JIS K 8223:2022 過塩素酸(試薬) | ページ 2

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a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) メチルレッド溶液 JIS K 8896に規定するメチルレッド0.10 gをJIS K 8102に規定するエタノール
(95)に溶かして100 mLとしたもの。褐色ガラス製瓶に保存する。
2) 1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液(NaOH : 40.00 g/L) JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウムを用
い,JIS K 8001:2017のJA.6.4 r) 1)(1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液)に従って,調製,標定及び計
算したもの。ポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存する。
b) 装置 主な装置は,次による。
· 自動滴定装置 電位差滴定の機能をもち,最小吐出量が0.01 mL以下のもの。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料3.0 g(濃度が質量分率70 %の場合約1.8 mL,濃度が質量分率60 %の場合約1.9 mL)をビーカ
ー200 mLなどに0.1 mgの桁まではかりとり,水50 mLを加える。
2) 次のいずれかの方法で,滴定する。
2.1) 指示薬としてメチルレッド溶液2,3滴を加えた後,1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液で滴定する。
終点は,液の色が,赤から黄に変わる点とする。
2.2) JIS K 0113:2005の5.(電位差滴定方法)によって,指示薬を用いず,指示電極に白金電極若しく
は銀電極を,参照電極に銀−塩化銀電極を用いるか,又は指示電極と参照電極とを組み合わせた
複合電極を用いて,1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液で滴定を行う。終点は,変曲点とする。
なお,試料溶液を適切な大きさのビーカーなどに移し,電極がつ(浸)かるように水を加えてよ
い。
d) 計算 濃度(HClO4)は,次の式によって算出する。
0.10046 V1 f1
A 100
m1
ここで, A : 濃度(HClO4)(質量分率 %)
V1 : 滴定に要した1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液の体積
(mL)
f1 : 1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液のファクター
m1 : はかりとった試料の質量(g)
0.100 46 : 1 mol/L 水酸化ナトリウム溶液1 mLに相当するHClO4
の質量を示す換算係数(g/mL)

7.3 強熱残分(硫酸塩)

  強熱残分(硫酸塩)の試験方法は,次による。
a) 試薬 試薬は,次による。
· 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 蒸発皿 JIS R 1302:2006に規定する磁器蒸発皿,又はこれと類似の形状の石英蒸発皿。
2) デシケーター 乾燥剤としてJIS Z 0701:1977に規定するシリカゲル(A形1種)を入れたもの。
3) 熱板(ホットプレート) 150 ℃付近の温度に調節できるもの。
4) 電気炉 500 ℃±50 ℃に調節できるもの。
c) 操作 操作は,次による。
なお,有害な過塩素酸の蒸気,ヒュームなどが発生するため,排気に注意する。

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1) 試料33 g(濃度が質量分率70 %の場合約19.8 mL,濃度が質量分率60 %の場合約21.4 mL)をあら
かじめ恒量とした蒸発皿(W1 g)に0.1 mgの桁まではかりとる(W2 g)。この場合,試料量m2 gは,
(W2−W1)gとする。
なお,試料の質量を別途はかり込んでから蒸発皿に加えてもよい(m2 g)。また,蒸発皿の容量が
小さい場合,以後の濃縮後に注ぎ足して,3)の操作を繰り返してもよい。
2) 硫酸0.2 mLを徐々に加える。
3) 熱板(ホットプレート)上で,徐々に加熱し,約150 ℃で蒸発乾固する。
警告 過塩素酸は,150 ℃を大きく超えると反応性が高まり,爆発の危険性がある。
4) 蒸発皿を電気炉で,500 ℃±50 ℃で30分間強熱する。
5) 電気炉から取り出した蒸発皿を速やかにデシケーターに入れる。
なお,強熱後の蒸発皿をデシケーターに入れるとデシケーター内部の空気が膨張し,デシケータ
ーの蓋が落下しやすいため,蓋をずらして空気を抜くとよい。
6) デシケーター内で放冷後,蒸発皿を取り出し,0.1 mgの桁まで質量をはかる(W3 g)。
7) 恒量になるまで4)6)の操作を繰り返す。
d) 計算 強熱残分(硫酸塩)は,次の式によって算出する。
W3 W1
B 100
m2
ここで, B : 強熱残分(硫酸塩)(質量分率 %)
W1 : 恒量とした蒸発皿の質量(g)
W3 : 強熱後の蒸発皿の質量(g)
m2 : はかりとった試料の質量(g)

7.4 塩化物(Cl)

