JIS K 8984:2018 硫酸銅(II)(試薬) | ページ 2

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2) 試料を溶かした直後に濁りの程度をb)と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を上方又
は側方から観察する。
e) 判定 d)によって操作し,次の1)及び2)に適合するとき,“希硫酸溶状 : 試験適合(規格値)”とする。
1) 試料溶液の濁りは,b)の濁りより濃くない。
2) ごみ,浮遊物などの異物は,ほとんど認めない。

6.4 塩化物(Cl)

  塩化物(Cl)の試験方法は,6.4.1又は6.4.2のいずれかによる。
6.4.1 塩化銀比濁法
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 硝酸(1+2) 6.3 a) 1)による。
2) 硝酸銀溶液(20 g/L) 6.3 a) 2)による。
3) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL) 6.3 a) 4)による。
b) 器具 主な器具は,次による。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c)による。
2) 洗浄ろ紙 JIS P 3801に規定するろ紙(5種C)を硝酸(1+2)50 mLで2回洗い,更に水50 mLで
2回洗ったもので,その最終洗液20 mLを共通すり合わせ平底試験管にとり,硝酸(1+2)1 mL及
び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加えて15分間放置後に澄明であることを確認する。必要であれば,
洗浄を繰り返す。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,共通すり合わせ平底試験管に試料3.0 gをはかりとり,水45 mLを加え,硝酸
(1+2)を加えて60 mLにし,溶かす[必要ならば洗浄ろ紙(5種C)でろ過する。](B液)。共通
すり合わせ平底試験管にB液20 mL(試料量1.0 g)をとる。
2) 比較溶液の調製は,共通すり合わせ平底試験管にB液20 mLをとり,硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを
加え,水浴中で10分間加熱した後,冷却し,洗浄ろ紙(5種C)を用いてろ過した後,水5 mLで
洗う。ろ液と洗液とを合わせる。
3) 試料溶液に硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加え,比較溶液に塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL)3.0 mL
を加え,それぞれに,水を加えて30 mLにして振り混ぜた後,15分間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管
の上方又は側方から観察して濁りを比較する。
d) 判定 c)によって操作し,試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃
くないとき,“塩化物(Cl) : 質量分率0.003 %以下(規格値)”とする。
6.4.2 イオンクロマトグラフィー
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 溶離液 溶離液は,装置の種類及びカラムに充した陰イオン交換体の種類によって異なるので,
塩化物イオン(Cl-)のピークと近接するピークとの分離度1) 1.3以上で分離できるものを用いる。
注記1 溶離液は,脱気するか,又は脱気した水を用いて調製するとよい。操作中,溶離液に新
たな気体が溶け込むのを避けるための対策を講じるとよい。
注1) イオンクロマトグラフの性能として分離度(R)は1.3以上なければならない。定期的に確
認するとよい。分離度を求めるには,溶離液を一定の流量(例えば,0.5 mL/min2 mL/min)
で流す。クロマトグラムのピーク高さがほぼ同程度となるような濃度の陰イオン混合溶液

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を調製して,クロマトグラムを作成し,次の式によって算出する。
2 tR 2tR 1
R tR1 W1 W2
ここに, tR1 : 第1ピークの保持時間(秒)
tR2 : 第2ピークの保持時間(秒)
W1 : 第1ピークのピーク幅(秒)
W2 : 第2ピークのピーク幅(秒)
2) 二酸化炭素を除いた水 JIS K 8001の5.8 c)(二酸化炭素を除いた水)による。
3) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL) 6.3 a) 4)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) メンブランフィルター(ろ過が必要な場合に用いる。) 孔径約0.2 μmのメンブランフィルターを装
着したもので,逆浸透膜,蒸留法,イオン交換法,紫外線照射,ろ過などの方法のいずれか,又は
組合せによって精製した分析に影響しない水で洗浄したもの。
2) 試料調製用シリンジ(ろ過が必要な場合に用いる。) 1 mL2.5 mLの容量をもつもの。
注記2 溶液中のごみなどを除くために,メンブランフィルターとともに用いて,溶液をろ過す
る。
3) 試料導入装置 ループインジェクト方式で,容量5 μL200 μLのもので,イオンクロマトグラフに
試料の一定量を再現よく導入できるもの。
4) ピストン式ピペット JIS K 0970に規定するもの。
5) イオンクロマトグラフ 装置の構成は,JIS K 0127に規定するもので,サプレッサー及び金属を除
去できる前処理装置(金属除去サプレッサーなど)をもつもの。装置の例を,図1に示す。
バルブ 分離カラムサプレッサ−
ポンプ
デガッサ 検出器
前処理装置
廃液
溶離液 バルブ 超純水 再生液
試料
図1−イオンクロマトグラフの例
c) 分析条件 分析条件は,次による。
なお,別の分析条件でも同等の感度及び分離度が得られることを確認した場合には,その条件を用
いてもよい。
1) 検出器の種類 恒温槽内に設置された又は温度補償機能付き電気伝導度検出器。
2) カラム充剤 基材に陰イオン交換体を表面被覆したもの。
3) 分離カラム 内径2 mm5 mm,長さ10 cm25 cmのステンレス鋼製又は合成樹脂製のもので,分
離カラムの汚染を防ぐため,ガードカラムを接続したもの。
4) ガードカラム 分離カラムを劣化などから守るカラム。試料又は移動相に含まれるきょう雑物・不

