JIS K 1415:1992 炭酸バリウム | ページ 2

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K 1415-1992
5.6 塩化物
(1) 要旨 試料を硝酸に溶かし,この溶液に硝酸銀溶液を加え液中の塩素イオンを塩化銀とし,白濁の程
度を塩化物の標準液と比濁して塩化物を求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(2.1) 硝酸 (1+2) IS K 8541に規定する硝酸を用いて調製したもの。
(2.2) 硝酸銀溶液 (2g/100ml) 5.2.2(2.4)による。
(2.3) デキストリン溶液 (2g/100ml) IS K 8646に規定するデキストリンを用いて調製したもの。
(2.4) 塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) JIS K 8001の4.3(1)(一般用)に規定するもの。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(3.1) 化学はかり 5.2.2(3.1)による。
(3.2) ヒーター 5.2.2(3.2)による。
(3.3) 比色管
(3.4) ろ紙 5.2.2(3.5)による。
(3.5) 全量フラスコ 250ml
(3.6) 全量ピペット 25ml
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(4.1) 試料約2gを0.01gのけたまではかり取り,ビーカー300mlに移し,水約50ml及び硝酸 (1+2) 5ml
を加え煮沸して溶かし,冷却後,全量フラスコ250mlに移し入れ水を標線まで加える(水に溶かし
たとき濁りがある場合は,ろ紙でこす。)。
(4.2) 全量ピペットを用いて25mlを比色管に取り,硝酸 (1+2) 5ml,デキストリン溶液 (2g/100ml) 0.2ml
及び硝酸銀溶液 (2g/100ml) 1mlを加えてよく振り混ぜ,15分間暗所に放置する。
(4.3) これと同様に操作した塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) を用いた白濁と比濁し,試料溶液と同程度の白
濁を示す使用塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) の添加量を求める。
(5) 計算 塩化物は,次の式によって算出する。
.0000 01I
H 100
25
S
250
ここに, H : 塩化物 (%)
I : 塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) の添加量 (ml)
S : 試料の質量 (g)
0.000 01 : 塩化物標準液 (0.01mgCl/ml) 1ml中のClの量 (g)
5.7 硫酸塩
(1) 要旨 試料を塩酸で溶かし,未溶解残分に炭酸ナトリウムを加えて融解し,残分中の硫酸塩を硫酸ナ
トリウムに変え温水に溶かし出す。ろ液に塩化バリウム溶液を加え硫酸バリウムとし,この質量から
硫酸塩を求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(2.1) 塩酸 (2+1) 5.2.2(2.1)による。
(2.2) 炭酸ナトリウム(無水) JIS K 8625に規定するもの。
(2.3) 炭酸ナトリウム溶液 (2g/100ml) IS K 8625に規定する炭酸ナトリウム(無水)2gを水に溶解し,
全量フラスコ100mlに移し入れ,水を標線まで加え調製したもの。

――――― [JIS K 1415 pdf 6] ―――――

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(2.4) メチルオレンジ溶液 JIS K 8001の4.4(表7)(中和滴定用)に規定するもの。
(2.5) 塩化バリウム溶液 (10g/100ml) JIS K 8001の4.2に規定するもの。
(2.6) 硝酸銀溶液 (2g/100ml) 5.2.2(2.4)による。
(2.7) 硫酸 5.2.2(2.2)による。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(3.1) 化学はかり 5.2.2(3.1)による。
(3.2) ヒーター 5.2.2(3.2)による。
(3.3) 電気炉 5.2.2(3.4)による。
(3.4) 白金るつぼ JIS H 6201に規定するもの。
(3.5) ろ紙 5.2.2(3.5)による。
(3.6) 磁器るつぼ 5.2.2(3.6)による。
(3.7) デシケーター 5.2.2(3.7)による。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(4.1) 試料約10gを0.01gのけたまではかり取り,ビーカー300mlに移し,水約100ml及び塩酸 (2+1) 15ml
を加えてあたためて溶かし,水で約200mlに薄めてろ過し,水洗する。
(4.2) 沈殿をろ紙とともに白金るつぼに移し,低温で十分に空気を通じて灰化した後,炭酸ナトリウム(無
水)23gを加えて電気炉で融解し,冷却後,温水約50mlを加えて融解物を溶かした後ろ過し,炭
酸ナトリウム溶液 (2g/100ml) で洗う。
(4.3) ろ液と洗液を合わせ,指示薬としてメチルオレンジ溶液2, 3滴加えた後,塩酸 (2+1) で中和し,
更に過剰に1mlを加えた後,水で液量を約100mlとする。
(4.4) この溶液を煮沸し,かき混ぜながら,約50℃にあたためた塩化バリウム溶液 (10g/100ml) 約5ml
を加えて約30分間水浴上で加温した後,約4時間放置する。
(4.5) ろ過後,洗液に硝酸銀溶液 (2g/100ml) を数滴加えて白濁しなくなるまで水で洗浄する。
(4.6) 沈殿を乾燥し,ろ紙とともに質量既知の磁器るつぼに移し,るつぼを傾けて十分に空気を通じ,で
きるだけ低温で灰化した後,約700℃で強熱する。
(4.7) 冷却後,硫酸1滴を加えて再び加熱し,最後に約700℃で約30分間強熱した後デシケーターに入れ,
放冷後,その質量を0.1mgのけたまではかり,るつぼの質量を減じて沈殿(硫酸バリウム)の質量
を求める。
(5) 計算 硫酸塩は,次の式によって算出する。
L .04116
K 100
S
ここに, K : 硫酸塩 (%)
L : 沈殿の質量 (g)
S : 試料の質量 (g)
0.411 6 : 硫酸バリウム1gに相当する硫酸塩の量 (g)
5.8 硫化物
(1) 要旨 試料を王水で分解し硫化物を酸化し,硫酸塩に変える。
液中の沈殿物をろ過し,この沈殿物に炭酸ナトリウムを加えて融解し,沈殿物中の硫酸塩を硫酸ナ
トリウムに変え温水に溶かし出す。温水に溶解した硫酸イオンに塩化バリウムを加え硫酸バリウムと
し,この質量から硫酸塩の量を求め,この値から5.7(5)で求めた硫酸塩を減じ,硫化物を求める。

