この規格ページの目次
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C 4526-1 : 2020
3.6 端子及び端子部に関連する用語及び定義
3.6.1
端子(terminal)
一つ又は二つ以上の外部導体に接続するために設けられたスイッチの導電部。
3.6.2
ねじ式端子(screw type terminal)
導体の接続又は二つ以上の導体の相互接続,及びその後の取外しに用いる端子であって,各種のねじ又
はナットを用いて直接的又は間接的に接続する端子。
注記 ねじ式端子の例を,図1図5に示す。
3.6.3
ねじなし端子(screwless terminal)
導体の接続又は二つ以上の導体の相互接続,及びその後の取外しに用いる端子であって,導体を直接的
又は間接的にねじ以外の手段によって接続する端子。
注記1 ねじなし端子の例を,図6に示す。
注記2 被覆絶縁物を取り除いた導体を端子に挿入して固定するプッシュイン端子は,ねじなし端子
の定義に含まれる。
3.6.4
端子部(termination)
スイッチの内部と外部導体との間を接続するために設けられた構成部分。
3.6.5
平形クイック接続端子部(flat quick-connect termination)
おす(雄)形タブ及びめす(雌)形コネクタから構成され,工具を用いたり用いることなく挿入及び引
抜きができる電気的接続部。
(出典 : IEC 60050-442:1998,442-06-07)
3.6.6
タブ(tab)
めす(雌)形コネクタの中に挿入され,スイッチと一体になっている部分である平形クイック接続端子
部の一部分。
注記 タブの例は,JIS C 2809:2014を参照。
3.6.7
めす(雌)形コネクタ(female connector)
タブに押し込む平形クイック接続端子部の一部分。
注記 めす(雌)形コネクタの例を,図7に示す。
3.6.8
はんだ付け端子(solder terminal)
はんだ付けで接続する端子。
3.7 絶縁に関連する用語及び定義
3.7.1
基礎絶縁(basic insulation)
感電に対する基礎的な保護となる充電部に施した絶縁。
――――― [JIS C 4526-1 pdf 16] ―――――
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3.7.2
付加絶縁(supplementary insulation)
基礎絶縁が故障したとき,感電に対する保護ができるように基礎絶縁に追加して設けた独立した絶縁。
3.7.3
二重絶縁(double insulation)
基礎絶縁と付加絶縁との二つからなる絶縁。
3.7.4
強化絶縁(reinforced insulation)
充電部に施した単一の絶縁方式であって,感電に対する保護の度合いが二重絶縁と同等であるもの。
注記 用語“絶縁方式”は,絶縁物が一つの同質の部品でなくてもよい。それは,付加絶縁又は基礎
絶縁として別々に試験することができない数層によって構成されてもよい。
3.7.5
機能絶縁(functional insulation)
充電部間の絶縁であって,スイッチが正しく動作するためだけに必要な絶縁。
3.7.6
コーティング(coating)
プリント配線板の片面又は両面上に塗った固体絶縁材。
注記1 プリント配線板に塗布したワニスの乾燥膜又は熱蒸着によってコーティングする。
注記2 プリント配線板のコーティング及び基材は,固体絶縁と類似した特性をもつことができる絶
縁方式となる。
3.7.7
固体絶縁(solid insulation)
二つの導電性部品間に挟み込んだ絶縁材。
注記 コーティングのあるプリント配線板アセンブリの場合には,固体絶縁は,コーティングととも
にプリント配線板自体からなる。ほかの場合には,固体絶縁はカプセル封じ材からなる。
3.7.8
クラス0機器(class 0 appliance)
感電に対する保護を基礎絶縁だけに依存する機器。このことは,可触導電部となる部分を設備の固定配
線の保護接地線に接続する方法がなく,基礎絶縁が破損した場合に感電に対する保障が周辺条件に依存す
るということを意味する。
3.7.9
クラスI機器(class I appliance)
感電に対する保護を基礎絶縁だけに依存しないで,基礎絶縁が破損した場合に可触導電部が充電部とな
らないように,それを設備の固定配線の保護用接地線に接続することによって,追加の安全措置を講じて
いる機器。
3.7.10
クラスII機器(class II appliance)
感電に対する保護を基礎絶縁だけに依存しないで,二重絶縁又は強化絶縁のような追加安全措置を講じ
ている機器。クラスII機器は,保護用接地の手段を備えず,かつ,設置条件に依存しない。
注記 クラスII機器は,保護回路の連続性を保持するための手段をもっていてもよい。ただし,この
――――― [JIS C 4526-1 pdf 17] ―――――
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手段が機器の内部にあり,かつ,クラスIIの要求事項に合致して可触表面から絶縁されている
場合に限る。
3.7.11
クラスIII機器(class III appliance)
感電に対する保護を安全特別低電圧(SELV)の電源に依存し,かつ,安全特別低電圧(SELV)より高
い電圧が発生しない機器。
3.7.12
比較トラッキング指数,CTI(comparative tracking index)
材料が指定された試験条件の下でトラッキング破壊及び持続炎を発生することなく耐える最高電圧の値。
