8
Z 3604 : 2016
表2−ミグ溶接のワイヤの径及び溶接電流範囲の例(直流)
単位 A
ワイヤの径(mm) 0.6 0.8 1.0 1.2 1.4 1.6 2.0
溶接電流範囲 2050 40100 (60) (80) 130310 (100) 200430
70180 110250 150350
ワイヤの径(mm) 2.4 2.8 3.2 4.0 4.8 5.6 6.4
溶接電流範囲 250500 300580 350650 400750 450850 500950 600以上
注記 括弧内は,パルス溶接時の最低電流を示す。
2) 溶加棒及び溶接ワイヤは,結露,汚れなどが生じないように保管する。また,取扱いには素手及び
汚れた手袋は避ける。
3) 溶接用タングステン電極は,JIS Z 3233に規定するものを使用し,電極棒の径に対する溶接電流範
囲例は,表3に示す。
表3−タングステン電極棒の径に対する溶接電流範囲の例(交流)
単位 A
電極棒の径 溶接電流範囲
(mm) 純タングステン トリエーテッドタングステン,酸化ランタン
タングステン及び酸化セリウムタングステン
1.0 1060 2080
1.6 20100 30130
2.0 40130 50180
2.4 50160 60220
3.2 100210 110290
4.0 150270 170360
4.8 200350 220450
5.0 200350 220450
6.4 250450 −
b) 溶接用副資材としてのシールドガスは,次による。
1) シールドガスは,溶接方法,板厚,溶接姿勢などに応じて,アルゴン,ヘリウム又はこれらの混合
ガスを使用する。
なお,使用するアルゴンは,JIS Z 3253による。
2) シールドガス中に含まれる水分は,ポロシティ発生に大きな影響を及ぼすので,ガスの露点は十分
に低く保たれる必要がある。要求品質が厳しい場合においては,溶接作業前にトーチ先端における
シールドガスの露点を測定し,十分に低いことを確認した上で溶接作業を行うことが望ましい。
13.2.5 継手の開先準備(例えば,形状及び寸法)
a) 開先は,継手の形状,厚さ,溶接方法,溶接姿勢,層数,裏当て及び裏はつりの有無,作業上の制約,
要求品質などを考慮して決定する。参考として表4表6に代表的な開先形状及び寸法について示す。
b) 板厚に4 mm以上の差がある場合,又は薄いほうの板厚が4 mm未満で厚いほうとの間に2 mm以上の
差がある場合の突合せ継手の開先形状は,一般的には,厚板側にテーパを設け,急激な断面変化を避
ける。この場合の開先形状例は,図1による。
c) 開先加工は,機械的な方法によって滑らかに仕上げる。
――――― [JIS Z 3604 pdf 11] ―――――
9
Z 3604 : 2016
表4−板の突合せ継手及びT継手の開先形状並びに寸法
単位 mm
継手の 開先形状 板厚 溶接 ルート面 ルート間隔 開先角度 備考
種類 層数 ティグ ミグ ティグ ミグ ティグ ミグ
突 I形 t≦6 12 − a≦3 a≦2 −
合
せ
継
手
V 4≦t≦25 1以上 b≦3 a≦3 θ °=5090°
形
裏 4≦t 1以上 b≦3 3≦a≦6 θ °=4570° c=2050
当 t'=410
て
金
付
き
V
形
X 8≦t 2以上 b≦2 a≦3 θ °=5090° 裏はつり後
形 裏溶接する。
U 16≦t 2以上 3≦b≦5 a≦2 θ °=4060° r=48
形
H 16≦t 2以上 b≦3 a≦2 θ °=4060° r=68
形 裏はつり後
裏溶接する。
J形 16≦t 2以上 − 3≦b≦ − a≦2 − r=68
θ °=
5 40
60°
両 16≦t 2以上 − b≦3 − a≦2 − r=68
θ °=
J形 50 裏はつり後
90° 裏溶接する。
――――― [JIS Z 3604 pdf 12] ―――――
10
Z 3604 : 2016
表4−板の突合せ継手及びT継手の開先形状並びに寸法(続き)
単位 mm
継手の 開先形状 板厚 溶接 ルート面 ルート間隔 開先角度 備考
種類 層数 ティグ ミグ ティグ ミグ ティグ ミグ
突 K 16≦t 2以上 − b≦3 − a≦2 − θ °=
裏はつり後
合 形 50 裏溶接する。
せ
継 90°
手
T す 1≦t 1以上 − a≦2 −
継 み
手 肉
レ 4≦t≦12 1以上 b≦2 a≦2 θ °=5060°
形
J形 10≦t 1以上 2≦b≦4 a≦2 θ °=4060° d≦6
r=48
裏当てを用
いるか裏は
つり後裏溶
接する。
K 8≦t≦25 2以上 b≦2 a≦2 θ °=5060° 裏はつり後
形 裏溶接する。
両 16≦t 2以上 b≦3 a≦2 θ °=4060° d≦6
J形 r=48
裏はつり後
裏溶接する。
注記 c 裏当て金の幅 d ルート半径中心と相手部材との距離 r ルート半径
――――― [JIS Z 3604 pdf 13] ―――――
11
Z 3604 : 2016
表5−管の突合せ継手の開先形状及び寸法
単位 mm
継 開先形状 板厚 溶接 ルート面 ルート間隔 開先角度 備考
手 層数
の
種
類 ティグ ミグ ティグ ミグ ティグ ミグ
I形 t=3 12 − a≦2 − 角を面取
りしても
よい。
V 3≦t≦151以上 b≦2 − a≦3 − θ °=8090° −
形 外径 (水平回転管)
