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C 8211 : 2020
附属書JA
(規定)
単相3線式中性線欠相保護付配線用遮断器
JA.1 一般事項
この附属書は,単相3線式回路に用いて,中性線の欠相が発生した場合に電圧極に発生する不平衡電圧
(過電圧)を検出して回路を遮断する機能をもつ遮断器に適用する。
この附属書で規定していない事項については,附属書1又は附属書2の規定を適用する。
JA.2 用語及び定義
用語及び定義は,箇条3によるほか,次を追加し適用する。
追加
JA.2.1
過電圧引外し
電圧極と中性極との間に過電圧が生じたとき,開閉機構を釈放し,遮断器を開放する自動引外し動作。
JA.2.2
過電圧引外し装置
電圧極と中性極との間に生じる過電圧に対して,引外し動作を行わせる装置。
JA.2.3
動作過電圧
電圧極と中性極との間に過電圧を印加したとき,遮断器が引外し動作を行う電圧。
JA.2.4
定格動作過電圧
規定する条件の下で,電圧極と中性極との間に過電圧を印加したとき,遮断器が必ず引外し動作をしな
ければならない電圧。
JA.2.5
定格不動作過電圧
規定する条件の下で,電圧極と中性極との間に過電圧を印加しても,遮断器が引外し動作をしてはなら
ない電圧。
JA.2.6
定格過電圧動作時間
定格動作過電圧に等しい電圧が発生してから,遮断器がその回路を遮断するまでの時間の上限値。
JA.3 単相3線式中性線欠相保護機能に関する定格値
JA.3.1 定格電圧
定格電圧は,100/200 Vを推奨する。
JA.3.2 定格動作過電圧
定格動作過電圧は,135 Vとする。
JA.3.3 定格不動作過電圧
――――― [JIS C 8211 pdf 151] ―――――
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C 8211 : 2020
定格不動作過電圧は,120 Vとする。
JA.3.4 定格過電圧動作時間
定格過電圧動作時間は,1秒以内とする。
JA.4 表示
表示は,箇条6によるほか,次を追加し規定する。
追加
JA.4.1 単相3線式中性線欠相保護機能付であることの表示
単相3線式電路の中性線欠相時に回路を遮断する機能をもつ場合に,例えば,“単3中性線欠相保護付”
と表示しなければならない。
この表示は,取付位置で明確に見えなければならない。
適否は,目視検査によって判定する。
JA.4.2 過電圧検出リード線の表示
過電圧検出リード線の引出し部近傍の見やすい位置に“N”を表示しなければならない。
この表示は,取り付けるときに見えなければならない。
適否は,目視検査によって判定する。
JA.5 標準使用条件
標準使用条件は,箇条7による。
JA.6 単相3線式中性線欠相保護機能に関する構造及び動作に対する要求事項
JA.6.1 過電圧検出リード線の構造
単相3線式中性線欠相保護装置の過電圧検出リード線は,線の色は白とし,導体の断面積は0.5 mm2以
上とする。
過電圧検出リード線は,JA.7.2によって試験を行った場合,これに耐えなければならない。
JA.6.2 過電圧検出装置の動作特性
JA.6.2.1 過電圧引外し
JA.6.2.1.1 動作過電圧
JA.7.3.1によって試験を行った場合,動作過電圧の値は,定格不動作過電圧の値を超え,かつ,定格動
作過電圧の値以下でなければならない。
JA.6.2.1.2 過電圧動作時間
過電圧動作時間は,JA.7.3.2によって試験を行った場合,定格過電圧動作時間の値以内でなければなら
ない。
JA.6.2.2 周囲温度の変化及び電源電圧の変動に対する動作過電圧
動作過電圧は,JA.7.5によって試験を行った場合,定格不動作過電圧の値を超え,かつ,定格動作過電
圧の値以下でなければならない。
JA.6.2.3 周囲温度の変化及び電源電圧の変動に対する不動作過電圧
遮断器は,JA.7.6によって試験を行った場合,引外し動作をしてはならない。
JA.6.2.4 最大過電圧引外し
遮断器は,JA.7.7によって試験を行った場合,定格過電圧動作時間以内で動作しなければならない。
――――― [JIS C 8211 pdf 152] ―――――
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C 8211 : 2020
