JIS Z 9096:2012 床面に設置する蓄光式の安全標識及び誘導ライン | ページ 5

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Z 9096 : 2012
B.3 測定条件
測定は,蓄光式の安全標識及び誘導ラインが設置された場所において,通常の照明下で行う。
B.4 測定準備
測定に当たっての準備は,次による。
a) 励起光源は,蓄光式の安全標識及び誘導ラインが設置されている光源によって行う。
b) 光源は少なくとも20分前に点灯しておく。
c) 輝度を測定する20分以上前に蓄光式の安全標識及び誘導ラインの表面を清掃し,砂,小石,水などを
除去しておく。
d) 励起は20分以上連続して行い,この間は光源と蓄光式の安全標識及び誘導ラインの間に影を作らない
ようにする。
e) 表面が,ガラス製などで蓄光式の安全標識及び誘導ラインの表面の発光層に厚みがある場合は,遮光
していない部分から外光が測定部に到達する場合があるため当該の蓄光式の安全標識及び誘導ライン
の全体を遮光性のあるカバーなどで覆う必要がある。
B.5 りん光輝度の測定
B.5.1 照度及び紫外線強度の測定
設置場所における照度及び紫外線強度の測定は,設置した蓄光式の安全標識及び誘導ラインの面と同じ
角度で測定することが望ましい。
測定に用いる測定器は,照度計については,6.10.6.2.2に規定する照度計を用い,紫外線強度計について
は,市販品の紫外線強度計(波長360480 nm)でトレーサビリティをもつ体系下で校正された製品を用
い,次回以降の測定についても,同一機種の測定器で測定することが望ましい。また,紫外線強度計につ
いては,メーカ名,形番,製造番号,校正年月日(校正証明書),分光感度応答度データなどを記録してお
くことが望ましい。
注記 設置場所における照度の測定は,設置後の光源変化の確認だけでなく,蓄光式の安全標識及び
誘導ラインを選ぶときの参考になる。
励起中に蓄光式の安全標識及び誘導ラインの近傍に照度計の測光部を蓄光式の安全標識及び
誘導ライン等の表面と平行に置き,励起中の照度及び紫外線強度を測定し,測定したデータを
記録する。
測定に当たって注意すべき事柄を,次に示す。
a) 測定直前及び測定中に光の照射を増減してはならない。
b) 光源及び測定器には急激な温度変化を与えないようにする。
c) 測定器は,測定する蓄光式の安全標識及び誘導ラインの近傍に置き,両者の光源からの距離がほぼ同
一とみなせる位置に置く。
d) 励起時間中に測定する場合は,測定器によって励起光を遮断し,励起が不十分とならないよう配慮す
る。
e) 周辺から測定器に入る光が遮断されないよう,測定者の位置及び器物の配置に配慮する。
B.5.2 輝度計
所定時間の励起が完了した後,蓄光式の安全標識及び誘導ラインのりん光輝度を計測する。測定に使用
する輝度計は,6.10.6.2.1に規定する輝度計又はこれによって校正された測定器を用いる。

――――― [JIS Z 9096 pdf 21] ―――――

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Z 9096 : 2012
B.5.3 測定部位
蓄光式の安全標識及び誘導ラインの測定部位は,次による。
a) 全体の中のりん光輝度の代表点の1か所で,かつ,測定器が必要とする測定領域を十分カバーできる
面積が確保されている箇所とする。
b) 測定部位は,シンボルマーク,矢印,文字など非発光部を避けた箇所とする。
c) 蓄光式の安全標識及び誘導ラインの発光状態にむらがあり,1か所の測定点が明らかに輝度の代表点
とみなされない場合は,2か所以上の明部及び暗部を測定する。
B.5.4 測定方式
設置場所における蓄光式の安全標識及び誘導ラインの測定方法は,実測方式又は予測方式によって行う。
実測方式とは,蓄光式の安全標識及び誘導ラインの励起遮断後のりん光輝度を,一定時間経過後に実測す
る方式のことをいい,予測方式とは,あらかじめ想定したりん光輝度の減衰特性(経過時間及びりん光輝
度の関係)を測定器に記憶し,測定時には,短時間の計測による測定値の時間的推移から,長時間後のり
ん光輝度を推定する測定方法のことをいう。
B.5.5 測定手順
B.5.5.1 実測方式による測定手順
実測方式の測定手順は,次による。
a) 励起の完了後,B.5.3に記載した部位を測定するよう輝度計をセットする。
b) 測定部位には外光が入らないように遮光手段を設ける。
c) 測定部位は,測定器に備えられたファインダなどの照準器で確認する。
d) 励起が完了してから,20分後に輝度を測定しその結果を記録する。10分後,60分後及びそれ以降に
ついては,受渡当事者間の協議による。
引き続き次の蓄光式の安全標識及び誘導ラインを測定する場合は,a) d) の作業を繰り返す。
B.5.5.2 予測方式による測定
B.5.5.2.1 予測方式による測定の準備
予測方式の場合は,測定に先立ち,まずは測定しようとするりん光材料の減衰特定(励起完了後の経過
時間及びりん光輝度の関係)を,あらかじめ把握しておく。このために,多くの経過時間点にて輝度を測
定し,両者の相関関係を明確化するプロセスが事前に必要となる。この特性は,りん光材料の種類によっ
て異なることがあり,その場合には,りん光材料ごとに減衰特性を用意しておくことが望ましい。
B.5.5.2.2 予測方式による測定の手順
測定するりん光材料の減衰特性を用いて,予測方式で測定する手順は次による。
a) 励起の完了後,B.5.3に記載した部位を測定するよう輝度計をセットする。
b) 測定部位には外光が入らないように遮光手段を設ける。
c) 測定部位は,測定器に備えられたファインダなどの照準器で確認する。
d) 測定を開始する。
e) 輝度計は20分後の輝度値を推定するに必要な時間だけ測定を続けた後,測定を終了する。
f) e) で得られた測定値とあらかじめ用意した減衰特性とから,測定器がもつ固有の手順を通して,20
分後の測定値を算出する。10分後,60分後及びそれ以降については,受渡当事者間の協議による。
g) 測定値を記録する。
引き続き次の蓄光式の安全標識及び誘導ラインを測定する場合は,a) g) の作業を繰り返す。

