JIS C 8221:2020 住宅及び類似設備用漏電遮断器―過電流保護装置なし(RCCBs) | ページ 3

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C 8221 : 2020
(IEV 441-15-04)
3.3.19
AC形漏電遮断器(RCCB type AC)
漏電電流を急激に印加されても,連続して増加されても,正弦波交流漏電電流に対しての動作を保証す
る漏電遮断器。
3.3.20
A形漏電遮断器(RCCB type A)
漏電電流を急激に印加されても,連続して増加されても,正弦波交流漏電電流及び脈流漏電電流に対し
ての動作を保証する漏電遮断器。
3.3.21
テスト装置(test device)
規定の条件の下で漏電遮断器を動作させる漏電電流を模擬して流すために漏電遮断器内に組み込まれた
装置。

3.4 付勢量の値及び範囲に関する用語

3.4.1
定格値(rated value)
漏電遮断器の規定動作条件に対して,製造業者が指定する値。
3.4.2 主回路の不動作過電流
不動作過電流の限界値の定義を,3.4.2.1及び3.4.2.2に示す。
注記 主回路に過電流があって,漏電電流がない場合,漏電検出装置の動作は,漏電検出部自身の内
部に発生する不平衡の結果として起こる場合がある。
3.4.2.1
2電路漏電遮断器に通電する負荷の場合の過電流の限界値(limiting value of overcurrent in case of a load
through an RCCB with two current paths)
フレーム又は大地へのいかなる漏れもなく,また,漏電電流もない場合に,漏電遮断器が遮断すること
なく二つの電路に通電することが可能な負荷の過電流の最大値。
3.4.2.2
3極又は4極漏電遮断器に通電する単相負荷の場合の過電流の限界値(limiting value of overcurrent in case of
a single phase load through a three-pole or four-pole RCCB)
フレーム又は大地へのいかなる漏れもなく,また,漏電電流もない場合に,3極漏電遮断器又は4極漏
電遮断器が遮断することなく通電することが可能な単相負荷の過電流の最大値。
3.4.3
耐漏電短絡電流(residual short-circuit withstand current)
規定の条件の下で漏電遮断器の動作が保証され,かつ,超えた場合,漏電遮断器が修理不可能な損傷を
受ける可能性がある漏電電流の値。
3.4.4
推定電流(prospective current)
漏電遮断器及び過電流引外し素子(ある場合。)の主回路を無視できるほどの小さいインピーダンスの導
体で置き換えたとき,その回路に流れる電流。
注記 推定電流とは,例えば,推定遮断電流,推定ピーク電流,又は推定漏電電流のように,実際の

――――― [JIS C 8221 pdf 11] ―――――

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電流と同じように考える。
3.4.5
最大推定ピーク電流(交流回路において)[maximum prospective peak current(of an a.c. circuit)]
初期電流が,起こり得る最大値に達した瞬間の推定ピーク電流。
注記 多相回路の多極漏電遮断器の場合は,最大推定ピーク電流は1極だけの電流となる。
3.4.6
短絡投入容量及び短絡遮断容量[short-circuit (making and breaking) apacity]
漏電遮断器が規定の条件の下で投入でき,開路時間の間,通電でき,かつ,遮断できるように設計され
ている,実効値で表される推定電流の交流成分。
3.4.7
投入容量(making capacity)
規定の使用及び動作条件の下で,規定の電圧で,漏電遮断器が投入できる推定電流の交流成分の値。
3.4.8
遮断容量(breaking capacity)
規定の使用及び動作条件の下で,規定の電圧で,漏電遮断器が遮断することができる,推定電流の交流
成分の値。
3.4.9
漏電投入容量及び漏電遮断容量(residual making and breaking capacity)
使用及び動作の規定条件の下で,漏電遮断器が投入でき,開路時間の間通電でき,かつ,遮断できる推
定漏電電流の交流成分の値。
3.4.10
条件付短絡電流(conditional short-circuit current)
直列に接続された適切な短絡保護装置(以下,SCPDという。)によって保護される漏電遮断器が,規定
の使用及び動作条件の下で耐えることが可能な推定電流の交流成分の値。
3.4.11
条件付漏電短絡電流(conditional residual short-circuit current)
直列に接続された適切なSCPDによって保護される漏電遮断器が,規定の使用及び動作条件の下で耐え
ることが可能な推定漏電電流の交流成分の値。
3.4.12 電源電圧依存形漏電遮断器に対する電源電圧の限界値(Ux及びUy)
Ux及びUyの定義を,3.4.12.1及び3.4.12.2に示す。
3.4.12.1
Ux
電源電圧が低下した場合に,電源電圧依存形漏電遮断器が規定条件の下で動作する電源電圧の最小値
(9.17.1参照)。
3.4.12.2
Uy
漏電電流がない場合に,電源電圧依存形漏電遮断器が,その値以下になると自動的に開路する電源電圧
の最小値(9.17.2参照)。
3.4.13
ジュール積分,I2t(Joule integral)

