JIS K 8552:2017 硝酸コバルト(II)六水和物(試薬) | ページ 3

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標線まで加えて混合する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,硝酸(1+2)25 mL
を加え,水を標線まで加えて混合する。
4) マンガン標準液(Mn : 0.01 mg/mL) 6.1 c)による。
なお,マンガン標準液(Mn : 0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8160に規定する塩化マンガ
ン(II)四水和物3.60 gをはかりとり,塩酸(2+1)15 mL及び水を加えて溶かし,水を加えて1 000
mLにする。この液10 mLを正確にとり,硝酸(1+2)15 mL及び水を加えて1 000 mLにする。
5) 鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL) 6.1 c)による。
なお,鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8982に規定する硫酸アンモニウム
鉄(III)・12水8.63 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,硝酸(1+2)25 mL及び水を加えて
溶かし,水を標線まで加えて混合する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,硝酸
(1+2)25 mLを加え,更に水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存する。
b) 装置 主な装置は,次のとおりとする。
フレーム原子吸光分析装置 6.7 b)による。
c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表4に示す。
表4−分析種の測定波長の例
分析種 測定波長 nm
カルシウム(Ca) 422.7
亜鉛(Zn) 213.9
マンガン(Mn) 279.5
鉄(Fe) 248.3
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料2.0 gを全量フラスコ100 mLにはかりとり,塩酸(2+1)5 mL及び水を加
えて溶かし,水を標線まで加えて混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,試料2.0 gを全量フラスコ100 mLにはかりとり,塩酸(2+1)5 mL,カルシウ
ム標準液(Ca : 0.01 mg/mL)10 mL,亜鉛標準液(Zn : 0.01 mg/mL)4.0 mL,マンガン標準液(Mn :
0.01 mg/mL)10 mL及び鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL)4.0 mLを加え,水を加えて溶かし,水を標線
まで加えて混合する(Y液)。
3) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をフレーム中に噴霧し,表4に示す測定波長付近で吸光
度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれフレーム中に噴霧し,分析種の吸光度を
測定し,X液の指示値n1及びY液の指示値n2を読み取る。
4) 測定結果は,X液の指示値n1とY液の指示値からX液の指示値を引いたn2−n1とを比較する。
e) 判定 d)によって操作し,次に適合するとき,“カルシウム(Ca) : 質量分率0.005 %以下(規格値),
亜鉛(Zn) : 質量分率0.002 %以下(規格値),マンガン(Mn) : 質量分率0.005 %以下(規格値),鉄
(Fe) : 質量分率0.002 %以下(規格値)”とする。
n1は,n2−n1より大きくない。
注記 分析種の含有率は,6.7 e)の注記によって求めることができる。

6.10 ニッケル(Ni)

  ニッケル(Ni)の試験方法は,次による。

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a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 塩酸(2+1) 6.6 a) 3)による。
2) ニッケル標準液(Ni : 0.01 mg/mL) 6.1 c)による。
なお,ニッケル標準液(Ni : 0.01 mg/mL)を調製する場合,JIS K 8152に規定する塩化ニッケル
(II)六水和物4.05 g(質量分率100 %としての相当量)を全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,
硝酸(1+2)25 mL及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。この液10 mLを全量フ
ラスコ1 000 mLに正確にとり,硝酸(1+2)25 mL及び水を標線まで加えて混合する。
b) 装置 主な装置は,次のとおりとする。
フレーム原子吸光分析装置 6.7 b)による。
c) ニッケル(Ni)の測定波長 ニッケル(Ni)の測定波長の例を表5に示す。
表5−ニッケル(Ni)の測定波長の例
分析種 測定波長 nm
ニッケル(Ni) 232.0
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料0.2 gを全量フラスコ100 mLにはかりとり,塩酸(2+1)0.5 mL及び水を
加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,試料0.2 gを全量フラスコ100 mLにはかりとり,ニッケル標準液(Ni : 0.01
mg/mL)10 mL,塩酸(2+1)0.5 mL及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する(Y液)。
3) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をフレーム中に噴霧し,表5に示す測定波長付近で吸光
度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれフレーム中に噴霧し,ニッケルの吸光度
を測定し,X液の指示値n1及びY液の指示値n2を読み取る。
4) 測定結果は,X液からの指示値n1をY液の指示値からX液の指示値を引いたn2−n1と比較する。
e) 判定 d)によって操作し,次に適合するとき,“ニッケル(Ni) : 質量分率0.05 %以下(規格値)”とす
る。
n1は,n2−n1より大きくない。
注記 ニッケルの含有率は,6.7 e)の注記によって求めることができる。

6.11 銅(Cu),カルシウム(Ca),亜鉛(Zn),マンガン(Mn),鉄(Fe)及びニッケル(Ni)

  銅(Cu),カルシウム(Ca),亜鉛(Zn),マンガン(Mn),鉄(Fe)及びニッケル(Ni)の試験方法は,
次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 硝酸 JIS K 8541(質量分率60 %61 %,特級)に規定するもの。
2) イットリウム標準液(Y : 1 mg/mL) 6.1 c)による。
なお,イットリウム標準液(Y : 1 mg/mL)を調製する場合は,次のいずれかを用いる。
2.1) 硝酸イットリウム(III)六水和物(質量分率99.9 %以上)4.31 gを全量フラスコ1 000 mLにはか
りとり,硝酸(1+2)25 mL及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。
2.2) 酸化イットリウム(III)(質量分率99.99 %以上)1.27 gをビーカー200 mLなどにはかりとり,JIS
K 8541に規定する硝酸(質量分率60 %61 %,特級)75 mLを加えて,熱板(ホットプレート)
上で加熱し溶解させ,全量フラスコ1 000 mLに移し,ビーカー200 mLなどを洗い,洗液を全量フ