――――― [JIS K 8984 pdf 7] ―――――

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純物による分離カラムの汚染,劣化などを防ぐ目的で,分離カラムの上流(通常,インジェクター
と分離カラムとの間)に接続する。
5) カラム温度 使用するカラムの仕様に適し,ピークの分離が確保できる温度に設定する。
6) 溶離液の流量 カラムの最適流量に設定する。
7) 再生液 再生液は,サプレッサーを用いる場合に使用する。あらかじめ分離カラムと組み合わせて
ベースラインの位置及びピーク感度の確認を行い,サプレッサーの性能を確保する。
注記3 金属除去サプレッサーの場合,このサプレッサー用の再生液として50 mMしゅう酸アン
モニウム溶液などが用いられる。
8) 再生液の流量 サプレッサーの能力が維持できる最適流量。
9) 試料溶液及び検量線溶液の注入量 適切な注入量を選択する。
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料0.5 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,JIS K 0557に規定するA4
の水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。濁りがある場合,メンブランフィルターでろ
過する。
2) 検量線溶液の調製は,3個の全量フラスコ100 mLそれぞれに,ピストン式ピペットで,表2に示す
塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL)の体積を3段階とり,JIS K 0557に規定するA4の水を標線まで
加えて混合する。
別に,用いた水を空試験溶液とする。試料の調製にメンブランフィルターを用いた場合は,同様
にろ過する(それぞれ,Y0液,Y1液,Y2液及びY3液とする。)。
表2−採取する標準液の体積
標準液 mg/mL 採取量 μL
Y0(空試験溶液) Y1 Y2 Y3
塩化物標準液(Cl) 0.01 0 50 100 150
3) イオンクロマトグラフを作動できる状態にし,分離カラムに溶離液を一定の流量で流しておく。サ
プレッサーを必要とする装置では,再生液を一定の流量で流しておく。
4) 0液,Y1液,Y2液,Y3液及び試料溶液の一定量を,試料導入装置を用いてイオンクロマトグラフ
に注入して,クロマトグラムを記録する。
なお,あらかじめ塩化物イオン(Cl-)のピークの保持時間は,確認しておく。
e) 計算 JIS K 0127の9.5.2(絶対検量線法)によって検量線を作成し,塩化物の含有率を計算する。
f) 判定 d)によって操作し,計算して得られた含有率が規格値を満足しているとき,“塩化物(Cl) : 質
量分率0.003 %以下(規格値)”とする。

6.5 ナトリウム(Na)及びカリウム(K)

  ナトリウム(Na)及びカリウム(K)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 塩酸(2+1) JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積2と水の体積1とを混合したもの。
2) ナトリウム標準液(Na : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,ナトリウム標準液(Na : 0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8150に規定する塩化ナト
リウム2.54 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合

