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なお,W/ ‰ 5回以上の測定値の平均を取る。
W/ g 100
4 R
ここに, 1目盛当たりの表面張力(10−3 N/m)
W : 白金環に載せた質量(g)
燿 目盛指度
g : 9.8(m/s2)(重力の加速度)
R : 白金環の中心半径(cm)
d) 鋼線1を必要以上に引っ張ったり,緩めたりすると1目盛当たりの表面張力が変化するので注意しな
ければならない。目盛板5の針は,130度以上回してはならない。
6.3.2.5 試験器の検定(水の表面張力測定)
試験器の検定は,次による。
a) 白金環3を清浄な溶剤(アセトン,ジエチルエーテルなど)で洗い,次にガス炎(酸化炎)又はアル
コールランプの炎中で赤熱するまで焼く。これを垂直アーム4の先端に付けて,再び指針6がゼロを
示したとき,標示線10の先が鏡11の線と一致するようにつまみ12で調節し,止め金7及び8でさお13
を止める。
b) 試料容器14に25±1 ℃の水を入れ,台15の上に載せ,ねじ16を開き,台15を適当な高さまで上げ,白
金環3が試料容器14の中央になるようにしてねじ16を止める。さらに,ねじ17を回して白金環3を水
中約1 mmに浸して止め金7及び8を外したとき,水面と白金環3の面とが平行であるかどうかを前
及び横から見る。平行でない場合には,白金環3の柄の根本で曲げて水平にする。水平にした後,白
金環3を水中約6 mmまで入れる。
c) ねじ17を回して試料容器14を台15と共に下げ,白金環3を水平に保持して更に下げると,白金環3は
表面張力のため引っ張られてさお13が下がる。これを元に戻すため,取っ手18を回して鋼線1をねじ
り,標示線10の先端と鏡11の線とが一致するように,ねじ17及び取っ手18を動かしていき,白金環3
が水面を離れる直前には特にゆっくり動かして,白金環3が水面を離れたときの指針6の指度を読み,
次の式によって表面張力を算出する。
P F
ここに, 柿 表面張力(10−3 N/m)
P :
.0014 52P .1679
F : .0725 0 2
.0045 34
C R/ r
1目盛当たりの表面張力(10−3 N/m)
燿 目盛指度
C : 環の周囲の長さ(cm)=2 刀
R : 白金環の中心半径(cm)
r : 白金線の半径(cm)
d) 25 ℃の水におけるデュヌイ法によって測定した表面張力の値が,71×10−372×10−3 N/mになるまで
6.3.2.4及び6.3.2.5の操作を繰り返す。この範囲の値が出た後,試料溶液の測定を行う。
6.3.2.6 試料溶液の測定
6.2 b) の試料溶液を用い,6.3.2.5に従って,次の事項に注意して測定を行う。
a) 振動及び通風のない場所で行う。
――――― [JIS K 2241 pdf 16] ―――――
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b) 多量にガスの発生する場所は避ける。
6.3.2.7 結果
毎回新しく調製した試料溶液の3回の結果が,それぞれ6.3.2.8の差を超えないものは,その平均値をJIS
Z 8401の規則Aによって小数点以下1桁に丸めて表面張力とする。
6.3.2.8 試験精度
試験精度は,次による。
a) 室内併行精度 同一試験室において,同一人が同一試験器で,引続き比較的短時間内に同一試料を3
回試験したとき,試験結果の最大値と最小値との差は,平均値の2 %(相対)を超えてはならない。
b) 室間再現精度 異なる2試験室において,別人が別試験器で同一試料をそれぞれ試験して求めた試験
結果の差は,平均値の5 %(相対)を超えてはならない。
6.3.3 ウィルヘルミー表面張力計による試験方法
6.3.3.1 試験方法の概要
液体試料の表面に測定子(白金板)下部を垂直に触れさせると,液体試料が測定子両表面にぬれ上がる。
このとき,測定子に働く力を天びん(秤)で測定することによって表面張力を求める。
6.3.3.2 試料
試料は,6.2 b) の水希釈液を使用する。
6.3.3.3 試験器
試験器は,ウィルヘルミー表面張力計(図6参照)を用いる。
1電源スイッチ
2水準器
3水平調整脚
4測定子(白金板)
5フック
6天びん(秤)
7試料ステージ
図6−ウィルヘルミー表面張力計
6.3.3.4 試験器の調整
試験器の調整は,次による。
a) 装置の本体電源スイッチ1を“ON”にして,30分間以上の暖機運転を行う。
b) 装置が水平となるように水準器2で水平を確認しながら,水平調整脚3を用いて調節する。
c) 測定子(白金板)4をフック5に掛け,測定用ソフトウェアによってゼロ点を取得する。
6.3.3.5 試験器の検定(分銅での校正)
試験器の検定は,次による。
a) 測定子(白金板)4を清浄な水又は溶剤(アセトン,エタノールなど)で洗い,次にアルコールラン
プの炎中で赤熱するまで焼き,これをフック5の先端に掛ける。
――――― [JIS K 2241 pdf 17] ―――――
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b) 測定子(白金板)4をフック5に掛けた状態のまましばらく静置し,測定用ソフトウェアによってゼ
