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K 0110 : 2018
8 自動計測法
自動計測法による測定は,JIS B 7988に規定する自動計測器を用いて行う。校正については,JIS K 0055
による。
9 分析結果の記録
9.1 分析結果の表示及びデータの質の管理
分析は,試料採取ごとに同一分析試料について2回以上行い,その平均値を求め,JIS Z 8401に規定す
る有効数字2桁に丸める。ただし,連続して2回以上試料を採取した場合には,各測定値の全ての平均値
を求める。
測定値にばらつきが見られた場合は,装置,配管などの不備,操作の不具合,測定に影響を及ぼす水分,
二酸化硫黄及び二酸化炭素が除去されていることなどを確認し,必要な処置を施す。また,JIS K 0114及
びJIS K 0123によって,標準試料,検量線用標準試料の有効性,検出限界の確認,ブランクの確認,装置
の定期点検などを実施するとともに,社内での精度管理,外部での精度管理などを行い必要な精度を保持
する。
9.2 記録項目
分析結果は,次の事項を記録する。その他,必要な項目がある場合には,追加して記録する。
a) 測定対象の設備及び試験目的
b) 試料採取及び分析の実施日,時刻,時間及び実施者
c) 設備又は工程の運転状況及び試料採取期間内に生じた設備又は工程の変動
d) 設備の測定採取面の位置
e) 測定採取面上の試料採取点
注記1 ダクトの大きさ,測定断面における試料採取の位置などを記入するとよい。
f) 試料採取方法
注記2 試料ガス採取方法,等速サンプリング又は非等速サンプリング,試料採取管の口径,ダス
ト除去用フィルター及び取付位置,フィルター温度,水分除去用塩化カルシウム吸収管の
調製,二酸化硫黄除去用ソーダ石灰吸収器及び二酸化炭素除去用水酸化ナトリウム吸収器
の調製,試料採取の時間などを記入するとよい。
g) 分析方法の種類
h) 測定結果
注記3 排ガス中の濃度及び標準状態への換算濃度のほかに,測定点のガス流速,排ガス量,排ガ
スの静圧,排ガスの温度,採取ガス量,分析用試料の体積,試料中の一酸化二窒素の分析
値,試料採取時間内に生じた異常などを記入するとよい。
i) 測定の品質
注記4 漏れ試験結果,排ガス中の水蒸気濃度,排ガス中の二酸化硫黄濃度,排ガス中の二酸化炭
素濃度,現地測定における空試験値,測定結果に影響した可能性のある周囲の特殊事情,
標準ガスの品質記録などを記入するとよい。
j) この規格の分析方法からの変更点
――――― [JIS K 0110 pdf 16] ―――――
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K 0110 : 2018
附属書A
(参考)
ガスクロマトグラフ法及びガスクロマトグラフィー質量分析法の
測定条件例
A.1 一般
この附属書は,ガスクロマトグラフ及びガスクロマトグラフ質量分析装置を用いて行う一酸化二窒素の
測定条件の例について記載する。
A.2 ガスクロマトグラフ法の測定条件の例
一酸化二窒素の測定は,表A.1又は表A.2によるほか,これと同等以上の検出精度を確保できる測定条
件などを用いて行う。クロマトグラムの例を,図A.1及び図A.2に示す。
表A.1−充カラムによるガスクロマトグラフ法の測定条件例
装置 ガスクロマトグラフ電子捕獲検出器付き(GC-ECD)
カラムの種類 充カラム カラムサイズ及び 3.2 mm×3.1 m,
(Porapak Q) 担体の粒径 180300 m
カラム槽温度 70 ℃
試料導入部温度 130 ℃ 電流値 1 nA
検出器温度 250 ℃ キャリヤーガス流量(N2) 20 mL/min
(約90 kPa)
導入量 1 mL 付加ガス流量(N2) 20 mL/min
(約20 kPa)
図A.1−充カラムによるクロマトグラムの例(N2O濃度 : 2.0 ppm)
――――― [JIS K 0110 pdf 17] ―――――
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K 0110 : 2018
表A.2−ガラス中空カラムによるガスクロマトグラフ法の測定条件例
装置 ガスクロマトグラフ電子捕獲検出器付き(GC-ECD)
カラムの種類 ガラス中空カラム カラムサイズ及び膜厚 1.2 mm×40 m,
(G-950) 25 μm
カラム槽温度 35 ℃
試料導入部温度 130 ℃ 電流値 0.5 nA
検出器温度 250 ℃ キャリヤーガス流量(N2) 10 mL/min
(約25 kPa)
導入量 1 mL 付加ガス流量(N2) 20 mL/min
(約20 kPa)
図A.2−ガラス中空カラムによるクロマトグラムの例(N2O濃度 : 2.0 ppm)
A.3 ガスクロマトグラフィー質量分析法の測定条件の例
一酸化二窒素の測定は,表A.3によるほか,これと同等以上の検出精度を確保できる測定条件などを用
いて行う。クロマトグラムの例を図A.3及び図A.4に,一酸化二窒素の質量スペクトルを図A.5に示す。
――――― [JIS K 0110 pdf 18] ―――――
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K 0110 : 2018
表A.3−ガスクロマトグラフィー質量分析法の測定条件例
装置 ガスクロマトグラフ質量分析装置(GC-MS)
カラムの種類 キャピラリーカラム カラムサイズ及び膜厚 0.32 mm×25 m,10 μm
(CP-PoraPLOT Q) (2.5 mのパーティクルトラップ接続)
カラム槽温度 45 ℃(3分間保持)→(20 ℃/min)→100 ℃→(10 ℃/min)→120 ℃(1分間保持)
注入口温度 130 ℃
イオン源温度 230 ℃
定量イオン m/z 30(確認イオン : m/z 44)
キャリヤーガス流量 1.5 mL/min
(He)
内標準物質 キセノン 10 ppm
クロロメタン 10 ppm
注入方法 スプリット(1 : 10)
注入量 1 mL
図A.3−キャピラリーカラムによるクロマトグラム(全イオン電流モニタリング)の例
――――― [JIS K 0110 pdf 19] ―――――
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K 0110 : 2018
図A.4−キャピラリーカラムによるクロマトグラム(選択イオンモニタリング)の例
図A.5−一酸化二窒素の質量スペクトルの例
参考文献 JIS B 7986 排ガス中の二酸化炭素自動計測器
JIS K 0301 排ガス中の酸素分析方法
JIS K 0110:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質
JIS K 0110:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7988:2007
- 排ガス中の一酸化二窒素自動計測器
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0055:2002
- ガス分析装置校正方法通則
- JISK0095:1999
- 排ガス試料採取方法
- JISK0114:2012
- ガスクロマトグラフィー通則
- JISK0123:2018
- ガスクロマトグラフィー質量分析通則
- JISK0211:2013
- 分析化学用語(基礎部門)
- JISK0214:2013
- 分析化学用語(クロマトグラフィー部門)
- JISK0215:2016
- 分析化学用語(分析機器部門)
- JISK0216:2014
- 分析化学用語(環境部門)
- JISK1107:2005
- 窒素
- JISK8125:1994
- 塩化カルシウム(水分測定用)(試薬)
- JISK8576:2019
- 水酸化ナトリウム(試薬)
- JISK8603:2011
- ソーダ石灰(試薬)
- JISM8813:2004
- 石炭類及びコークス類-元素分析方法
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8808:2013
- 排ガス中のダスト濃度の測定方法