(出典 : IEC 60050-212:2010,212-11-59)
3.8 汚損に関連する用語及び定義
3.8.1
汚損(pollution)
耐電圧又は表面抵抗率の低下をもたらす異物,固体,液体又は気体のいずれかの付着物。
3.8.2
ミクロ環境(micro-environment)
沿面距離の寸法に特に影響を及ぼす絶縁材の近傍の環境。
注記 スイッチのアークチャンバ内の汚損の自己生成については,附属書Fを参照。
3.8.3
マクロ環境(macro-environment)
スイッチが設置又は使用される部屋(又はほかの場所)の環境。
3.8.4
汚損度(pollution degree)
ミクロ環境での予期される汚損の特徴を示す数字。
注記 汚損度1,2及び3を用いる(7.8,7.9及び附属書F参照)。
3.9 製造業者の試験に関する用語及び定義
3.9.1
ルーチン試験(routine test)
各個のスイッチが,この規格の関連要求事項に適合することを確かめるために,製造中又は製造後に行
う試験(附属書K参照)。
3.9.2
抜取試験(sampling test)
あるバッチから無作為に取り出した複数のスイッチに対して行う試験。
注記 抜取試験は,附属書Lに示す。
[出典 : IEC 60050-811:1991,811-10-06修正−デバイス(devices)をスイッチ(switches)に置換え]
3.9.3
形式試験(type test)
設計が規定に適合することを確かめるために一つ以上のスイッチに対して行う試験。
[出典 : IEC 60050-811:1991,811-10-04修正−デバイス(devices)をスイッチ(switches)に置換え]
――――― [JIS C 4526-1 pdf 18] ―――――
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4 一般要求事項
機器用スイッチ(以下,スイッチという。)は,通常の使用状態で不注意な使用があった場合においても,
人体又は周囲の物品に危険を及ぼさないように,JIS C 4526-1規格群に規定するところに従って,通常の
使用状態で安全に機能するように設計し製作しなければならない。
適否は,関連する試験を実施することによって判定する。
5 試験に関する一般情報
5.1 一般情報
試験は箇条5の一般情報に従って実施しなければならない。
5.1.1 一般的に,スイッチの高い定格の試験条件は,低い定格の試験条件を包含できる。5.2参照。
5.1.2 全ての試験において,測定器及び測定方法は,測定品質を損なうものであってはならない。
5.1.3 試料が一つでも箇条14,箇条15,箇条16及び箇条17(JIS C 4526-1-1又はJIS C 4526-1-2の箇条
17)の試験の要求事項を満足しない場合,その要求事項を満足しない試験及びその試験結果に影響を与え
た先行した試験を,新しい試料及び決められた順序で再試験する。この場合,その試料の全てが要求事項
を満足しなければならない。
5.1.4 この規格に特に規定がない限り,試料は,受渡状態のままで周囲温度25 ℃±10 ℃で試験を行う。
5.1.5 試料は製造業者が指定したとおりに取り付ける。ただし,二つ以上の取付方法が指定されていて,
それが重要な影響を及ぼす場合には,最も不利な取付方法を選定する。
5.1.6 この規格の試験においては,操作は試験装置によって行ってもよい。操作はアクチュエータ又は作
動体のいずれかを介してもよい。製造業者が取外し可能と指定しているアクチュエータは取外して試験す
る。
5.1.7 取外しができない導体を使用するスイッチは,その接続された導体で試験する。
5.1.8 スイッチがタブを備えているときは,箇条16(JIS C 4526-1)及び箇条17(JIS C 4526-1-1又はJIS
C 4526-1-2)による試験においては,新しいめす(雌)形コネクタを使用しなければならない。
めす(雌)形コネクタは,スイッチの定格周囲温度に適合するタイプのものでなければならない。また,
めす(雌)形コネクタのクリンプ領域における導体は,はんだ付け又は溶接されていなければならない。
5.1.9 クラス0又はクラスI機器用のスイッチの内部に二重絶縁又は強化絶縁の部分をもっている場合に
は,この部分は,クラスII機器用のスイッチの要求事項によって適否を判定する。
同様に,スイッチの内部にSELVで動作する部分がある場合には,この部分は,クラスIII機器用のスイ
ッチの要求事項によって適否を判定する。
5.2 電気的情報
5.2.1 二つ以上の定格をもつ場合には,次の事項を全ての試験に適用する。
耐電圧試験(箇条15及びTE3)−最大電圧定格に基づいて行う。
温度上昇試験(箇条16及びTE2)−最大電流定格に基づいて行う。
注記 TE3は絶縁適合性,TE2は熱的適合性(JIS C 4526-1-1又はJIS C 4526-1-2の17.6参照)の
ことである。
5.2.2 分類された同じ負荷の種類(7.2参照)の場合には,次の条件に従って代表して耐久性試験を行って
もよい。
a) 電圧−高い電圧定格の試験は,低い電圧定格の試験を代表する。
注記 例えば,5 A,125 V AC及び5 A,250 V ACの場合には,5 A,250 V ACで試験を行う。
――――― [JIS C 4526-1 pdf 19] ―――――
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b) 電流−高い電流定格の試験は,低い電流定格の試験を代表する。
注記 例えば,10 A,250 V AC及び5 A,250 V ACの場合には,10 A,250 V ACで試験を行う。