――――― [JIS K 1415 pdf 7] ―――――

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(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(2.1) 塩酸 (2+1) 5.2.2(2.1)による。
(2.2) 王水 JIS K 8001の4.2に規定するもの。
(2.3) 炭酸ナトリウム(無水) 5.7(2.2)による。
(2.4) 炭酸ナトリウム溶液 (2g/100ml) 5.7(2.3)による。
(2.5) メチルオレンジ溶液 5.7(2.4)による。
(2.6) 塩化バリウム溶液 (10g/100ml) 5.7(2.5)による。
(2.7) 硝酸銀溶液 (2g/100ml) 5.2.2(2.4)による。
(2.8) 硫酸 5.2.2(2.2)による。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(3.1) 化学はかり 5.2.2(3.1)による。
(3.2) ヒーター 5.2.2(3.2)による。
(3.3) 電気炉 5.2.2(3.4)による。
(3.4) 白金るつぼ 5.7(3.4)による。
(3.5) ろ紙 5.2.2(3.5)による。
(3.6) 磁器るつぼ 5.2.2(3.6)による。
(3.7) デシケーター 5.2.2(3.7)による。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(4.1) 試料約10gを0.01gのけたまではかり取り,ビーカー300mlに移し,水でうるおし,王水約50mlを
加えて分解する。
(4.2) 水沿上で蒸発乾固し,塩酸 (2+1) 約7mlを加えて再び蒸発乾固する。
(4.3) 乾固したものに塩酸 (2+1) 約10mlと水約50mlを加え,加熱して可溶性塩を溶かし一昼夜放置し
た後ろ過し,水洗する。
(4.4) 沈殿は,ろ紙とともに白金るつぼに移し,低温で十分に空気を通じて灰化した後,炭酸ナトリウム
(無水)23gを加えて電気炉で融解し,冷却後温水約50mlを加えて融解物を溶かした後ろ過し,
炭酸ナトリウム溶液 (2g/100ml) で洗う。
(4.5) 以下,5.7の(4.3)(4.7)に準じて操作して,沈殿(硫酸バリウム)の質量を求める。
(5) 計算 硫化物は,次の式によって算出する。
L .04116
K 100 I .03338
S
ここに, K : 硫化物 (%)
L : 沈殿の質量 (g)
S : 試料の質量 (g)
I : 5.7(5)で求めた硫酸塩 (%)
0.411 6 : 硫酸バリウム1gに相当する硫酸塩1gの量 (g)
0.333 8 : 硫酸塩1gに相当する硫化物の量 (g)
5.9 鉄
5.9.1 試験方法の種類 鉄の試験方法は,次の2種類とし,そのいずれかによる。
(1) 吸光光度法
(2) 原子吸光分析法
5.9.2 吸光光度法

