JIS B 7994:2021 排ガス中の水銀自動計測器

JIS B 7994:2021 規格概要

この規格 B7994は、固定発生源排ガス中のガス状水銀濃度の監視を目的として連続的に測定するための自動計測器について規定。

JISB7994 規格全文情報

規格番号
JIS B7994 
規格名称
排ガス中の水銀自動計測器
規格名称英語訳
Continuous analyzer for mercury in flue gas
制定年月日
2016年11月21日
最新改正日
2021年8月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

13.040.40, 71.040.40
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
2016-11-21 制定日, 2021-08-20 改正
ページ
JIS B 7994:2021 PDF [13]
                                                                                   B 7994 : 2021

pdf 目 次

ページ

  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[1]
  •  4 計測器の種類及び測定範囲・・・・[2]
  •  5 計測器の性能・・・・[3]
  •  6 計測器の構成・・・・[3]
  •  6.1 構造一般・・・・[3]
  •  6.2 構成例・・・・[3]
  •  7 性能試験・・・・[6]
  •  7.1 試験条件・・・・[6]
  •  7.2 試験に用いるガス・・・・[7]
  •  7.3 校正・・・・[7]
  •  7.4 試験方法・・・・[7]
  •  8 試験報告書・・・・[8]
  •  9 表示・・・・[8]
  •  10 取扱説明書・・・・[9]
  •  附属書A(参考)校正用ガス調製装置・・・・[10]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS B 7994 pdf 1] ―――――

           B 7994 : 2021

まえがき

  この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人
日本電気計測器工業会(JEMIMA)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,産業標準原案を添えて
日本産業規格を改正すべきとの申出があり,日本産業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した
日本産業規格である。これによって,JIS B 7994:2016は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS B 7994 pdf 2] ―――――

                                      日本産業規格                            JIS
B 7994 : 2021

排ガス中の水銀自動計測器

Continuous analyzer for mercury in flue gas

1 適用範囲

  この規格は,固定発生源排ガス中のガス状水銀濃度の監視を目的として連続的に測定するための自動計
測器(以下,計測器という。)について規定する。この規格の測定原理は,排ガス中の金属水銀又は水銀化
合物を還元剤で還元する方式及び原子吸光分析法に基づく。

2 引用規格

  次に掲げる引用規格は,この規格に引用されることによって,その一部又は全部がこの規格の要求事項
を構成している。これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 7551 フロート形面積流量計
JIS C 1302 絶縁抵抗計
JIS K 0095 排ガス試料採取方法
JIS K 0212 分析化学用語(光学部門)
JIS K 0215 分析化学用語(分析機器部門)
JIS K 0222 排ガス中の水銀分析方法
JIS K 8136 塩化すず(II)二水和物(試薬)
JIS K 8139 塩化水銀(II)(試薬)
JIS K 8541 硝酸(試薬)
JIS K 8780 ピロガロール(試薬)
JIS K 9502 L(+)-アスコルビン酸(試薬)
JIS Z 8103 計測用語

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,次によるほか,JIS K 0212,JIS K 0215,JIS K 0222及びJIS Z
8103による。
3.1
試料ガス
排ガスを,フィルタなどを通して前処理し,分析計に導入するガス

――――― [JIS B 7994 pdf 3] ―――――

           2
B 7994 : 2021
3.2
固定発生源排ガス
工場及び事業所において燃料若しくはその他の物の燃焼に伴って,又は各種製造の工程などから大気へ
拡散させるためのダクト若しくは煙突へ排出するガス
3.3
ガス状水銀
ガス状の金属水銀及び二価水銀
3.4
濃度
圧力101.32 kPa,温度273.15 K及び乾燥ガスの条件下におけるガス状物質の単位体積当たりの対象物質
の質量
3.5
ゼロドリフト
計測器の最小目盛に対応するある期間の指示値の変動
3.6
スパンドリフト
計測器の最大目盛に対応するある期間の指示値の変動
3.7
設定流量
計測器の定められた試料ガス,校正ガスなどの流量
3.8
指示誤差
中間点ガスを導入したときの指示値とそのガス濃度との差の最大目盛に対する百分率
3.9
応答時間
計測器の指示値が,試験用ガスを導入してから最終指示値の90 %に相当する値に達するのに要する,
応答遅れ時間(lag time)と立上り時間(rise time)とを合わせた時間
3.10
乾式還元方式
水銀化合物を,固体の還元剤を用いて金属水銀に還元する方式
3.11
湿式還元方式
水銀化合物を,溶液の還元剤を用いて金属水銀に還元する方式

4 計測器の種類及び測定範囲

  水銀自動計測器は,乾式還元方式及び湿式還元方式の2種類がある。
それぞれの計測器の測定範囲(以下,レンジという。)は,表1による。

――――― [JIS B 7994 pdf 4] ―――――

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B 7994 : 2021
表1−計測器の種類及びレンジの例
種類 レンジの例a)
乾式還元方式 最小目盛値0,最大目盛値50 μg/m35 μg/m3
湿式還元方式 最小目盛値0,最大目盛値50 μg/m35 μg/m3
注a) 各方式の最大目盛値は,用途に合わせて適切なレンジのものを選択する。

5 計測器の性能

  計測器は,箇条7に基づいて性能試験を行ったとき,各レンジの最大目盛値に対して表2の性能を満足
しなければならない。
表2−計測器の性能
項目 性能 試験方法
乾式還元方式 湿式還元方式
繰返し性 最大目盛値の±2 % 最大目盛値の±3 % 7.4 a)
ゼロドリフト 最大目盛値の±2 % 最大目盛値の±3 % 7.4 b)
スパンドリフト 最大目盛値の±2 % 最大目盛値の±3 % 7.4 c)
指示誤差 最大目盛値の±3 % 7.4 d)
応答時間 5分以下 7.4 e)
試料ガスの流量変化に対する指示値の安定性 最大目盛値の±2 % 7.4 f)
電圧変動に対する安定性 最大目盛値の±2 % 7.4 g)
耐電圧 異常を生じてはならない 7.4 h)
絶縁抵抗 5 MΩ以上 7.4 i)

6 計測器の構成

6.1 構造一般

  計測器の構造は,次の各項目に適合していなければならない。
a) 形状が正しく,組立及び各部の仕上がりが良好で,堅ろうである。
b) 通常の運転状態で危険性がなく,安全で円滑に作動する。
c) 各部は,容易に機械的故障·電気的故障を起こさず,危険性のない構造とする。
d) 結露などによって計測器の作動に支障がない構造とする。
e) 光源,ヒータなどの発熱部に接する部分は,熱による変形及び機能が低下しない構造とする。
f) 保守又は点検時に作業しやすく,危険のない構造とする。
g) 還元部までの構成品は排ガス中の水銀化合物が吸着しないような材料及び構造とする。また,水分が
凝縮しないよう加熱する構造とする。
h) 還元部出口から分析計までの構成品は,接ガス部に水銀が吸着して測定に影響が出ないような材料を
用いる。

6.2 構成例

6.2.1 一般
図1に乾式還元方式の構成例を,図2に湿式還元方式の構成例を示す。それぞれの計測器は,試料採取

――――― [JIS B 7994 pdf 5] ―――――

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JIS B 7994:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 7994:2021の関連規格と引用規格一覧