JIS K 6726:1994 ポリビニルアルコール試験方法 | ページ 3

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(b) かき混ぜてから,40±2℃の水浴中で1時間加熱し,残存酢酸基を完全にけん化する。
(c) 次にフェノールフタレイン溶液を指示薬として加え,洗液にアルカリ性反応を認めなくなるまでメ
タノールで洗浄し,水酸化ナトリウム及び酢酸ナトリウムを除去する。これを時計皿に移し,メタ
ノールがなくなるまで105±2℃で1時間乾燥する。
(4.2) 粘度の測定
(a) 操作(4.1)の(c)で得た乾燥後の試料約1gを量り採り,水100mlを加えて加熱溶解する。室温まで放
冷後,直ちにガラスろ過器又はろ紙でろ過する。
(b) (a)のろ液10mlを全量ピペットで粘度計に量り採り,30.0±0.1℃で同温度の水に対する相対粘度を
求める。
(4.3) 濃度の測定
(a) あらかじめ洗浄した蒸発皿を105±2℃の恒温乾燥器に入れ,1時間以上加熱した後,デシケーター
中で室温まで放冷し,その質量を1mgのけたまで正しく量る。
(b) 操作(4.2)の(a)のろ液20mlを全量ピペットで蒸発皿に採り,蒸発乾固した後,105±2℃で4時間以
上乾燥する。
(c) デシケーター中で室温まで放冷し,蒸発皿の質量を1mgのけたまで正しく量る。
(5) 計算
(a) 次の式によって,試験溶液の濃度を算出する。値は小数点以下1けたまで求める。
W2 W3
C 1 000
V
ここに, C : 試験溶液の濃度 (g/l)
W2 : 乾燥後の試料と蒸発皿の質量 (g)
W3 : 蒸発皿の質量 (g)
V : ろ液の容量 (ml)
(b) 次の式(12)によって,平均重合度を算出する。値は10の位まで求める。
[ ] 10 4
log PA .1613 log
.829
.2303 logre1
[ ]
C
re t1
1
t0
ここに, P :
A 平均重合度
[ 極限粘度
攀 相対粘度
C : 試験溶液の濃度 (g/l)
t0 : 水の落下秒数 (s)
t1 : 試験溶液の落下秒数 (s)
Pと極限粘度([
注(12) 平均重合度 (A
) 間の関係式。
3.8 灰分
(1) 要旨 試料を硫酸で湿潤させてから,強熱灰化し,その残分を酸化ナトリウムとして求める。
(2) 器具及び装置 器具及び装置は,次のとおりとする。

――――― [JIS K 6726 pdf 11] ―――――

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(2.1) るつぼ るつぼは,次のいずれかを用いる。
(a) IS R 1301に規定するB型30ml
(b) IS H 6201に規定する30番
(2.2) 全量ピペット JIS R 3505に規定する5ml
(2.3) 電熱器 るつぼを載せて強熱することができるもの。
(2.4) 電気炉 温度を750800℃に保持できるもの。
(2.5) デシケーター JIS R 3503に規定するもので,乾燥剤はJIS Z 0701に規定するシリカゲルA形1種
を用いる。
(3) 試薬 試薬は,次のものを用いる。
(a) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) あらかじめ洗浄したるつぼを750800℃の電気炉に入れ,1時間以上加熱した後,デシケーター中
で室温まで放冷し,その質量を1mgのけたまで正しく量る。
(b) (a)のるつぼに,試料約3gを入れ,その質量を1mgのけたまで正しく量る。
(c) 硫酸5mlを全量ピペットで採り,るつぼに滴下して試料を一様に湿潤させる。
(d) るつぼを約1時間ドラフトチャンバー内の電熱器に載せ,白煙が出なくなるまで加熱した後,強熱
してほとんど灰化させる。
(e) さらに,るつぼを750800℃の電気炉に入れ,るつぼの灰化物が白色又は微褐色になるまで約3時
間強熱する。
(f) 電気炉からるつぼを取り出し,デシケーター中で室温まで放冷した後,その質量を1mgのけたまで
正しく量る。
(5) 計算 次の式によって,算出する。値は小数点以下2けたまで求める。
(W2 W3 ) .0436
K 100
W1 W3
ここに, K : 灰分 (%)
W1 : 強熱前の試料とるつぼの質量 (g)
W2 : 強熱後の試料とるつぼの質量 (g)
W3 : るつぼの質量 (g)
0.436 : 硫酸ナトリウムの質量を酸化ナトリウムの質量に換算する
係数(酸化ナトリウムの分子量/硫酸ナトリウムの分子量)
参考 酢酸ナトリウム以外の灰分が極めて少ない試料については,次の式によって3.6で求めた酢酸
ナトリウム (%) から求めることができる。
K .0378
ここに, K : 灰分 (%)
N : 酢酸ナトリウム (%)
0.378 : 酢酸ナトリウムの質量を酸化ナトリウムの質量に換算する
係数(酸化ナトリウムの分子量×0.5/酢酸ナトリウムの分
子量)
3.9 純分
(1) 要旨 3.4で求めた揮発分,3.6で求めた酢酸ナトリウム及び3.8で求めた灰分から計算によって純分
を算出する。