ロ点を取得する。
c) 測定子(白金板)4の上に校正用分銅を載せ,安定したところで,測定用ソフトウェアによって重量
を確認した後,水の測定を行う。
d) 25 ℃の水におけるウィルヘルミー法によって測定した表面張力の値が,72×10−373×10−3 N/mにな
るまで6.3.3.4及び6.3.3.5の操作を繰り返す。この範囲の値が出た後,試料溶液の測定を行う。
6.3.3.6 試料溶液の測定
6.2 b) の試料溶液を用い,6.3.3.5に従って,次の事項に注意して測定を行う。
a) 振動及び通風のない場所で行う。
b) 多量にガスの発生する場所は避ける。
なお,表面張力値は次の式によって算出する。
F
mg sh g
Lcos
ここに, γ : 表面張力(10−3 N/m)
F : 測定力(測定子にはたらく力 : mN)
m : プレートの質量(g)
g : 重力加速度(m/s2)
L : プレート周囲長(m)
θ : プレート及び液体の接触角(°)
(図7参照)
s : プレートの断面積(m2)
h : プレートの浸せき(漬)長さ(m)
ρ : 液体の密度(g/m3)
図7−接触角の概念
6.3.3.7 結果
新しく調製した試料溶液の3回の結果が,それぞれ6.3.3.8の差を超えないものは,その平均値をJIS Z
8401の規則Aによって小数点以下1桁に丸めて表面張力とする。
6.3.3.8 試験精度
試験精度は,次による。
a) 室内併行精度 同一試験室において,同一人が同一試験器で,引続き比較的短時間内に同一試料を3
回試験したとき,試験結果の最大値と最小値との差は,平均値の2 %(相対)を超えてはならない。
b) 室間再現精度 異なる2試験室において,別人が別試験器で同一試料を,それぞれ試験して求めた試
験結果の差は,平均値の5 %(相対)を超えてはならない。
6.4 乳化安定度試験方法
6.4.1 試験方法の概要
水溶性切削油剤A1種を,水及び硬水に振とう溶解し,静置して乳化状態の安定度合いを見る。
6.4.2 硬水
JIS K 8122に規定する塩化カルシウム0.787 gをはかりとり,水に溶かして1 000 mlとする。
注記 これは,全硬度530 mg/L・CaCO3相当(ドイツ硬度30)に当たる。
6.4.3 試験の手順
――――― [JIS K 2241 pdf 18] ―――――
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6.2 a) に従って調製した水希釈液,及び6.2 a) の水の代わりに6.4.2の硬水を用いて調製した試料を,そ
れぞれ細分目盛0.5 ml,目盛部分の高さ200±2 mmのガラス製共栓付メスシリンダ100 mlに100 mlずつ
はかりとり,栓をして24時間静置する。静置後の溶液の油層,クリーム層の容量(ml)をはかる。
6.5 不揮発分試験方法
6.5.1 試験方法の概要
試験中の水分など約100 ℃までに揮発する成分を,恒温槽に保持して除去し,残さ(渣)を不揮発分と
して算出する。
6.5.2 試料
試料は,測定に供する水溶性切削油剤の原液を用いる。
6.5.3 装置
105±1 ℃に保つことのできる通風のない電熱恒温槽で,電熱からの放射熱を避けるために,下段の鉄板
上にセラミックス板などを敷いたもの。装置の大きさ及び構造は任意とする。
6.5.4 試験の手順
直径90 mmのペトリ皿4個の蓋を除き清浄にし,乾燥して0.1 gの桁まではかる。これに試料10±0.5 g
をはかりとり,105±1 ℃に調節した恒温槽に入れて2時間後,ペトリ皿を恒温槽から取り出し,上口デシ
ケーター中で室温まで放冷して0.1 gの桁まではかる。
6.5.5 計算及び結果
不揮発分は,次の式によって算出する。
R
N 100
ここに, N : 不揮発分(質量 %)
R : 加熱後の残留物の質量(g)
m : 試料の採取量(g)
4個の不揮発分の平均値をとり,整数に丸めて不揮発分とする。
6.5.6 試験精度
試験精度は,次による。
a) 室内併行精度 同一試験室において,同一人が同一試験器で,引続き比較的短時間内に,同一試料を
2回試験したとき,試験結果の差は,平均値の3 %(相対)を超えてはならない。
b) 室間再現精度 異なる2試験室において,別人が別試験器で,同一試料をそれぞれ試験して求めた試
験結果の差は,平均値の5 %(相対)を超えてはならない。
6.6 pH試験方法
pH試験方法は,JIS Z 8802の箇条8(操作方法)に規定する方法による。試料は,6.2で調製した水希
釈液を用いる。
6.7 機器分析による全硫黄分試験方法
機器分析による全硫黄分試験方法は,5.5による。ただし,試料は6.5で得られた不揮発分とする。
6.8 泡立ち試験方法
6.8.1 試験方法の概要
試料溶液をかくはんして生じる泡の量(ml)を,泡立ちとしてはかる。
6.8.2 試料
試料は,6.2で調製した水希釈液を用いる。
――――― [JIS K 2241 pdf 19] ―――――
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6.8.3 装置
装置は,次による。
a) 試料容器 内径2730 mmのメスシリンダ100 ml。
