JIS A 5015:2018 道路用鉄鋼スラグ | ページ 2

                                                                                              3
A 5015 : 2018
3.6
利用模擬試料
道路用鉄鋼スラグの出荷から,利用が終了し,解体後の再利用時又は最終処分時も含めたライフサイク
ルの合理的に想定し得る範囲の中で,環境安全性に関して最も配慮すべき道路用鉄鋼スラグの状態を模擬
した試料。この試料は,形式検査に用いる。
3.7
道路用鉄鋼スラグ試料
形式検査又は受渡検査に用いるために,適切な試料採取方法で採取した道路用鉄鋼スラグ。
3.8
環境安全品質基準
環境安全品質として必要と認められる検査項目について定められた,溶出量及び含有量で示される基準
値の総称。形式検査結果の判定の際の基準とする。
3.9
環境安全受渡検査判定値
受渡検査において,環境安全品質基準への適合性を道路用鉄鋼スラグ試料を用いて保証するために基準
となる値(以下,受渡検査判定値という。)。
3.10
環境安全形式試験
形式検査において,道路用鉄鋼スラグの環境安全品質基準に対する適合性を判定するために実施する試
験(以下,形式試験という。)。溶出量試験及び含有量試験で構成される。
3.11
環境安全受渡試験
受渡検査において,道路用鉄鋼スラグの受渡検査判定値に対する適合性を判定するために実施する試験
(以下,受渡試験という。)。溶出量試験及び含有量試験で構成される。
3.12
修正CBR試験
所要の締固め度における粒状路盤材のCBRを求める試験。

4 種類及び呼び名

  種類及び呼び名は,表1による。

――――― [JIS A 5015 pdf 6] ―――――

4
A 5015 : 2018
表1−種類及び呼び名
種類 呼び名 用途(参考)
水硬性粒度調整鉄鋼スラグ HMS−25 上層路盤材
粒度調整鉄鋼スラグ MS−25 上層路盤材
クラッシャラン鉄鋼スラグ CS−40 下層路盤材
CS−30
CS−20
単粒度製鋼スラグ SS−20 加熱アスファルト混合物用
SS−13
SS−5
クラッシャラン製鋼スラグ CSS−30 れき(瀝)青安定処理(加熱
CSS−20 混合)用

5 品質

5.1 一般事項

  道路用鉄鋼スラグは,細長いもの又は薄いもの,ごみ,泥,有機物などの異物に使用上有害な量を含ん
ではならない。
5.2 水硬性粒度調整鉄鋼スラグ,粒度調整鉄鋼スラグ及びクラッシャラン鉄鋼スラグの物理的・化学的
性質及び粒度
5.2.1 物理的・化学的性質
物理的・化学的性質は,7.27.5によって試験し,表2の規定に適合しなければならない。
表2−物理的・化学的性質
項目 呼び名 適用試験 適用
HMS−25 MS−25 CS−40 CS−30 CS−20 箇条
呈色判定 呈色なし 7.2 高炉徐冷スラグを用いた道路用
鉄鋼スラグに適用する。
水浸膨張比 % 1.0 以下 7.3 製鋼スラグを用いた道路用鉄鋼
スラグに適用する。
単位容積質量 kg/L 1.50以上 − − − 7.4 −
一軸圧縮強さ MPa 1.2以上 − − − − 7.5 −
修正CBR % −b) −b) −b) −b) −b) −a) −
注a) 修正CBRは,JIS A 1210で求めた最適含水比で試料の含水比を調整後,各層92,42,及び17回の突固め回
数で各々の供試体を作成する。その後,各々の供試体でJIS A 1211に従い,CBRと乾燥密度との関係を求め,
所要の締固め度に対するCBRを修正CBRとする。
b) 受渡当事者間の協議によって品質を規定することができる。
5.2.2 粒度
粒度は,7.8によって試験し,表3に適合しなければならない。