――――― [JIS C 8221 pdf 12] ―――――

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規定時間内(t0,t1)に流れる電流の二乗積分値。
t1
I2t i2dt
t0
(IEV 441-18-23:1984)
3.4.14
回復電圧(recovery voltage)
電流遮断後,漏電遮断器の1極の端子間に存在する電圧。
注記1 この電圧は,二つの連続する期間からなっている。第1の期間は過渡電圧が存在する期間で
あって,第2の期間は電力周波数からなる電圧だけが存在する期間である。
注記2 この定義は,単極漏電遮断器に当てはまる。多極漏電遮断器の場合は,回復電圧は漏電遮断
器の電源側端子間の電圧である。
(IEV 441-17-25:1984)
3.4.14.1
過渡回復電圧(transient recovery voltage)
過渡特性が生じている期間の回復電圧。
注記 過渡電圧は,回路の特性及び漏電遮断器の特性によって,振動,非振動又はこれらの組合せと
なる。過渡電圧には,多相回路の中性点の電圧シフトも含まれる。
(IEV 441-17-26:1984を修正)
3.4.14.2
商用周波回復電圧(power-frequency recovery voltage)
過渡電圧現象が収束後の回復電圧。
(IEV 441-17-27:1984)

3.5 影響を与える量の値及び範囲に関する用語

3.5.1
影響を与える量(influencing quantity)
漏電遮断器の規定の操作を制限するような全ての量。
3.5.2
影響を与える量の指示値(reference value of an influencing quantity)
製造業者が示す特性に関して影響を与える量の値。
3.5.3
影響を与える量の指示条件(reference conditions of influencing quantities)
集合的に,全ての影響を与える量の指示値。
3.5.4
影響を与える量の範囲(range of an influencing quantity)
漏電遮断器が規定条件の下で動作するために許容される影響を与える量の値の範囲。他の影響を与える
量はこれらの指示値をもっている。
3.5.5
影響を与える量の極端な範囲(extreme range of an influencing quantity)
漏電遮断器はこの規格の全ての要求に応じる必要はないが,漏電遮断器が耐えられる単なる自然の可逆
的変化の中で影響を与える量の値の範囲。

――――― [JIS C 8221 pdf 13] ―――――

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3.5.6
周囲温度(ambient air temperature)
規定する条件の下で決定する漏電遮断器の周囲の大気温度。
注記 箱入り漏電遮断器の周囲温度は,箱の外側の温度となる。
(IEV 441-11-13)

3.6 端子に関する用語

    注記 対応国際規格の注記は,この規格では適用しない。
3.6.1
端子(terminal)
外部回路への電気的接続を繰り返し行える漏電遮断器の導電部分。
3.6.2
ねじ式端子(screw-type terminal)
各種のねじ又はナットを用いて直接的又は間接的に,導体の接続及び取外し,又は複数の導体の相互接
続が可能な端子。
注記 ねじ式端子は,附属書ICに示す端子の総称である。
3.6.3
ピラー端子(pillar terminal)
導体を孔又は空洞に差し込み,ねじの先端で締め付ける方式のねじ式端子の一種。
注記1 ピラー端子への締付け圧力は,ねじの先端から直接加えるか,又はねじの軸の圧力を中間の
締付け金具を介して加える。
注記2 ピラー端子の例は,図IC.1に示す。
注記3 ピラー端子には,箱形端子及びソルダレス端子を含む。
3.6.4
ねじ端子(screw terminal)
導体がねじの頭で締め付けられるねじ式端子の一種。ねじ端子とは,締付け圧力をねじの頭で直接加え
るか,又は座金,当て金,電線のばらけ防止金具などの中間部品を介して加える端子を呼ぶ。
注記 ねじ端子の例は,図IC.2のa)に示す。
3.6.5
スタッド端子(stud terminal)
導体をナットの下で締め付けるねじ式端子の一種。
注記1 スタッド端子への締付け圧力は,適切な形のナットで直接加えるか,又は座金,当て金,電
線のばらけ防止金具などの中間部品を介して加える。
注記2 スタッド端子の例は,図IC.2のb)に示す。
3.6.6
サドル端子(saddle terminal)
導体を複数のねじ又はナットによって,サドルの下で締め付けるねじ式端子の一種。
注記 サドル端子の例は,図IC.3に示す。
3.6.7
ラグ端子(lug terminal)
ねじ又はナットによって,導体接続用ラグ又は銅帯を締め付けるように設計したねじ端子又はスタッド