b) 恒温水浴 24±2 ℃に保つことのできるもので,試料容器の85 ml目盛まで浸すことのできる深さの
もの。
c) かき混ぜ板 長さ約80 mm,幅1922 mm,厚さ約1.5 mmの鋼板。
6.8.4 試験の手順
試験の手順は,次による。
a) 6.2に従って調製した水希釈液60 mlを試料容器にとり,これを恒温水浴中に85 ml目盛線まで浸す。
b) 24±2 ℃になったら,毎分1 500回転で5分間かき混ぜた後,かき混ぜ板を取り出し,15分間静置し
て液面上の泡の量(ml)を読む。
c) 試験は3回行い,毎回試験液を取り替えて行う。
なお,泡の表面には凹凸があるので,泡の面の最高部及び最低部の読みの平均から液面までの容量
を泡立ちの量とし,1 ml単位にまとめる。ただし,液面が一部でも見える場合は,0 mlと表現する。
液面に対する泡の見え方の例を,図8に示す。
a) 泡の表面が平面でない場合 b) 液面が一部でも見える場合
図8−液面に対する泡の見え方の例
6.9 金属腐食試験方法
6.9.1 試験方法の概要
鋼板・銅板・アルミニウム板を室温の試料溶液に浸せきして金属腐食を観察する。
6.9.2 試料
試料は,6.2で調製した水希釈液を用いる。
6.9.3 試験片
試験片は,次による。
a) 寸法 長さ約76 mm,幅約12 mm,及び厚さ2 mm以下とする。
b) 材質 鋼板は,JIS G 3141に規定する冷間圧延鋼板(SPCC)とする。
銅板は,JIS H 3100に規定するC1100P,C1201P,又はC1220Pのいずれかとする。
アルミニウム板は,JIS H 4000に規定する1050板(A1050P)とする。
6.9.4 試験片の作製
試験片を最初にJIS R 6252に規定するP240の研磨紙で,次に日本薬局方脱脂綿にJIS R 6111に規定す
るP150のC又はGCの研削材を付けてよく磨き,更に,脱脂綿だけで強くこすり,最後にジエチルエー
――――― [JIS K 2241 pdf 20] ―――――
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JIS K 2241:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 75 : 石油及び関連技術 > 75.100 : 潤滑剤,工業用油及び関連製品
JIS K 2241:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
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- JISG3141:2021
- 冷間圧延鋼板及び鋼帯
- JISH3100:2018
- 銅及び銅合金の板及び条
- JISH4000:2014
- アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0117:2017
- 赤外分光分析通則
- JISK2001:1993
- 工業用潤滑油―ISO粘度分類
- JISK2251:2003
- 原油及び石油製品―試料採取方法
- JISK2265-1:2007
- 引火点の求め方―第1部:タグ密閉法
- JISK2265-3:2007
- 引火点の求め方―第3部:ペンスキーマルテンス密閉法
- JISK2265-4:2007
- 引火点の求め方―第4部:クリーブランド開放法
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- JISK2283:2000
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- JISK2513:2000
- 石油製品―銅板腐食試験方法
- JISK2519:2017
- 潤滑油―耐荷重能試験方法
- JISK2541-3:2003
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- 試薬試験方法通則
- JISK8034:2006
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- 塩化カルシウム二水和物(試薬)
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- JISK8593:2015
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- JISK8987:2006
- 硫酸ナトリウム(試薬)
- JISR6111:2005
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- JISZ8402-2:1999
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- JISZ8402-6:1999
- 測定方法及び測定結果の精確さ(真度及び精度)―第6部:精確さに関する値の実用的な使い方
- JISZ8802:2011
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