JIS K 2397:1991 規格概要
この規格 K2397は、自動車用ガラス及び鍵穴などの解氷・霜取りに用いるスプレー式解氷剤について規定。ウインドウオッシャ液と混用するものを除く。
JISK2397 規格全文情報
- 規格番号
- JIS K2397
- 規格名称
- 自動車用解氷剤
- 規格名称英語訳
- Deicing and defrosting fluids for automobiles
- 制定年月日
- 1991年8月1日
- 最新改正日
- 2018年10月22日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- 国際規格分類
ICS
- 43.040.99
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1991-08-01 制定日, 2000-08-20 確認日, 2005-06-20 確認日, 2009-02-20 改正日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
- ページ
- JIS K 2397:1991 PDF [11]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
K 2397-1991
自動車用解氷剤
Deicing and defrosting fluids for automobiles
1. 適用範囲 この規格は,自動車用窓ガラス及びかぎ穴などの解氷・霜取りに用いるスプレー式解氷剤
(以下,解氷剤という。)について規定する。ただし,ウインドウォッシャ液と混用するものを除く。
備考 この規格の引用規格を,付表1に示す。
2. 品質 解氷剤の品質は,6.によって試験したとき,表1のとおりとする。
表1 品質
項目 品質
温度熱上昇値℃ 5.0以上
pH値 6.011.0
金属に対する腐食性 質量の変化 アルミニウム ±0.30
50±2℃ mg/cm2 黄銅 ±0.15
48h 亜鉛ダイカスト ±1.00
試験後の試験片の外観 試験片とスペーサーとの接触以外に,目視によって認めるこ
とができる腐食がないこと。ただし,変色は差し支えない。
ゴムに対する影響 質量の変化 天然ゴム ±4.0
50±2℃ % クロロプレンゴム ±3.0
48h 硬さの変化 天然ゴム ±4
IRHD又はHs クロロプレンゴム ±3
試験後の試験片の外観 表面のねばつき,カーボンブラックの離脱及びき裂がないこ
と。
塗膜に対する影響 鉛筆引っかき値 焼付アクリル樹脂エ HB以上
50±2℃ ナメル塗装板
6h (メタリック色)
アミノアルキド樹脂 HB以上
エナメル塗装板 HB以上
(ソリッド色)
試験後の塗膜表面の外観 塗膜の膨れがなく,解氷剤に含まれる色素の定着が無視でき
るほどわずかであること。
プラスチックに対す 質量の変化 ポリエチレン樹脂 ±2.0
る影響 mg/cm2 ABS樹脂 ±5.0
50±2℃ ポリプロピレン樹脂 ±2.0
48h 試験後の試験片の外観 表面のき裂,著しい変形のないこと。
3. 一般事項 試験に共通する一般事項は,JIS K 0050による。
――――― [JIS K 2397 pdf 1] ―――――
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4. 試験場所の標準状態 試験場所の標準状態は,JIS Z 8703に規定された常温 (535℃),常湿 (45
85%) とする。
5. 試料採取方法 試料採取方法は,次のとおりとする。
5.1 試料抜取数 同一製造条件で製造し,同一品質とみなされる製品でロットを形成し,そのロットの
容器数に応じて,表2に示す個数をランダムに抜き取る。ただし,ロットの容器数が1 000個を超える場
合は,その端数に対しても表2を適用する。
表2 試料抜取数
ロットの容器数 試料抜取数(個)
1 10 1
11 50 2
51 100 3
101 500 5
501 1 000 10
5.2 試料の調製 5.1によって抜き取った試料を製品の形態に応じて,次のように調製する。
5.2.1 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(1) 溶存ガス脱気装置 溶存ガス脱気装置は,次の器具を用いて,図1のように組み立てる。
(a) 加熱器 50℃に保つことができる恒温水槽又は可変抵抗器付きマントルヒータ。
(b) かくはん機又はマグネチックスタラー 市販のもの。
