JIS K 1415:1992 規格概要
この規格 K1415は、工業用の炭酸バリウムについて規定。
JISK1415 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K1415
- 規格名称
- 炭酸バリウム
- 規格名称英語訳
- Barium carbonate
- 制定年月日
- 1951年7月30日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 71.060.50
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1951-07-30 制定日, 1954-07-30 確認日, 1957-07-20 確認日, 1960-05-27 確認日, 1961-09-01 改正日, 1965-02-01 確認日, 1968-04-01 確認日, 1971-04-01 確認日, 1974-11-01 確認日, 1978-01-01 確認日, 1983-03-01 確認日, 1988-03-01 確認日, 1992-11-01 改正日, 2002-09-20 確認日, 2006-11-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS K 1415:1992 PDF [13]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 1415-1992
炭酸バリウム
Barium carbonate
BaCO3 FW : 197.34
1. 適用範囲 この規格は,工業用の炭酸バリウムについて規定する。
備考1. この規格の引用規格を,付表1に示す。
2. 溶液の濃度の単位を%で示す場合,特に限定のない限り,質量百分率を表す。
2. 種類 種類は,1種及び2種とする。
3. 品質 炭酸バリウムの品質は,5.によって試験したとき,表1のとおりとする。
表1 品質
単位 %
項目 種類
1種 2種
炭酸バリウム (BaCO3) 98.6 以上 96.5 以上
炭酸ストロンチウム (SrCO3) 0.4 以下 2.0 以下
乾燥減量 0.5 以下 0.5 以下
塩酸不溶分 0.1 以下 0.5 以下
塩化物 (Cl) 0.01以下 0.01以下
硫酸塩 (SO4) 0.03以下 0.15以下
硫化物 (S) 0.01以下 0.05以下
鉄 (Fe) 0.001 以下 0.005 以下
炭酸ナトリウム (Na2CO3) 0.3 以下 0.5 以下
4. 試料採取方法 品質が同一とみなすことができる1ロットから,全体を代表するようランダムに,2
インクリメント以上を採取し,均質に混合したものを試料とする。
5. 試験方法
5.1 一般事項 一般事項は,次のとおりとする。
(1) 試験において共通する一般事項は,JIS K 0050による。
(2) 分析用ガラス器具は,JIS R 3503及びJIS R 3505に規定するものを用いる。
(3) 原子吸光分析法については,JIS K 0121の規定による。
(4) 分光光度計又は光電光度計については,JIS K 0115の規定による。
(5) 数値の丸め方は,JIS Z 8401による。
――――― [JIS K 1415 pdf 1] ―――――
2
K 1415-1992
5.2 炭酸バリウム
5.2.1 試験方法の種類 炭酸バリウムの試験方法は,次の2種類とし,そのいずれかによる。
(1) 重量法
(2) DTA滴定法
5.2.2 重量法
(1) 要旨 試料を塩酸に溶かした後,液中のバリウムとストロンチウムに硫酸を加えて硫酸バリウムと硫
酸ストロンチウムとして沈殿させ,その質量1を求める。
別に5.3で求めた炭酸ストロンチウムの量から採取試料中の硫酸ストロンチウムの量2を計算によ
って求める。
1から2を差し引いて硫酸バリウムの量を算出した後,換算して炭酸バリウムの量を求める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(2.1) 塩酸 (2+1) IS K 8180に規定する特級を用いて調製したもの。
(2.2) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
(2.3) 硫酸 (1+200) IS K 8951に規定する硫酸を用いて調製したもの。
(2.4) 硝酸銀溶液 (2g/100ml) JIS K 8001の4.2(試薬溶液)に規定するもの。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(3.1) 化学はかり 0.1mgのけたまではかれるもの。
