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線は最大のものとし,最大のもののときは全部最大の太さ(呼び)の電線とする。
(2) 曲げ試験 曲げ試験は,次のいずれかによって行う。ただし,二つ以上の太さの電線を接続する端子
は,最小太さ(呼び)及び最大太さ(呼び)についてそれぞれ行う。
(a) 曲げ試験1 長さ約50cmの電線を端子に正しく接続し,付図4に示すように電線差込口を中心とし
て電線をその軸方向の鉛直面内で左に45度曲げて元に戻す。次に反対側へ45度曲げて元に戻し,
更に直行する方向に変えて行う。この操作を1サイクルとし,5サイクル繰り返したとき,電線の
脱出,端子部の破損その他使用上有害な故障を生じることなく,かつ,4.によって試験したとき,
これに適合するか否かを調べる。
(b) 曲げ試験2 端子に表2の単線を接続し図6に示す回路によって定格電流を通電した状態で図7に
よって接続電線の端子から100mmの箇所に,垂直(直角)に30°間隔で合計12方向に1Nの力を
加えて行い,さらに,指定された最大断面積の電線に取り替えて,同一条件で曲げ試験を行い,電
圧降下法で接触抵抗を調べる。
図6 曲げ試験の電圧降下測定回路例
図7 曲げ試験方法
13.1.3 リード線付き リード線付きの場合の強度試験は,次によって行う。
(1) 試験品を適切な試験装置に固定し,リード線の引出口に真っすぐの方向に,リード線と試験品の器体
との間に引張荷重を徐々に加え,90N1秒間を25回繰り返す操作を行い,リード線接続部の破損の有
無を調べる。
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(2) 試験は,リード線1本ごとに1回ずつ行う。
13.2 コード引止部及びコード引出部の強度試験
13.2.1 コード引止部(コード張力緩和装置)の強度試験 コード引止部の強度試験は,次によって行う。
(1) 試験品に正しくコードを接続し,試験品を適切な試験装置に固定し,コード引出方向に真っすぐに,
コードと試験品との間に引張荷重を徐々に加え,90N 1秒間を25回繰り返す操作を行い,コード引止
部の破損の有無を調べる。コードを接続する端子ねじをもつものは,製造業者が指定するコードを表
7に示す値の32のトルクで締め付けて,コード接続部のずれが2mm以下であることを調べる。
(2) 試験品が取り付けられて使用される器具の場合は,試験品を正しい取付状態に固定する。その他の器
具の場合は,試験品の器体(試験に影響を与えない部分)を適切な取付金具などで固定する。
(3) 試験に使用するコードは,試験品のコード接続端子の数に応じた線心数のものを用い,心線を各端子
に接続する。
また,コードの導体の太さ(呼び)は,試験品の定格電流に相当する許容電流のものを用いる。
(4) コード引止めのためにコードの端末を特に処理する器具では,コードと端子との接続部に直接張力が
加わることのないよう,試験品の器体内にコードの線心の長さを十分にとって端末処理を施す。
(5) 試験は,コード引出口1か所ごとに1回ずつ行う。
13.2.2 コード引出部(コード屈曲性能)の強度試験
(1) 試験品をコードの引出方向に真っすぐに,コードの軸が水平となるように適切な試験装置に固定し,
コード保護部の長さ (A) を測定し,次いでコードの長さ約30cmの箇所に個別規格に規定するおもり
をつり下げ,このときのコードの軸の曲がりの程度(B及びC)を測定する(付図5参照)。
(2) 付図6に示す試験装置に試験品を取り付け,鉛直の位置から左右へ各60°の角度まで毎分約40回(左
右それぞれ1回と数える。)の割合で,一体成形のものは5 000回,その他のものは2 000回繰り返し,
コードの断線率を調べる。この場合,周囲温度は1530℃の範囲において試験を行う。
13.3 口金,受金取付部の強度試験 口金,受金取付部の強度試験は,次によって行う。
(1) 試験品の口金又は受金に適合するねじ込みソケット又はねじ込みプラグを試験品に正しくねじ込み,
適切な試験装置(例 付図7)を用いて,試験品と試験用ねじ込みソケット又はねじ込みプラグとの
間にトルクを徐々に加え,表8に示す値に達したときから1分間その値に保持したとき,口金又は受
金の取付部の破損又は使用上有害な変形,緩みなどの故障の有無を調べる。