――――― [JIS K 6726 pdf 12] ―――――

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(2) 計算 次の式によって,算出する。値は小数点以下2けたまで求める。
P 100 [R N (K N .0378) ]
ここに, P : 純分 (%)
R : 揮発分 (%)
N : 酢酸ナトリウム (%)
K : 灰分 (%)
0.378 : 酢酸ナトリウムの質量を酸化ナトリウムの質量に換算する
係数(酸化ナトリウムの分子量×0.5/酢酸ナトリウムの分
子量)
3.10 粒度
(1) 要旨 JIS Z 8815によって,試料をふるい分け,標準ふるいの目開きの段階ごとの質量 (%) を求める。
(2) 器具及び装置 器具及び装置は,次のとおりとする。
(a) 標準ふるい JIS Z 8801に規定するもの。
(b) 電動式水平振動機(13) 振動数毎分200300回,振幅5.0cm,及び打数毎分約150回の条件に設定
できるもの。
注(13) 他の型式の振動機を使用する場合は,この型式の振動機の結果と差を生じないようあらかじめ
条件を設定しておく。
(3) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 試料100gを100mgのけたまで量り採り,標準ふるい(14)を取り付け,電動式水平振動機を用いて振
動数毎分200300回,振幅5.0cm,及び打数毎分約150回の条件で15分間振動させる。
(b) 振動終了後,直ちに使用した標準ふるいの目開きの段階ごとの質量を100mgのけたまで正しく量り,
各々の質量を百分率 (%) で表す。値は整数値で示す。
注(14) 受渡当事者間の協定によって,標準ふるいの種類を選定する。
3.11 粘度 粘度は回転粘度計法又は落球式粘度計法によって測定する。
備考 JIS K 2283に規定するウベローデ粘度計1Aを用いて,毛管式粘度計法によって測定すること
もできる。
3.11.1 回転粘度計法
(1) 要旨 濃度4%前後の水溶液3種を調製し,回転粘度計を用いてそれぞれの粘度を測定する。濃度と
粘度の関係グラフから,濃度4%における粘度を求める。
(2) 器具及び装置 器具及び装置は,次のとおりとする。
(a) 三角フラスコ JIS R 3503に規定する500ml
(b) 回転粘度計 JIS K 7117に規定するブルックフィールド形回転粘度計
(c) 恒温水槽 20.0±0.1℃の温度を保持できるもの。
(d) はかり瓶 JIS R 3503に規定する平形はかり瓶60×30mm
(e) 恒温乾燥器 105±2℃の温度を保持できるもの。
(f) デシケーター JIS R 3503に規定するもので,乾燥剤はJIS Z 0701に規定するシリカゲルA形1種
を用いる。
(g) 水浴 沸騰水浴として使用でき,はかり瓶を載せられるもの。
(3) 操作 操作は,次のとおり行う。
(3.1) 試料の溶解
(a) 試料12gを各々3個1mgのけたまで正しく量り採り,三角フラスコに入れる。

