JIS A 9523:2016 吹込み用繊維質断熱材 | ページ 6

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附属書C
(規定)
防火性試験方法
C.1 一般
この附属書は,吹込み用断熱材のうち,吹込み用セルローズファイバー断熱材の防火試験方法について
規定する。
C.2 試験の準備
C.2.1 試験箱
図C.1に示す試験箱の大きさは,縦220 mm×横220 mm×厚さ59.5 mmとし,その製作方法は,次によ
る。
a) 試験箱は,JIS G 3555に規定する線径0.70 mm以下の5メッシュ以上の織金網を使用して,図C.2及
び図C.3に示す寸法で切断した後,破線部分を折り曲げて製作する。継ぎ目は重なる部分の素線を交
互にねじり連結する。
b) 蓋は,JIS A 6901に規定する難燃2級品の厚さ9.5 mm×縦220 mm×横220 mmのせっこうボードを用
いる。
C.2.2 試験片
試験片は,次による。
a) 吹込み装置で解繊した吹込み用セルローズファイバー断熱材を通風のよい室内に約1か月以上放置
し,3545 ℃の乾燥器の中で24時間以上乾燥した後,デシケータに24時間以上放置したものを試験
片とする。
b) ) に規定した試験片74±1 gを,C.2.1 a) に規定した試験箱に均一に充し,プラスチック製定規な
どで表面を平らにした後,C.2.1 b) に規定した蓋をする(図C.4参照)。
C.3 試験
試験は,試験片3個についてJIS A 1321の難燃3級によって行う。ただし,加熱面は,試験箱の底面と
する。
図C.1−試験箱

――――― [JIS A 9523 pdf 26] ―――――

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単位 mm
図C.2−試験箱展開図
単位 mm
図C.3−試験箱側面図
図C.4−試験箱の断面図

――――― [JIS A 9523 pdf 27] ―――――

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附属書D
(規定)
防かび性試験方法
D.1 一般
この附属書は,吹込み用断熱材のうち,吹込み用セルローズファイバー断熱材の防かび性試験方法につ
いて規定する。
D.2 試験に用いるかびの種類
試験に用いるかび(以下,試験用のかびという。)の種類は,表D.1による。
これら試験用のかびの菌株は,独立行政法人製品評価技術基盤機構が分譲している菌株である。ただし,
国際微生物株保存連盟又は日本微生物資源学会に加盟している機関において保存されている同一系統の菌
株を使用することができる。
表D.1−試験用のかびの種類
D.2に規定するかびの菌株 同一系統のかびの菌株
第1群 a) アスペルギルス ニゲル NBRC 105649 a) TCC 6275,CBS 769.97,IMI 45551,NRRL 334,
(Aspergillus niger NBRC 105649) QM 334458,USDA 215-4247
第2群 a) ペニシリウム シトリナム NBRC 6352 ATCC 9849,CBS 342.61,IMI61272,NRRL 756,
(Penicillium citrinum NBRC 6352) QM 1226
第5群 a) ケトミウム グロボスム NBRC 6347 ATCC 6205,CBS 148.51,IMI 45550ii,NRRL 1970,
(Chaetomium globosum NBRC 6347) QM 459,USDA 1042.4
b) ミロテシウム ベルカリア NBRC 6113 ATCC 9095,CBS 328.52,NRRL 2003,QM 460,
(Myrothecium verrucaria NBRC 6113) USDA 1334.2
微生物保存機関略号の説明
NBRC 独立行政法人製品評価技術基盤機構バイオテクノロジーセンター,千葉県木更津市
ATCC American Type Culture Collection,Rockville,Maryland,U.S.A.
CBS Centraalbureau voor Schimmelcultures,Fungal Biodiversity Centre,Utrecht,the Netherlands
IMI CABI Genetic Resource Collection,Egham,Surey,U.K.
NRRL Agricultural Research Service,U.S.Department of Agriculture,Peoria,IllinoisU.S.A.
QM Quartermaster Research and Development Center,U.S.Army,Natick,Massachusetts,U.S.A.
USDA United States Department of Agriculture,Washington,D.C.,U.S.A.
注a) 独立行政法人製品評価技術基盤機構から分譲を受けた菌株NBRC 6341を用いてもよい。
D.3 かびの準備
D.3.1 薬品及び材料
この規定で用いる薬品及び材料は,特に指定がない限り,次による。
エタノール(95) JIS K 8102に規定するもの
塩化カリウム JIS K 8121に規定するもの
ベンザルコニウム塩化物液(0.2 g/L) 第十六改正日本薬局方の基準に適合するもの
クレゾール石ケン液 第十六改正日本薬局方の基準に適合するもの
寒天 JIS K 8263に規定するもの
酢酸 JIS K 8355に規定するもの

