JIS C 1273-2:2017 交流電子式無効電力量計―第2部:取引又は証明用 | ページ 3

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C 1273-2 : 2017
3.63
複合電気計器
複合計器のうち,同種の電気計器を二つ以上含むもので,当該電気計器が同一の検出部及び中央演算処
理装置を備える計器。
3.64
監査証跡
法定計量に関連する計量特性に影響する可能性がある事象(装置のパラメータ値への変更,ソフトウェ
アの更新など)の情報記録をタイムスタンプ付きで漏れなく記録したデータファイル。
3.65
真正性
身元認証過程の結果(合格又は不合格)。
注記 身元認証とは,利用者,プロセス又は装置が宣言又は申し立てた身元の正当性を確認すること
をいう。
3.66
コマンド
入力インタフェース上の電気的,光学的若しくは電磁気的な信号列,又はデータ転送プロトコルにおけ
るコード列。コマンドには,計器又は電子装置のソフトウェアによって生成されるもの(ソフトウェアコ
マンド)と,計器のユーザインタフェースを通してユーザが生成するもの(ユーザコマンド)とがある。
3.67
通信
一定の規則に従った,二つ以上のユニット(例えば,ソフトウェアモジュール,電子装置など)の間で
の情報交換。
3.68
法定計量に関連するパラメータ
型式固有パラメータ及び装置固有パラメータ。法定計量に関連するソフトウェアの部分である。
3.69
法定計量に関連するソフトウェア
計器又は電子装置に組み込まれているソフトウェアで,法定計量に関連する機能を定義及び実行するも
の。
3.70
法定計量に関連する固定のソフトウェア
法定計量に関連するソフトウェアの部分で,実行コードが型式承認時と全く同じであり続けるもの。こ
の部分は,ソフトウェアの更新を監視及び実行の役割を担う。
3.71
通信インタフェース
計器が,外部又は計器の部品(例えば,電子装置)の間で情報の受け渡しを可能にする電子的,光学的,
無線などのインタフェース。出力機構の部分。
3.72
装置固有パラメータ
個々の計器によって異なる値を設定するもの。装置固有パラメータには校正に関するパラメータ(例え

――――― [JIS C 1273-2 pdf 11] ―――――

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ば,調整値,補正値など),設定に関するパラメータ(例えば,使用範囲の上限,下限,計量単位など)な
どがある。
3.73
型式固有パラメータ
計器の型式によって特定される値となる法定計量に関連するパラメータ。型式固有パラメータは法定計
量に関連するソフトウェアに含まれる。
3.74
電子装置
電子部品を用いて,特定の機能を実行する装置。電子装置は,別々のユニットとして製造され,独立し
て試験することができる。通常,計器の内部に組み込まれており,計器とともに試験される。
3.75
イベント
計器のパラメータ若しくは調整値の変更,又はソフトウェアモジュールの更新を伴う作業。
3.76
完全性
プログラム,データ又はパラメータが,利用,転送,保存,修復又は保守されるときに,不正な又は意
図されていない改ざん(竄)を受けていないことの保証。
3.77
封印
部品,ソフトウェアなどを不正に修正,再調整又は削除できないよう計器を保護するための手段。ハー
ドウェア,ソフトウェア,又は両者の組合せがある。
3.78
特別な動作モード
計器の機能,特性の設定などを行うための通常の動作状態とは異なる動作状態であり,アクセス権と関
連している。
3.79
ソフトウェア
コード,データ,パラメータ及びソフトウェアモジュールの集合。
3.80
ソフトウェア識別情報
ソフトウェア又はソフトウェアモジュールに固有に結び付いている判読可能な文字の列。
3.81
ソフトウェアインタフェース
プログラムコード及び専用のデータ領域から構成され,法定計量に関連する,しないにかかわらずソフ
トウェアモジュール間のデータの受取,フィルター処理,転送を行うもの。
3.82
ソフトウェアモジュール
プログラム,サブルーチン,ライブラリ,オブジェクトなどの論理的実体。データ領域を含む。また,
他の構成要素と関係をもつ場合がある。計器又は電子装置のソフトウェアは,一つ以上のソフトウェアモ
ジュールから構成される。

