JIS K 0091:1998 排ガス中の二硫化炭素分析方法

JIS K 0091:1998 規格概要

この規格 K0091は、排ガス中の二硫化炭素を分析する方法について規定。

JISK0091 規格全文情報

規格番号
JIS K0091 
規格名称
排ガス中の二硫化炭素分析方法
規格名称英語訳
Methods for determination of carbon disulfide in flue gas
制定年月日
1975年8月1日
最新改正日
2017年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

13.040.40, 71.040.40
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
環境測定 I-1 2021, 環境測定 I-2 2021, 環境測定 II 2021
改訂:履歴
1975-08-01 制定日, 1978-09-01 確認日, 1983-02-01 改正日, 1988-04-01 確認日, 1994-06-01 確認日, 1998-03-20 改正日, 2003-04-20 確認日, 2008-01-20 確認日, 2012-10-22 確認日, 2017-10-20 確認
ページ
JIS K 0091:1998 PDF [9]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K 0091 : 1998

排ガス中の二硫化炭素分析方法

Methods for determination of carbon disulfide in flue gas

1. 適用範囲 この規格は,排ガス中の二硫化炭素を分析する方法について規定する。
備考1. この規格において,排ガスとは,各種化学製品の製造工程,燃焼,その他の化学反応,作業
工程などにおいて,煙道,煙突,ダクトなどに排出されるガスをいう。
2. この規格の引用規格を付表1に示す。
2. 共通事項 化学分析方法,排ガス試料採取方法,吸光光度分析方法及びガスクロマトグラフ分析方法
に共通する事項については,それぞれJIS K 0050,JIS K 0095,JIS K 0115及びJIS K 0114による。
3. 分析方法の種類及び概要 分析方法の種類及び概要は,表1のとおりとする。
表1 分析方法の種類及び概要
分析方法の種類 分析方法の概要
要旨 試料採取 定量範囲 適用条件
vol ppm
ジエチルジチオ 吸収瓶法
試料ガス中の二硫化炭素をジエチル 360(1) 5.1.1による。
カルバミン酸銅 吸収液 : 硫酸銅,ジ
アミン銅溶液に通じて吸収させたの
吸光光度法 エチルアミン塩酸
ち,吸収液中に生成したジエチルジ
チオカルバミン酸銅の吸光度 塩,アンモニア及び
(435nm) を測定し,二硫化炭素を定
くえん酸の溶液に
量する。 エタノールを加え
たもの。
液量 : 50ml×2最前
段の吸収瓶に酢酸
カドミウム溶液を
入れ,共存する硫化
水素を除去する。
液量 : 50ml×1
ガスクロマトグ 試料ガスを採取し,ガスクロマトグ
真空捕集瓶又は捕 0.210(2)
ラフ法 集バッグ法
ラフに導入して得られたクロマトグ (炎光光度
ラムから二硫化炭素を定量する。 検出器)
注(1) 定量範囲は,吸光光度法では試料ガス10 取し,吸収液を200mlに薄めて分析用試料溶液とし
た場合。
(2) 分析用試料ガス0.15mlを導入する場合。
4. 試料ガス採取方法 試料ガスの採取方法は吸収瓶法,真空捕集瓶又は捕集バッグ法による。