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硝酸アンモニウム JIS K 8545に規定するもの
D(+)−グルコース JIS K 8824に規定するもの
硫酸鉄(II)七水和物 JIS K 8978に規定するもの
硫酸マグネシウム七水和物 JIS K 8995に規定するもの
りん酸二水素カリウム JIS K 9007に規定するもの
精製水 JIS K 0557に規定するA1A3の水
D.3.2 滅菌方法
D.3.2.1 乾燥滅菌
試験管,フラスコ,三角フラスコ,ピペットなどは,あらかじめ水で十分に洗って乾燥した後,綿栓1) を
する。また,ガラス製ペトリ皿2) は同様に水洗いし,乾燥した後,白紙3) で隙間なく包んで乾熱滅菌器
に入れ,これを温度160170 ℃で12時間加熱する。綿栓又は紙が焦げて黄色になったのを目安として
加熱を止め,器具を取り出す。乾燥滅菌が終わった後,綿栓又は紙が,水,培地などでぬれていたときは,
その器具を試験に用いてはならない。
注1) 試験に適した器材を用いてもよい。
2) 滅菌済みプラスチック製ペトリ皿を用いてもよい。
3) 和紙のすき油入紙などによる。
D.3.2.2 蒸気滅菌
高圧蒸気滅菌器(例 JIS T 7322又はJIS T 7324に規定する医療用高圧蒸気滅菌器)の底に近いところ
に棚を設け,棚の下に水を入れる4)。乾燥滅菌の終わった試験管,フラスコ又は三角フラスコに培地を入
れ,元のように再び綿栓し,高圧蒸気滅菌器の棚の上に器具を置き,セロハン,アルミニウムはく又は硫
酸紙で覆い,高圧蒸気滅菌器の蓋をする。ガス抜きコックを開き,高圧蒸気滅菌器を加熱して中の水を沸
騰させる。蒸気が激しく出続けてから10分間後,コックを閉じ,更に過熱を続け,高圧蒸気滅菌器の内部
の圧力5) を指定の値に保って指定の時間おき,加熱を止め,コックを開いて高圧蒸気滅菌器の内部の蒸気
を抜き去った後,蓋を除き,器具を取り出す。
注4) 蒸気を吹き込んで加熱する高圧蒸気滅菌器には,底に水を入れない。したがって,この場合は,
中の水は沸騰しない。
5) 圧力を測る代わりに内部の蒸気の温度を測り,指定の温度に保っても差し支えない。
D.3.2.3 火炎滅菌
ガス又はアルコールの火炎の中に白金線又は白金耳を当てて赤熱させる。
D.3.2.4 エタノール消毒
ガーゼ又はあらかじめ精製水で洗った器具を,エタノール(体積分率6570 %)に1時間以上浸す。
D.3.2.5 薬液消毒
エタノール(体積分率6570 %),塩化ベンザルコニウム溶液(110 g/L),クレゾール石ケン液(30 g/L)
などの溶液を用いて消毒する。
D.3.3 培地
D.3.3.1 馬鈴しょ(薯)−グルコース−寒天培地
大粒できずがない馬鈴しょ(薯)を水でよく洗って皮をむき,芽の部分は深くえぐって周囲約10 mmま
で取り除き,約10 mmのさいの目に切る。その200 gをとり,酢酸(3+97)に30分間浸した後,A1の
精製水で洗い,ほうろうびきの容器に入れ,A1の精製水1 000 mLを加えて直火で1時間煮沸する。内容
物を直ちにガーゼでろ別し,A1の精製水を加えて1 000 mLとし,D(+)−グルコース20 gと寒天25 g

