JIS C 8306:1996 配線器具の試験方法 | ページ 2

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(c) 電流の向きを反対にして同様に電圧降下を測定する。
(d) 試験品を開路状態にする。
(e) (b)と(c)との値を平均して1回の接触抵抗を求める。これを3回繰り返す。
(5) 電圧降下の測定は,原則として接触部を含む一組の端子間で行う。
5.2 交流法による接触抵抗試験 交流法による接触抵抗試験は,次によって行う。
(1) 試験に使用する電源は,周波数50Hz又は60Hzの電圧12V以下の交流で,試験電流を安定に保ち得
るものとする。
(2) 電圧及び電流の測定は,JIS C 1102に規定する0.5級の電圧計及び電流計,又はこれらと同等以上の
精度をもつものを用いる。
(3) 試験品を使用の際と同様に結線し器具の定格電流の1.5倍の電流(最小25A)を通じ個別規格に規定
された部分の接触抵抗を電圧降下法によって連続3回測定し,3回の値を平均して接触抵抗を求める。
(4) 接触抵抗の1回の測定の順序は,次による。
(a) 試験品を閉路状態とする。
(b) 電流を規定値にして電圧降下を測定する。
(c) 試験品を開路状態にする。
(5) 電圧降下の測定は,原則として接触部を含む一組の端子間で行う。
6. 保持力試験 差込接続器の保持力試験は,完成品について次の各項によって行う。
(1) 試験品を適当な試験装置に取り付け,試験用プラグを正しく差し込み,これを引き抜く方向に真っす
ぐに引張荷重を徐々に加え,試験用プラグの刃が抜けるまでの最大の力を測定する。試験に先立って
5回の抜き差しを行う。
(2) 毎回の抜き差しに当たって試験用プラグは,刃の部分をベンジンその他によって油脂を除き清掃した
ものを用いる。
また,刃の部分の寸法は,個別規格に規定された標準寸法のもので他の試験に使用しないものを用
いる。
(3) 荷重の加え方は,一様な割合で行う。荷重の測定にばねばかりを用いる場合は一目の読みが,1N以下
又は100g以下のものとする。
(4) 保持力の測定は,同一試験品について引き続き3回行い,その平均値で保持力を表すものとする。
(5) 接地極付きの器具で接地極のない差込プラグが差し込みできるものでは,接地極付きのプラグ及び接
地極なしのプラグの両方で,それぞれ保持力を測定する。
(6) 差込接続器で極配置の異なるプラグを差し込みできるものは,各々のプラグでそれぞれの保持力を測
定する。
7. 絶縁抵抗試験 絶縁抵抗試験は,完成品について,次によって行う。
(1) 試験品を,次の状態において試験する。
(a) 埋込形器具は,電線を正しく結線したものを,金属製のスイッチボックス又はアウトレットボック
ス内に正しく取り付けて金属製のフラッシプレートで覆う。ただし,使用プレートが限定されてい
るものはそのプレートを用いる。
(b) 露出形器具で取り付けて使用するものは,金属板の上に正しく取り付けて電線を接続する。
(c) 取り付けないで使用するものは,電線又はコードを取り付ける。

