JIS C 2107:2011 電気絶縁用粘着テープ試験方法 | ページ 5

                                                                                             17
C 2107 : 2011
測定開始後,最初の25 mmの長さの測定値は無視する。そのあと試験板又は背面を試験するテープ
から引きはがされた50 mmの長さの粘着力測定値を平均し,引きはがし粘着力の値として使用する(図
10参照)。
注記2 測定者は,試験板への貼り付け操作は,できる限り手早く行い,体温の伝導によって試
験板の温度変化をできるだけ少なくするのが望ましい。
図10−引きはがし時の測定ジグの一例

11.5 結果

11.5.1 一般
試験結果は,引きはがし粘着力を,ニュートン毎10ミリメートル(N/10 mm)で記録する。
11.5.2 結果の報告
試験報告には,次の事項を記載する。
a) この規格名称又は規格番号
b) 試料の識別(製品番号,ロット番号など)
c) 界面破壊,凝集破壊など試験中の離モード
d) 試験結果
e) 用いた試験方法(試験板に対する試験の場合“試験法A-1”,背面に対する試験の場合“試験法A-2”)
f) この試験法に逸脱した場合,“特記事項”として内容を記載する。
例えば,標準の1分を超える放置時間を採用した場合,試験片の幅が24 mm未満の場合,標準状態
[温度23±1 ℃,相対湿度(50±5)%]以外の場合など。

――――― [JIS C 2107 pdf 21] ―――――

18
C 2107 : 2011

12 低温での背面粘着力

12.1 試験片

  11.3に規定するものと同じ種類の試験片を用いる。試験片の数は,3片とする。
試験片は,背面用に更に3片必要とする。

12.2 手順

  試験片を貼り付ける前の3枚の試験板及び6枚の試験片を,個別製品規格に規定する低温の環境下で
2時間放置する。ローラは,試験温度と同じ温度にする。ローラは,その大きさのため,規定温度に長時
間放置する必要がある。試験片は同じ低温の条件下で,11.4.3のb)と同じ方法で背面試験用テープに貼る。
貼り付けた試験片は,低温環境下で1624時間放置し,同環境下で11.4.3のc)に従って引きはがし力を測
定する。

12.3 結果

  3枚の各々の試験片から測定値を記録し,11.5.1と同じように処理する。

13 液体浸せき後の背面せん断接着力

13.1 装置

  JIS K 7127の5.に規定する引張試験機,JIS B 7721に規定する引張試験機,又はこれらと同等の引張試
験機を用いる。
附属書Aから選んだローラを用いる。

13.2 試験片

  5本のロールそれぞれから約300 mm/sの速さで巻き戻し,300 mmの間隔で150 mmの長さの試験片を
2枚採取する。試験片の幅は,12±1 mmとする。
テープの幅が12 mmより広い場合は,テープの中央から12 mm幅の試験片を切り取る。
試験片は,切断面をきず付けないように,鋭利な刃物で切り取る。
5枚の試験片は,重なりが12×12 mmになるように,片方の背面にもう一方の粘着面を圧着する。その
重なり部分は,目に見えるようなずれがあってはならない。試験片は,粘着面を下にして,安定して容易
にはがせる表面上に置く。自重以外の力をかけないように注意して試験片の中央部にローラを置き,
10 mm/sの速さで試験片上を各方向2回ずつ,計4回ローラで圧着する。

13.3 手順

  熱硬化性テープの場合は,製造業者の指定条件に従って,試験片を熱処理する。このときの条件は,試
験報告に記録する。
試験片は,23±2 ℃に冷却した状態で,個別製品規格の該当するシートに規定する液体中に,16±0.5 時
間浸せきする。次に,試験片に付着している液体を,ろ紙で挟んで取り除く。8.3に従って,各々試験片に
ついてせん断接着力を測定する。測定は,液体を取り除いた後,10分以内に行い,望ましくは5分で終え
る。