――――― [JIS C 8221 pdf 14] ―――――

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端子。
注記1 ラグ端子の例は,図IC.4に示す。
注記2 ラグ端子は,圧着端子又は銅帯接続端子とも呼ぶ。
3.6.8
ねじなし端子(screwless terminal)
絶縁被覆のぎ取り以外は処理をしない導体を板ばね,くさび,偏心器(円運動を前後運動に変えるも
の),円柱形状などを用いて,直接的又は間接的に,導体の接続及び取外し,又は複数の導体の相互接続が
できる端子。
3.6.9
タッピンねじ(tapping screw)
穴にねじ込んで使用したとき,ねじ山を形成するねじ。
注記 このねじの端部は,ねじ山の谷径によるテーパ部をもつ,テーパねじで構成され,テーパ部の
ねじ山数を超える十分な回転の後に,ねじが確実に形成できるように作られる。
3.6.10
ねじ山転造タッピンねじ(thread forming tapping screw)
連続したねじ山をもつタッピンねじ。
注記1 このねじ山の機能は,タッピンねじが形成する穴から材料を除去するものではない。
注記2 ねじ山転造タッピンねじの一例を,図1に示す。
3.6.11
ねじ山切削タッピンねじ(thread cutting tapping screw)
断続したねじ山をもつタッピンねじ。
注記1 このねじ山の機能は,タッピンねじが形成する穴から材料を取り除くことを意図している。
注記2 ねじ山切削タッピンねじの一例を,図2に示す。

3.7 操作条件に関する用語

3.7.1
操作(operation)
開路位置から閉路位置へ,又はその逆への可動接点の移動。
注記 区別が必要な場合,電気的意味での操作(例えば,投入又は遮断)は開閉操作として定義し,
機械的意味での操作(例えば,閉又は開)は機械的操作と区別する。
3.7.2
閉操作(closing operation)
漏電遮断器を開路位置から閉路位置まで移行させる操作。
(IEV 441-16-08:1984)
3.7.3
開操作(opening operation)
漏電遮断器を閉路位置から開路位置まで移行させる操作。
(IEV 441-16-09:1984)
3.7.4
操作サイクル(operating cycle)
ある位置からその他の位置への操作,その他の別の位置があるときは,それら全ての位置を経て,最初

――――― [JIS C 8221 pdf 15] ―――――

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JIS C 8221:2020の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61008-1:2010(MOD)
  • IEC 61008-1:2010/AMENDMENT 1:2012(MOD)
  • IEC 61008-1:2010/AMENDMENT 2:2013(MOD)

JIS C 8221:2020の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 8221:2020の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC0920:2003
電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
JISC1602:2015
熱電対
JISC2134:2007
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC2134:2021
固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
JISC3307:2000
600Vビニル絶縁電線(IV)
JISC3662-3:2003
定格電圧450/750V以下の塩化ビニル絶縁ケーブル―第3部:固定配線用シースなしケーブル
JISC3664:2007
絶縁ケーブルの導体
JISC60068-2-27:2011
環境試験方法―電気・電子―第2-27部:衝撃試験方法(試験記号:Ea)
JISC60068-2-30:2011
環境試験方法―電気・電子―第2-30部:温湿度サイクル(12+12時間サイクル)試験方法(試験記号:Db)
JISC60068-2-6:2010
環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
JISC60068-3-4:2004
環境試験方法―電気・電子―第3-4部:高温高湿試験の指針
JISC60364-5-53:2006
建築電気設備―第5-53部:電気機器の選定及び施工―断路,開閉及び制御
JISC60664-3:2019
低圧系統内機器の絶縁協調―第3部:汚損保護のためのコーティング,ポッティング及びモールディングの使用
JISC60664-5:2009
低圧系統内機器の絶縁協調―第5部:2mm以下の空間距離及び沿面距離を決定するための包括的方法
JISC60695-2-10:2015
耐火性試験―電気・電子―第2-10部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―グローワイヤ試験装置及び一般試験方法
JISC60695-2-12:2013
耐火性試験―電気・電子―第2-12部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―材料に対するグローワイヤ燃焼性指数(GWFI)
JISC60695-2-13:2013
耐火性試験―電気・電子―第2-13部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―材料に対するグローワイヤ着火温度指数(GWIT)
JISC8201-1:2020
低圧開閉装置及び制御装置―第1部:通則
JISC8201-2-1:2011
低圧開閉装置及び制御装置―第2-1部:回路遮断器(配線用遮断器及びその他の遮断器)
JISC8222:2004
住宅及び類似設備用漏電遮断器―過電流保護装置付き(RCBOs)
JISC8222:2021
住宅及び類似設備用漏電遮断器―過電流保護装置付き(RCBOs)
JISC8282-1:2019
家庭用及びこれに類する用途のプラグ及びコンセント―第1部:一般要求事項
JISC8303:2007
配線用差込接続器
JISC8306:1996
配線器具の試験方法