20600 θ °=80110°
(鉛直固定管,水
平固定管)
裏 3≦t≦301以上 b≦2 a≦6 θ °=7080° c=20
θ °=
当 外径 (水平回転管) 60 50
て
金 30 θ °=70110° 90° t'=25
付
き 1 200 (鉛直固定管,水
V 平固定管)
形
U 3≦t≦301以上 1≦b≦3 a≦3 θ °=6070° e=7以下
形 外径 r=35
30 ミグの場
1 200 合初層は
ティグで
ルートを
溶かすこ
とが望ま
しい。
注記 c 裏当て金の幅 e ルート半径付与間距離 r ルート半径
――――― [JIS Z 3604 pdf 14] ―――――
12
Z 3604 : 2016
表6−板の大電流ミグ溶接及びDCENティグ溶接継手の開先形状及び寸法
単位 mm
継 開先形状 板厚 溶接 ルート面 ルート間隔 開先角度 備考
手 層数
の
種
類 ティグ ミグ ティグ ミグ ティグ ミグ
I形 12≦t≦30 2(両面各 − − 0≦a≦ − 大電流ミグ
1層) 2 角を面取り
してもよい。
X 25≦t≦ 2以上 − 4≦b≦ − 0≦a≦ − 大電流ミグ
θ °=
形 100 25 2 60
100°
H 25≦t≦ 2以上 − 10≦b − 0≦a≦ − 大電流ミグ
θ °=
形 100 ≦25 2 30 r=68
45°
I形 1≦t≦50 1(片面1 − 0≦a≦ − − DCENティ
層) 1 グ
2(両面各 角を面取り
1層) してもよい。
注記 r ルート半径
単位 mm
t≧4,かつ,d=(T−t)≧4
又は
t<4,かつ,d=(T−t)≧2
図1−板厚の異なる母材の開先形状
13.2.6 取付け,ジグ,固定具などによるひずみ防止及びタック溶接
a) 前処理は,次による。
取付作業に先立ち,母材の継手部分に前処理を行う。前処理はできる限り溶接直前に行う。やむを
得ず,前処理から溶接まで時間が生じる場合には,例えば,開先保護テープなどを利用して,継手部
に汚れ,ほこり及び油分が付着しないよう対策する。母材の継手部分は,次に示す1) 又は2) の方法
によって,表面の酸化物,又は他の付着物が溶接欠陥の原因とならないように,十分清浄にする。
1) 機械的方法
有機溶剤か又はそれに劣らない方法による脱脂後,清浄なステンレス鋼製細毛ワイヤブラシで強
く研磨するか,又はそれに劣らない方法で酸化皮膜を除去する。材料の表面状態によって,脱脂だ
け又は酸化皮膜除去でもよい。
2) 化学的方法
――――― [JIS Z 3604 pdf 15] ―――――
次のページ PDF 16
JIS Z 3604:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 77 : 金属工学 > 77.120 : 非鉄金属 > 77.120.10 : アルミニウム及びアルミニウム合金
- 25 : 生産工学 > 25.160 : 溶接,ろう付け及びはんだ付け > 25.160.10 : 溶接工程
JIS Z 3604:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH4000:2014
- アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
- JISH4040:2015
- アルミニウム及びアルミニウム合金の棒及び線
- JISH4080:2015
- アルミニウム及びアルミニウム合金継目無管
- JISH4090:1990
- アルミニウム及びアルミニウム合金溶接管
- JISH4100:2015
- アルミニウム及びアルミニウム合金の押出形材
- JISH4140:1988
- アルミニウム及びアルミニウム合金鍛造品
- JISH5202:2010
- アルミニウム合金鋳物
- JISH5302:2006
- アルミニウム合金ダイカスト
- JISZ2305:2013
- 非破壊試験技術者の資格及び認証
- JISZ2343-1:2017
- 非破壊試験―浸透探傷試験―第1部:一般通則:浸透探傷試験方法及び浸透指示模様の分類
- JISZ3001:1999
- 溶接用語
- JISZ3001:1950
- 医療用刀
- JISZ3080:1995
- アルミニウムの突合せ溶接部の超音波斜角探傷試験方法
- JISZ3081:1994
- アルミニウム管溶接部の超音波斜角探傷試験方法
- JISZ3082:1995
- アルミニウムのT形溶接部の超音波探傷試験方法
- JISZ3090:2005
- 溶融溶接継手の外観試験方法
- JISZ3105:2003
- アルミニウム溶接継手の放射線透過試験方法
- JISZ3232:2009
- アルミニウム及びアルミニウム合金の溶加棒及び溶接ワイヤ
- JISZ3233:2001
- イナートガスアーク溶接並びにプラズマ切断及び溶接用タングステン電極
- JISZ3253:2011
- 溶接及び熱切断用シールドガス
- JISZ3400:2013
- 金属材料の融接に関する品質要求事項
- JISZ3410:2013
- 溶接管理―任務及び責任
- JISZ3422-2:2003
- 金属材料の溶接施工要領及びその承認―溶接施工法試験―第2部:アルミニウム及びアルミニウム合金のアーク溶接
- JISZ3811:2000
- アルミニウム溶接技術検定における試験方法及び判定基準