(3.2) ヒーター 電気,ガスなどを熱源にして加熱できるもの。
(3.3) 乾燥器 105±2℃に保持できるもの。
(3.4) 電気炉 約700℃に調節できるもの。
(3.5) ろ紙 JIS P 3801に規定する5種C。
(3.6) 磁器るつぼ JIS R 1301に規定するB形15ml。
(3.7) デシケーター 適宜な大きさで乾燥剤としてシリカゲル又は塩化カルシウムを入れたもの。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(4.1) 試料約0.5gを0.1mgのけたまではかり取り,ビーカー300mlに移し,水約30ml及び塩酸 (2+1) 2ml
を加えて溶かした後ろ過し,水で十分に洗う。ろ液及び洗液を合わせ,水で液量を約100mlとする。
(4.2) この液をヒーターで煮沸し,かき混ぜながら,約50℃にあたためた硫酸 (1+200) 60mlを加えて80
100℃で約30分間加熱した後,約4時間放置して沈殿させる。
(4.3) ろ過後,洗液に硝酸銀溶液 (2g/100ml) を加えて白濁しなくなるまで水で洗浄する。
(4.4) 沈殿をろ紙とともに乾燥し,磁器るつぼに移した後,るつぼを傾けて十分に空気を通じ,できるだ
け低温で灰化した後,電気炉で約700℃に強熱する。
(4.5) 冷却後,硫酸2滴を加えて再び加熱し,最後に約700℃で約30分間強熱した後デシケーター中に入
れる。
(4.6) 冷却後,その質量を0.1mgのけたまではかり,るつぼの質量を減じて沈殿(硫酸バリウムと硫酸ス
トロンチウムの合量)の質量を求める。
(5) 計算 炭酸バリウムは,次の式によって算出する。
E
D S .1244
C 100 100
.0845 5
S
――――― [JIS K 1415 pdf 2] ―――――
3
K 1415-1992
ここに, C : 炭酸バリウム (%)
D : 沈殿の質量 (g)
S : 試料の質量 (g)
E : 5.3で求めた炭酸ストロンチウム (%)
1.244 : 炭酸ストロンチウム1gに相当する硫酸ストロンチウム
の量 (g)
0.845 5 : 硫酸バリウム1gに相当する炭酸バリウムの量 (g)
5.2.3 EDTA滴定法
(1) 要旨 試料を塩酸に溶かし,pH値の調整を行った後,一定量のマグネシウム標準液を加え,エリオク
ロムブラックT指示薬を用いてEDTA溶液で滴定する。消費したEDTA溶液の量から,バリウムとス
トロンチウムを炭酸バリウムとして求め1とする。
別に5.3で求めた炭酸ストロンチウムを炭酸バリウム換算し,1から差し引いて炭酸バリウムを求
める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(2.1) 塩酸 (2+1) 5.2.2(2.1)による。
(2.2) 0.05mol/lEDTA溶液 JIS K 8001の4.5(3.2)(0.05mol/lエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム
溶液)に規定するもの。
(2.3) 0.05mol/l塩化マグネシウム溶液 JIS K 8001の4.5(4)(0.05mol/l塩化マグネシウム溶液)に規定す
るもの。
(2.4) アンモニア性塩化アンモニウム緩衝液 JIS K 8001の4.2に規定するもの。
(2.5) エリオクロムブラックT溶液 JIS K 8736に規定するエリオクロムブラックT0.5gとJIS K 8201に
規定する塩化ヒドロキシルアンモニウム4.5gにJIS K 8891に規定するメタノールを加えて100ml
にするか,又はエリオクロムブラックT0.2gをJIS K 8663に規定する2, 2', 2''−ニトリロトリエタノ
ール15ml,メタノール5mlの順番に加える。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(3.1) 化学はかり 5.2.2(3.1)による。
(3.2) 全量フラスコ 250ml
(3.3) 全量ピペット 20ml
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(4.1) 試料約2gを200mlビーカーに0.1mgのけたまではかり取り,これに水約50mlと塩酸 (2+1) 10ml
を添加し,加熱溶解する。
(4.2) 冷却後,全量フラスコ250mlに移し,水を標線まで加える。