表8 口金及び受金取付部の締付けトルク
口金又は受金の種類 E10 E14 E26 E39
E11 E17
E12
トルク N・m 0.5 0.6 2.0 4.0
(2) 試験用ねじ込みソケット及びねじ込みプラグは,付図8に示すものを基準とする。
(3) 試験品が取り付けられて使用される器具の場合は,試験品を正しい取付状態に固定し,その他の器具
では,試験品の器体の部分(試験に影響を与えない部分)を適切な取付金具などで固定する。
(4) 試験の回数は,1回とする。
また,2個以上のねじ込み口をもつ器具では,各ねじ込み口ごとに試験を行う。ただし,受金の呼
び寸法,その他の形式が同一のものについては,任意の1口だけについて行ってよい。
試験ジグを毎回,ベンジンなどで清掃して用いる。
13.4 スイッチの操作部の強度試験
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13.4.1 引きひも操作 引きひも操作の場合の強度試験は,次によって行う。
(1) 試験品を適当な試験装置に正しく取り付け,引きひもの先端に引張荷重を徐々に加え,表9に示す値
に達したときから,1分間その値に保持したとき,破損その他使用上有害な故障の有無を調べる。
表9 引きひもの引張荷重
器具の種類 ねじ込みソケット類小形スイッチ類
引張荷重 N 50 100
(2) 引張荷重は,引きひもの引出穴に真っすぐの方向及び最も弱いと思われる方向にそれぞれ1回加える
ものとする。
(3) 引きひもを器具の外部で取り替えることができる構造のものは,その部分に試験用の引きひもを取り
付けて試験を行う。
13.4.2 その他の操作 引きひも操作以外の場合の強度試験は,次によって行う。
(1) 試験品を付図9に示す鋼球落下試験装置に取り付け,操作部が水平となるように位置を調整し,JIS B
1501に規定する呼び13/16(直径約20.64mm,質量約35.8g)の鋼球を個別規格に規定された高さから
落下させたとき,操作部の破損その他使用上有害な故障の有無を調べる。
(2) 操作部の試験部分は,操作部の中心軸に直角な方向で操作方向及び操作方向に直角な方向において,
破損しやすいと思われる部分に落下させる(付図10参照)。
なお,1方向の試験で他の方向の試験を代表できる場合は,その方向だけでよい。
(3) 鋼球の落下の高さは,試験品の試験部分から鉛直に測定して定める。
(4) 試験は,それぞれの試験部分において個別規格に規定された回数行うものとする。
13.5 外郭の強度試験
13.5.1 鋼球落下強度試験 鋼球落下強度試験は,次によって行う。
(1) 試験品を付図9に示す試験装置に,試験品の鋼球落下点を含むカバーの面が水平となるように取り付
け,(3)に定める鋼球を規定の高さから落下したとき,カバーの破損,ひび割れ,その他使用上有害な
故障の有無を調べる。
(2) 試験部分は原則としてカバーの正面の中心,中心から等間隔の反対の2か所及びカバー側面の破損し
やすいと思われる部分とする。
(3) 試験に使用する鋼球は,JIS B 1501に規定する呼び13/16(直径約20.64mm,質量約35.8g)及び呼び15/16
(直径約23.81mm,質量約55g)の2種類とし,個別規格において指定するものとする。
また,鋼球の落下高さは,試験品の鋼球落下点から鉛直に測定して定める。
(4) 試験は,各試験についてそれぞれ1回行う。
(5) 肉眼で判定できないひびは,無視する。
13.5.2 押圧強度試験 押圧強度試験は,次によって行う。
(1) 試験品を(2)の試験装置に取り付け,(3)の試験を行ったとき,外郭の破損その他使用上有害な故障の有
無を調べる。
(2) 試験装置は,試験荷重を加えるのに十分な強度をもち,試験品へ荷重を徐々に加えることができ,か
つ,規定値に保持できるものとする。
(3) 他の試験を行わない別の試験品について,次によって試験を行う。
試験品を厚さ15mm以上の堅木の平らな板(JIS K 6301に規定する硬さHo60,厚さ5mmのゴム板
を試験品に当たる板面に付ける。)の間に幅の広い方の面を板面に合わせて挟み,試験装置で徐々に押
圧荷重を加え,600Nに達したときから1分間その値に保持した後,荷重を取り去る。