――――― [JIS A 5015 pdf 7] ―――――

                                                                                              5
A 5015 : 2018
表3−粒度
単位 %
呼び名 粒度 ふるいを通るものの質量分率
範囲 JIS Z 8801-1に規定する金属製網ふるいの公称目開き
mm 53 mm 37.5 mm 31.5 mm 26.5 mm 19 mm 13.2 mm 4.75 mm 2.36 mm 425 μm 75 μm
HMS−25 250 − − 100 95100 − 6080 3560 2545 1025 310
MS−25 250 − − 100 95100 − 5585 3065 2050 1030 210
CS−40 400 100 95100 − − 5080 − 1540 525 − −
CS−30 300 − 100 95100 − 5585 − 1545 530 − −
CS−20 200 − − − 100 95100 6090 2050 1035 − −
5.2.3 水硬性粒度調整鉄鋼スラグの配合に関する留意事項
水硬性粒度調整鉄鋼スラグは,水硬性を発現させるために高炉水砕スラグを添加することがある。高炉
徐冷スラグが富配合の水硬性粒度調整鉄鋼スラグに高炉水砕スラグを添加すると,高炉徐冷スラグに含ま
れる硫黄成分と高炉水砕スラグに含まれるアルミニウム成分とから,エトリンガイトが生成し,エトリン
ガイトの生成量が多量になると路盤の膨張によって路面が隆起する場合がある。このため製造業者は,過
去の路面隆起発生事例などを参考にして,水硬性粒度調整鉄鋼スラグに使用する高炉徐冷スラグ及び高炉
水砕スラグの配合割合を決定する。

5.3 単粒度製鋼スラグの物理的・化学的性質及び粒度

5.3.1  物理的・化学的性質
物理的・化学的性質は,7.3,7.6及び7.7によって試験し,表4の規定に適合しなければならない。
表4−物理的・化学的性質
項目 呼び名 適用試験
SS−20 SS−13 SS−5 箇条
水浸膨張比 % 2.0 以下 7.3
表乾密度 g/cm3 2.45 以上 7.6
吸水率 % 3.0 以下 7.6
すりへり減量 % 30 以下 7.7
5.3.2 粒度
粒度は,7.8によって試験し,表5に適合しなければならない。
表5−粒度
単位 %
呼び名 粒度範囲 ふるいを通るものの質量分率
mm JIS Z 8801-1に規定する金属製網ふるいの公称目開き
26.5 mm 19 mm 13.2 mm 4.75 mm 2.36 mm 1.18 mm
SS−20 2013 100 85100 015 − − −
SS−13 135 − 100 85100 015 − −
SS−5 52.5 − − 100 85100 025 05

5.4 クラッシャラン製鋼スラグの物理的・化学的性質及び粒度

5.4.1  物理的・化学的性質
物理的・化学的性質は,7.3及び7.7によって試験し,表6の規定に適合しなければならない。

――――― [JIS A 5015 pdf 8] ―――――

6
A 5015 : 2018
表6−物理的・化学的性質
項目 呼び名 適用試験
CSS−30 CSS−20 箇条
水浸膨張比 % 2.0 以下 7.3
すりへり減量 % 50 以下 7.7
5.4.2 粒度
粒度は,7.8によって試験し,表7に適合しなければならない。
表7−粒度
単位 %
呼び名 粒度範囲 ふるいを通るものの質量分率
mm JIS Z 8801-1に規定する金属製網ふるいの公称目開き
37.5 mm 31.5 mm 26.5 mm 19 mm 13.2 mm 4.75 mm 2.36 mm
CSS−30 300 100 95100 − 5585 − 1545 530
CSS−20 200 − − 100 95100 6090 2050 1035