  塩化物(Cl)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 硝酸(1+2) JIS K 8541に規定する硝酸(質量分率60 %61 %,特級)の体積1と水の体積2と
を混合したもの。
2) 硝酸銀溶液(20 g/L) JIS K 8550に規定する硝酸銀2 gをはかりとり,水を加えて溶かし,更に水
を加えて100 mLにしたもの。褐色ガラス製瓶に保存する。
3) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL) JIS K 8001:2017のJA.4(標準液)による。
b) 器具 主な器具は,次による。
· 共通すり合わせ平底試験管 容量50 mL,直径約24 mmで目盛のあるもの。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料10 g(濃度が質量分率70 %の場合約6 mL,濃度が質量分率60 %の場合約
6.5 mL)を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水を加えて20 mLにする。
2) 比較溶液の調製は,共通すり合わせ平底試験管に塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL)3.0 mLをとり,
水を加えて20 mLにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,硝酸(1+2)5 mL及び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加えて振り混ぜた後,
15分間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管
の上方又は側方から観察して濁りを比較する。

――――― [JIS K 8223 pdf 7] ―――――

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d) 判定 試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃くないとき,“塩化物
(Cl) : 質量分率3 ppm以下(規格値)”とする。

7.5 塩素酸塩(ClO3)

  塩素酸塩(ClO3)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 亜硝酸ナトリウム溶液(100 g/L) JIS K 8019に規定する亜硝酸ナトリウム10 gをはかりとり,水
を加えて溶かし,更に水を加えて100 mLにしたもの。使用時に調製する。
2) 硝酸(1+2) 7.4 a) 1)による。
3) 硝酸銀溶液(20 g/L) 7.4 a) 2)による。
4) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL) 7.4 a) 3)による。
b) 器具 主な器具は,次による。
· 共通すり合わせ平底試験管 7.4 b)による。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料20 g(濃度が質量分率70 %の場合約12 mL,濃度が質量分率60 %の場合約
13 mL)を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水を加えて40 mLにする。
2) 比較溶液の調製は,共通すり合わせ平底試験管に塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL)8.5 mLをとり,
水を加えて40 mLにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,硝酸(1+2)5 mL,亜硝酸ナトリウム溶液(100 g/L)1 mL及び硝酸銀溶
液(20 g/L)1 mLを加えて振り混ぜた後,5分間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管
の上方又は側方から観察して濁りを比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃くないとき,“塩素酸
塩(ClO3) : 質量分率0.001 %以下(規格値)”とする。

7.6 遊離塩素(Cl)

  遊離塩素(Cl)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 溶存酸素を除いた水 JIS K 8001:2017の5.8 d)(溶存酸素を除いた水)による。
2) でんぷん溶液 JIS K 8659に規定する特級又は1級のでんぷん(溶性)1.0 gに水10 mLを加えてか
き混ぜながら熱水200 mL中に入れて溶かし,これを約1分間煮沸した後に冷却したもの。冷所に
保存し,10日以内に使用する。
3) よう化カリウム溶液(100 g/L) JIS K 8913に規定するよう化カリウム10 gを水に溶かして100
mLにしたもの。使用時に調製する。
4) 0.005 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液(Na2S2O3·5H2O : 1.241 g/L) 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム
溶液10 mLを全量フラスコ200 mLに正確にとり,水を標線まで加えて混合したもの。使用時に調
製する。
なお,0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液の調製は,JIS K 8637に規定するチオ硫酸ナトリウム五
水和物を用い,防腐剤としてJIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム又はJIS K 8051に規定する3-
メチル-1-ブタノールを添加し,JIS K 8001:2017のJA.6.4 t) 2)(0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液)

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に従って,調製,標定及び計算する。
b) 器具 主な器具は,次による。
· 共通すり合わせ平底試験管 7.4 b)による。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料1.8 g(濃度が質量分率70 %の場合約1.1 mL,濃度が質量分率60 %の場合
約1.2 mL)を共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,溶存酸素を除いた水20 mL,よう化カリウ
ム溶液(100 g/L)1 mL及びでんぷん溶液を加えて混合し,暗所に10分間放置する。
2) 白の背景を用いて,試料溶液を共通すり合わせ平底試験管の上方又は側方から色を観察する。
3) 試料溶液の色が無色の場合,操作を終了する。
4) 試料溶液の色が青の場合,0.005 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液0.05 mLを加え,再び色を観察する。
d) 判定 操作3)又は4)で試料溶液から得られた液の色が,無色のとき,“遊離塩素(Cl) : 質量分率5 ppm
以下(規格値)”とする。

7.7 りん酸塩及びけい酸塩(SiO2として)