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13.5.3 自重落下強度試験 自重落下強度試験は,次の(1),(2)又は(3)によって行う。
(1) 振子自重落下強度試験 振子自重落下強度試験は,試験品にその定格電流に従い,表2に示す太さ(呼
び)のコードを正しく接続し,厚さ20mm以上の堅木の平らな板(大きさ約50cmの正方形)の平面
が鉛直となるように固定し,この鉛直面の延長線上において規定の長さ (L) のコードを試験品が木板
の中央部に当たるように支持し,試験品を規定の高さ (H) から規定回数自然に落下させ,外郭の破損
の有無を調べる。この場合可能な範囲で,試験品が木板に当たる箇所が毎回異なるようにする(付図
11参照)。
(2) 単体自重落下強度試験 単体自重落下強度試験は,試験品を水平に置いた厚さ20mm以上の堅木の平
らな板(大きさが約50cmの正方形)の中央部へ個別規格に規定された落下高さ及び落下回数だけ自
然に落下させ,外郭の破損の有無を調べる。
(3) タンブリングバレル強度試験 タンブリングバレル強度試験は,付図12に示す回転ドラムに試験品を
1個入れ,毎分5回転の割合で3回落下させ,外郭の破損の有無を調べる。
13.5.4 衝撃強度試験 衝撃強度試験は,1mの高さから落下させたとき試験品に落下衝撃が1.92.0Nと
なるような付図13に示す試験装置に試験品を取り付けて行う。
(1) 試験装置は,次による。
(a) 打撃片は,半径10mmの半球面をもつロックウェル硬さHR100のポリアミドでできた,質量150±
1gの重さである。
(b) 打撃片は,外径9mmで肉厚が0.5mmの鋼管の下端にしっかり固定されていて,垂直面だけ振り降
ろせるように上端に回転軸が付いている。
(c) 回転軸の中心軸は,打撃片から1 000±1mm上方にある。
(d) ポリアミド製打撃片のロックウェル硬さは,12.700±0.002 5mmの直径をもつ鋼球を使用して,最
初に初期荷重100±2Nの荷重をかけ,次に500±2.5Nの試験荷重をかけて測定する。
(e) 試験装置は,鋼管を水平に保持した位置から落下させたとき,打撃片の表面に1.92.0Nの力が加
えられるような設計である。
(2) 取付台は,次による。
(a) 試験品の取付台は,厚さ8mm,一辺の長さが175mmの正方形の堅木のもので,その縁を硬い枠金
で補強する。
(b) 試験品の取付台は,10±1kgの質量であること。
また,回転軸でフレームに取り付けること。フレームは硬い材質のものに取り付けること。
(c) 回転軸を含む垂直面に打撃点がくるように,試験品の取付けができること。
(d) 取付台は,水平に移動でき,かつ,木板表面に対して垂直な軸の周囲を回転できること。
(e) 木板は,垂直軸の周囲を両方に60度回転できること。
(3) 試験品の取付けは,次による。
(a) 試験品は,原則として使用状態にして取付台上に取り付けること。
(b) 埋込形の試験品は,ホーンビーム材(しで材)又はそれに類する木板にくぼみを付け,そのくぼみ
の中に試験品を取り付け,それを取付台に固定する(スイッチボックスには取り付けない。取付枠
に固定しそれをホーンビーム材にねじ止めすること。)。
(4) 試験は,次によって行う。
(a) 回転軸を含む垂直面に打撃点がくるように,試験品を取り付ける。
(b) 打撃片の落下高さ,落下回数などは個別規格によって行う。
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(c) 規定回数の打撃を加えた後,試験品に付図1に示す試験指が充電部に触れるか否かを調べる。
14. 耐熱試験 耐熱試験は,次によって行う。
(1) 試験品を恒温槽内に置いて加熱したとき,絶縁体の甚だしい変形,軟化その他使用上有害な故障の有
無を調べる。
(2) 試験に使用する恒温槽は,試験品の周囲の空気温度を規定値±3℃の範囲内に保持でき,かつ,放射熱
などによって試験品の温度が試験温度より上昇するおそれがないようにする。
(3) 試験温度は,試験品の近くで測定する。
(4) 試験品は,他の試験を行わないものとする。
(5) 試験は,恒温槽(空気)内の温度をあらかじめ試験温度に調整した後,試験品を槽内に入れ,槽内の
温度が試験温度に達したときから個別規格に規定された時間経過した後取り出し,自然に室温まで冷
