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JIS K 0450-30-10:2006 規格概要
この規格 K0450-30-10は、工業用水及び工場排水中のフタル酸エステル類のうち,フタル酸ジエチル,フタル酸ジプロピル,フタル酸ジブチル,フタル酸ジペンチル,フタル酸ジヘキシル,フタル酸ジ-2-エチルヘキシル,フタル酸ジシクロヘキシル及びフタル酸ブチルベンジルの試験方法について規定。
JISK0450-30-10 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K0450-30-10
- 規格名称
- 工業用水・工場排水中のフタル酸エステル類試験方法
- 規格名称英語訳
- Testing method for phthalic acid esters in industrial water and wastewater
- 制定年月日
- 2002年3月20日
- 最新改正日
- 2015年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 13.060.50, 83.040.30
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 環境測定 II 2021
- 改訂:履歴
- 2002-03-20 制定日, 2006-03-25 改正日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
- ページ
- JIS K 0450-30-10:2006 PDF [19]
K 0450-30-10 : 2006
まえがき
この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本工業
用水協会(JIWA)/財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの
申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。
これによって,JIS K 0450-30-10:2002は改正され,この規格に置き換えられる。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願にかかわる確認について,責任はもたない。
JIS K 0450には,次に示す附属書がある。
附属書1(規定)試験に使用する水の質の確認方法
附属書2(規定)活性けい酸マグネシウムを用いるカラムクロマトグラフ分離法
附属書3(規定)感度係数を用いる濃度の算出方法
附属書4(参考)装置の定量範囲の下限値を確認する場合の方法
JIS K 0450の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS K 0450-10-10 工業用水・工場排水中のビスフェノールA試験方法
JIS K 0450-20-10 工業用水・工場排水中のアルキルフェノール類試験方法
JIS K 0450-30-10 工業用水・工場排水中のフタル酸エステル類試験方法
JIS K 0450-40-10 用水・排水中のアジピン酸ビス(2-エチルヘキシル)試験方法
JIS K 0450-50-10 用水・排水中のベンゾフェノン試験方法
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K 0450-30-10 : 2006
pdf 目 次
ページ
- 1. 適用範囲・・・・[1]
- 2. 引用規格・・・・[1]
- 3. 共通事項・・・・[1]
- 4. 試料・・・・[2]
- 4.1 試料の採取・・・・[2]
- 4.2 試料の取扱い・・・・[3]
- 5. 試料の前処理・・・・[3]
- 5.1 溶媒抽出法・・・・[3]
- 5.2 固相抽出法・・・・[5]
- 6. ガスクロマトグラフ質量分析法・・・・[6]
- 6.1 試薬・・・・[7]
- 6.2 器具及び装置・・・・[8]
- 6.3 操作・・・・[9]
- 6.4 検量線・・・・[10]
- 7. 結果の表示・・・・[10]
- 附属書1(規定)試験に使用する水の質の確認方法・・・・[13]
- 附属書2(規定)活性けい酸マグネシウムを用いるカラムクロマトグラフ 分離法・・・・[14]
- 附属書3(規定)感度係数を用いる濃度の算出方法・・・・[17]
- 附属書4(参考)装置の定量範囲の下限値を確認する場合の方法・・・・[18]
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日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 0450-30-10 : 2006
工業用水・工場排水中のフタル酸エステル類試験方法
Testing method for phthalic acid esters in industrial water and wastewater
1. 適用範囲
この規格は,工業用水及び工場排水中のフタル酸エステル類のうち,表1の物質の試験方
法について規定する。
備考 この試験においては,試薬,有機溶媒及び器具類からの汚染,操作及び空気中からの汚染が結
果に大きく影響を及ぼすので,特に注意が必要である。そのためにも試薬と,空気との接触量,
接触時間を最小にする必要がある。
表 1 対象物質一覧
Chemical Abstracts name 慣用名 CAS No. 分子式
1, 2-ベンゼン二カルボン酸ジエチルエステル フタル酸ジエチル 84-66-2 C12H14O4