――――― [JIS C 1273-2 pdf 12] ―――――

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3.83
ソフトウェア保護
ハードウェア又はソフトウェアによる封印によって,計器ソフトウェア又はデータ領域を変更できない
ようにするための手段。ソフトウェアを変更するためには封印を除去する,封印に損傷を与える,又は封
印を破壊する必要がある。
3.84
ソフトウェア分離
計器又は電子装置内のソフトウェアを法定計量に関連する部分と,法定計量に関連しない部分とに分け,
識別する行為。
3.85
タイムスタンプ
あるイベント又は欠陥が起こった日付,又は日付及び時刻を指す文字列。
3.86
サイクリック
複数の計量値を一つの電子式の表示装置によって表示する場合に,計量値を周期的に繰り返し表示させ
る動作・機能。
3.87
アクセス
ソフトウェア部分へのアクセス及びハードウェア部分へのアクセス。前者は,ソフトウェア部分の変数,
コードの内容などを読み書きすることであり,具体的には,計器の機能,特性,器差などに関連するパラ
メータ,データについて読み書きすることである。後者は,ボタン又はスイッチによる計器の設定,表示
に関連する操作,部品交換,コネクタ部分の操作など,ハードウェア部分に直接関与することである。
3.88
アクセス権
アクセスにおける権限であり,アクセスする者とアクセスする内容について定義して,読込みだけの許
可,書込み禁止などの権限が設定される。
3.89
I/Oポート
通信などによる外部との入出力をする物理的な部分で,接続するための端子など。出力機構の部分。
3.90
端子ボックス
計器を配電線又は変成器からの接続線に接続するための接続端子をもつ部分。
注記 分離することができる端子ボックス(端子ブロック)は,この規格の適用範囲外である。
3.91
接続端子
配電線又は変成器からの接続線を接続する端子で,配電線又は接続線をねじなどで接続できる端子ボッ
クスの部分,又は計器内部の電圧回路及び電流回路を端子ボックスに接続する端子。
3.92
端子の記号
計器において,正しい接続を行うために,計器本体又は端子ボックスに記号で表示されるもの。

――――― [JIS C 1273-2 pdf 13] ―――――

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注記 JIS C 1210参照。
3.93
補助電源
計器において動作に必要な駆動電源を供給するために用意する電源。
3.94
分離することができる表示機構
電子装置の一種で,計器本体から,コードなどによって分離している表示機構又はコネクタなどで外付
けする表示機構。
3.95
型式承認表示
計量法に規定される特定計量器の型式について,その承認を取得している型式に属することを示す表示。
型の記号ともいい,銘板へ表記するもの。
3.96
表示機構
計量値を連続的に示すか又は一定間隔で断続的に表示する目盛標識の集合で,表示装置を含む電力量の
計量値などを表示する機構。
3.97
器差試験
計量法に規定される構造に係る技術上の基準に適合するかどうかを定めるために器差を測定すること。
3.98
検定
計量法に規定される特定計量器の検査。
注記 検定を行うものは,計量法によってその特定計量器の種類ごとに都道府県知事,指定検定機関,
国立研究開発法人産業技術総合研究所,日本電気計器検定所などと定められている。
3.99
使用中検査
電気計器及び計器用変成器の製造後,市場において使用されている計量器の性能などの検査。
3.100
検定公差
検定における器差の絶対値で表される許容差。
3.101
使用公差
使用中検査における器差の絶対値で表される許容差。

4 種類

  計器の定格電圧,定格電流,定格周波数及び耐候区分による種類は,相及び線式に応じ,表1による。

――――― [JIS C 1273-2 pdf 14] ―――――

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表1−計器の種類
相及び線式 定格電圧 定格電流 定格周波数 計器の耐候区分
V A Hz
三相3線式 110 5 50 屋内形
三相4線式 110/3 60 屋内耐候形
110
240
注記 計器の定格電圧は,電圧回路に加わる電圧をいい,三相3線式では線間電圧を,三相4線式では相電圧をい
う。

