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C 4526-1 : 2020
15.2 絶縁抵抗の測定
絶縁抵抗は,約500 Vの直流電圧を印加し,60秒後に測定する。
絶縁抵抗は,表7の値以上でなければならない。
表7−最小絶縁抵抗値
絶縁 絶縁抵抗値
M 圀
機能絶縁 2
基礎絶縁 2
付加絶縁 5
強化絶縁 7
注記 セラミックス又は磁器材料は,適切な絶縁抵抗をもつとされ,絶縁抵抗試験は行われない。
15.3 試験電圧
試験は,周波数50 Hz又は60 Hzの実質的正弦波電圧を表8に示す絶縁部又は遮断部に対して,表中の
電圧を印加する。
試験電圧は,定格電圧を超えない値から表8に示す値まで5秒以内で一様に上昇させ,60秒間その値を
維持する。
フラッシュオーバー又は絶縁破壊が生じてはならない。電圧降下を伴わないグロー放電は無視する。
表8−耐電圧試験
試験を行う絶縁 試験電圧(実効値)a)
又は遮断b) 定格電圧 定格電圧 定格電圧 定格電圧
50 Vを超え 130 Vを超え 250 Vを超え
50 V以下 130 V以下 250 V以下 480 V以下
機能絶縁c) 500 1 300 1 500 1 500
基礎絶縁d) 500 1 300 1 500 1 500
付加絶縁d) − 1 300 1 500 1 500
強化絶縁d) ) 500 2 600 3 000 3 000
電子式断路の間 100 400 500 700
マイクロ断路の間 100 400 500 700
完全断路の間 500 1 300 1 500 1 500
注記1 50 V以下 : JIS C 0365で定義する過電圧に当てはまらず,電源に直接接続することを意図
していない。
注記2 50 V超え : JIS C 0365に基づく値
− 機能,基礎,付加絶縁及び完全断路における値は,式UN+1 200 Vで得られた値を丸
めた値になっている。
− マイクロ及び電子式断路の値は,式UN+250 Vで得られた値を丸めた値になっている。
――――― [JIS C 4526-1 pdf 51] ―――――
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表8−耐電圧試験(続き)
注a) 過電流リレーは,出力電流が100 mA未満で動作してはならない。測定した試験電圧の実効
値が±3 %以内になるように注意する。
b) 通常では試験できない放電ランプ,コイル,巻線又はコンデンサのような特殊部品は,絶縁
部を適切に試験できるよう一極を遮断するか又はブリッジする。このことがJIS C 4526-1-1
及びJIS C 4526-1-2の箇条16(温度上昇)及び箇条17(耐久性)の試験のために使用される
試料上で実施できない場合には,15.3の試験を追加試料で実施する。この試料は,上記の特
殊部品を省略した特殊なものでもよい。
c) 例として,極間絶縁がある(3.1.4参照)。
d) 基礎絶縁,付加絶縁及び強化絶縁の試験に対しては,全ての充電部を相互接続し,全ての可
動部分は最も不利な位置にあるように注意する。
e) 二重絶縁ばかりではなく強化絶縁をもつスイッチは,強化絶縁に印加した電圧が二重絶縁の
基礎絶縁及び付加絶縁部分に過度なストレスが加わらないよう,注意しなければならない。
16 温度上昇
16.1 一般要求事項
スイッチは,通常の使用中過度の温度上昇のない構造でなければならない。スイッチは,定格温度にお
ける通常の使用中の動作で,スイッチの機能に悪影響を及ぼす材質を使用してはならない。試験手順は,
16.4による。
16.2 接点及び端子
接点及び端子の材料並びに設計は,その酸化,その他の劣化によって,スイッチの動作及び機能に悪影
響を及ぼさないようなものでなければならない。
適否は,箇条17によって判定する。
16.3 その他の部品
16.3.1 接点及び端子以外のスイッチ部は,通常の使用においてスイッチの性能·動作を損なうか,又は
スイッチの使用者に危害を与えるような過度の温度に達してはならない。
適否は,箇条17及び箇条21によって判定する。
16.3.2 一体組付け導体は,スイッチの最大温度定格以上の定格がなければならない。
適否は,スイッチ製造業者によって提供されるデータで検証及び/又はチェックによって判定する。
16.4 温度上昇試験
製造業者が試料数を指定しない場合,三つの試料で試験を行う。
