JIS C 4526-1:2020 機器用スイッチ―第1部:通則 | ページ 13

           56
C 4526-1 : 2020
表14−機能絶縁に関する最小沿面距離(続き)
動作 プリント配線板 汚損度b) )
電圧 アセンブリ
a)
汚損度 1 c) 2 3
(実効値) 1 c) 2 d) 材料グループ 材料グループ
V I II III e) I II III e)
mm mm mm mm mm mm mm mm mm
800 2.4 4 2.4 4 5.6 8 8 9 10
1 000 3.2 5 3.2 5 7.1 10 10 11 12.5
注a) 中間値の挿入は,許される。
b) 汚損度の詳細は,附属書Fによる。
c) 材料グループI,II,IIIa,及びIIIb
d) 材料グループI,II,IIIa
e) 材料グループIII(IIIa及びIIIb含む。)
f) 箇条23の要求事項を満たし,過電流保護で完全断路となる場合には,剛性プリント配線板には沿面距離
は適用しない。
20.4.4 付加絶縁の沿面距離
付加絶縁の沿面距離は,20.4.2の基礎絶縁に規定する値以上でなければならない。
適否は,測定によって判定する。
20.4.5 強化絶縁の沿面距離
強化絶縁の沿面距離は,20.4.2の基礎絶縁に規定する値の2倍以上でなければならない。
適否は,測定によって判定する。
20.4.6 断路の沿面距離
断路の沿面距離は,20.4.3の機能絶縁に規定する値以上でなければならない。
適否は,測定によって判定する。導電性汚損については,附属書Fに規定する。剛性プリント配線板上
の沿面距離の値は,箇条23の要求事項を満たし,過電流保護が完全断路をもたらす場合には,適用しない。
注記1 対応国際規格の注記は規定であるので,本文に移動した。
注記2 対応国際規格の注記は規定であるので,本文に移動した。

20.5 固体絶縁

  固体絶縁は,スイッチの予期する寿命に至る前に起こりうる熱又は環境上の影響に対するのと同様に,
電気的及び機械的応力に恒久的に耐えることができなければならない。
適否は,JIS C 4526-1-1又はJIS C 4526-1-2の箇条14,箇条15,箇条16及び箇条17の試験中に判定す
る。
可触な付加固体絶縁の厚さの最小値は,0.8 mmでなければならない。
可触な強化固体絶縁の厚さは,次の最小値でなければならない。
− 1 500 V以下の定格インパルス耐電圧では,0.8 mm。
− 2 500 V以上の定格インパルス耐電圧では,1.5 mm。
注記1 これらの値には,固体絶縁の単一故障として割れの可能性を考慮している。基礎絶縁の値に
一致する値は,汚損度3として表12から得られる。
注記2 機能絶縁,基礎絶縁,可触でない付加絶縁及び可触でない強化絶縁には最小厚さは規定され
ない。
適否は,検査及び測定によって判定する。

――――― [JIS C 4526-1 pdf 61] ―――――

                                                                                            57
C 4526-1 : 2020
注記3 可触な絶縁の摩耗試験については検討中である。

20.6 剛性プリント配線板アセンブリのコーティング

20.6.1 一般
剛性プリント配線板アセンブリのコーティングは,汚損に対する保護及び/又は使用するタイプ1コー
ティング若しくはタイプ2コーティングによる絶縁を備えなければならない。
注記 タイプ1コーティング及びタイプ2コーティングの説明は,附属書Iに示す。
20.6.2 タイプ1コーティング
製造業者が指定したタイプ1コーティングの剛性プリント配線板アセンブリの絶縁距離は,表12に示す
空間距離及び表14に示す沿面距離の汚損度1における最大値に従わなければならない。コーティングさ
れたプリント配線板の絶縁距離の測定方法は附属書Jに示す。
適否は,測定及びタイプ1コーティングについては,表15に示す試験レベル及び条件でJIS C
60664-3:2019の箇条5の関連試験によって判定する。
試料は,次のいずれかにすることができる。
− JIS C 60664-3:2019の5.2及び5.3に規定する標準試料
− JIS C 60664-3:2019の5.4に規定する代表的な剛性プリント配線板アセンブリ
表15−試験レベル及び条件
JIS C 60664-3:2019の項 試験レベル及び条件
5.7.2 低温 −25 ℃
5.7.4 温度急変 厳しさの度合い2(−25 ℃125 ℃)
5.8 環境試験及び電気化学的マイグレーショ適用しない
ン試験後の機械的試験及び電気的試験
5.8.5 部分放電停止電圧 適用しない
20.6.3 タイプ2コーティング
製造業者が指定したタイプ2コーティングの剛性プリント配線板アセンブリは,20.5に規定する固体絶
縁についての要求事項に従わなければならない。コーティングの下のプリント配線板上の導体間には空間
距離及び沿面距離の規定はしない。
タイプ2コーティングについての適否は,表15に示す試験レベル及び条件でJIS C 60664-3:2019の箇条
5の関連試験及び20.6.2に規定する試料によって判定する。

