の加熱浴槽又はオーブン内で表20に規定の時
間浸せき(漬)又は静置する。その後,試験片を取り出して23 ℃±2 ℃の空気中で自然冷却させた後,
標線間の距離を測定する。距離の変化率は,次の式によって算出し,3個の平均値を求める。
表20−加熱浴槽又はオーブンを用いる場合の試験条件
試験片厚さ 加熱時間
mm min
加熱浴槽の場合 オーブンの場合
t,en≦8 15 60
8 t,en>16 60 240
l1 l0
l 100
l0
ここで, l : 距離の変化率(%)
l0 : 加熱前の距離(mm)
l1 : 加熱後の距離(mm)

8 試験結果の数値の表し方

  試験の結果は,規定の数値より1桁下の位まで求めてJIS Z 8401によって丸める。

9 検査

9.1 一般

  検査は,形式検査1) 及び受渡検査2) とする。各検査は必要とする検査項目を箇条7によって試験し,箇
条5及び箇条6の規定に適合しなければならない。

――――― [JIS K 6775 pdf 33] ―――――

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なお,形式検査の抜取検査方式及び頻度は,受渡当事者間の協議による。
注1) 形式検査とは,製品の品質が設計で示された全ての特性を満足するかどうかを判定するための検
査をいう。
注2) 受渡検査とは,既に形式検査に合格したものと同じ設計·製造した製品の受渡しのときに,必要
と認められる特性を満足するものかどうかを判定するための検査をいう。

9.2 形式検査

9.2.1 材料の検査
材料の検査項目は,次による。
a) 密度検査
b) メルトマスフローレイト検査
c) 熱安定性検査
d) 揮発成分検査
e) 水分量検査
f) 顔料分散検査
g) 引張降伏応力検査
h) ガス成分耐久性検査
i) シャルピー衝撃強さ検査
j) 耐候性検査
k) 耐急速亀裂進展性検査
l) 耐低速亀裂成長性検査
m) 融着適合性検査
9.2.2 継手の検査
継手の検査項目は,次による。
a) 外観,色及び形状検査
b) 寸法検査
c) 内圧クリープ検査
d) バット融着部強度検査
e) 熱安定性検査
f) メルトマスフローレイト検査
g) 加熱伸縮検査

9.3 受渡検査

  検査項目は,受渡当事者間の協議による。受渡検査の項目の例を,次に示す。
a) 外観,色及び形状検査
b) 寸法検査
c) 内圧クリープ検査(熱間内圧クリープ検査)

――――― [JIS K 6775 pdf 34] ―――――

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10 表示

  表示は,次による。
a) 表示は,継手外面への直接の印刷,成形による刻印などによって行う。表示は,その方法によって,
クラック及び/又は他の種類の欠点を引き起こすことなく,通常の保管,気候及び取扱い,また,許
容される施工方法及び使用方法において,継手の使用期間にわたり,読み取りやすさが維持されなけ
ればならない。
b) 印刷による表示の場合には,表示は,継手と異なる色としなければならない。
c) 表示の品質及び大きさは,目視で読み取ることができなければならない。
d) 少なくとも表21の項目を表示しなければならない。
表21−表示する項目
項目 例
この規格の番号a) JIS K 6775-2
製造業者名又はその略号 製造業者の登録商標など
呼び径又は公称外径 第1種 : 50 A,第2種 : 63
コンパウンドの種類 PE 80
SDR SDR 11又はその略号
製造年月又はその略号 製造年月の略号,ロット番号など
内部流体の種類a) ガス
注a) この規格の番号及び内部流体の種類は,継手用のラベル
又は包装袋に表示してもよい。

11 包装及びこん(梱)包

  包装及びこん包は,次による。
a) 品質上の劣化を防止することが可能な包装及びこん包でなければならない。
b) 可能な限り,継手個々にプラスチック袋に包装し,ダンボール箱にこん包する。
c) プラスチック袋及び/又はダンボール箱には,次の事項を記載したラベルを貼り付けなければならな
い。
1) 製造業者名又はその略号
2) 継手の種類及び呼び径又は公称外径
3) 製造年月又はその略号
4) こん包数

12 取扱い上の注意事項

  取扱い上の注意事項を,取扱説明書,技術資料などに記載することが望ましい。
注意事項の例を,次に示す。
a) 継手の保管,取扱い,施工及び設計には,直射日光の遮断,火災に十分配慮する。
b) 管及び継手の融着条件及び融着適合性には十分配慮する。
c) 施工の準備が完了するまで,継手をこん包したまま保管することが望ましい。

――――― [JIS K 6775 pdf 35] ―――――

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JIS K 6775-2:2022の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 4437-1:2014(MOD)
  • ISO 4437-3:2014(MOD)

JIS K 6775-2:2022の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 6775-2:2022の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB7502:2016
マイクロメータ
JISB7503:2017
ダイヤルゲージ
JISB7507:2016
ノギス
JISK2231:1993
流動パラフィン
JISK6774:2013
ガス用ポリエチレン管
JISK6774:2022
ガス用ポリエチレン管
JISK6812:2003
ポリオレフィン管,継手及びコンパウンドの顔料分散又はカーボン分散の評価方法
JISK6814:2008
熱可塑性プラスチック管―加熱伸縮率試験方法
JISK6815-1:2002
熱可塑性プラスチック管―引張特性の求め方―第1部:一般試験方法
JISK6815-3:2002
熱可塑性プラスチック管―引張特性の求め方―第3部:ポリオレフィン管
JISK6900:1994
プラスチック―用語
JISK6922-2:2018
プラスチック―ポリエチレン(PE)成形用及び押出用材料―第2部:試験片の作製方法及び特性の求め方
JISK7111-1:2012
プラスチック―シャルピー衝撃特性の求め方―第1部:非計装化衝撃試験
JISK7112:1999
プラスチック―非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法
JISK7139:2009
プラスチック―試験片
JISK7161-1:2014
プラスチック―引張特性の求め方―第1部:通則
JISK7161-2:2014
プラスチック―引張特性の求め方―第2部:型成形,押出成形及び注型プラスチックの試験条件
JISK7210-1:2014
プラスチック―熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレイト(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の求め方―第1部:標準的試験方法
JISK7251:2002
プラスチック―水分含有率の求め方
JISK7350-4:2008
プラスチック―実験室光源による暴露試験方法―第4部:オープンフレームカーボンアークランプ
JISK8105:2013
エチレングリコール(試薬)
JISK8839:2007
2-プロパノール(試薬)
JISK8858:2007
ベンゼン(試薬)
JISK8891:2006
メタノール(試薬)
JISQ9001:2015
品質マネジメントシステム―要求事項
JISZ8401:2019
数値の丸め方