a) 約1 mの導体を端子又はリードに取り付ける。導体は,製造業者の指定断面積又は表4に示す中間断
面積でなければならない。
疑義が生じた場合は,表4の値であることを確認するために測定する。
注記 対応国際規格の該当部分は注記であるが,規定であるため本文とした。
b) 製造業者の指示がある場合には,導体を接続する。
c) ねじ端子及び/又はナットは,表10の該当欄に規定する該当トルクの3分の2で締め付ける(図2
及び図6参照)。
d) スイッチの試験は,強制対流のない加熱槽又は無風状態で試験しなければならない。強制対流がある
槽は,試料に影響を与えない範囲で使用できる。
e) 加熱槽内の温度は,試料が占める空間の中心部にできるだけ近く,試料から50 mm離れたところで測
定する。
――――― [JIS C 4526-1 pdf 52] ―――――
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f) 7.3.2又は7.3.3の分類から製造業者が指定したスイッチは,加熱槽の中で温度をスイッチの最大T定
格まで上げる。槽の温度は,T±5 ℃又はT±0.05 Tのうちいずれか大きい方に保持する。
g) 一部分だけが0 ℃55 ℃の定格をもつ7.3.3の分類から製造業者が指定したスイッチは,指定どおり
取り付けたとき,人体に触れやすい部分は,定格55 ℃未満の温度にさらさなければならない。
h) 試験装置の取付け面の温度は,Tと20 ℃との間になければならない。
i) 試料を無負荷で20回動作する。アクチュエータは,最も不利な“オン”の位置に置く。多くの“オン”
位置がある場合には,最も不利な位置で試験を行う。自動復帰スイッチのアクチュエータは,指定さ
れた“オン”位置に固定する。
j) 多投スイッチは,最大の温度上昇をもたらす5.3に示す負荷とする。
k) 極性が指定されていない交直両用スイッチ,又は直流専用に設計されたスイッチは,直流電圧の試験
を両極で実施し,平均値を算出しなければならない。
l) 試験中,スイッチの状態は変化してはならず,ヒューズ又は他の保護具が作動してはならない。スイ
ッチ状態の小さな故意でない変動,例えば,位相角の可逆変動は無視する。
m) 疑義が生じなければ,試験回路には,交流,直流いずれを使用してもよい。
n) 負荷は,最大定格電流に調整し,製造業者の指定がなければ,抵抗負荷を使用する。
o) スイッチは,接点に発生する熱に加えて,熱を発生する部品が組み込まれている場合は,最も不利な
動作状態でなければならない(例えば,半導体デバイス)。
p) 端子部の温度が飽和するまで通電し,5分間隔で連続3回の読み取りを行い,±2 ℃以上の変更がない
場合には,飽和に達したとみなす。周期的負荷の場合は,1時間の測定によって,最高温度が決まる。
q) 熱電対で,次に示すスイッチの表面温度を測定しなければならない。温度は,細線の熱電対又は同等
の手段を用い,温度に影響を与えないような箇所を選び測定する。試験中,21.2のボールプレッシャ
ー試験を実施するために必要な温度を測定する。最高温度となる可能性の高い非金属表面は,スイッ
チを分解せず測定する。
17 耐久性
機械式スイッチの試験はJIS C 4526-1-1を引用する。
電子式スイッチの試験はJIS C 4526-1-2を引用する。
注記 図16を参照。
18 機械的強度
18.1 一般要求事項
可触部品は,通常の使用中に受ける最低限のレベルの力に耐える機械的強度をもたなければならない。
試料は,一連の試験による累積ストレスを回避できれば,複数の試験に使用してもよい。試料が損傷し
た場合,次の試験には新しい試料を使用しなければならない。
18.2 衝撃
0 ℃以上の温度定格のスイッチは,25 ℃±10 ℃で試験を行う。
0 ℃未満の温度定格のスイッチは,試験前に最低温度定格T 05
−℃の温度で2時間冷却する。
試験は,JIS C 60068-2-75によるスプリングハンマ装置を使用して打撃を加える。試験器具の出力は0.5
Nm±0.04 Nmとし,足踏みスイッチには1.0 Nm±0.05 Nmになるように調整する。
1個の試料を図11の試験台に取り付ける。必要な場合,取付け装置及び試料を低温槽から取り出す。そ
――――― [JIS C 4526-1 pdf 53] ―――――