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(d) 外郭,つまみ,ボタンなど人が操作の際に触れる部分が絶縁物の場合は,指が触れる部分にアルミ
ニウムはくか,すずはくを密着させる。
また,これと同等の効果があるジグを用いてもよい。
(2) IS C 1302に規定する500V(試験品の定格電圧が300Vを超え600V以下のものでは1 000V)の絶縁
抵抗計又はこれらと同等の性能をもつ絶縁抵抗計で,次の部分について測定する。
(a) 極性を異にする充電金属部の間。
(b) 開路状態において同極端子間。
(c) 充電金属部と接地されるおそれがある非充電金属部又は人の触れる非充電金属部[(1)(d)の金属はく
を含む。]との間。この場合,接地極は非充電金属部とみなす。
8. 耐電圧試験 耐電圧試験は,7.に引き続いて,次によって行う。
(1) 試験電源は,周波数50Hz又は60Hzのほぼ正弦波形の交流で,その容量が500VA以上で試験電圧を
零から規定値まで一様に連続して上昇できるものとし,過電流継電器の感度電流は,10mA以上とす
る。
(2) 電圧の測定は,JIS C 1102に規定する1.5級又はこれと同等以上の精度の電圧計を用い,時間の測定
には秒目盛の時計を用いる。
(3) 試験は,7.(2)に規定する部分について,試験電圧を零から一様な割合(電圧計で読み取りできる速さ)
で次に示す値まで上昇し,1分間その値に保持し,これに耐えるかどうかを調べる。ただし,受渡検
査などでは最初から試験電圧の120%の電圧を1秒間にして,これに代えることができる。
試験電圧は,定格電圧 (E) によって,2E+1 000 (V) とする。
9. 防水試験 防水試験は,防水形の器具について防水の種類に従い完成品について,次によって行う。
試験品を使用の際と同様に正しく取り付け,電線又はコードを接続し,JIS C 0920に規定する方法によ
って規定の時間散水又は浸水し,直ちに7.及び8.の試験を行い,引き続いて水の浸入の有無を調べる。こ
の場合,防浸形は,JIS C 0920の4.9[保護等級7(防浸形)に対する試験](1)によるものとする。
10. 開閉試験
10.1 開閉試験は,同一試験品について次の二つの試験を行う。
(1) 過負荷試験
(2) 定格負荷試験
10.2 試験に使用する電源は,次に示すものによって行う。
(1) 周波数50Hz又は60Hzの正弦波に近い交流で,次の(2)及び(3)に適合すること。
囲内に保持できること。
(2) 試験回路の無負荷電圧は,試験電圧50
(3) 試験品の電源側の端子で測定した電圧降下は,電動機定格のものの試験回路には定格電流の8倍に相
当する電流を通じたとき試験電圧(無負荷電圧)の15%以下,定格電流表示のものの試験回路には定
格電流の1.5倍に相当する電流を通じたとき試験電圧(無負荷電圧)の2.5%以下の値であること。た
だし,2個以上の試験品を同時に試験する場合は,各々の定格電流の合計を定格電流とみなして電流
を通じるものとする。
10.3 試験回路の電圧及び電流の測定には,JIS C 1102に規定する1.0級以上又はこれと同等以上の精度を
もつものを用いる。

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10.4 試験品は,次によって適当な試験装置に取り付けて電源と負荷の間に接続する。
(1) 固定して使用される器具は,使用時と同様に取り付ける。
(2) 固定しないで使用される器具は,適切な方法で取り付ける。
(3) 試験品の電源側端子に電源を,負荷側端子に負荷を使用時と同様に接続する。
なお,電源側と負荷側が明示されていないものは,次による。
(a) ヒューズなどの過電流保護器を備えるものは,これのある方の端子を負荷側端子とする。
(b) ねじ込みソケット類では,受金側に負荷側を接続する。
また,受金に適合するねじ込みプラグがない場合は受金側を短絡して行う。
(c) 差込接続器では,刃受を備えたものを電源側とする(マルチタップで刃を備えたものは,刃を電源
側とする。)。
(d) 切換スイッチでは,共通線接続端子を電源側とする。
(4) ヒューズを備える器具は,ヒューズの代わりに表1の導体を取り付ける[4.(3)の(c)及び(d)参照]。
(5) 開閉器は,試験品の接地される非充電金属部(開閉の際アークが達するおそれがある部分)及び人が
触れるおそれがある非充電金属部並びに接地極は,太さ(呼び)0.1mmの裸銅線と保護抵抗(100V
につき1.5 地 とする。)を直列にして,導電極の電源側の端子へ試験中開閉回数を導電極数で等
分した回数ごとに順次他極へ切換えできるように切換スイッチを通して接続する。ただし,試験回路
が多線式回路で中性線を含む場合はその中性線に接続し,切換スイッチを省く(図2参照)。
10.5 誘導負荷装置 試験に使用する誘導負荷装置は,抵抗負荷と誘導負荷を直列に接続して構成する。
10.6 過負荷試験 過負荷試験は,試験品の定格電圧及び定格周波数で,表3によって試験電流を開閉し,
アークによる短絡又は地絡及び接触子の甚だしい焼損その他使用上有害な故障の有無を調べる。
(1) 定格電流を表示したものは,表3の(a)(e)のいずれかによる。
(2) 電動機定格を表示したものは,表3の(f)又は(g)のいずれかによる。

