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C 8221 : 2020
注記 対応国際規格の注記は,許容事項であるため,本文に移した。
5.2.1.2 定格絶縁電圧(Ui)
漏電遮断器の定格絶縁電圧は,耐電圧試験の電圧及び沿面距離の基準となる製造業者が指定する電圧値
である。
特に指定がない限り,定格絶縁電圧は,漏電遮断器の最大定格電圧値とする。最大定格電圧は,いかな
る場合でも定格絶縁電圧を超えてはならない。
5.2.1.3 定格インパルス耐電圧(Uimp)
漏電遮断器の製造業者が宣言する定格インパルス耐電圧値は,表3に規定する定格インパルス耐電圧の
標準値以上でなければならない。
5.2.2 定格電流(In)
定格電流とは,漏電遮断器が通電できる製造業者が指定する電流値である。
5.2.3 定格感度電流(IΔn)
製造業者が指定する感度電流値(3.2.4参照)によって,漏電遮断器が規定条件の下で動作しなければな
らない値である。
感度電流可調整形漏電遮断器においては,最も大きい設定値とする。
設定調整が無段階でできる漏電遮断器は,許容しない。
5.2.4 定格漏電不動作電流(IΔno)
製造業者が指定する漏電不動作電流値(3.2.5参照)によって,漏電遮断器が規定条件の下で動作しては
ならない値である。
5.2.5 定格周波数
漏電遮断器の定格周波数とは,電力周波数の値であって,その周波数を基に漏電遮断器を設計し,かつ,
漏電遮断器のほかの特性値はその周波数に対応する。
同一の漏電遮断器に,複数の定格周波数を指定してもよい。
注記 対応国際規格の注記は,許容事項であるため,本文に移した。
5.2.6 定格投入容量及び定格遮断容量(Im)
定格投入容量及び定格遮断容量とは,漏電遮断器が規定条件の下で投入,通電及び遮断することができ
る,製造業者が指定する推定電流(3.4.4参照)の交流成分の実効値である。その条件は,附属書1又は附
属書2の9.11.2.2による。
5.2.7 定格漏電投入容量及び定格漏電遮断容量(IΔm)
定格漏電投入容量及び定格漏電遮断容量とは,漏電遮断器が規定条件の下で投入,通電及び遮断するこ
とができる,製造業者が指定する推定漏電電流(3.2.3及び3.4.4)の交流成分の実効値である。その条件
は,附属書1の9.11.2.3による。
5.2.8 時延形漏電特性
5.2.8.0A 反限時時延形(S形)漏電遮断器
反限時時延形漏電遮断器(3.3.11参照)とは,表1及び表2の関連部分による。
5.2.8.0B 定限時時延形漏電遮断器
S形漏電遮断器とは異なる時延形漏電遮断器(3.3.11参照)とは,表1及び表2の関連部分による。
――――― [JIS C 8221 pdf 21] ―――――
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5.2.9 直流成分を含む漏電電流の場合の動作特性
5.2.9.1 AC形漏電遮断器
AC形漏電遮断器とは,正弦波交流漏電電流が急激に印加されても連続して増加されても確実に動作す
る漏電遮断器である。
5.2.9.2 A形漏電遮断器
A形漏電遮断器とは,正弦波交流漏電電流及び脈流漏電電流が急激に印加されても連続して増加されて
も確実に動作する漏電遮断器である。
5.3 標準値及び推奨値
5.3.1 定格電圧の推奨値
定格電圧の推奨値は,表0Aによる。
表0A−定格電圧の推奨値
漏電遮断器 漏電遮断器の電源回路b) 定格電圧 V b)
単極2電路 単相2線式 電圧相−接地中間線 100
単相2線式 電圧相−接地側線 100,200
単相2線式 電圧相−中性線 230,240 a)
2極 単相2線式 電圧相−接地中間線 100
単相2線式 電圧相−接地側線 100,200
単相2線式 電圧相−中性線 240 a)
単相2線式 電圧相−電圧相 200,415 a)
単相2線式 電圧相−電圧相(中性点接地式) 100/200
3極 単相3線式 100/200
三相3線式 200,415 a)
3極4電路 三相4線式 415 a),240/415 a)
4極 三相4線式 415 a),240/415 a)
注記1 接地中間線とは,電源の中間に設けた極(例 単相3線式の中性極)へ接続する線を示す。我が国では,