13.4 結果

  試験報告には,次の事項を記載する。
a) せん断荷重5点の平均値をニュートン(N)で表す。
b) 浸せきに使用した液体
c) 適用した熱処理条件

――――― [JIS C 2107 pdf 22] ―――――

                                                                                             19
C 2107 : 2011

14 熱硬化性粘着テープの熱硬化特性

14.1 熱処理中のはがれ(背面への接着性)

14.1.1 装置
次の装置を用いる。
a) 附属書Aから選んだローラ。
b) 寸法が約600×200 mmの清浄で,かつ平滑な金属又はガラス板。
c) 質量50±1 gの締付け金具付きおもり。
14.1.2 試験片
約300 mm/sの速さでロールを巻き戻し,300 mmの間隔で長さ150 mmの試験片6枚を採取する。
テープの幅が12 mmを超える場合は,テープの中央から12 mm幅の試験片を切り取る。試験片は,切
断面をきず付けないように,鋭利な刃物で切り取る。
1 1
試験片3枚は,1枚の試験片の背面に,重なり部分が12 +×12
0
+mmとなるように,別の試験片の粘着
0
面を軽く押し付けて貼る。力をかけないで約10 mm/sの速さで,重なり部分の上をローラで2往復して圧
着する。
14.1.3 手順
50 gのおもりを,個別製品規格が規定する温度の恒温槽の中に,何も触れない状態でつるした各試験片
に取り付けた後,20分間放置する。20分後に試験片が完全にはがれた場合は,不合格とする。
14.1.4 結果
結果は,合格及び不合格の数を報告する。

14.2 熱処理後のはがれ(背面への接着性)

14.2.1 装置
次の装置を用いる。
a) 附属書Aから選んだローラ。
b) 寸法が約600×200 mmの清浄でかつ平滑な金属又はガラス板。
c) 質量500±10 gの締付け金具付きおもり。
14.2.2 試験片
14.1.2と同じ方法で調製した3枚。
14.2.3 手順
試験片3枚は,個別製品規格に規定する温度及び時間で,恒温槽中に何も触れない状態で,あらかじめ
つるしておく。規定時間の経過後,質量500 gのおもりを恒温槽内の試験片に取り付ける。おもりは,15
秒以内に取り付ける(熱処理の時間及び温度については,通常は製造業者から指示がある。)。
おもりは,つるす前に,あらかじめ決められた温度の恒温槽の中に十分な時間置いて,おもりの温度を
恒温槽の温度に合わせる。
おもりを取り付けた後,直ちに恒温槽を閉じた後,20分間放置する。
20分後に,試験片におもりが付いている場合を,合格とする。
14.2.4 結果
結果は,合格の数及び不合格の数を報告する。

15 端末はがれ試験

15.1 概要

――――― [JIS C 2107 pdf 23] ―――――

20
C 2107 : 2011
端末はがれとは,規定した方法及び次の試験条件の適用後に,テープ巻終わり部分がはがれてくること
をいい,端末はがれ又はめくれは,テープが巻き戻される巻きの輪郭に沿って,部分的又は全体に起きる。

15.2 装置

  次の装置を用いる。
a) 試験片をその上に巻けるように,回転する棒が両端に付いた設計の簡単な巻付けジグ。巻付けジグは,
水平位置に保持した棒と一緒に丈夫な支えに取り付けるとよい。
b) 棒の材質は,適切な金属又はガラスで,公称直径6 mm又は個別製品規格で規定する直径の棒。
c) 適切な取付け可能なおもり。
d) 2 mmから最小0.5 mmまで測定できる計測器。

15.3 試験片

  ロールから約300 mm/sの速さで巻き戻し,300 mmの間隔で長さ100 mm以上の試験片を3枚採取する。
もし,テープの幅が19 mmを超える場合は,テープの中央から幅12 mmの試験片を切り取る。試験片
の切断面をきず付けないように,鋭利な刃物で切り取る。
注記 ほこりの付着,指などで触れることのないように,粘着面を保護することは重要である。

