JIS K 6910:2007 フェノール樹脂試験方法 | ページ 4

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5.9.2 ふるい残B法(ロータップ法)
5.9.2.1 装置・器具
a) ふるい JIS Z 8801-1に規定する直径200 mmの試験用ふるい(5)。
注(5) 直径200 mmの試験用ふるいを用いることが望ましいが,試料採取量によって,他の直径のふ
るいを用いてもよい。
b) 振とう機 ロータップ形又はこれと同等なもの。
c) はかり 感量100 mgのもの。
5.9.2.2 操作
a) ふるいに試料約20 gを正確にはかりとる。
b) ふるいを振とう機にセットする。
c) 振とう機で20分間ふるい分けする。
d) ふるい上に残った試料の質量を正確にはかる。
e) ふるい残は,次の式によって算出し,小数点以下1けたに丸める。
W2
SR 100
1
ここに, SR : ふるい残 (%)
W1 : 試料質量 (g)
W2 : ふるい上に残った試料質量 (g)
5.9.2.3 報告
a) 規格番号
b) 試料の内容
c) 測定結果
d) 測定日
e) 使用したふるいの目開き又は呼び寸法,ふるい分け時間,その他必要事項

5.10 見掛け密度

 詳細は,JIS K 7365による。次にJIS K 7365の概要を記す。
5.10.1 測定 測定は,JIS K 7365によって行う。
5.10.2 報告
a) 規格番号
b) 試験材料を特定する事項
c) 個別データ及び平均値
d) 帯電防止剤を使用した場合は,その種類及び添加量
e) 測定日

5.11 流れ

5.11.1 流れA法
5.11.1.1 装置・器具
a) 乾燥器 自然対流式又は熱風循環式で,温度を125±1 ℃に保持できるもの。装置の水平を水準器で
確認する。温度は,円柱状試験片の近傍で測定する。
b) 成形金型及び成形機 直径10.0±0.1 mm,高さ13.0±0.5 mm,の円柱状試験片を成形できるもの。
c) はかり 感量1 mgのもの。
d) 傾斜装置 外部から操作することによってe)のガラス板を水平に保持でき,かつ,水平面に対して30

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±1度傾けて保持できる装置をもつもの。
e) ガラス板 ガラス板の大きさは,乾燥器内に設置できる寸法のもので,例えば,厚さ2.73.0 mm,
長さ100150 mm,幅が60120 mmの磨き板ガラスで,表面に測定上有害なきず,汚れ,油分など
がないもの。
試験ごとに試験片の位置が異ならないよう,ガラス板上にスタートラインを引く。
備考 スタートラインは,流れの大きさを十分考慮した位置に引くものとする。スタートラインは,
試験結果に影響を与えるものではなく,試験片の正確な位置決め及び流れの測定だけに用いる。
5.11.1.2 操作 指定された方法で成形された円柱状試験片を,乾燥器中で125±1 ℃に加熱されたガラス
板上に置く。ガラス板を乾燥器中で,更に3分間水平に保持し,その後20分間傾けた状態に保持する。そ
の後,流れを測定する。
a) 厳密な測定の場合は,粉末試料を一定質量になるまで乾燥する。例えば,五酸化りんを入れたデシケ
ータ中に粉末樹脂を少なくとも48時間保持する。
備考 試料中の含水量は,流れに著しい影響を与える。
b) 試料を1.00±0.05 gはかりとり,常温で成形金型[図7a)参照]に入れ,試料を成形する[図7b)参照]。
押さえジグ及びスペーサを取り外し,ピストンをシリンダに押し込むことによって型から円柱状試験
片を取り出す[図7c)参照]。このようにして2個の試験片を作製する。
c) ガラス板を125±1 ℃に保った乾燥器中の傾斜装置の上に水平に設置し,15分以上加熱する。乾燥器
のドアを開けてから5秒以内に,ガラス板を取り出すことなしに,2個の試験片をガラス板上に置く。
このとき,スタートラインに対しガラス板を傾けたときに上側から接するように2個の試験片を互い
に1 cm以上離して置く。
d) 試験片を載せたガラス板を3分±3秒間水平に保持した後,3秒間で30±1度傾け,更に20±1分間加
熱する(図6参照)。
e) 20分後,乾燥器からガラス板を取り出し,冷却する。
f) ガラス板上で,試験片のスタートラインからの流れをmm単位まで測定する。
g) 2個の測定値を平均してmm単位まで求める。2個の試験片の,流れた距離の差が10 %を超える場合
には測定をやり直す。
5.11.1.3 結果 2個の測定値の平均値をmm単位まで記録する。
例 流れ=43 mm
5.11.1.4 報告
a) 規格番号
b) 試料の内容(試験片の寸法を含む。)
c) 測定結果
d) 測定日
5.11.2 流れB法 詳細は,ISO 8619:2003による。次にISO 8619:2003の概要を示す。
5.11.2.1 装置・器具
a) 乾燥器 自然対流式又は熱風循環式で,温度を125±1 ℃に保持できるもの。装置の水平を水準器で
確認する。温度は,円柱状試験片の近傍で測定する。
b) 成形金型及び成形機 直径12.5±0.3 mm,高さ4.8±0.2 mmの円柱状試験片を成形できるもの。
c) はかり 感量1 mgのもの。
d) 傾斜装置 外部から又はドアを開けて操作することによってe)のガラス板を水平に保持でき,かつ,