一般に中性点及び中性線といわれている。中間線とは,三相配線における1相の中間点から引き出される
電線を示す。
欧州などで一般的にスター結線から引き出される三相4線式の中性線と我が国で多く採用されているV
結線,三相4線などの1相における中間点引出しとの混同を避けるために中間線という用語を用いたもの
である。ほかのIEC規格では直流配電方式の場合を含め中間線という用語が用いられている。
注記2 接地側線とは,電源の片側で電圧相でない方を示す。接地側電線とは,低電圧電路において技術上の必要
によって接地された側の電線を示す。
注記3 中性線とは,三相3線式電源のスター結線の中性点へ接続する線を示す。
注a) この規格にある240 V又は415 Vは,230 V又は400 Vへ各々置き換えて適用してもよい。
b) この表の電源回路及び定格電圧は,対地電圧が300 Vを超えないシステムに適用する。
注記 対応国際規格の注記は,表0Aへ移した。
5.3.2 定格電流(In)の推奨値
定格電流(In)の推奨値は,次による。
3−5−6−8−10−13−15−16−20−25−30−32−40−50−60−63−75−80−100−120−125−150(A)
5.3.3 定格感度電流(IΔn)の標準値
定格感度電流(IΔn)の標準値は,次による。
0.005−0.006−0.01−0.015−0.03−0.05−0.1−0.2−0.3−0.5−1(A)
注記 対応国際規格の注記は,この規格の本文に移した。
――――― [JIS C 8221 pdf 22] ―――――
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5.3.4 定格漏電不動作電流値(IΔno)の標準値
定格漏電不動作電流値(IΔno)は,定格感度電流の0.5倍の電流とする。
注記 脈流漏電電流に対する慣性不動作電流は,電流遅れ角α(3.1.4参照)に依存する。
5.3.5 多極漏電遮断器に通電する多相平衡負荷の場合の不動作過電流の標準最小値(3.4.2.1参照)
多極漏電遮断器に通電する多相平衡負荷の場合の不動作過電流の標準最小値は,定格電流の6倍の電流
とする。
5.3.6 3極又は4極漏電遮断器に通電する単相負荷の場合の不動作過電流の標準最小値(3.4.2.2参照)
3極又は4極漏電遮断器に通電する単相負荷の場合の不動作過電流の標準最小値は,定格電流の6倍の
電流とする。
5.3.7 定格周波数の推奨値
定格周波数の推奨値は,50 Hz,60 Hz又は50 Hz/60 Hzとする。
他の周波数を適用する場合,機器に定格周波数を表示し,試験はその周波数で行う。
5.3.8 定格投入容量及び定格遮断容量(Im)の最小値
定格投入容量及び定格遮断容量(Im)の最小値は,定格電流の10倍又は500 Aのいずれか大きい電流値
とする。
対応する力率を,表19に示す。
5.3.9 定格漏電投入容量及び定格漏電遮断容量(IΔm)の最小値
定格漏電投入容量及び定格漏電遮断容量(IΔm)の最小値は,定格電流の10倍又は500 Aのいずれか大
きい電流値とする。
対応する力率を,表19に示す。
5.3.10 定格条件付短絡電流(Inc)の標準値及び推奨値
5.3.10.1 10 000 A以下の値
定格条件付短絡電流(Inc)が10 000 A以下の標準値は,次による。
1 000−1 500−2 500−3 000−4 500−5 000−6 000−7 500−10 000(A)
対応する力率を,表19に示す。
注記 対応国際規格の注記は,我が国以外の事項であるため,この規格では適用しない。
5.3.10.2 10 000 Aを超え,25 000 A以下の推奨値
定格条件付短絡電流(Inc)が10 000 Aを超え,25 000 A以下の推奨値は,次による。
14 000−15 000−18 000−20 000−22 000−25 000(A)
対応する力率を,表19に示す。
25 000 Aを超える値は,規定しない。
5.3.11 定格条件付漏電短絡電流(IΔc)
5.3.11.1 10 000 A以下の値
定格条件付漏電短絡電流(IΔc)が10 000 A以下の標準値は,次による。