5 計量に関する要件

5.1 計量単位

  計量単位には,kvarhを用いる。

5.2 定格動作条件

  計器は,表2に規定する条件で正しく動作し,最大許容器差を満足しなければならない。
表2−定格動作条件
項目 条件
周波数 fnom±2 %
電圧 Unom±10 %
電流 IstからImaxまで。
In,Imax,Itr,Imin及びIstは,表3に従う。
力率 0から0.866まで。遅電流用計器の場合は遅れ電流,進電流用計器の場合は進み電流。
双方向計器は,双方向に有効である。
温度 下限−20 ℃,上限+55 ℃。ただし,屋内形計器の場合は,下限−5 ℃,上限+40 ℃。
相線式 三相3線式 : 2素子,三相4線式 : 3素子
計器定数 表4による。
傾斜 取付け位置を規定する場合,±3°。
不平衡 三相3線式計器 : 平衡状態から1素子だけの電流回路の状態。
三相4線式計器 : 平衡状態から1素子又は2素子だけの電流回路の状態。
表3−定格動作条件(電流)
定格電流 最大電流 負荷電流(最大電流に対する割合)
In Imax 転移電流 最小電流 始動電流
A A Itr Imin Ist
5 6 1/24 1/60 1/240
表4−定格動作条件(計器定数)
相及び線式 定格電圧 定格電流 計器定数
V A pulse/kvars
三相3線式 110 5 1 000
三相4線式 110/3 1 000
110 2 000/3
240 250

――――― [JIS C 1273-2 pdf 15] ―――――

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JIS C 1273-2:2017の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 1273-2:2017の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC0920:2003
電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
JISC1210:1979
電力量計類通則
JISC1281:1979
電力量計類の耐候性能
JISC3307:2000
600Vビニル絶縁電線(IV)
JISC60068-2-1:2010
環境試験方法―電気・電子―第2-1部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)
JISC60068-2-2:2010
環境試験方法―電気・電子―第2-2部:高温(耐熱性)試験方法(試験記号:B)
JISC60068-2-27:2011
環境試験方法―電気・電子―第2-27部:衝撃試験方法(試験記号:Ea)
JISC60068-2-30:2011
環境試験方法―電気・電子―第2-30部:温湿度サイクル(12+12時間サイクル)試験方法(試験記号:Db)
JISC60068-2-47:2008
環境試験方法―電気・電子―第2-47部:動的試験での供試品の取付方法
JISC60068-2-64:2011
環境試験方法―電気・電子―第2-64部:広帯域ランダム振動試験方法及び指針(試験記号:Fh)
JISC60068-2-78:2015
環境試験方法―電気・電子―第2-78部:高温高湿(定常)試験方法(試験記号:Cab)
JISC60068-3-1:2016
環境試験方法―電気・電子―第3-1部:低温(耐寒性)試験及び高温(耐熱性)試験の支援文書及び指針
JISC60068-3-4:2004
環境試験方法―電気・電子―第3-4部:高温高湿試験の指針
JISC61000-4-11:2008
電磁両立性―第4-11部:試験及び測定技術―電圧ディップ,短時間停電及び電圧変動に対するイミュニティ試験
JISC61000-4-2:2012
電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
JISC61000-4-3:2012
電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
JISC61000-4-4:2015
電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
JISC61000-4-5:2018
電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
JISC61000-4-6:2017
電磁両立性―第4-6部:試験及び測定技術―無線周波電磁界によって誘導する伝導妨害に対するイミュニティ
JISC61000-4-8:2016
電磁両立性―第4-8部:試験及び測定技術―電源周波数磁界イミュニティ試験
JISC61000-6-1:2019
電磁両立性―第6-1部:共通規格―住宅,商業及び軽工業環境におけるイミュニティ規格
JISC61000-6-2:2019
電磁両立性―第6-2部:共通規格―工業環境におけるイミュニティ規格
JISK2246:2018
防せい(錆)油