(c) 冷却器 JIS R 3503に規定する蛇管冷却器(全長380mm)。
(d) フラスコ JIS R 3503に規定する容量1lの共通すり合わせ三角フラスコ。
(e) 温度計 JIS B 7410に規定する温度計番号42又はそれと同等の温度計。
(2) ビーカー JIS R 3503に規定する容量1l。
(3) 広口共栓瓶又はポリエチレン瓶 容量1lの市販のもの。
5.2.2 操作 操作は,次のとおり行う。
(1) エアゾール製品の場合
(a) 5.1によって採取した試料は,それぞれの容器にあなを開けて(1)ビーカーに移し取り,よく混合した
後,フラスコに約500mlを取り,図1に示すように組み立てる。
(b) フラスコに入れた液を約50℃に保ちながら,30分間かくはんし,溶存ガス(2)(3)(4)を除く。
(c) フラスコに入った液を室温に冷却したものを試験用試料とし,この試料は,広口共栓瓶又はポリエ
チレン瓶に入れ冷暗所に保存する。
注(1) エアゾール製品の容器にあなを開ける場合,容器を冷やしてからあなを開けることが望ましい。
また,あなの大きさは液が出る程度のあなを開けることが望ましい。
(2) エアゾール製品の充てんガスによって解氷剤に対する溶存ガス量が異なるが,二酸化炭素,液
化石油ガス,ジメチルエーテルの単体又は混合充てんガスの場合は,(1)の操作を省くことがで
きる。
(3) 約50℃に保ちながら溶存ガスを取り除くとき,試料中の溶剤の蒸発による損失を配慮しなけれ
ばならないので,約50℃における試料の加温前後の質量を量っておく。
(4) 市販製品で,低沸点溶剤を使用している場合は,約50℃で加温することが適当でないものがあ
るから,加熱には十分注意する。
――――― [JIS K 2397 pdf 2] ―――――
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図1 溶存ガス脱気装置の一例
(2) エアゾール製品以外の場合 5.1によって採取した試料をそれぞれビーカーに移し,よく混合したもの
を試験用試料とする。この試料は,広口共栓瓶又はポリエチレン瓶に入れ冷暗所に保存し,泡,気泡
などが認められる場合は,図1の装置を用い(1)(b)(c)と同様の操作を行う。
6. 試験方法
6.1 温度熱上昇値
6.1.1 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(1) 温度上昇測定装置 温度上昇測定装置は,次の器具を用いて図2のように組み立てる。
(a) 恒温槽 20±1℃に保持できるもの。
(b) ジュワー瓶 容量1lの市販のもの。
(c) かき混ぜ棒 JIS G 4314に規定する線径1.6mmの鋼線で作ったコイル形(コイルの数は5とする)
で,手又は電動機によって上下運動できるもの。
(d) 分液漏斗 JIS R 3503に規定する容量1l。
(e) 温度計 JIS B 7410に規定する温度計番号42又はそれと同等の温度計。
(2) ビーカー JIS R 3503に規定する容量500ml。
(3) メスシリンダー JIS R 3505に規定する容量500ml。
6.1.2 操作 操作は,次のとおり行う。
(1) あらかじめ20±1℃に温度調整した試料300mlをメスシリンダーに量り取り,これをジュワー瓶に入
れる。
(2) あらかじめ20±1℃に温度調整した水300mlをビーカーに量り取り,中に差し込んだかき混ぜ棒を始
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動させ,水をすばやく加える。
(3) その後,溶解混合後の温度上昇(溶解混合熱)の最高温度を測定する。
(4) この操作を2回繰り返す。
参考 最高温度に達する時間は混合後約1020秒である。
図2 温度上昇測定装置の一例
6.1.3 計算及び記録 2回の測定値を次の式によって算出し,その平均値を小数点以下1けたに丸めて,
記録する。ただし,2回の測定値の差が0.5℃以上の場合には,測定を1回だけやり直すことができる。
T=T2−T1
ここに, T : 温度差 (℃)
T1 : 試料初期調整時の温度 (℃)
T2 : 溶解混合後の最高温度 (℃)
6.2 pH値 pH値は試料を,JIS Z 8802の7.(操作方法)によって常温で測定する。
6.3 金属に対する腐食性
6.3.1 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(1) 恒温槽 50±2℃に保つことができるもの。