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する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,水を標線まで加えて混合する。ポリエ
チレン製瓶などに保存する。
3) カリウム標準液(K : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,カリウム標準液(K : 0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8121に規定する塩化カリウ
ム1.91 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。
この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,水を標線まで加えて混合する。ポリエチレン
製瓶などに保存する。
b) 装置 主な装置は,次による。
− フレーム原子吸光分析装置 装置の構成は,JIS K 0121に規定するもの。
c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表3に示す。
表3−分析種の測定波長の例
分析種 測定波長 nm
ナトリウム(Na) 589.0
カリウム(K) 766.5
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料2.0 gを全量フラスコ200 mLにはかりとり,塩酸(2+1)2 mL及び水50 mL
を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する(S液)(6.6の試験にも用いる)。S液10 mL(試料
量0.1 g)を全量フラスコ100 mLに正確にとり,水を標線まで加えて混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,S液10 mL(試料量0.1 g)を全量フラスコ100 mLに正確にとり,ナトリウム
標準液(Na : 0.01 mg/mL)10 mL及びカリウム標準液(K : 0.01 mg/mL)10 mL水を加え,水を標
線まで加えて混合する(Y液)。
3) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,表3に示す測
定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれアセチレン−空気フレ
ーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値n1及びY液の指示値n2を読み取る。
4) 測定結果は,X液の指示値n1とY液の指示値からX液の指示値を引いたn2−n1とを比較する。
e) 判定 d)によって操作し,n1がn2−n1より大きくないとき,“ナトリウム(Na) : 質量分率0.1 %以下
(規格値)”,“カリウム(K) : 質量分率0.1 %以下(規格値)”とする。
注記 分析種の含有率(質量分率 %)を求める場合は,次の式によっておおよその参考値を求める
ことができる。
n1
B
n2 n1
A 100
1 000
ここに, A : 分析種の含有率(質量分率 %)
B : 用いた標準液中の分析種の質量(mg)
m : はかりとった試料の質量(g)

6.6 鉛(Pb)及び鉄(Fe)

  鉛(Pb)及び鉄(Fe)の試験方法は,6.6.1又は6.6.2のいずれかによる。
6.6.1 フレーム原子吸光法

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フレーム原子吸光法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 鉛標準液(Pb : 0.1 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,鉛標準液(Pb : 0.1 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8563に規定する硝酸鉛(II)1.60 g
を全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,硝酸(1+2)25 mLを加えて溶かし,水を標線まで加えて
混合する。この液100 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,硝酸(1+2)25 mLを加え,更
に水を標線まで加えて混合する。
2) 鉄標準液(Fe : 0.1 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,鉄標準液(Fe : 0.1 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8982に規定する硫酸アンモニウム鉄
(III)・12水8.63 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,硝酸(1+2)25 mL及び水を加えて溶
かし,水を標線まで加えて混合する。この液100 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,硝酸
(1+2)25 mLを加え,水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存する。
b) 装置 主な装置は,次による。
− フレーム原子吸光分析装置 6.5 b)による。
c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表4に示す。
表4−分析種の測定波長の例
分析種 測定波長 nm
鉛(Pb) 283.3
鉄(Fe) 248.3
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,6.5のS液30 mL(試料量0.3 g)を全量フラスコ100 mLに正確にとり,水を標
線まで加えて混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,6.5のS液30 mL(試料量0.3 g)を全量フラスコ100 mLに正確にとり,鉛標準
液(Pb : 0.1 mg/mL)1.5 mL及び鉄標準液(Fe : 0.1 mg/mL)0.9 mL水を加え,水を標線まで加えて
混合する(Y液)。
3) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,表4に示す測
定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれアセチレン−空気フレ
ーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値n1及びY液の指示値n2を読み取る。
4) 測定結果は,X液の指示値n1をY液の指示値からX液の指示値を引いたn2−n1と比較する。
e) 判定 d)によって操作し,n1がn2−n1より大きくないとき,“鉛(Pb) : 質量分率0.05 %以下(規格値),
鉄(Fe) : 質量分率0.03 %以下(規格値)”とする。
注記 分析種の含有率(質量分率 %)を求める場合は,次の式によっておおよその参考値を求める
ことができる。
n1
B
n2 n1
A 100
1 000
ここに, A : 分析種の含有率(質量分率 %)
B : 用いた標準液中の分析種の質量(mg)
m : X液に含まれる試料の質量(g)

――――― [JIS K 8984 pdf 10] ―――――

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