1, 2-benzenedicarboxylic acid diethyl ester
1, 2-ベンゼン二カルボン酸ジプロピルエステル フタル酸ジプロピル 131-16-8 C14H18O4
1, 2-benzenedicarboxylic acid dipropyl ester
1, 2-ベンゼン二カルボン酸ジブチルエステル フタル酸ジブチル 84-74-2 C16H22O4
1, 2-benzenedicarboxylic acid dibutyl ester
1, 2-ベンゼン二カルボン酸ジペンチルエステル フタル酸ジペンチル 131-18-0 C18H26O4
1, 2-benzenedicarboxylic acid dipentyl ester
1, 2-ベンゼン二カルボン酸ジヘキシルエステル フタル酸ジヘキシル 84-75-3 C20H30O4
1, 2-benzenedicarboxylic acid dihexyl ester
フタル酸ジ-2-エチルヘキシル
1, 2-ベンゼン二カルボン酸ビス(2-エチルヘキシル)エステル 117-81-7 C24H38O4
1, 2-benzenedicarboxylic acid bis (2-ethylhexyl) ster
1, 2-ベンゼン二カルボン酸ジシクロヘキシルエステル フタル酸ジシクロヘキシル 84-61-7 C20H26O4
1, 2-benzenedicarboxylic acid dicyclohexyl ester
フタル酸ブチルベンジル
1, 2-ベンゼン二カルボン酸ブチルフェニルメチルエステル 85-68-7 C19H20O4
1, 2-benzenedicarboxylic acid butylphenylmethyl ester
2. 引用規格
付表1に示す規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成
する。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
3. 共通事項
共通事項は,次による。
a) 通則 化学分析に共通する一般事項は,JIS K 0050による。
b) 定義 この規格で用いる主な用語の定義は,JIS K 0101, JIS K 0102, JIS K 0211又はJIS K 0215によ
る。
c) ガスクロマトグラフ質量分析法 ガスクロマトグラフ質量分析法に共通する一般事項は,JIS K 0123
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による。
d) 化合物の名称 化合物の名称は,社団法人日本化学会が定めた化合物命名法[国際純正及び応用化学
連合(IUPAC)の有機化学命名法に基づく。]によるものを用い,その末尾に慣用名を括弧で記載してあ
る。
e) 水 この規格で用いる水は,JIS K 0557に規定するA1A4の水とする
f) 試薬
1) 試薬は,日本工業規格(日本産業規格)(以下,JISという。)に規定されているもので試験に支障のないものを用い
る。JISに規定されていないものは,試験に支障のないものを用いる。
2) 標準液の濃度は,mg/ml, 最一 はng/mlで表す。
3) とBの混合溶液濃度は,C(a+b)で表す。この表し方は,AとBをa mlとb mlの割合で混合し
たことを示す。
4) 標準液の名称の後に括弧で示されている濃度は,正確な濃度であることを意味する。
5) 試薬類の名称は,国際純正及び応用化学連合(IUPAC)の無機化学命名法及び有機化学命名法を基に
して社団法人日本化学会が定めた化合物命名法及びJIS試薬の名称とできるだけ整合させている。
6) 標準液の調製に使用する試薬は,可能な限りトレーサビリティが確保された標準物質又は認証標準
物質を使用する。入手できない場合は,純度と不確かさが明らかなものを用いる。この規格では,
“標準品”と記述してある。それらの中には類似した化合物が不純物として含まれることがあるの
で,試験に支障のないものを使用する。
7) 試薬類及び廃液類などによる室内汚染,人体への吸引及び付着に注意する。また,その取扱いにつ
いては,関係法令,規則などに従い,十分に注意する。
g) ガラス器具類 ガラス器具類についての共通事項は,次による。
1) ガラス器具類は,特に断らない限りJIS R 3503及びJIS R 3505に規定するものを使用する。ただし,
分液漏斗などのコック部には,四ふっ化エチレン樹脂製のものを用いてもよい。また,加熱操作を
伴う場合には,JIS R 3503に規定するほうけい酸ガラス-1を用いる。
デシケーターに用いる乾燥剤は,特に断らない限りシリカゲル(1)とする。
注(1) IS Z 0701に規定する包装用シリカゲル乾燥剤A形1種を用いる。
2) 試験に用いるガラス器具類は,使用前に5.1.1 a)の水で洗浄した後,更にアセトン(JIS K 8040に規
定する濃縮300以上の品質のもの。)で洗浄し,放置してアセトンを揮散させた後,約200 ℃以上
で約2時間加熱し,汚染のないところで放冷する。
h) 検量線 検量線の作成に当たっては,試験方法に示される定量範囲内を46段階に分け,ガスクロマ
トグラフ質量分析計へ導入するフタル酸エステル類の量がその量に一致するように標準液をとり,定
量範囲内について作成する。
4. 試料
4.1 試料の採取
4.1.1 試料容器 試料容器は,共栓ガラス瓶1 000ml(2)を用いる。
注(2) 共栓の代わりにねじぶた(四ふっ化エチレン樹脂製のパッキン付き)を用いたものでもよい。
4.1.2 採取操作 採取操作は,次による。