(4.3) この中から全量ピペットを用いて20mlをビーカー300mlに移し入れ,これに0.05mol/l塩化マグネ
シウム溶液20mlとアンモニア性塩化アンモニウム緩衝液20ml,エリオクロムブラックT溶液数滴
を加えて0.05mol/lEDTA溶液で滴定する。
(4.4) 指示薬の色の赤味が消えた点を終点とする。
(5) 計算 炭酸バリウムは,次の式によって算出する。
(M f1 20 f2 ).0009 867
C 100 E .1337
20
S
250
――――― [JIS K 1415 pdf 3] ―――――
4
K 1415-1992
ここに, C : 炭酸バリウム (%)
M : 0.05mol/lEDTA溶液の滴定量 (ml)
f1 : 0.05mol/lEDTA溶液のファクター
f2 : 0.05mol/l塩化マグネシウム溶液のファクター
S : 試料の質量 (g)
E : 5.3によって求めた炭酸ストロンチウム (%)
0.009 867 : 0.05mol/lEDTA溶液1mlに相当する炭酸バリウムの量
(g)
1.337 : 炭酸ストロンチウム1gに相当する炭酸バリウムの量
(g)
5.3 炭酸ストロンチウム
(1) 要旨 試料を塩酸に溶かし,ストロンチウムの量を原子吸光分析装置を用いて標準添加法によって求
める。
(2) 試薬 試薬は,次のとおりとする。
(2.1) 塩酸 (1+1) IS K 8180に規定する特級を用いて調製する。
(2.2) ストロンチウム標準液 (0.01mgSr/ml) JIS K 8001の4.3(2)(原子吸光法,炎光光度法用)に規定
する標準液 (0.01mgSr/ml) 10mlを100mlの全量フラスコに移し入れ,水を標線まで加え調製したも
の。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(3.1) 化学はかり 1mgのけたまではかれるもの。
(3.2) 原子吸光分析装置
(3.3) ヒーター 5.2.2(3.2)による。
(3.4) 全量フラスコ 100ml,250ml
(3.5) メスピペット 25ml
(3.6) 全量ピペット 10ml
(4) 操作 操作は,次のとおりとする。
(4.1) 試料約1gを1mgのけたまではかり取り,ビーカー300mlに移し,これに水約50mlと塩酸 (2+1) 5ml
を加えて加熱溶解する。
(4.2) 冷却後,全量フラスコ250mlに移し入れ,水を標線まで加える。
(4.3) この中から,数個の全量フラスコ100mlに全量ピペットを用いそれぞれ10ml(1)ずつ分取する。この
全量フラスコにストロンチウム標準液 (0.01mgSr/ml) を0mlから段階的に取り,水を標線まで加え
る。
注(1) 全量フラスコ100mlの液中ストロンチウムの濃度が10mgSr/l以下となるようにはかり取る。
(4.4) 原子吸光分析装置を用いて波長460.7nmで吸光度を測定し,ストロンチウムの濃度と吸光度との関
係を示す検量線を作成する。
(5) 計算 炭酸ストロンチウムは,次の式によって算出する。
E .1685
E 100
S D
ここに, E : 炭酸ストロンチウム (%)
E' : 検量線から求めたストロンチウム (g)
S : 試料の質量 (g)
D : 試料溶液の分取比
1.685 : ストロンチウム1gに相当する炭酸ストロンチウムの量 (g)
――――― [JIS K 1415 pdf 4] ―――――
5
K 1415-1992
5.4 乾燥減量
(1) 要旨 試料を乾燥し,その減量から乾燥減量を求める。
(2) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(2.1) 化学はかり 5.2.2(3.1)による。
(2.2) 乾燥器 5.2.2(3.3)による。
(2.3) 平形はかり瓶 はかり瓶は,JIS R 3503に規定する平形はかり瓶で容量は試料をはかり瓶に入れた
とき,試料の厚さが5mm以下になるもの。
(2.4) デシケーター 5.2.2(3.7)によるもの。
(3) 操作 操作は,次のとおりとする。
(3.1) 試料約1gを質量既知の平形はかり瓶に取り,試料の表面を平らにならして,厚さ5mm以下の層に
なるように広げ,栓をした後0.1mgのけたまではかる。
(3.2) 栓を取り,はかり瓶及び栓を105±2℃に保持した乾燥器中で2時間乾燥する。
(3.3) 乾燥後,直ちにデシケーターに移し,放冷後その質量を0.1mgのけたまではかる。
(4) 計算 乾燥減量は,次の式によって算出する。