21 耐火性

21.1 耐熱性

21.1.1 非金属材料部品は,耐熱性がなければならない。
この要求事項は次の部分に適用する :
− 操作手段と一体となったアクチュエータ
− 熱によって劣化する重要部品で,それによって感電に対する保護等級が低下するもの
耐熱性の要求事項は,次の部分には適用しない。
− 小部品(重要部品でない場合)
− 装飾品

――――― [JIS C 4526-1 pdf 62] ―――――

           58
C 4526-1 : 2020
− 基本動作に必要でないアクチュエータ
注記 小部品の定義は,JIS C 60695-4を参照。
21.1.2 適否は,JIS C 60695-10-2のボールプレッシャー試験において,(A)温度上昇試験結果による温
度又は(B)算出した温度のいずれかで新しい試料を使用して判定する。
温度上昇試験結果による温度は,スイッチが定常温度になるときにだけ使用できる。定常温度にならな
いスイッチは,算出した温度を使用しなければならない。
21.1.3 温度上昇試験結果による温度A
a) 箇条16の温度上昇試験中に測定した最高温度に,20 ℃±2 ℃を加えた温度,製造業者が指定した温度
の値に20 ℃±2 ℃を加えた温度,又は75 ℃±2 ℃のうちで一番高い温度。
対象は,スイッチを製造業者が指定したとおりに取り付けたとき,人が触れるおそれがあり,かつ,
それが劣化するとスイッチが安全でなくなるおそれがある部品(例えば,製造業者が指定した保護等
級の低下又は箇条20の沿面距離及び空間距離の減少)。
b) 加熱槽の温度は,T+(20±2) ℃,ただし,最低値は125 ℃,又は箇条16の試験で記録した最高温度の
いずれか高い方の値とする。
1) 対象は,電気的接続部と接触する,これを維持する又はこれを定位置に保持する部品であって,そ
の劣化が過熱を引き起こす可能性のある部品。これらの部品には,例えば,非金属部品とばねとに
よって定位置に保持されているスイッチ内部の接続部のように,ばねの力の下で電気的接続部を保
持している部品も含む。
2) 対象は,熱源に接触する又は保持する部品(例えば,ヒートシンク)
“T”はスイッチの定格最高温度である。
21.1.4 算出した温度B
a) 又は75 ℃のいずれか高い温度。
1) 対象は,スイッチを製造業者が指定したとおりに取り付けたとき,人が触れるおそれがあり,かつ,
それが劣化するとスイッチが安全でなくなるおそれがある部品(例えば,製造業者が指定した保護
等級の低下又は箇条20の沿面距離及び空間距離の減少)。
b) +70 ℃又は125 ℃のいずれか高い温度。
1) 対象は,電気的接続部と接触する,これを維持する又はこれを定位置に保持する部品であって,そ
の劣化が過熱を引き起こす可能性のある部品。これらの部品には,例えば,非金属部品とばねとに
よって定位置に保持されているスイッチ内部の接続部のように,ばねの力の下で電気的接続部を保
持している部品も含む。
2) 対象は,熱源に接触する又は保持する部品(例 ヒートシンク)
“T”はスイッチの定格最高温度である。