5.5 道路用鉄鋼スラグの環境安全品質基準

  道路用鉄鋼スラグの環境安全品質は,7.9によって試験を行い,表8の規定に適合しなければならない。
表8−環境安全品質基準
項目 溶出量 含有量a)
mg/L mg/kg
カドミウム 0.01 以下 150以下
鉛 0.01 以下 150以下
六価クロム 0.05 以下 250以下
ひ素 0.01 以下 150以下
水銀 0.000 5 以下 15以下
セレン 0.01 以下 150以下
ふっ素 0.8 以下 4000以下
ほう素 1 以下 4000以下
注a) ここでいう含有量とは,同語が一般的に意味する“全含有
量”とは異なることに注意を要する。

6 エージング

6.1   水硬性粒度調整鉄鋼スラグ,粒度調整鉄鋼スラグ及びクラッシャラン鉄鋼スラグに用いる製鋼スラ

水硬性粒度調整鉄鋼スラグ,粒度調整鉄鋼スラグ及びクラッシャラン鉄鋼スラグに用いる製鋼スラグは,
蒸気エージング(配管方式,加圧方式など)又は6か月以上大気エージングをしたものでなければならな
い。ただし,電気炉系スラグを3か月以上大気エージングをし,水浸膨張比が0.6 %以下となる場合は,
施工実績などを参考にし,膨張性が安定したことを十分確認してエージング期間を短縮することができる。

6.2 単粒度製鋼スラグ及びクラッシャラン製鋼スラグに用いる製鋼スラグ

  単粒度製鋼スラグ及びクラッシャラン製鋼スラグに用いる製鋼スラグは,3か月以上大気エージングを
したものでなければならない。

――――― [JIS A 5015 pdf 9] ―――――

                                                                                              7
A 5015 : 2018

7 試験方法

7.1 試料の採取

  試料は,全体を代表するように採取し,合理的な方法で縮分して供試試料とする。

7.2 呈色判定試験

  呈色判定試験は,附属書Aによる。

7.3 水浸膨張試験

  水浸膨張試験は,附属書Bによる。ただし,加熱アスファルト混合物用に粒度別でエージングをしてい
る場合は,使用する粒度で水浸膨張比を求め,あらかじめ表B.1に示す粒度によって求めた水浸膨張比と
の相関から,表B.1の粒度での水浸膨張比に換算する。

7.4 単位容積質量試験

  単位容積質量試験は,JIS A 1104による。

7.5 一軸圧縮試験

  一軸圧縮試験は,附属書Cによる。

7.6 表乾密度及び吸水率試験

  表乾密度及び吸水率試験は,JIS A 1110による。ただし,試料は,公称目開き13.2 mmのふるいを通過
し,公称目開き4.75 mmのふるいに残留するものであって,その全質量は,約2 kgとする。

7.7 すりへり試験

  すりへり試験は,JIS A 1121による。ただし,試料は,公称目開き13.2 mmのふるいを通過し,公称目
開き4.75 mmのふるいに残留するものであって,その全質量は,5 000±10 gとする。試験に用いる鋼球数
は,8個とし,その全質量は,3 330±25 gとする。
なお,試験機の回転速度は,毎分3033回とし,回転数は,500回とする。

7.8 粒度試験

  粒度試験は,JIS A 1102による。ただし,水硬性粒度調整鉄鋼スラグ及び粒度調整鉄鋼スラグの公称目
開き75 μmのふるいを通過する量についての試験は,JIS A 1103による。
なお,水硬性粒度調整鉄鋼スラグ及び粒度調整鉄鋼スラグの試料は,微粒分量試験をした後のふるい残
留分とし,用いるふるいには,JIS Z 8801-1に規定する金属製網ふるいの公称目開き425 μmを追加する。

7.9 環境安全品質試験

  環境安全品質試験は,附属書Dによる。

8 検査

8.1 検査項目

  道路用鉄鋼スラグの検査は,道路用鉄鋼スラグの種類に応じて表9の○印で示す項目について行う。

――――― [JIS A 5015 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS A 5015:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 5015:2018の関連規格と引用規格一覧