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の直後に,スイッチの垂直方向に3回の打撃を加える。
適否は,目視検査,及び,疑義のある場合は箇条9によって判定する。
18.3 引張り
18.3.1 引きひもスイッチには,次の試験を追加する。
スイッチを製造業者の指定どおりに取り付け,引きひもに表9に示す値,又は通常の動作力の3倍のい
ずれか大きい値を,初めは通常の方向に60秒間,次に通常の方向から最大45°の方向に60秒間弾みをつ
けないで力を加える。
表9−引張力の最小値
定格電流 力
N
A 通常方向 通常方向から
45°
4以下 50 25
4を超える 100 50
試料は,電気的安全性を損なういかなる損傷もあってはならない。
適否は,目視検査によって判定する。
18.3.2 引張り(引きひもスイッチ以外のスイッチ)
1個の試料を取り付けた後,可触部品だけの試験を行う。試験は,25 ℃±10 ℃で行う。
引張力を,アクチュエータが外れる方向に60秒間加える。
引張力は,通常は15 Nとする。ただし,アクチュエータが通常,引っ張られて使用するものには,30 N
とする。
試料は,電気的安全性を損なういかなる損傷もあってはならない。
適否は,目視検査によって判定する。
18.4 押圧
引張力を受けていないスイッチを使用し,アクチュエータに30 Nの押圧力を60秒間加える。
試料は,電気的安全性を損なういかなる損傷もあってはならない。
適否は,目視検査によって判定する。
19 ねじ,通電部品及び接続
19.1 電気的接続に対する一般要求事項
絶縁材料を介して電気的接続をする場合には,セラミック,純マイカ又はこれらと同等以上の特性をも
つ絶縁材料を用いなければならない。ただし,絶縁材料の収縮又は変形を補正する十分な弾性をもつ金属
部品があると認められる場合には,この限りではない。材料の適性は,そのスイッチに適用される温度範
囲において,寸法の安定性に対して考慮しなければならない。
この要求事項は,スイッチ内部の表示ランプの接続部及びスイッチ内部であって電流が20 mA以下の接
続部には適用しない。
適否は,目視検査によって判定する。
――――― [JIS C 4526-1 pdf 54] ―――――
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19.2 ねじ止め接続
19.2.1 箇条11によって試験されないねじ止め接続は,電気的なものを含め,通常の使用中に起こり得る
機械的なストレスに耐えなければならない。
19.2.2 接触圧力を伝達するねじは,金属製のねじにかみ合っていなければならない。それらのねじは,
亜鉛,アルミニウムなどの軟質又は変形しやすい材料を使用してはならない。
19.2.3 スイッチを取り付けるねじは,ねじ込まれる相手のものが,ねじとともに供給される場合に限っ
て,転造式のタップねじ又は切削タッピンねじを使用してもよい。さらに,切削タッピンねじの場合には,
スイッチの関連部品から脱落しないようになっていなければならない。
19.2.4 転造(金属板)ねじは,導電部の接続に使用してはならない。ただし,このねじが導電部を相互
に直接接触させて締め付けるものであって,適切な緩み止め手段を備えている場合にはこの限りでない。
溝付き切削(セルフタッピン)ねじは,ねじの全範囲がISOメートルねじ,又はこれと同等の有効性をも
つものに限って導電部の電気的接触に使用できる。しかし,このねじを使用者又は機器設置業者が操作す
る場合には使用してはならないが,ねじ山が鍛造で成形されている場合にはこの限りでない。
適否は,目視検査によって判定する。
スイッチを取り付けて配線している間に操作されやすいねじ及びナットに対しては,次の試験によって
判定する。
ねじ又はナットは,締付けと緩める動作を次の回数行う。
− 絶縁材料のねじ山にはめ合うねじに対して,10回。
− 他の全ての場合には,5回。
ボタン又はレバーに同心であるナットは,5回締め付けて緩める。ねじ山の一方が絶縁材料の場合には,
トルクは0.8 Nmとする。ねじ山が金属である場合には,トルクは1.8 Nmとする。
ねじ又はナットは,適切な試験用ねじ回し又はスパナを用いて締め付けて緩める。締付けトルクは,特
に規定がない限り,表10の該当する欄に示すトルクとする。
導体は,ねじ又はナットを緩める度に動かさなければならない。