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ラスコ1 000 mLに加えた後,水を標線まで加えて混合する。
注記 イットリウム標準液(Y : 1 mg/mL)は,ICP発光分光分析法で発光強度を補正するための
内標準元素として添加する。市販のイットリウム標準液(Y : 1 mg/mL)が使用目的に合致
した場合,市販のものを用いてもよい。
3) カルシウム標準液(Ca : 0.01 mg/mL) 6.9 a) 2)による。
4) 銅標準液(Cu : 0.01 mg/mL) 6.8 a) 2)による。
5) 亜鉛標準液(Zn : 0.01 mg/mL) 6.9 a) 3)による。
6) マンガン標準液(Mn : 0.01 mg/mL) 6.9 a) 4)による。
7) 鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL) 6.9 a) 5)による。
8) ニッケル標準液(Ni : 0.01 mg/mL) 6.10 a) 2)による。
b) 装置 主な装置は,次のとおりとする。
ICP発光分光分析装置 装置の構成は,JIS K 0116に規定するもの。
c) 分析種及び内標準イットリウムの測定波長 分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例を表6に
示す。
なお,別の条件でも同等の試験結果が得られる場合には,その条件を用いてもよい。
表6−分析種及び内標準イットリウムの測定波長の例
分析種 測定波長 nm
銅(Cu) 324.752
カルシウム(Ca) 317.933
亜鉛(Zn) 213.857
マンガン(Mn) 257.610
鉄(Fe) 259.939
ニッケル(Ni) 221.648
イットリウム(Y) 360.074
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料1.0 gを全量フラスコ100 mLにはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する
(A液)。
2) 試料溶液の調製は,全量フラスコ50 mLにA液10 mL(試料量0.1 g)を正確にとり,硝酸0.5 mL
及びイットリウム標準液(Y : 1 mg/mL)0.5 mLを加え,水を標線まで加えて混合する(X液)。
3) 全量フラスコ50 mLを3本用意する。それぞれにA液10 mLを正確にとり,硝酸0.5 mL,イット
リウム標準液(Y : 1 mg/mL)0.5 mLを加えて混合し,各標準液を表7に示す体積を3段階とり,
水を標線まで加えて混合する(それぞれ,Y1液,Y2液及びY3液とする。)。

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表7−採取する標準液の体積
標準液 mg/mL 採取量 mL
Y1 Y2 Y3
銅標準液(Cu) 0.01 0.05 0.1 0.2
カルシウム標準液(Ca)0.01 0.25 0.5 1.0
亜鉛標準液(Zn) 0.01 0.1 0.2 0.4
マンガン標準液(Mn) 0.01 0.25 0.5 1.0
鉄標準液(Fe) 0.01 0.1 0.2 0.4
ニッケル標準液(Ni) 0.01 2.5 5.0 10.0
4) 空試験溶液の調製は,全量フラスコ50 mLに硝酸0.5 mL,イットリウム標準液(Y : 1 mg/mL)0.5 mL
及び水を標線まで加えて混合する(Z液)。
5) CP発光分光分析装置の一般事項は,JIS K 0116の箇条4(ICP発光分光分析)による。
6) CP発光分光分析装置は,高周波プラズマを点灯するなどによって,発光強度を測定できる状態に
する。
7) 同一分析種ごとに複数波長を選択し,Y1液,Y2液及びY3液を用いて,関係線を作成し,関係線の
y切片が低く,感度及び直線性が良好な波長を選択する。この条件を満たせない場合,分析結果に
対する影響(定量限界,再現精度)を考慮して選択する。
8) 液,X液,Y1液,Y2液及びY3液をアルゴンプラズマ中に噴霧し,分析種の発光強度を測定する。
e) 計算 JIS K 0116の4.7.3のa) 2)[強度比法(内標準法)]によって検量線を作成し,分析種の含有率
を計算する。
f) 判定 d)によって操作し,e)によって計算し,次に適合するとき,“銅(Cu) : 質量分率0.001 %以下(規
格値),カルシウム(Ca) : 質量分率0.005 %以下(規格値),亜鉛(Zn) : 質量分率0.002 %以下(規格
値),マンガン(Mn) : 質量分率0.005 %以下(規格値),鉄(Fe) : 質量分率0.002 %以下(規格値),
ニッケル(Ni) : 質量分率0.05 %以下(規格値)”とする。
計算して得られた含有率が,規格値を満足している。

7 容器

  容器は,気密容器とする。

8 表示

  容器には,次の事項を表示する。
a) 日本工業規格(日本産業規格)番号
b) 名称“硝酸コバルト(II)六水和物”及び“試薬”の文字
c) 種類
d) 化学式及び式量
e) 純度
f) 内容量
g) 製造番号
h) 製造年月又は略号
i) 製造業者名又はその略号

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