1 000−1 500−2 500−3 000−4 500−5 000−6 000−7 500−10 000(A)
500 Aは,コンセントに関連する漏電遮断器に適用する。
対応する力率を,表19に示す。
5.3.11.2 10 000 Aを超え,25 000 A以下の推奨値
条件付定格漏電短絡電流(IΔc)が10 000 Aを超え,25 000 A以下の推奨値は,次による。
14 000−15 000−18 000−20 000−22 000−25 000(A)
――――― [JIS C 8221 pdf 23] ―――――
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対応する力率を,表19に示す。
25 000 Aを超える値は,規定しない。
5.3.12 AC形漏電遮断器及びA形漏電遮断器に対する動作時間の限界値並びに慣性不動作時間
5.3.12.1 AC形漏電遮断器及びA形漏電遮断器の交流漏電電流(実効値)に対する動作時間の限界値及び
慣性不動作時間
AC形漏電遮断器及びA形漏電遮断器の最大動作時間(3.3.9)及び慣性不動作時間(3.3.10)の限界値は,
表1による。
注記 米国では,動作時間が特に電流値に依存するため,高抵抗地絡については,次の式を用いる。
.143
20
T
I
低抵抗地絡については,次の式を用いる。
.143
10
T .125
V
表1−AC形漏電遮断器及びA形漏電遮断器の交流漏電電流(実効値)に対する
動作時間の限界値並びに慣性不動作時間
形式 In IΔn AC形及びA形漏電遮断器に対する漏電状態の下での動作時間(秒)及び
慣性不動作時間(秒)の限界値
IΔn 2IΔn 5IΔn 5IΔn又は 5 A以上 500 A 適用する時間
0.25 A a) 200 A以
下b)
高速形 全定格 全定格 0.1 − − − 0.1 0.1 最大動作時間
定限時 全定格 全定格 2 − − − 2 2 最大動作時間
時延形 0.1 − − − − − 最小慣性不動作時間c)
反限時形 全定格 <0.03 A 0.3 0.15 − 0.04 0.04 0.04 最大動作時間
0.03 A 0.3 0.15 − 0.04 0.04 0.04
>0.03 A 0.3 0.15 0.04 − 0.04 0.04
反限時時延 ≧25 A >0.03 A 0.5 0.2 0.15 − 0.15 0.15 最小慣性不動作時間
形(S形) 0.13 0.06 0.05 − 0.04 0.04
動作時間は,この規格のほかの箇条において特に規定がない限り,この表を適用する。
注a) この試験に対して製造業者が指定した値。
b) この試験は,9.9.2.4による正常動作の検証のときだけ行う。
c) 定格感度電流(IΔn)における慣性不動作時間の推奨値は,0.1秒,0.2秒,0.3秒,0.4秒,0.5秒及び1秒とす
る。その他の値は,製造業者が指定する。
5.3.12.2 A形漏電遮断器に対する半波漏電電流(実効値)の最大動作時間
A形漏電遮断器に対する半波脈流漏電電流(実効値)の最大動作時間は,表2による。
――――― [JIS C 8221 pdf 24] ―――――
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表2−半波脈流漏電電流(実効値)に対する動作時間の最大値
形式 In I A形に対する半波脈流漏電電流(実効値)における最大動作時間(秒)
A A 1.4 I 2I 2.8 I 4I 7I 0.35 A 0.5 A 350 A
高速形 全定格 全定格 0.1 − − − − − − 0.1
反限時形 全定格 <0.03 − 0.3 − 0.15 − − 0.04 0.04
0.03 0.3 − 0.15 − − 0.04 − 0.04
>0.03 0.3 − 0.15 − 0.04 − − 0.04
反限時時延形 ≧25 >0.03 0.5 − 0.2 − 0.15 − − 0.15
(S形)
定限時時延形 全定格 全定格 2 − − − − − − 2
5.3.13 定格インパルス耐電圧(Uimp)の標準値
製造業者が宣言する定格インパルス耐電圧(Uimp)に対する,設備の公称電圧に対応する定格インパル