  りん酸塩及びけい酸塩(SiO2として)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) 4-メチル-2-ペンタノン JIS K 8903に規定するもの。
2) アンモニア水(1+1) JIS K 8085に規定するアンモニア水(質量分率28 %)の体積1と水の体積
1とを混合したもの。
3) 塩化すず(II)溶液(けい酸塩抽出比色法用) JIS K 8136に規定する塩化すず(II)二水和物1 g
をはかりとり,塩酸(2+1)[4)参照]9 mLに溶かし,水を加えて100 mLにしたもの。
4) 塩酸(2+1) JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積2と水の体積1とを混合したもの。
5) 塩酸(1+70) JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積1と水の体積70とを混合したもの。
6) モリブデン酸アンモニウム溶液(100 g/L) JIS K 8905に規定するモリブデン(VI)酸アンモニウ
ム四水和物21.2 gを温水100 mLに溶かし,冷却後,ポリエチレンなどの樹脂製容器に移し,水を
加えて200 mLにしたもの。
7) けい酸塩標準液(SiO2 : 0.01 mg/mL) JIS K 8001:2017のJA.4(標準液)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 共通すり合わせ平底試験管 7.4 b)による。
2) pH計 JIS Z 8802:2011に規定する形式II以上のもの。
3) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料3.0 g(濃度が質量分率70 %の場合1.8 mL,濃度が質量分率60 %の場合約
1.9 mL)をビーカー100 mLなどにはかりとり,水10 mLを加え,pH計を用いて,アンモニア水(1
+1)で中和した後,水を加えて80 mLとする。
2) 比較溶液の調製は,試料溶液の中和に用いたアンモニア水(1+1)をビーカー100 mLなどにとり,
沸騰水浴上で蒸発乾固し,けい酸塩標準液(SiO2 : 0.01 mg/mL)15 mL及び水を加えて80 mLとす
る。
3) 試料溶液及び比較溶液それぞれに,モリブデン酸アンモニウム溶液(100 g/L)5 mLを加え,pH計
を用いて,塩酸(2+1)でpH 1.8に調節し,塩酸(2+1)15 mLで分液漏斗200 mLに移し,4-メチ

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ル-2-ペンタノン20 mLを加えて,1分間激しく振り混ぜ,二層に分離するまで放置し,下層(水相)
を捨てる。さらに,塩酸(1+70)20 mLを分液漏斗に加え,1分間激しく振り混ぜ,二層に分離す
るまで放置し,下層(水相)を捨てる。
4) それぞれの4-メチル-2-ペンタノン相を共通すり合わせ平底試験管に移し,塩化すず(II)溶液(け
い酸塩抽出比色法用)0.2 mLを加え,30秒間激しく振り混ぜ放置する。
5) 白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を共通すり合わせ平底試験管
の上方又は側方から観察して色を比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の青が,比較溶液から得られた液の青より濃くないとき,“りん酸塩及
びけい酸塩(SiO2として) : 質量分率0.005 %以下(規格値)”とする。

7.8 硫酸塩(SO4)

  硫酸塩(SO4)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) エタノール(95) JIS K 8102に規定するもの。
2) 塩化バリウム溶液(100 g/L) JIS K 8155に規定する塩化バリウム二水和物11.7 gをはかりとり,
水を加えて溶かし,更に水を加えて100 mLにしたもの。
3) 塩酸(2+1) 7.7 a) 4)による。
4) 硫酸塩標準液(SO4 : 0.01 mg/mL) JIS K 8001:2017のJA.4(標準液)による。
b) 器具 主な器具は,次による。
1) 共通すり合わせ平底試験管 7.4 b)による。
2) 熱板(ホットプレート) 7.3 b) 3)による。
c) 操作 操作は,次による。
なお,有害な塩化水素ガスなどが発生するため,排気に注意する。
1) 試料溶液の調製は,試料5.0 g(濃度が質量分率70 %の場合3.0 mL,濃度が質量分率60 %の場合約
3.2 mL)を熱板(ホットプレート)上で徐々に加熱し,約150 ℃で蒸発乾固し,塩酸(2+1)0.3 mL
及び水を加えて溶かし,水で25 mLにする。
2) 比較溶液の調製は,塩酸(2+1)0.3 mL及び硫酸塩標準液(SO4 : 0.01 mg/mL)5.0 mLを共通すり
合わせ平底試験管にとり,水を加えて25 mLにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,エタノール(95)3 mL及び塩化バリウム溶液(100 g/L)2 mLを加えて
振り混ぜた後,30分間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験
管の上方又は側方から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃くないとき,“硫酸塩
(SO4) : 質量分率0.001 %以下(規格値)”とする。

7.9 窒素化合物(Nとして)

  窒素化合物(Nとして)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) デバルダ合金 JIS K 8653に規定するもの。
2) エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム溶液(インドフェノール青法用)[EDTA2Na溶液(イ

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JIS K 8223:2022の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 6353-2:1983(MOD)

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JIS K 8223:2022の関連規格と引用規格一覧