a) 表層水の採取 JIS K 0094の4.1.1(試料容器による採取)又は4.1.2(バケツ類による採取)による。
b) 各深度の水の採取 JIS K 0094の4.1.4(バンドーン採水器による採取)による。
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c) 配管装置からの採取 JIS K 0094の4.3(採取弁を用いる採取)による。
4.2 試料の取扱い
試験は試料採取後,直ちに行う。直ちに行えない場合には,010 ℃の暗所に保存
し,できるだけ早く試験する。冷所に保存する場合には,凍結させないようにする。
5. 試料の前処理
試料の前処理には,溶媒抽出法又は固相抽出法を適用する。固相抽出法は,懸濁物を
含む試料では,抽出に影響を及ぼすことがあるので注意する。
5.1 溶媒抽出法
試料に内標準物質として表2に示す重水素化物及び塩化ナトリウムを加え,ヘキサン
を加えてかき混ぜ抽出した後,濃縮し,一定量として脱水する。
表2 対象重水素化物一覧
番号 対象重水素化物
1 1, 2-ベンゼン二カルボン酸ジエチルエステル[フタル酸ジエチル]-d4
2 1, 2-ベンゼン二カルボン酸ジプロピルエステル[フタル酸ジプロピル]-d4
3 1, 2-ベンゼン二カルボン酸ジブチルエステル[フタル酸ジブチル]-d4
4 1, 2-ベンゼン二カルボン酸ジペンチルエステル[フタル酸ジペンチル]-d4
5 1, 2-ベンゼン二カルボン酸ジヘキシルエステル[フタル酸ジヘキシル]-d4
6 1, 2-ベンゼン二カルボン酸ビス(2-エチルヘキシル)エステル[フタル酸ジ-2-エチルヘキシル]-d4
7 1, 2-ベンゼン二カルボン酸ジシクロヘキシルエステル[フタル酸ジシクロヘキシル]-d4
8 1, 2-ベンゼン二カルボン酸ブチルフェニルメチルエステル[フタル酸ブチルベンジル]-d4
5.1.1 試薬 試薬は,次による。
a) 水 3.e)のA4(又はA3)を用いる(3)。試薬の調製,操作,空試験にはこの溶液を用いる。
注(3) 精製直後のものを用いる。必要な場合には,使用前に附属書1の操作を行い,フタル酸エステ
ル類の保持時間に相当する位置にピークのないこと又は試験に影響のないことを確認する。精
製が必要な場合には,JIS K 0557の4.の備考6.による。又はA4(又はA3)の水を活性炭など
で処理する。
活性炭カートリッジを用いる場合は,ステンレス鋼製又は四ふっ化エチレン樹脂製のものを
用いる。
貯蔵する場合は,貯蔵タンクの材質は四ふっ化エチレン樹脂製のもので,空気との接触口に
は活性炭カートリッジを付ける。
b) 塩化ナトリウム JIS K 8150に規定する塩化ナトリウムを約600 ℃で約60分間加熱した後,デシケ
ーター中で放冷する。
c) 硫酸ナトリウム JIS K 8987に規定する硫酸ナトリウムを約600 ℃で約60分間加熱した後,デシケ
ーター中で放冷する。
参考 硫酸ナトリウムは,フタル酸エステル試験用が市販されている。
d) アセトン JIS K 8040に規定する濃縮300以上の品質のもの(4)。
注(4) 使用前に,10 mlを用いて5.1.3 c)の操作を行い,この溶液を用いて6.3 c)の操作を行い,フタル
酸エステル類の保持時間に相当する位置にピークのないこと又は試験に影響のないことを確認
する。測定に支障のないことを確認した同じロットのものを使用直前に開封し,使用する。開
封後,24時間以上経過したら,新たに未開封のものを使用する。
e) ヘキサン JIS K 8825に規定する濃縮300以上のもの(5)。
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JIS K 0450-30-10:2006の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.040 : ゴム及びプラスチックの原材料 > 83.040.30 : プラスチック用補助剤および添加剤
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.060 : 水質 > 13.060.50 : 水に含まれる化学物質の検査
JIS K 0450-30-10:2006の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0094:1994
- 工業用水・工場排水の試料採取方法
- JISK0101:1998
- 工業用水試験方法
- JISK0102:2016
- 工場排水試験方法
- JISK0123:2018
- ガスクロマトグラフィー質量分析通則
- JISK0211:2013
- 分析化学用語(基礎部門)
- JISK0215:2016
- 分析化学用語(分析機器部門)
- JISK0557:1998
- 用水・排水の試験に用いる水
- JISK1107:2005
- 窒素
- JISK8040:2020
- アセトン(残留農薬・PCB試験用)(試薬)
- JISK8110:2012
- 酢酸エチル(残留農薬・PCB試験用)(試薬)
- JISK8150:2006
- 塩化ナトリウム(試薬)
- JISK8251:2020
- ガラスウール(試薬)
- JISK8825:2020
- ヘキサン(残留農薬・PCB試験用)(試薬)
- JISK8891:2006
- メタノール(試薬)
- JISK8987:2006
- 硫酸ナトリウム(試薬)
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISR3505:1994
- ガラス製体積計
- JISZ0701:1977
- 包装用シリカゲル乾燥剤