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(1) 要旨 試料を塩酸及び硝酸で溶かし,溶液中の鉄を塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液によって還元
し,1, 10−フェナントロリン溶液及び酢酸アンモニウムを加えて生成する1, 10−フェナントロリン鉄
錯体の吸光度を測定して鉄を求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(2.1) 塩酸 (2+1) 5.2.2(2.1)による。
(2.2) 硝酸 (1+2) 5.6(2.1)による。
(2.3) アンモニア水 (1+4) JIS K 8085に規定するアンモニア水を用いて調製したもの。
(2.4) 酢酸アンモニウム溶液 (25g/100ml) JIS K 8001の4.2に規定するもの。
(2.5) 塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液 (10g/100ml) IS K 8201に規定する塩化ヒドロキシルアンモ
ニウムを用いて調製したもの。
(2.6) (+) -アスコルビン酸溶液 (5g/100ml) JIS K 9502に規定するL (+) -アスコルビン酸を用いて調
製したもの。
JIS K 8001の4.3(1)に規定する鉄 (III) 標準液 (Fe3+) の原
(2.7) 鉄 (III) 標準液 (Fe3+) (0.1mgFe3+/ml)
液 (1mgFe3+/ml) 10mlを全量フラスコ100mlに移し入れ,塩酸 (2+1) 0.5mlを加えた後,水を標線
まで加えて調製したもの。
(2.8) 1, 10−フェナントロリン溶液 (0.2g/100ml) JIS K 8001の4.2に規定するもの。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(3.1) 化学はかり 5.2.2(3.1)による。
(3.2) 分光光度計又は光電光度計
(3.3) H計 JIS Z 8802の4.(pH計の種類及び形式)に規定する形式II。
(3.4) 全量フラスコ 100ml
(3.5) メスピペット 5ml
(3.6) 全量ピペット 50ml
(3.7) ろ紙 5.2.2(3.5)による。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(4.1) 試料約10gを0.01gのけたまではかり取り,ビーカー500mlに移し,水約10ml,塩酸 (2+1) 15ml
及び硝酸 (1+2) 0.5mlを加えて約5分間煮沸して溶かした後ろ過する。
(4.2) H計を用い,アンモニア (1+4) を加えpH値12に調整する。
(4.3) 塩化ヒドロキシルアンモニウム溶液 (10g/100ml) (2)2mlを加え,よく振り混ぜて約15分間放置して
鉄を完全に還元した後,酢酸アンモニウム溶液 (25g/100ml) 15mlを加える。
注(2) (+) -アスコルビン酸溶液 (5g/100ml) 2mlを用いてもよい。
(4.4) 1, 10−フェナントロリン溶液 (0.2g/100ml) 3mlを加え,全量フラスコ100mlに移し入れ,水を標線
まで加え,よく振り混ぜ,約20分間放置する。
(4.5) この溶液について光度計を用いて,波長510nm付近の吸光度を測定する。この場合,対照液は水と
する。
(4.6) 全操作にわたって空試験を行い,(4.5)で測定した吸光度を補正する。
(4.7) 鉄標準液 (0.1mgFe/ml) を数個のコニカルビーカー300mlに0mlから5mlまで段階的に取り,(4.3)
(4.5)によって操作し,鉄量と吸光度との関係を示す検量線を作成する。
(5) 計算 鉄は,次の式によって算出する。

――――― [JIS K 1415 pdf 9] ―――――

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M
M 100
ここに, M : 鉄 (%)
M' : 検量線から求めた鉄の量 (g)
S : 試料の質量 (g)
5.9.3 原子吸光分析法
(1) 要旨 試料に塩酸,硝酸を加え,加熱溶解する。液中の鉄をジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム
でキレート化し,これを4−メチル−2−ペンタノンで抽出する。標準添加法によって原子吸光分析装
置を用いて吸光度を測定し,鉄を求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(2.1) 塩酸 (2+1) 5.2.2(2.1)による。
(2.2) 硝酸 (1+2) 5.6(2.1)による。
(2.3) 酒石酸カリウムナトリウム (10g/100ml) IS K 8001の4.2に規定するもの。
(2.4) メチルオレンジ溶液 5.7(2.4)による。
(2.5) アンモニア水 (1+1) JIS K 8085に規定するアンモニア水を用いて調製したもの。
(2.6) 緩衝液 JIS K 8359に規定する酢酸アンモニウムを約50g及びJIS K 8355に規定する酢酸約16ml
を水200mlに加え溶解し,pH値を5に調整したもの。
(2.7) ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム溶液 (2g/100ml) JIS K 8454に規定するN, N-ジエチルジ
チオカルバミン酸ナトリウム三水和物2gを水に溶かして100mlとしたもの。
(2.8) 4-メチル-2-ペンタノン JIS K 8903に規定するもの。
(2.9) 鉄標準液 (0.01mgFe/ml) JIS K 8001の4.3(2)に規定するもの。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(3.1) 化学はかり 5.2.2(3.1)による。
(3.2) 原子吸光分析装置
(3.3) ヒーター 5.2.2(3.2)による。
(3.4) 全量フラスコ 250ml
(3.5) 全量ピペット 5ml
(3.6) メスピペット 1ml,2ml
(3.7) 分液漏斗
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(4.1) 試料約5gを0.01gのけたまではかり取り,ビーカー300mlに移し,水約100mlと塩酸 (2+1) 20ml,
硝酸 (1+2) 5mlを加え,5分間煮沸し放冷する。
(4.2) 全量フラスコ250mlに移し入れ,水を標線まで加える。
(4.3) 分液漏斗4本に全量ピペットでそれぞれ50mlを分取し,鉄標準液 (0.01mgFe/ml) を0ml,0.5ml,
1.0ml及び2.0ml添加する。
(4.4) 酒石酸カリウムナトリウム (10g/100ml) 1ml,及び指示薬メチルオレンジ1,2滴を加え液が淡黄色
になるまでアンモニア水 (1+1) を用いて中和する。
(4.5) 緩衝液5ml,ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム溶液 (2g/100ml) 2mlを加え,1分間振り混ぜ
る。
(4.6) 4-メチル-2-ペンタノンを全量ピペットを用いて5ml加え,1分間振り混ぜる。

――――― [JIS K 1415 pdf 10] ―――――

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