5.2.3 二つ以上の定格をもつスイッチで代表試験ができない場合には,三つの追加試料で各定格において
耐久性試験を行う。
5.2.4 極性表示のない直流定格スイッチは,一方の極性をもつ三つの試料及び反対の極性をもつ三つの追
加試料を用いて耐久性試験を行う。
5.2.5 直流及び交流定格をもつスイッチは,分類された負荷の種類(7.2参照)の直流電圧及び電流定格が
交流定格以上の場合には,交流を代表して直流電圧で耐久性試験を行う。
注記 例えば,4 A,48 V AC及び4 A,48 V DCの交流及び直流定格の場合には,4 A,48 V DCで耐
久性試験を行う。
5.2.6 同じ電力で,公称電圧100 V ACから480 V ACまでの二つ以上の電流定格をもつ交流専用スイッチ
は,各負荷の種類に対して最大電圧で試験を行う。
注記 例えば,10 A,125 V AC,5 A,250 V AC及び4.5 A,277 V ACの場合には,4.5 A,277 V AC
で試験を行う。
5.2.7 同じ電力で,公称電圧20 V ACから100 V ACまでの二つ以上の電流定格をもつ交流専用スイッチ
は,各負荷の種類に対して最大電流で試験を行う。
注記 例えば,10 A,24 V AC及び5 A,48 V ACの場合には,10 A,24 V ACで試験を行う。
5.2.8 定格周波数をもつスイッチは,その周波数で耐久性試験を行う。定格周波数をもたないスイッチは,
50 Hzで試験を行う。範囲のある定格周波数をもつスイッチは,その範囲内で最も不利な周波数で試験を
行う。
注記 例えば,50 Hzから60 Hzまでの分類のスイッチの場合には,50 Hzで試験を行う。
5.2.9 特定電源用スイッチは,特定電源によって試験を行う。
5.3 多投スイッチの試験負荷
多投スイッチは,表1に従って負荷をかける。他のスイッチ位置での負荷は,5.2に規定した条件を満た
すために必要な負荷に起因する。
表1−多投スイッチの試験負荷
試験の動作サイクル数 スイッチ位置 負荷
前半の半サイクル 高負荷 IR
次に低負荷 0.8×IR
次の次の低負荷 0.533×IR
後半の半サイクル 高負荷 IR
次に低負荷 0.5×IR
次の次の低負荷 0.333×IR
注記 IR=抵抗負荷電流
5.4 試験試料
試験試料の最小数は,JIS C 4526-1-1又はJIS C 4526-1-2に従う。特に規定のない限り,任意の順序で試
験を行ってもよい。
――――― [JIS C 4526-1 pdf 20] ―――――
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JIS C 4526-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61058-1:2016(MOD)
JIS C 4526-1:2020の国際規格 ICS 分類一覧
JIS C 4526-1:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC4526-1-1:2020
- 機器用スイッチ―第1-1部:機械式スイッチの要求事項
- JISC4526-1-2:2020
- 機器用スイッチ―第1-2部:電子式スイッチの要求事項
- JISC5101-14:2014
- 電子機器用固定コンデンサ―第14部:品種別通則:電源用電磁障害防止固定コンデンサ
- JISC60068-2-75:2019
- 環境試験方法―電気・電子―第2-75部:ハンマ試験(試験記号:Eh)
- JISC60695-10-2:2018
- 耐火性試験―電気・電子―第10-2部:異常発生熱―ボールプレッシャー試験方法
- JISC60695-11-10:2015
- 耐火性試験―電気・電子―第11-10部:試験炎―50W試験炎による水平及び垂直燃焼試験方法
- JISC60695-11-20:2018
- 耐火性試験―電気・電子―第11-20部:試験炎―500W試験炎による燃焼試験方法
- JISC60695-2-11:2016
- 耐火性試験―電気・電子―第2-11部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―最終製品に対するグローワイヤ燃焼性指数(GWEPT)
- JISC61000-3-2:2019
- 電磁両立性―第3-2部:限度値―高調波電流発生限度値(1相当たりの入力電流が20A以下の機器)
- JISC61000-4-11:2008
- 電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
- JISC61000-4-2:2012
- 電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
- JISC61000-4-3:2012
- 電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
- JISC61000-4-4:2015
- 電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
- JISC61000-4-5:2018
- 電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
- JISC61000-4-8:2016
- 電磁両立性―第4-8部:試験及び測定技術―電源周波数磁界イミュニティ試験
- JISC6691:2019
- 温度ヒューズ―要求事項及び適用の指針
- JISQ9000:2015
- 品質マネジメントシステム―基本及び用語