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水平面に対して60±1度傾けて保持できる装置をもつもの。
e) ガラス板 ガラス板の大きさは,乾燥器内に設置できる寸法のもので,例えば,厚さ2.73.0 mm,
長さ100150 mm,幅が60120 mmの磨き板ガラスで,表面に測定上有害なきず,汚れ,油分など
がないもの。
試験ごとに試験片の位置が異ならないよう,ガラス板上にスタートラインを引く。
備考 スタートラインは,流れの大きさを十分考慮した位置に引くものとする。スタートラインは,
試験結果に影響を与えるものではなく,試験片の正確な位置決め及び流れの測定だけに用いる。
5.11.2.2 操作 指定された方法で成形された円柱状試験片を,乾燥器中で125±1 ℃に加熱されたガラス
板上に置く。ガラス板を乾燥器中で,更に3分間水平に保持し,その後20分間傾けた状態に保持する。そ
の後,流れを測定する。
a) 厳密な測定の場合は,粉末試料を一定質量になるまで乾燥する。例えば,五酸化りんを入れたデシケ
ータ中に粉末樹脂を少なくとも48時間保持する。
備考 試料中の含水量は,流れに著しい影響を与える。
b) 試料を0.50±0.01 gはかりとり,常温で成形金型[図7a)参照]に入れ,試料を成形する[図7b)参照]。
押さえジグ及びスペーサを取り外し,ピストンをシリンダに押し込むことによって型から円柱状試験
片を取り出す[図7c)参照]。このようにして2個の試験片を作製する。
備考 見掛け密度の大きな粉末試料(例えば,無機添加剤を含むもの。)では,規定の試験片寸法を得
るのに,0.50 gよりも多くの粉末が必要になる。
c) ガラス板を125±1 ℃に保った乾燥器中の傾斜装置の上に水平に設置し,60分以上加熱する。乾燥器
のドアを開けてから5秒以内に,ガラス板を取り出すことなしに,2個の試験片をガラス板上に置く。
このとき,スタートラインに対しガラス板を傾けたときに上側から接するように2個の試験片を互い
に1 cm以上離して置く。
d) 試験片を載せたガラス板を3分±3秒間水平に保持した後,3秒間で60±1度傾け,更に20±1分間加
熱する(図6参照)。
e) 20分後,乾燥器からガラス板を取り出し,冷却する。
f) ガラス板上で,試験片の直径を含む樹脂の流れをmm単位まで測定する。
g) 2個の測定値を平均してmm単位まで求める。2個の試験片の,流れた距離の差が5 %を超える場合
には測定をやり直す。
5.11.2.3 結果 2個の測定値の平均値をmm単位まで記録する。
備考 測定した距離が12.5 mm(試験片の直径)で試験片が溶融している場合,試験結果は“溶融,
流れなし”と記載する。
5.11.2.4 精度
流れが20 mmを超えるとき 繰返し精度 10 %
再現精度 10 %
流れが20 mm以下のとき 繰返し精度 2 mm
再現精度 2 mm
5.11.2.5 報告
a) 規格番号
b) 試料の内容(試験片の寸法を含む。)
c) 測定結果

――――― [JIS K 6910 pdf 18] ―――――

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d) 測定日
図 6 傾斜装置の例
図 7 試料の成形

――――― [JIS K 6910 pdf 19] ―――――

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5.12 ヘキサメチレンテトラミン含有量(ケルダール法)