I欄は,締めたときに穴から飛び出ない頭なしねじ,及びねじの径より広い刃をもつねじ回しで締め付
けることができないねじに適用する。
II欄は,ねじ回しを用いて締め付ける袋ナット付きのマントル端子のナットに適用する。
III欄は,ねじ回しを用いて締め付けるその他のねじに適用する。
IV欄は,ねじ回し以外のものを用いて締め付けるねじ又はナットに適用する。ただし,マントル端子の
ナットを除く。
V欄は,ねじ回し以外のものを用いて締め付けるマントル端子のナットに適用する。
溝付きの六角頭のねじでIII及びIV欄の数値が異なるときは,試験を2回行う。初めに,IV欄に規定す
るトルクを六角頭に加え,次に,他の一組の試料にIII欄に規定するトルクをねじ回しを用いて加える。III
及びIV欄の数値が同じである場合には,ねじ回しを用いた試験だけを行う。
この試験中,端子は緩むことなく,ねじの破壊のような損傷がなく,以後の使用を阻害する頭の溝,ね
じ山,ワッシャ及びあぶみ金の損傷があってはならない。
マントル端子の公称径は,溝を切ったスタッドの直径とする(図5)。
試験用ねじ回しの刃の形状は,試験するねじ頭に適するものでなければならない。ねじ及びナットを弾
みをつけて締め付けてはならない。
注記 スイッチを取り付けて配線している間に操作されやすいねじ又はナットとは,端子ねじ又はナ
――――― [JIS C 4526-1 pdf 55] ―――――
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JIS C 4526-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61058-1:2016(MOD)
JIS C 4526-1:2020の国際規格 ICS 分類一覧
JIS C 4526-1:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC4526-1-1:2020
- 機器用スイッチ―第1-1部:機械式スイッチの要求事項
- JISC4526-1-2:2020
- 機器用スイッチ―第1-2部:電子式スイッチの要求事項
- JISC5101-14:2014
- 電子機器用固定コンデンサ―第14部:品種別通則:電源用電磁障害防止固定コンデンサ
- JISC60068-2-75:2019
- 環境試験方法―電気・電子―第2-75部:ハンマ試験(試験記号:Eh)
- JISC60695-10-2:2018
- 耐火性試験―電気・電子―第10-2部:異常発生熱―ボールプレッシャー試験方法
- JISC60695-11-10:2015
- 耐火性試験―電気・電子―第11-10部:試験炎―50W試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法
- JISC60695-11-20:2018
- 耐火性試験―電気・電子―第11-20部:試験炎―500W試験炎による燃焼試験方法
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- JISC61000-3-2:2019
- 電磁両立性―第3-2部:限度値―高調波電流発生限度値(1相当たりの入力電流が20A以下の機器)
- JISC61000-4-11:2008
- 電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
- JISC61000-4-3:2012
- 電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
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- 電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
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- 電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
- JISC61000-4-8:2016
- 電磁両立性―第4-8部:試験及び測定技術―電源周波数磁界イミュニティ試験
- JISC6691:2019
- 温度ヒューズ―要求事項及び適用の指針
- JISQ9000:2015
- 品質マネジメントシステム―基本及び用語