ス耐電圧の標準値を表3に示す。附属書1による漏電遮断器では,定格インパルス耐電圧(Uimp)を製造
業者が宣言しなければならない。附属書2による漏電遮断器では,定格インパルス耐電圧(Uimp)の製造
業者による宣言は選択とする。
表3−設備の公称電圧に対する定格インパルス耐電圧
定格インパルス耐電圧 設備の公称電圧 V
Uimp 三相システム 接地中間点をもつ単相 単相システム
kV システム
2.5 a) − 100/200 b) 100
4 a) 200,240/415 100/200 b) ) 200
注記1 絶縁を検証する試験電圧は,表14を参照。
注記2 開路した接点間の断路距離を検証する試験電圧は,表15を参照。
注a) 標高2 000 mにおける開路した接点の断路距離を検証するために,それぞれ3 kV及び5 kV
の値を用いる(表5及び表15を参照)。
b) 我が国の過電圧カテゴリレベルの基準によって選定する。
c) 対応国際規格では,北米諸国の定格インパルス耐電圧の値として,設備の公称電圧の120/240
に規定しているが,この規格では適用しない。
5.4 短絡保護装置(SCPD)との協調
5.4.1 一般
漏電遮断器は,JIS C 60364(規格群)の設置規則に従って,その関連規格に合致した配線用遮断器又は
ヒューズによって短絡電流に対して保護しなければならない(附属書2による漏電遮断器は除く。)。
漏電遮断器とSCPDとの協調を,附属書1の9.11.2.1の一般試験条件の下で,定格条件付短絡電流Inc以
下及び定格条件付漏電短絡電流IΔc以下の短絡電流に対して漏電遮断器の保護が適切に行えることの検証
を目的とした附属書1の9.11.2.4による試験方法によって検証しなければならない。
5.4.2 定格条件付短絡電流(Inc)
定格条件付短絡電流とは,SCPDで保護される漏電遮断器が,その機能を損なう損傷を受けることなく,
規定条件の下で耐えることができる,製造業者が指定する推定電流の実効値である。
その条件は,附属書1の9.11.2.4 a)による。
5.4.3 定格条件付漏電短絡電流(IΔc)
定格条件付漏電短絡電流とは,SCPDで保護される漏電遮断器が,その機能を損なう変化を受けること
なく,規定条件の下で耐えることができる,製造業者が指定する推定漏電電流の実効値である。
――――― [JIS C 8221 pdf 25] ―――――
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JIS C 8221:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61008-1:2010(MOD)
- IEC 61008-1:2010/AMENDMENT 1:2012(MOD)
- IEC 61008-1:2010/AMENDMENT 2:2013(MOD)
JIS C 8221:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.120 : 電気付属部品 > 29.120.50 : ヒューズ及びその他過電流保護装備
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- 規格名称
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISC2134:2007
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC2134:2021
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
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- 600Vビニル絶縁電線(IV)
- JISC3662-3:2003
- 定格電圧450/750V以下の塩化ビニル絶縁ケーブル―第3部:固定配線用シースなしケーブル
- JISC3664:2007
- 絶縁ケーブルの導体
- JISC60068-2-27:2011
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