JIS A 9011:2020 木質材料の難燃薬剤処理方法 | ページ 4

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A 9011 : 2020
附属書C
(規定)
作業液の不揮発分の測定
C.1 一般
この附属書は,作業液の不揮発分の測定について規定する。
なお,作業液の不揮発分は,あらかじめ,試験液1) を用いて不揮発分と比重との検量線を作成し,それ
を用いて,作業液の比重から算出してもよい。
注記 この附属書で試料溶液とは,6.2.3に規定されているものをいう。
注1) 試験液とは,難燃薬剤成分(表2参照)を用いて調製した任意の濃度の溶液をいう。
C.2 作業液の不揮発分測定
作業液の不揮発分測定は,次による。
a) 器具 器具は,次による。
1) ガラスシャーレ JIS R 3503の付表2(ガラス器具の品質)に規定するもの又はこれと同等のもの
で,2枚一組(上蓋,底側容器)の底側容器の内径が6 cm9 cm程度を用いる。また,ガラスシャ
ーレの保管にはデシケーターを用い,かつ,JIS Z 0701に規定するシリカゲル(A形1種)などの
乾燥剤を入れてデシケーター内を乾燥状態に保つ。
2) 電子天びん(秤) 感量0.01 gのもの。
3) 乾燥器 乾燥器は,(103±2)℃を維持できるもの。
b) 手順 手順は,次による。
1) ガラスシャーレ(2枚一組)の質量を0.01 gの桁まで精ひょう(秤)する(mg)。
2) 上蓋を開け,底側容器に試料溶液を約15 g入れ,再び上蓋をかぶせ,質量を0.01 gの桁まで精ひょ
う(秤)する(mgs2)。
3) 上蓋を開けた状態で,(103±2)℃に保持された乾燥器にガラスシャーレ(2枚一組)を静置し,16
時間乾燥する。
4) 乾燥後,底側容器に上蓋をかぶせ,シリカゲルなどを入れたデシケーター中で20分間30分間放
冷する。
5) 冷却後,ガラスシャーレ(2枚一組)の質量を0.01 gの桁まで精ひょう(秤)する(mgs0)。
6) 作業液の不揮発分は,質量分率 %で表し,式(C.1)を用いて算出する。
mgs 0 mg
s 100 (C.1)
mgs 2 mg
ここに, ρs : 試料溶液の不揮発分(質量分率 %)
mg : ガラスシャーレの質量(g)
mgs2 : 試料溶液を入れたガラスシャーレの質量(g)
mgs0 : 乾燥後のガラスシャーレの質量(g)
C.3 検量線を用いた作業液の不揮発分の算出
検量線を用いた作業液の不揮発分の算出は,次による。
a) 検量線の作成 検量線の作成は,次による。

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1) 検量線に用いる試験液を作成する。試験液は,難燃薬剤成分(表2参照)を用いて任意の濃度のも
のを複数調製する。
なお,試験液の調製には,使用済みの作業液を使用してはならない。
2) 各試験液の比重を,JIS K 0061に従って測定する。
3) 各試験液の不揮発分を,C.2に従って測定する。
4) 2)及び3)から得た各試験液の比重及び不揮発分から検量線を作成する。
b) 作業液の不揮発分の計算及び確認 試料溶液の比重をJIS K 0061に従って測定し,a) 4)で作成した検
量線を用いて作業液の不揮発分(質量分率 %)を算出する。

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