15.4 試験片の準備

  個別製品規格に規定のない限り,直径6 mmの棒をジグに水平に据え付ける。テープ幅3 mmに対し100
±2 gの割合で,例えば,9 mmに対して300 gのおもりを,試験片の片側に付ける。テープの反対端を垂
直に保ち,粘着面が棒の側面に接触して巻き付くようにする[図11 a)参照]。棒は,棒及びテープのA接
点が頂上にくるまで90°回転させる[図11 b)参照]。おもりをつり下げたまま,鋭利な刃物でテープのA
点を切断する。
その後,棒を1回転させる。おもりを外し,棒に対して接線方向に当てて鋭利な刃物で,テープのD点
を切断する[図11 c)参照]。これで1/4回転分が重なる[図11 d)参照]。
a) b) c) d)
図11−端末はがれ試験−試験片の調製

――――― [JIS C 2107 pdf 24] ―――――

                                                                                             21
C 2107 : 2011

15.5 試験条件

15.5.1 一般的試験条件
準備した試験片を23±2 ℃,相対湿度(50±5)%の条件下で,7日間垂直状態にして試験を行う。
15.5.2 熱硬化性テープの試験条件
準備した試験片は,製造業者の指示又は個別製品規格に規定した温度及び時間で,垂直状態にして試験
を行う。
15.5.3 液体への浸せきによる試験条件
必要な場合,準備した試験片を熱硬化し,23±2 ℃で15分間,個別製品規格に規定する液体中に垂直な
状態で浸せきすることによって試験を行う。
試験片は,液体から取り出した後,はがれ長さを測定する前に,乾燥するとよい。熱硬化性テープは指
定された時間及び温度で熱硬化させ,液体に浸せきする前に23±2 ℃に冷却する。

15.6 結果

  めくれ,すなわち端末はがれの長さ[図11 d)参照]を,ミリメートルの精度で測定する。端末はがれが
不均等な場合は,最大長さを測定する。
読み取った点の3個の数値の平均値を端末はがれの量として記録する。棒の直径及び使用した液体を報
告する。

16 透湿度

16.1 装置

  装置は,内部が透明ラッカーで塗装された次のような耐腐食性の完璧密閉な金属箱とする。
a) 外形寸法 : 約95 mm×25 mm×20 mm
b) 質量 : 90 g以下(空のとき)
c) 外は完全密閉

16.2 試験片

  供試ロールから採取した,装置の上部を覆うのに十分な長さのテープ。

16.3 手順

  箱の中に,2.00 mmのふるいは通過し,かつ,600          田                          の無水塩化カルシウ
ムを5±0.2 g入れる。ふるいは両方ともJIS Z 8843の必要条件に合致するものを使用する。
試験片を箱の上部の穴を十分覆うように,しっかり貼り付ける(試験片が箱の上部の幅より狭い場合は,
最初の試験片の端部上に試験片を追加し,箱の上部を完全に覆うように,かつ,試験片の重なり部分が2 mm
になるように貼り合わせる。最初の試験片の端のラインに追加の試験片を合わせて,指のつめを動かして
試験片の端が付いているかを確認する。)。箱の上部ではみ出した試験片は,全て切り取る。
密封した箱を0.005 gの精度でひょう(秤)量する。その後,箱を恒湿槽に入れ,相対湿度(90±2)%
及び温度38±0.5 ℃の状態に保つ。
24時間後,恒湿槽より箱を取り出し,冷却後付着した水分を清浄な布で拭きとって,再ひょう量する。

16.4 結果

  16.3に従って24時間,8 cm2当たりのテープ透湿量を測定し,24時間,1 m2当たりの透湿量(g/m2)を
計算して記録する。

――――― [JIS C 2107 pdf 25] ―――――

次のページ PDF 26

JIS C 2107:2011の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60454-2:2007(MOD)

JIS C 2107:2011の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 2107:2011の関連規格と引用規格一覧