(2) 広口共栓瓶 容量500mlの市販のもの2個。
(3) 化学はかり JIS K 0050の8.1(1)(化学はかり)による。
(4) 耐水研磨紙 JIS R 6253に規定するAA又はCCの320番。
(5) スチールウール 市販のスチールウール0番又は00番。
(6) ボルト 市販の黄銅製のもので,合成樹脂(5)のスリーブをかぶせた寸法M5×38mmのもの。
(7) スペーサー 市販の合成樹脂(5)で,寸法が,外径12mm,厚さ6.5mm及び内径5.1mmのワッシャ状
のもの4枚。
(8) ナット 市販の黄銅製のもので,ねじの呼びM5のもの。
(9) デシケーター JIS R 3503に規定する適宜な寸法のもので,乾燥剤(シリカゲルなど)を入れたもの。
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注(5) ここに使用する合成樹脂は,JIS K 6888又はJIS K 6748に規定するもの。
6.3.2 試薬 アセトンJIS K 8034に規定するもの。
6.3.3 試験片 試験片は次のとおりとし,約80×13mmのもので,各金属試験片はボルトで締め付け用の
ために,各試験片の一端から6mmのところに径56mmのあなを開けたもの各二組用意する。
(1) アルミニウム JIS H 4000に規定するA2024P。厚さ約2mmのもの。
(2) 黄銅 JIS H 3100に規定するC2801P。厚さ約2mmのもの。
(3) 亜鉛ダイカスト JIS H 2201に規定する1種。厚さ24mmのもの。
6.3.4 試験片の準備 試験片の表面を水で流しながら,耐水研磨紙(6)で,表面の汚れやきずがなくなるま
で磨き,水洗後アセトンで洗って乾燥する。試験片は室温でデシケーター中に1時間以上放置したものを
用いる。
注(6) 研磨紙は,異種金属ごとに取り替えるものとし,洗浄した試験片は,きず,汚れなどが付かな
いように注意して取り扱う。
6.3.5 操作 操作は,次のとおり行う。
(1) 2個の広口共栓瓶に試料を400mlずつ取る。
(2) 試験片の質量を0.1mgのけたまで量り,図3のものを二組組み立てる。各金属試験片の自由端の間隔
がそれぞれ10mmになるように広げ,ずれないようにボルトで締め付けて組立試験片とする。
(3) 組立試験片を,一組ずつ別々の試料の入った広口共栓瓶に入れてふたをする。
(4) あらかじめ50±2℃に調節した恒温槽に容器を入れ,48時間静置する。
(5) 試験終了後,組み立てたものを取り外し,各試験片を取り出し,水を浸した毛はけで腐食生成物を取
り除いた後,水洗いし,アセトンで洗って乾燥した後,質量を0.1mgのけたまで量る。
6.3.6 計算 質量の変化は,次の式によって算出し,同じ材質の二組の平均値を求める。
W2 W1
C
S
ここに, C : 質量の変化 (mg/cm2)
W1 : 試験前の試験片の質量 (mg)
W2 : 試験後の試験片の質量 (mg)
S : 試験前の試験片の全表面積 (cm2)
6.3.7 外観の判定 6.3.5(5)で質量を量った試験片の表面状態を目視によって調べたとき,試験片とス
ペーサーとの接触部以外に,肉眼で認めることができる腐食がないこと。ただし,変色は差し支えない。
図3 組立試験片の一例
6.4 ゴムに対する影響
6.4.1 装置及び器具 装置及び器具は,次のとおりとする。
(1) 硬さ試験機 JIS D 2609の附属書に規定する国際ゴム硬さ試験機のマイクロ硬さ試験機又はJIS K
――――― [JIS K 2397 pdf 5] ―――――
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JIS K 2397:1991の国際規格 ICS 分類一覧
- 43 : 自動車工学 > 43.040 : 自動車システム > 43.040.99 : その他の自動車システム
JIS K 2397:1991の関連規格と引用規格一覧
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- JISG3141:2021
- 冷間圧延鋼板及び鋼帯
- JISG3303:2017
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- ばね用ステンレス鋼線
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- pH測定方法