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表3 過負荷試験条件
適用範囲 過負荷試験 電流 力率 開閉の割合 開閉回数
の種類 回/分 回
定格電流 過負荷試験(a) 約1
定格電流が30A以下のものは定格電流 610 100
を表示す の1.5倍の電流,定格電流が30Aを超え
るもの るものは定格電流の1.25倍の電流。
過負荷試験(b)定格電流の1.5倍の電流。 0.60.7 610 100
過負荷試験(c)定格電流の1.25倍の電流。 0.25 200
0.35
過負荷試験(d)定格電流に等しい電流。 約1 2秒間点灯20秒間以上消灯 100
JIS C 7501に規定する100V,200Wの
(白熱灯試験)
電球負荷
(電流調整のため,これ以下の定格のも
のを用いてもよい。)
試験電圧は100105Vとする。
過負荷試験(e)図1に示す回路による電流。 − 30 20
電動機定 過負荷試験(f) 0.30.4
定格容量に相当する規約電流(表4)の 26 50
格を表示 8倍の電流。
するもの 過負荷試験(g) 0.30.4
定格容量に相当する規約電流の10倍の 26 5
電流。 100(1)
注(1) 試験品で閉路し,他のスイッチで開路する。
備考 過負荷試験(d)で開閉の操作に制御電源を要するものはその制御回路の定格電圧で,また,定格100V以外の
白熱電球を用いて試験する場合はその電圧で行う。
図1 過負荷試験(e)の回路図
試験品に直列に接続するコンデンサ (C) の容量は,次のとおりとする。
器具の定格電流 A 容量
10未満 19
10以上 15未満 24
15以上 37

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図2 開閉試験回路
備考 図の記号は,次のとおりである。
R : 保護抵抗(100V当たり1.5
F : 検査用ヒューズ( 長さ50mm裸銅線)
S : 切換スイッチ
(3) 二つ以上の定格を表示した器具については,各定格ごとに別の試験品を用いて試験する。
(4) 単極及び2極の器具は単相2線式回路で,3極の器具は三相3線式回路で試験する。ただし,3極の器
具でその1極が単相3線式回路の中性線に接続されるもの,また,4極の器具でその1極が三相4線
式回路の中性線に接続されるものでは,それぞれ単相3線式又は三相4線式の中性線に接続して試験
する。
(5) 3路スイッチ及び4路スイッチは,一方の接触子ごとに単極単投スイッチとして試験する。
(6) 多段切換スイッチは,最大負荷の点において試験する。
(7) 開閉器の試験に当たっての10.4(5)の切換スイッチは,開閉回数を導電極の数で等分した回数ごとに順
次他極へ切り換える。
(8) 試験品は,試験に際して特に注油その他の調整を施してはならない。ただし,ナイフスイッチでは簡
単に除去できる溶粒は,これを取り除いてもよい。
表4 電動機の規約電流
三相誘導電動機の場合 単相誘導電動機の場合
定格出力 規約電流A 定格出力 規約電流A
kW 200V 400V kW 100V 200V
0.2 1.8 0.9 0.1 5.1 2.5
0.4 3.2 1.6 0.2 7.2 3.5
0.75 4.8 2.4 0.41 11.1 5.5
1.5 8.0 4.0 0.75 17.7 8.8
2.2 11.1 5.5
3.7 17.4 8.7
5.5 26 13
7.5 34 17
11 48 24
15 65 32

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