21.2 異常発生熱に対する耐熱性

  非金属材部品は,異常な熱に対して耐熱性がなければならない。
異常発生熱に対する耐熱性について規定しないものは,次のとおりとする。
− 製造業者が指定した電気的衝撃保護が異常発生熱によって低下しない箇所に付いている小部品
− 装飾品
− 基本的動作に必要でないアクチュエータ
注記 小部品の定義は,JIS C 60695-4を参照。
装飾品,基本動作に必要でないアクチュエータ,及び発火又は炎を伝ぱ(播)する可能性のない部品は,

――――― [JIS C 4526-1 pdf 63] ―――――

                                                                                            59
C 4526-1 : 2020
試験を要求しない。
スイッチが小さすぎたり,不都合な形状であるなど,完成したスイッチでの試験が実用的でない又は可
能でない場合,関連部品を製造する素材からなる試料を用意して試験を実施する。試料のサイズは,25 mm
×25 mm以上とし,その厚さは,関連部品を測定したときの最低値に等しいものとする。
注記 試験を実施する表面内に直径15 mmの円が収まる場合,スイッチでの試験が可能である。この
円の中心部にグローワイヤを押し付ける。
適否は,JIS C 60695-2-11のグローワイヤ試験において,製造業者が指定したグローワイヤ温度で新し
い1個の試料を使用して判定する。
a) 電気的接続部と接触する,これを維持する又はこれを定位置に保持する部品であって,その劣化が過
熱を引き起こす可能性のある部品に対しては,製造業者が指定したグローワイヤの温度で試験を行う。
なお,上記部品には,例えば,非金属部品及びばねによって定位置に保持されているスイッチの内
部の接続部のように,ばねの力の下で電気的接続部を保持している部品も含む。
b) その他の部品は,650 ℃で試験を行う。
グローワイヤの取外し後,30秒以内に試料の炎又は赤熱が消え,ティシュペーパーが発火しない場合に
は,試料はグローワイヤ試験に合格とする。
炎又は発火がない場合も結果として報告しなければならない。

22 耐食性

  さびによって安全性を損なうおそれがある鉄鋼製の部品は,さびに対して適切な保護がされていなけれ
ばならない。
適否は,次の試験によって判定する。
鉄鋼製の部品を,適切な溶剤に10分間浸せきして,油分を除去する。次に,その部品を温度25 ℃±10 ℃
の塩化アンモニウムの10 %水溶液に10分間浸せきする。
乾燥しないように液を振り落とした後,この部品を温度25 ℃±10 ℃で,相対湿度91 %以上の状態で,
飽和した空気の槽の中に10分間放置する。この部品を,温度100 ℃±5 ℃の加熱槽の中で10分間乾燥し
た後,その部品の表面にさびの徴候があってはならない。
鋭いエッジのさびの痕跡,及びこすれば取り去ることができる黄色の薄膜は無視する。小さなコイルば
ね及び同様のもの,並びに摩擦する可触でない部分に対しては,油分がさびに対して十分な保護をすると
考える。これらの部品に対しては,油分の有効性に疑義がある場合に限り,油分の除去なしにこの試験を
実施する。

23 スイッチの異常動作及び故障状態

  機械式スイッチの試験に関してはJIS C 4526-1-1を参照。
電子式スイッチの試験に関してはJIS C 4526-1-2を参照。

24 スイッチの構成部品

24.1 一般要求事項

  故障した場合に,感電及び火災の危険を引き起こす可能性がある構成部品(例えば,SELV変圧器,保
護インピーダンス,ヒューズ,感電事故を引き起こす可能性があるコンデンサ,電磁干渉抑制用コンデン
サなど)があるときは,この規格の要求事項か,又は構成部品の関連規格に従わなければならない。