――――― [JIS K 6726 pdf 13] ―――――

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(b) 次の式によって所定濃度(3.8, 4.0及び4.2%)になるように水を加えて調製する。
S (100 R)
W S
CS
ここに, W : 水の添加量 (g)
S : 試料採取量 (g)
R : 揮発分 (%)
CS : 溶液の所定濃度 (%)
(c) 次に,試料を完全に加熱溶解(9)する。これを20℃近くまで放冷し,完全に脱泡する。
(3.2) 粘度の測定
(a) 脱泡後,回転粘度計を用いて,JIS K 7117に規定する方法で20.0±0.1℃における粘度を測定する。
(3.3) 濃度の測定
(a) あらかじめ洗浄したはかり瓶を105±2℃の恒温乾燥器に入れ,1時間以上加熱した後,デシケータ
ー中で室温まで放冷し,その質量を1mgのけたまで正しく量る。
(b) (a)のはかり瓶に,試験溶液約5gを入れ,その質量を1mgのけたまで正しく量る。
(c) 沸騰水浴上で蒸発乾固した後,105±2℃で4時間以上乾燥する。
(d) 乾燥後,デシケーター中で室温まで放冷してから,はかり瓶の質量を1mgのけたまで正しく量り,
次の式によって濃度 (%) を求める。
W2 W3
C 100
W1 W3
ここに, C : 試験溶液の濃度 (%)
W1 : 乾燥前の試料とはかり瓶の質量 (g)
W2 : 乾燥後の試料とはかり瓶の質量 (g)
W3 : はかり瓶の質量 (g)
(3.4) 計算
(a) グラフの縦軸に粘度を,横軸に測定した濃度を取って関係グラフを作成し,濃度4%における粘度
(mPa・s [{cP}]) を小数点以下1けたまで求める(15)。
注(15) 粘度を表す場合は必ず使用した粘度計の形式,スピンドル番号及び回転数を記録する。
3.11.2 落球式粘度計法
(1) 要旨 濃度4%前後の水溶液3種を調製し,落球式粘度計を用いてそれぞれの粘度を測定する。濃度
と粘度の関係グラフから,濃度4%における粘度を求める。
(2) 器具及び装置 器具及び装置は,次のとおりとする。
(a) 三角フラスコ JIS R 3503に規定する300ml
(b) 恒温水槽 20.0±0.1℃の温度を保持できるもの。
(c) 落球式粘度計 JIS Z 8803の6.(落球粘度計による粘度測定方法)に規定する落球式粘度計に準じ
たもの(16)。
(d) 恒温乾燥器 105±2℃の温度を保持できるもの。
(e) デシケーター JIS R 3503に規定するもので,乾燥剤はJIS Z 0701に規定するシリカゲルA形1種
を用いる。
(f) ストップウォッチ 0.1秒まで正確に計れるもの。
(g) 鋼球 JIS B 1501に規定するもの(17)。

――――― [JIS K 6726 pdf 14] ―――――

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注(16) 一般にヘプラー粘度計と呼ばれる落球式粘度計で,低粘度測定に適するように改良されたもの。
(17) 鋼球は,落球秒数が10秒以上のものを用いる。
(3) 操作 操作は,次のとおり行う。
(3.1) 試料の溶解
(a) 試料4gを各々3個1mgのけたまで正しく量り採り,三角フラスコに入れる。
(b) 3.11.1の(3.1)(試料の溶解)の(b)(c)と同じ操作によって,試料を溶解する。
(3.2) 粘度の測定
(a) 落球式粘度計に試験溶液を入れ,液温を20.0±0.1℃に調整する。
(b) 鋼球が,落球式粘度計の上部刻線から下部刻線の間を通過する時間をストップウォッチを用いて0.1
秒単位で計る。
(3.3) 濃度の測定
(a) 3.11.1の(3.3)(濃度の測定)の(a)(d)と同じ操作によって,濃度を測定する。
(4) 計算
(a) 次の式によって,算出する。値は小数点以下1けたまで求める。
E t
ここに, 試験溶液の粘度 (mPa・s [{cP}])
E : 鋼球の係数(18)
t : 鋼球の落下秒数 (s)
(b) 3.11.1の(3.4)(計算)と同じ方法によって,濃度4%における粘度 (mPa・s [{cP}]) を求める。
注(18) 鋼球の係数Eの求め方は,次の式による。
E (2 1)
ここに, E : 鋼球の係数
ポリビニルアルコールの4%の水溶液の密度 (g/cm3) [一般
には,1.008g/m3 (20℃) を用いることができる。]
鋼球の密度 (g/cm3) (20℃)
G : 鋼球の恒数(19)
注(19) 鋼球の恒数Gは,次の式によって算出する。
0
G
( 2 3)
ここに, G : 鋼球の恒数
粘度計校正用標準液(20)の絶対粘度 (mPa・s [{cP}]) (20℃)
鋼球の密度 (g/cm3) (20℃)
粘度計校正用標準液(20)の密度 (g/cm3) (20℃)
t : 鋼球の落下秒数 (s)
注(20) 粘度計校正用標準液はJIS Z 8809による。
3.12 透明度
(1) 要旨 濃度約4%の水溶液の透過率を分光光度計で測定する。
(2) 器具及び装置 器具及び装置は,次のとおりとする。
(a) 分光光度計 JIS K 0115に規定するもの。
(b) 吸収セル 石英又はガラス製で光路長20mmのもの。
(c) 恒温水槽 30.0±0.1℃の温度を保持できるもの。
(3) 操作 操作は,次のとおり行う。

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