――――― [JIS K 0091 pdf 1] ―――――

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分析に用いる試料ガスの採取位置は,同じ採取位置において近接した時間内で原則として2回以上試料
ガスを採取し,それぞれ分析する。
4.1 吸収瓶による方法 この方法は,吸光光度法に適用する。
4.1.1 試薬及び試薬溶液の調製
(1) 試薬
(a) 水 JIS K 0557に規定する種別A2のもの。
(b) 硫酸銅(II)五水和物 JIS K 8983に規定するもの。
(c) ジエチルアミン塩酸塩
(d) アンモニア水 JIS K 8085に規定するもの。
(e) くえん酸−水和物 JIS K 8283に規定するもの。
(f) エタノール(99.5) IS K 8101に規定するもの。
(g) 酢酸カドミウム JIS K 8362に規定するもの。
(2) 試薬溶液(吸収液)の調製方法
(a) 吸収液 硫酸銅(II)五水和物0.2gをとり,水を加えて溶かし全量1 湮 液10mlを全量フ
ラスコ100mlにとり,ジエチルアミン塩酸塩0.75gを加え,アンモニア水0.5ml及びくえん酸−水
和物5gを水100mlに溶かした液3mlを加えたのち,エタノール(99.5)を標線まで加えたもの。
(b) 硫化水素除去用吸収液 酢酸カドミウム1gを水100mlに溶かしたもの。
4.1.2 器具及び装置 器具及び装置は,次のとおりとする。
(1) 吸収瓶 容量100250mlで,JIS K 0095の図3(吸収瓶の例)(a)に例示するものを三つ連結して用い
る。
(2) 試料ガスの採取装置 JIS K 0095の図2(a)[吸収瓶法(試料ガス採取量をガスメーターで計測する場
合)]に例示する構成による。
4.1.3 試料ガスの採取及び分析用試料溶液の調製
(1) 試料ガスの採取 採取管,導管の取付けはJIS K 0095の5.1.1(採取管,導管の取付け)による。
ここに示す装置の記号は図1による。
(a) 吸収瓶 (H1) に硫化水素除去用吸収液50mlを入れ,吸収瓶(H2及びH3)に吸収液50mlずつをそれ
ぞれに入れる。
(b) 流路切替コック(R1及びR2)をバイパス側に回したのち,吸引ポンプ (L) を作動させて配管内 (B
R1) までを試料ガスで置換する。
(c) 吸引ポンプ (L) を停止させたのち,流路切替コック(R1及びR2)を吸収瓶(H1, H2及びH3)側に
回す。次にガスメータ (M) の指示を0.01lのけたまで読み取る。
(d) 吸引ポンプ (L) を作動させ試料ガスを吸収瓶(H1, H2及びH3)(3)に通す。このとき流量調節コック
(P1及びP2)を操作して,吸引流量0.1 一椀 度とする。
試料ガスを約20 3)採取したのち,吸引ポンプ (L) を停止し,流路切替コック(R1及びR2)を閉
じ,ガスメータ (M) の指示を0.01 み取る。同時に温度 (N) 及びマノメータ (Q) の
指示値を記録する。また,大気圧を測定しておく。
(e) 試料ガス中の水分の量は,必要に応じてJIS Z 8808の6.(排ガス中の水分量の測定)に準じて測定
する。
注(3) 二硫化炭素温度が100vol ppm以上のときは,試料ガス採取量は2 忿 排ガス温度の
影響を著しく受ける場合は,吸収瓶 (H1, H2) を水などで冷却するとよい。

――――― [JIS K 0091 pdf 2] ―――――

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(f) 試料ガスの採取量の算出 試料ガスの採取量は,JIS K 0095の5.1.7(試料ガス採取量)によって,
標準状態 (0℃, 101.32kPa) の乾きガス量 (VSD) 又は湿りガス量 (VSW) を求める。
図1 吸収瓶法の試料ガス採取装置の一例
(2) 分析用試料溶液の調製 4.1.3(1)の試料ガス採取を終了したのち,第二吸収瓶 (H2) 中の吸収液を全量
フラスコ200mlに移し,第二吸収瓶内を第三吸収瓶 (H3) 中の吸収液で洗って全量フラスコに合わせ,
さらに新しい吸収液を用いてこの洗浄操作を繰り返し,吸収液を標線まで加え,これを分析用試料溶
液とする。
4.2 真空捕集瓶又は捕集バッグによる方法 この方法は,ガスクロマトグラフ法に適用する。
4.2.1 器具及び装置
(1) 真空捕集瓶 JIS K 0095の図4(b-2)(真空捕集瓶)に例示する内容積1 ラス製瓶(4)。
注(4) 内部をあらかじめ0.01mol/ アセトン溶液で洗浄し,乾燥させておく。
(2) 捕集バッグ JIS K 0095の図4(c)[捕集バッグ(合成樹脂フィルム製)]に例示する内容積5 成
樹脂フィルム製バッグ(5)
注(5) フィルムの厚さは,50 度のものを使用する。
(3) 試料ガスの採取装置 JIS K 0095の図2(c)[真空フラスコ法(真空捕集瓶法)]及び(e)[捕集バッグ法
(間接法)]に例示するもの。
4.2.2 試料ガスの採取試料 ガス採取の導管の取付けは,JIS K 0095の5.1.1と同じ。
(1) 真空捕集瓶の場合 JIS K 0095の5.4.2(真空捕集瓶及び洗浄瓶の準備)及び5.4.5(試料ガスの採取)
による。