――――― [JIS C 4526-1 pdf 64] ―――――

           60
C 4526-1 : 2020
ただし,これらの構成部品がこの規格の要求事項又は構成部品の関連規格と同等以上の性能をもつ部品
の場合を除く。
注記1 電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈(20130605商局第3号)を満足する構成部品は,
同等以上の性能をもつとみなされている。
スイッチの構成部品に動作特性が表示されている場合は,この規格で特に指定のない限り,その表示に
従わなければならない。
他の規格に従わなければならない構成部品は,一般的に24.224.4に従って別々に試験する。
構成部品の表示に従って使用する場合には,関連規格によって要求される試料数で試験する。
関連規格が存在しない場合,関連規格に従って構成部品を試験していない場合,又は指定の定格に従わ
ないで使用する場合には,スイッチにおいて起こりうる条件で構成部品を試験する。
スイッチに組み込まれた構成部品は,スイッチの構成部品としてこの規格の全ての項目を試験する。
注記2 構成部品の関連規格の適否は,必ずしもこの規格の要求事項を満足することを保証していな
い。

24.2 保護装置

24.2.1 一般
保護装置は,関連規格及び/又は次に規定する追加要求事項に従わなければならない。
− 24.2.2 ヒューズ
− 24.2.3 安全器
− 24.2.7 電流を減少させるだけの保護装置
− 24.2.8 ヒューズ抵抗器
24.2.2 ヒューズ
ヒューズを流れる故障電流がヒューズの遮断容量に制限されない場合,JIS C 6575(規格群)又はIEC
60269-3に対応した,1 500 A以上の定格遮断容量をもたなければならない。ただし,IEC 60127と同等以
上の性能をもつヒューズを使用した独立形固定スイッチ以外及びコードスイッチ以外の電子的スイッチに
ついては,100 A以上とする。
注記 電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈(20130605商局第3号)の別表第三を満足するヒ
ューズは,同等以上の性能をもつとみなされている。
24.2.3 安全器
安全器は,十分な投入及び遮断容量があり,適切な動作回数に選択され,次の要求事項及び試験規定に
従わなければならない。
− 24.2.4 リセット不可能安全器
− 24.2.5 非自己復帰形リセット可能安全器
− 24.2.6 自己復帰形安全器
適否は,次の一般試験規格及び関連する形式について指定した追加試験に従って,三つの試料を試験す
ることによって判定する。
スイッチの安全器を7.3.2,又は7.3.3に従って0 ℃35 ℃又は55 ℃の範囲外の基準温度にさらす場合に
は,試料をその基準温度で試験する。
試験中に,他の条件はスイッチで起こるものと同様なものでなければならない。
試験中に,継続的なアーク発生が起こってはならない。
スイッチに,試験後の使用を阻害する,又は安全性を損なう損傷があってはならない。

――――― [JIS C 4526-1 pdf 65] ―――――

次のページ PDF 66

JIS C 4526-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61058-1:2016(MOD)

JIS C 4526-1:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 4526-1:2020の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC4526-1-1:2020
機器用スイッチ―第1-1部:機械式スイッチの要求事項
JISC4526-1-2:2020
機器用スイッチ―第1-2部:電子式スイッチの要求事項
JISC5101-14:2014
電子機器用固定コンデンサ―第14部:品種別通則:電源用電磁障害防止固定コンデンサ
JISC60068-2-75:2019
環境試験方法―電気・電子―第2-75部:ハンマ試験(試験記号:Eh)
JISC60695-10-2:2018
耐火性試験―電気・電子―第10-2部:異常発生熱―ボールプレッシャー試験方法
JISC60695-11-10:2015
耐火性試験―電気・電子―第11-10部:試験炎―50W試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法
JISC60695-11-20:2018
耐火性試験―電気・電子―第11-20部:試験炎―500W試験炎による燃焼試験方法
JISC60695-2-11:2016
耐火性試験―電気・電子―第2-11部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―最終製品に対するグローワイヤ燃焼性指数(GWEPT)
JISC61000-3-2:2019
電磁両立性―第3-2部:限度値―高調波電流発生限度値(1相当たりの入力電流が20A以下の機器)
JISC61000-4-11:2008
電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
JISC61000-4-2:2012
電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
JISC61000-4-3:2012
電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
JISC61000-4-4:2015
電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
JISC61000-4-5:2018
電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
JISC61000-4-8:2016
電磁両立性―第4-8部:試験及び測定技術―電源周波数磁界イミュニティ試験
JISC6691:2019
温度ヒューズ―要求事項及び適用の指針
JISQ9000:2015
品質マネジメントシステム―基本及び用語