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とを加えて三角フラスコ2 000 mLに入れ,煮沸水溶中で加熱して内容物を十分に溶かした後,蒸気滅菌す
る。
蒸気滅菌の場合の圧力(又は温度)及び時間は,103 kPa(又は121 ℃)で20分間とする。
馬鈴しょ(薯)−グルコース−寒天培地6) は,調整してから1か月以上経過したものは用いてはならな
い。
注6) 市販乾燥培地をそれぞれの調整方法に従って用いてもよい。
D.3.3.2 斜面培地
乾燥滅菌した試験管(15×150 mm)の中に,あらかじめ暖めて溶解したD.3.3.1の馬鈴しょ(薯)−グ
ルコース−寒天培地約6 mLを注ぎ,元のように綿栓をしてから蒸気滅菌する。
滅菌が終わったならば,清浄な室内に試験管を水平面と約15度傾けて置き,内容物を凝固させる。
斜面培地は,調整してから1か月以上経過したものは用いてはならない。
D.3.3.3 平板培地
平板培地の調整は,次による。
a) 両手の袖をそれぞれ肘までまくり,D.3.2.5の薬液をガーゼに浸したもので丁寧に両手・両腕を拭う。
手及び腕の消毒は,なるべく度々行う。
b) 無菌箱の内部全面に薬液を噴霧器で吹きかける。無菌箱の戸は,常に閉じておく。開く必要があると
きは,開き方をなるべく小さくし,手早く閉じるようにする。無菌箱の内部に薬液を吹きかけた後は,
薬液で拭ったもの,又は火炎滅菌若しくはエタノール滅菌をしたもののほかは入れてはならない。無
菌箱の代わりに無菌設備を用いてもよい。
c) 感熱滅菌を終わったペトリ皿90 mmを無菌箱の外で蓋を上にしたまま上を破り,手早く中に入れる。
d) 培地を入れた別の容器は温めて培地を溶かし,底及び底面を薬液で拭い,綿栓を約5 mm抜き,温め,
火炎に当てて外側を焼き,同時に器具の首部も火炎中で少し加熱し,必要に応じて薬液で拭ったガラ
ス棒で押さえて綿栓の火を消した後,無菌箱の中に入れる。培地の種類及び組成は,それぞれの試験
で規定する。
e) 無菌箱に両手を入れ,培地を入れた容器の綿栓を取り,メスシリンダーで培地25 mLをとり,ペトリ
皿の蓋を少し開けてこれを注ぎ,直ちにペトリ皿の蓋をする。メスシリンダーは,あらかじめエタノ
ール滅菌し,同じ方法で滅菌したガーゼを絞って付着しているエタノールを拭い取り,直ちに無菌箱
に入れておいて使用する。メスシリンダーの代わりにピペットを用いてもよい。
f) ペトリ皿を,無菌箱から取り出し,水平に置いて培地を凝固させる。平板培地は,調整してから2日
間以上経過したものは用いてはならない。
D.3.4 かびの保存及び使用
D.3.4.1 かびの保存
かびの移植は,特に指定がない限り無菌箱の中で行う。無菌箱の使用は,D.3.3.3の方法に準じる。試験
管のガラス部分は,薬液に浸したガーゼで拭い,綿栓は火炎で焼き,試験管の首部は,更に火炎で加熱し
てから,また,白金線の柄は薬液で拭い,白金線は火炎滅菌してから無菌箱に入れる。片手に元株と移植
しようとするD.3.3.2の斜面培地を,ほかの手に白金線の柄を持って綿栓を抜き取り,かびの元株の胞子を
5白金耳とり,斜面培地の表面に擦り付け,元のように綿栓をして外に取り出す。白金耳は,異なったか
びを移植するごとに火炎滅菌する。移植した斜面培地は,温度2025 ℃に保った場所において1020日
間培養し,その後は,温度015 ℃に保った場所に置いて保存する。
移植してから3か月間以内に培養綿から胞子を5白金耳とり,新しい斜面培地に移植して同様に培養保

――――― [JIS A 9523 pdf 30] ―――――

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