 詳細は,ISO 8988:2006による。次にISO
8988:2006の概要を示す。
警告 安全のため,ケルダール法による測定は,換気のよい,局所排気装置のある場所で行う。
5.12.1 試薬 分析には窒素を含有しない分析グレード試薬,蒸留水又はこれと同等の純度をもつ水を用い
る。
a) 濃硫酸 JIS K 8951に規定する硫酸を用いる。
b) ケルダール触媒混合物 JIS K 8986に規定する硫酸ナトリウム十水和物97.0 g,JIS K 8983に規定す
る硫酸銅(II)五水和物1.5 g及びJIS K 8598に規定するセレン1.5 gを混合したもの。
c) 水酸化ナトリウム JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウムを用いて質量分率30 %水溶液とする。
d) 塩酸 JIS K 8180に規定する塩酸を用いて,濃度0.1 mol/l水溶液とする。
e) 水酸化ナトリウム JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウムを用いて濃度0.1 mol/l水溶液とする。
f) 混合指示薬 JIS K 8896に規定するメチルレッド60 mg,JIS K 8897に規定するメチレンブルー40 mg
及びJIS K 8101に規定するエタノール(99.5)100 mlの混合液。
参考 タシロ指示薬ともいう。
5.12.2 装置・器具 一般試験器具のほかに,次に示す器具。
a) ケルダールフラスコ 容量250 ml又は300 mlのもの。
b) 蒸留装置 市販のもの。
c) ビュレット 目盛0.1 mlのもの。
d) はかり 感量1 mgのもの。
e) シリコンカーバイド粒 突沸防止用。沸騰石又はガラス細管を使用してもよい。
5.12.3 操作 この方法は,ヘキサメチレンテトラミン含有量が質量分率0.5 %以上の場合に適用する。
a) 試料12 gを1 mgまではかりとり,ケルダールフラスコに入れる。触媒混合物5 g及び濃硫酸25 ml
を加える。
b) 分解が進行し,色が黒色又はアンバー[こはく(琥珀)色]から透明に変わるまで,注意深く加熱す
る。透明になったら,更に5分間,沸騰するまで加熱する。
c) 分解終了後,室温まで冷却する。注意深く水100 mlを加え,溶液を蒸留装置のフラスコに移す。突沸
防止のため,少量のシリコンカーバイド粒を入れる。
d) 質量分率30 %水酸化ナトリウム溶液30mlを加え,アルカリ反応が進行するようにする。
e) 発生するアンモニアを水蒸気とともに蒸留し,50 mlの塩酸が入った蒸留受器に受ける。受器に300 ml
の水を受けるまで蒸留する。
f) 蒸留終了後,受器内の溶液に混合指示薬を数滴加えて,0.1 mol/l水酸化ナトリウム水溶液で過剰の塩
酸を滴定する。
5.12.4 計算
a) ヘキサメチレンテトラミンの含有量は,次の式によって算出する。
.035(V0V1 )
A
m0
ここに, A : ヘキサメチレンテトラミンの含有量 (%)
V0 : 0.1 mol/l塩酸 (ml)
V1 : 滴定に要した0.1 mol/l水酸化ナトリウム水溶液 (ml)
m0 : 試料の質量 (g)

――――― [JIS K 6910 pdf 20] ―――――

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JIS K 6903:2008の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 6910:2007の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISK0061:2001
化学製品の密度及び比重測定方法
JISK0071-2:1998
化学製品の色試験方法―第2部:ガードナー色数
JISK0113:2005
電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
JISK0127:2013
イオンクロマトグラフィー通則
JISK2425:2006
クレオソート油,加工タール及びタールピッチ試験方法
JISK5601-2-2:1999
塗料成分試験方法―第2部:溶剤可溶物中の成分分析―第2節:軟化点(環球法)
JISK6900:1994
プラスチック―用語
JISK7112:1999
プラスチック―非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法
JISK7117-1:1999
プラスチック―液状,乳濁状又は分散状の樹脂―ブルックフィールド形回転粘度計による見掛け粘度の測定方法
JISK7117-2:1999
プラスチック―液状,乳濁状又は分散状の樹脂―回転粘度計による定せん断速度での粘度の測定方法
JISK7365:1999
プラスチック―規定漏斗から注ぐことができる材料の見掛け密度の求め方
JISK8034:2006
アセトン(試薬)
JISK8101:2006
エタノール(99.5)(試薬)
JISK8129:2016
塩化コバルト(II)六水和物(試薬)
JISK8142:2018
塩化鉄(III)六水和物(試薬)
JISK8180:2015
塩酸(試薬)
JISK8180:2021
塩酸(試薬)
JISK8201:2006
塩化ヒドロキシルアンモニウム(試薬)
JISK8576:2019
水酸化ナトリウム(試薬)
JISK8598:2018
セレン(試薬)
JISK8839:2007
2-プロパノール(試薬)
JISK8891:2006
メタノール(試薬)
JISK8896:2012
メチルレッド(試薬)
JISK8897:2012
メチレンブルー(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)
JISK8983:2016
硫酸銅(II)五水和物(試薬)
JISK8986:2013
硫酸ナトリウム十水和物(試薬)
JISR1301:1987
化学分析用磁器るつぼ
JISZ8801-1:2019
試験用ふるい―第1部:金属製網ふるい
JISZ8802:2011
pH測定方法