却し(1)について調べる。
15. 耐湿試験 耐湿試験は,次によって行う。
(1) 器具の湿気による絶縁の低下,変形その他使用上有害な故障の有無を調べる。
(2) 試験に使用する恒温恒湿槽は,2030℃の温度±2℃,相対湿度90%以上に保持でき,かつ,試験品
の吸湿に対し,十分な容積をもつものとする。
なお,試験中,試験品に水滴が付かないように注意して調整する。
(3) 他の試験を行わない試験品を用いて,温度20±2℃30±2℃,相対湿度9194%又は個別規格に規定
歎 したもの)を入れ,個
する温度及び相対湿度に調整した恒温恒湿槽内に試験品(試験温度20
別規格に規定された時間経過した後,取り出して10分以内に7.の絶縁抵抗試験を行い,絶縁抵抗値が
規定値以上であることを調べる。続いて(1)について調べる。
16. ヒートサイクル試験 ヒートサイクル試験は,周囲温度1535℃の空気中に保持し,次によって行っ
たとき,125サイクル目の温度上昇値は25サイクル目の温度上昇値に8℃を加えた値を超えないか否かを
調べる。
(1) ヒートサイクルの試験条件は,表10のとおりとする。
(2) 各端子ごとに表2に示す長さ1m以上1.5m以下の電線を表7に示す値の32の締付けトルクで接続する。
(3) 25サイクル目と125サイクル目の通電の終わりに近く,かつ,温度が安定した状態でねじなし端子の
温度上昇を測定する。ただし,端子部を測定することが困難な場合は,接続した電線の根元の温度を
測定してもよい。
表10 ヒートサイクル試験条件
試験電流 通電時間 休止時間 回数
定格電流20A以下 定格電流20Aを超える
定格電流の1.5倍 定格電流の1.25倍 45分 45分 125
備考 通電と休止で1サイクルとする。
17. 耐食性試験 耐食性試験は,次のいずれかによって行う。
(1) 塩水噴霧試験 表面処理を施した鋼製の導電部品は,JIS Z 2371に規定する方法で,100時間連続し
て塩霧にさらした後,試験品を清水で洗いその後乾燥したとき,機能を損なうさびの有無を調べる。
――――― [JIS C 8306 pdf 20] ―――――
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JIS C 8306:1996の国際規格 ICS 分類一覧
JIS C 8306:1996の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB1501:2009
- 転がり軸受―鋼球
- JISB7411:1997
- 一般用ガラス製棒状温度計
- JISB7502:2016
- マイクロメータ
- JISB7507:2016
- ノギス
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC1102:1981
- 指示電気計器
- JISC1302:2018
- 絶縁抵抗計
- JISC1601:1983
- 指示熱電温度計
- JISC1602:2015
- 熱電対
- JISC2805:2010
- 銅線用圧着端子
- JISC3301:2000
- ゴムコード
- JISC3306:2000
- ビニルコード
- JISC3307:2000
- 600Vビニル絶縁電線(IV)
- JISC3312:2000
- 600Vビニル絶縁ビニルキャブタイヤケーブル
- JISC3327:2000
- 600Vゴムキャブタイヤケーブル
- JISC7501:2011
- 一般照明用白熱電球
- JISC7709:1989
- 電球類の口金及び受金
- JISC8313:2016
- 配線用つめ付きヒューズ
- JISC8316:1996
- フラッシプレート
- JISC8336:1991
- 埋込配管用の附属品(電線管用)
- JISC8352:2015
- 配線用ヒューズ通則
- JISK6301:1995
- 加硫ゴム物理試験方法
- JISK8116:2006
- 塩化アンモニウム(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISZ2371:2015
- 塩水噴霧試験方法
- JISZ8703:1983
- 試験場所の標準状態
- JISZ8704:1993
- 温度測定方法―電気的方法