W1 W2
A 100
W1 W3
ここに, A : 乾燥減量 (%)
W1 : 乾燥前の試料とはかり瓶の質量 (g)
W2 : 乾燥後の試料とはかり瓶の質量 (g)
W3 : はかり瓶の質量 (g)
5.5 塩酸不溶分
(1) 要旨 試料を塩酸に溶解し,未溶解残分の質量から塩酸不溶分を求める。
(2) 試薬 塩酸 (2+1) 5.2.2(2.1)による。
(3) 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(3.1) 化学はかり 5.2.2(3.1)による。
(3.2) 乾燥器 5.2.2(3.3)による。
(3.3) るつぼ形ガラスろ過器 1G4
(3.4) デシケーター 5.2.2(3.7)による。
(4) 操作 操作は,次のとおり行う。
(4.1) 試料約2gを1mgのけたまではかり取り,ビーカー300mlに移し,水約50ml及び塩酸 (2+1) 約5ml
を加えて約50℃にあたためて溶かす。
(4.2) この液を質量既知のるつぼ形ガラスろ過器を用いてろ過する。
(4.3) 水洗後105±2℃に保持した乾燥器中で2時間乾燥する。
(4.4) デシケーターに入れ,放冷した後0.1mgのけたまではかり,るつぼ形ガラスろ過器の質量を減じて
塩酸不溶分の質量とする。
(5) 計算 塩酸不溶分は,次の式によって算出する。
F 100
ここに, F : 塩酸不溶分 (%)
G : 残分の質量 (g)
S : 試料の質量 (g)
――――― [JIS K 1415 pdf 5] ―――――
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JIS K 1415:1992の国際規格 ICS 分類一覧
JIS K 1415:1992の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH6201:1986
- 化学分析用白金るつぼ
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0115:2004
- 吸光光度分析通則
- JISK0115:2020
- 吸光光度分析通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISK8001:2017
- 試薬試験方法通則
- JISK8085:2006
- アンモニア水(試薬)
- JISK8085:2021
- アンモニア水(試薬)
- JISK8180:2015
- 塩酸(試薬)
- JISK8180:2021
- 塩酸(試薬)
- JISK8201:2006
- 塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)
- JISK8355:2006
- 酢酸(試薬)
- JISK8355:2021
- 酢酸(試薬)
- JISK8359:2006
- 酢酸アンモニウム(試薬)
- JISK8454:1994
- N,N-ジエチルジチオカルバミド酸ナトリウム三水和物(試薬)
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- JISK8541:2021
- 硝酸(試薬)
- JISK8625:2017
- 炭酸ナトリウム(試薬)
- JISK8646:2015
- デキストリン水和物(試薬)
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- 2,2’,2’’-ニトリロトリエタノール(試薬)
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- エリオクロムブラックT(試薬)
- JISK8891:2006
- メタノール(試薬)
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- 4-メチル-2-ペンタノン(試薬)
- JISK8951:2006
- 硫酸(試薬)
- JISK9502:2020
- L(+)-アスコルビン酸(試薬)
- JISP3801:1995
- ろ紙(化学分析用)
- JISR1301:1987
- 化学分析用磁器るつぼ
- JISR3503:1994
- 化学分析用ガラス器具
- JISR3505:1994
- ガラス製体積計
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方
- JISZ8802:2011
- pH測定方法