――――― [JIS K 0091 pdf 3] ―――――

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内容積1 穣 瓶(I)を図2に示す導管 (B) にガラスふっ素樹脂コック (J) の先端を接続し,吸
引ポンプ (E) を作動させて導管内を試料ガスと置換させる。次にコック (J) を開き,試料ガスを採取
したのちコック (J) を閉じ,これを分析用試料ガスとする。
(2) 捕集バッグの場合 JIS K 0095の5.6.2(捕集バッグ及び洗浄瓶の準備)及び5.6.5(試料ガスの採取)
による。
内容積5 バッグ (D) を図2に示す気密容器 (C) に入れコック (F) につなぐ。次に導管 (B)
と吸引ポンプ (E) を接続し,吸引ポンプを作動させ捕集バッグ内を脱気したのちコック (F) を閉じる。
吸引ポンプをコックにつなぎかえ,導管 (B) を採取管 (A) につなぐ。吸引ポンプを作動させコック
(F) 及びコック (G) を開いて試料ガスと置換したのち,試料ガスを採取しコック (F) を閉じる。吸引
ポンプを止め捕集バッグを容器 (C) から取り出し,シリコーンゴム栓をして,これを分析用試料ガス
とする。
図2 真空捕集瓶又は捕集バッグ法の試料ガス採取装置の一例
(3) 試料ガスの採取量の算出(真空捕集瓶法の場合) 試料ガス採取量は,JIS K 0095の5.4.6(試料ガス
採取量)によって,標準状態 (0℃, 101.32 kPa) の乾きガス量 (VSD) 又は湿りガス量 (VSw) を求める。
5. 定量方法
5.1 ジエチルジチオカルバミド酸銅吸光光度法
5.1.1 適用条件 この方法は,試料ガス中に硫化水素が共存すると影響を受けるので,試料ガス採取時に
硫化水素除去用の吸収液に通して,その影響を除去できるときに適用する。
5.1.2 試薬及び試薬溶液の調製
(1) 試薬
(a) , N−ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物 JIS K 8454に規定するもの。
(b) エタノール(95) JIS K 8102に規定するもの。
(c) 銅 JIS K 8660に規定するもの。

――――― [JIS K 0091 pdf 4] ―――――

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(d) 硝酸 JIS K 8541に規定するもの。
(2) 試薬溶液の調製方法
(a) ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム溶液 N, N−ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水
和物0.2gを水10mlに溶かし,不溶解物があればろ過する。この溶液1mlを全量フラスコ100mlに
とり,エタノール(95)を標線まで加えたもの。
(褐色瓶に保存する。調製後1か月以上のものは使用しない。)
(b) くえん酸溶液 4.1.1(1)によるくえん酸−水和物5gを水に溶かし,水を加えて全量100mlとしたも
の。
(c) 検量線用銅発色液(6) 4.1.1(1)による硫酸銅(II)五水和物0.557gを100mlのビーカーにとり,水10ml
に溶かし,くえん酸溶液1ml及び4.1.1(1)によるアンモニア水3mlを加えたのち,全量フラスコ100ml
に洗い移し水を標線まで加える。さらに,この溶液1mlを全量フラスコ100mlにとり,くえん酸溶
液1mlを加えたのち,エタノール(99)を標線まで加えたもの。
この検量線用銅発色液1mlは,二硫化炭素ガス0.01ml (0℃, 101.32kPa) に相当する。
注(6) 銅(金属)を用いて検量線用銅発色液を調製してもよい。銅0.709gをビーカー200mlにとり,
硝酸 (1+1) 10mlを加え,加熱して分解し,アンモニア水を少量ずつ加えてアルカリ性とした
のち,全量フラスコ500mlに洗い移し,水を標線まで加える。さらにこの溶液1mlを全量フラス
コ100mlにとり,くえん酸溶液1mlを加えたのち,エタノール(99)を標線まで加える。
この検量線用銅発色液1mlは,二硫化炭素ガス0.01ml (0℃, 101.32kPa) に相当する。
5.1.3 操作 4.1.3(2)で調製した分析用試料溶液の波長435nm付近における吸光度を5.1.2(2)(a)の吸収液
を対照として測定する。
5.1.4 検量線の作成 分析用試料溶液濃度に応じて,5.1.2(2)(c)の検量線用銅発色液2,5,10及び15ml
を全量フラスコ50mlにそれぞれとり,ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム溶液を標線まで加え(7),ジ
エチルジチオカルバミド酸ナトリウム溶液を対象として,波長435nm付近における吸光度を測定して,二
硫化炭素ガスの濃度 (ml/ml) と吸光度の関係線を作成する。
注(7) 混合したのち,5分間以上経過すれば,発色は安定する。
5.1.5 計算 次の式によって,試料ガス中の二硫化炭素濃度を算出する。
A 200
C 1000
VS
ここに, C : 排ガス中の二硫化炭素濃度 (vol ppm)
A : 検量線から求めた二硫化炭素濃度 (ml/ml)
200 : 分析用試料溶液の全量 (ml)
VS : JIS K 0095 5.4.6で求めた試料ガス採取量 (
5.2 ガスクロマトグラフ法
5.2.1 試薬及び試薬溶液の調製
(1) 試薬
(a) −ヘプタン(8)
(b) 二硫化炭素 JIS K 8732に規定するもの。
注(8) 二硫化炭素と反応する成分を含まないこと,5.2.3(1)の分析条件で二硫化炭素のピークに妨害成
分が含まれていないことを確認する。

――――― [JIS K 0091 pdf 5] ―――――

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