――――― [JIS Z 9096 pdf 22] ―――――

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Z 9096 : 2012
B.6 階段壁面に設置した蓄光式の安全標識及び誘導ラインのりん光輝度の測定
階段壁面に設置した蓄光式の安全標識及び誘導ラインの照度,紫外線強度及びりん光輝度の測定につい
てもB.1B.4に示したものと同様とする。
B.7 データの保存
測定した日時,場所,測定回数,測定部位,光源の種類・形式・照度・紫外線強度,りん光輝度などを
所定の様式で保存しておく。また,りん光輝度の数値については,測定器から外部出力によるデータが望
ましい。

――――― [JIS Z 9096 pdf 23] ―――――

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附属書C
(参考)
点検及び保守
C.1 点検及び保守
蓄光式の安全標識及び誘導ラインは,適切な間隔で比較用の照合標本を用いて目視検査及び洗浄を行う
ことが望ましい。
蓄光式の安全標識及び誘導ラインの劣化,脱色又は脱落があれば,業務日誌に記録して直ちに交換する
ことが望ましい。また,光源が機能しているかどうかを点検しランプその他の照明器具の脱落及び故障が
あれば,それを記録し,修理又は交換することが望ましい。
設置場所におけるりん光輝度の測定は,附属書Bによって行い,りん光輝度の数値が一定の数値を下回
る場合は,当該の蓄光式の安全標識及び誘導ラインを取り替えることが望ましい。
蓄光式の標識及び誘導ラインを設置する場合は,設置する蓄光式の安全標識及び誘導ラインと同一の照
合標本を,当該の蓄光式の安全標識及び誘導ラインに関する文書とともに保管しておくことが望ましい。
保守は随時行い,点検については消防法などの法規で定められているものはそれに従い,定められてい
ない場合については,少なくとも1年に1回実施することが望ましい。
参考文献 JIS C 1609-2 照度計−第2部 : 取引又は証明用

JIS Z 9096:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 9096:2012の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISA1451:1994
建築材料及び建築構成部分の摩耗試験方法(回転円盤の摩擦及び打撃による床材料の摩耗試験方法)
JISA1454:2016
高分子系張り床材試験方法
JISA1509-10:2020
セラミックタイル試験方法―第10部:耐薬品性試験方法
JISA1509-4:2014
セラミックタイル試験方法―第4部:曲げ破壊荷重及び曲げ強度の測定方法
JISA5422:2019
窯業系サイディング
JISA5430:2018
繊維強化セメント板
JISA6909:2014
建築用仕上塗材
JISB0601:2013
製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―用語,定義及び表面性状パラメータ
JISB1501:2009
転がり軸受―鋼球
JISC1609-1:2006
照度計 第1部:一般計量器
JISG4305:2012
冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4305:2021
冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISH8682-1:2013
アルミニウム及びアルミニウム合金の陽極酸化皮膜の耐摩耗性試験方法―第1部:往復運動平面摩耗試験
JISK2235:1991
石油ワックス
JISK5600-5-6:1999
塗料一般試験方法―第5部:塗膜の機械的性質―第6節:付着性(クロスカット法)
JISK5600-6-1:2016
塗料一般試験方法―第6部:塗膜の化学的性質―第1節:耐液体性(一般的方法)
JISK6741:2016
硬質ポリ塩化ビニル管
JISK7100:1999
プラスチック―状態調節及び試験のための標準雰囲気
JISK7201-2:2007
プラスチック―酸素指数による燃焼性の試験方法―第2部:室温における試験
JISK7350-2:2008
プラスチック―実験室光源による暴露試験方法―第2部:キセノンアークランプ
JISK7350-4:2008
プラスチック―実験室光源による暴露試験方法―第4部:オープンフレームカーボンアークランプ
JISK8575:2018
水酸化カルシウム(試薬)
JISL0849:2013
摩擦に対する染色堅ろう度試験方法
JISZ0237:2009
粘着テープ・粘着シート試験方法
JISZ8716:1991
表面色の比較に用いる常用光源蛍光ランプD65―形式及び性能
JISZ9095:2011
安全標識―避難誘導システム(SWGS)―蓄光式
JISZ9101:2018
図記号―安全色及び安全標識―安全標識及び安全マーキングのデザイン通則
JISZ9103:2018
図記号―安全色及び安全標識―安全色の色度座標の範囲及び測定方法
JISZ9104:2005
安全標識―一般的事項
JISZ9107:2008
安全標識―性能の分類,性能基準及び試験方法