なお,瞬時的な過電圧(過渡的な開閉サージ電圧など)で動作してはならない。
JA.6.2.5 環境条件の影響
環境条件の影響は,JA.7.8によって試験を行い検証する。
試験後,供試品は動作過電圧試験にも適合しなければならない。
JA.7 試験
試験は,附属書1又は附属書2の箇条9によるほか,次を追加し規定する。
追加
JA.7.1 追加の試験及び試験シーケンス
JA.7.1.1 形式試験への追加
表JA.1の試験シーケンスを追加する。
表JA.1−追加試験シーケンス
試験シーケンス 試験 箇条番号
JA.I 過電圧検出リード線の強度試験 JA.7.2
JA.II 過電圧引外し試験 JA.7.3
耐電圧試験 JA.7.4
周囲温度の変化及び電源電圧の変動に対する動作過電圧試験JA.7.5
JA.7.6
周囲温度の変化及び電源電圧の変動に対する不動作過電圧試験
最大過電圧引外し試験 JA.7.7
JA.III 環境条件の影響 JA.7.8
動作過電圧試験 JA.7.3.1
JA.IV 動作過電圧試験 JA.7.3.1
(箇条9に規定する各(各シーケンスの最後の“過負荷引外しの検証”を行った直後に,
追加して実施する。)
シーケンスへの追加)
供試品の数は,試験シーケンスJA.Iは1台,JA.IIは3台をそれぞれの試験に用いる。また,試験シーケ
ンスJA.IVは該当する試験シーケンスで規定する台数を用いる。
試験シーケンスJA.I,JA.II及びJA.IIIは,受渡当事者間の合意によって,それぞれの試験シーケンスを
他の適切な試験シーケンスと組み合わせて実施してもよい。
JA.7.1.2 受渡試験の追加試験
附属書Iの受渡試験の最後に,JA.7.3.1による動作過電圧試験を追加する。
JA.7.2 過電圧検出リード線の強度試験
過電圧検出リード線の強度試験は,次による。
a) 遮断器の外側方向に向かって,30 Nの引張力を10秒間加える。
b) 遮断器の内部方向に向かって,リード線の器体側から5 cmの箇所を保持して,30 Nの力で押し込む。
JA.7.3 過電圧引外し試験
JA.7.3.1 動作過電圧試験
動作過電圧試験では,図JA.1において,遮断器の電源側端子に定格電圧を印加し,遮断器の接点を閉路
した状態で可変抵抗器によって,VL及びVRを変化させたときの遮断器の動作過電圧を測定する。
――――― [JIS C 8211 pdf 153] ―――――
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C 8211 : 2020
図JA.1−動作過電圧試験回路
JA.7.3.2 過電圧動作時間試験
過電圧動作時間試験は,図JA.2において遮断器に定格電圧を印加し,開閉器S2を開にし,開閉器S1を
開にした状態で,VL及びVRの値が定格動作過電圧の値になるように抵抗器の値を設定する。開閉器S1を
閉とし,また,開閉器S2を閉にした後,開閉器S1を開いてから遮断器が動作するまでの時間を測定する。
図JA.2−過電圧動作時間試験回路
JA.7.4 耐電圧試験
9.7.3に次を追加する。
検出用の電子回路を接続した端子間には,耐電圧試験を実施しない。電子回路を接続した端子は,製造
業者の指定による。
JA.7.5 周囲温度の変化及び電源電圧の変動に対する動作過電圧試験
周囲温度の変化及び電源電圧の変動に対する動作過電圧試験は,周囲温度が−5 ℃,20 ℃及び40 ℃の
3点において,それぞれ電源電圧を定格電圧の85 %,100 %及び110 %として,JA.7.3.1の試験を行う。
JA.7.6 周囲温度の変化及び電源電圧の変動に対する不動作過電圧試験
周囲温度の変化及び電源電圧の変動に対する不動作過電圧試験は,JA.7.5の試験において,動作過電圧
が最も小さくなる周囲温度及び電源電圧の組合せを求め,その条件の下で,定格不動作過電圧を急激に印
加する。
JA.7.7 最大過電圧引外し試験
最大過電圧引外し試験は,図JA.3において,開閉器Sによって定格電圧の1.1倍の電圧を印加したとき
の遮断器の動作時間を測定する。
――――― [JIS C 8211 pdf 154] ―――――
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C 8211 : 2020
図JA.3−最大動作過電圧試験回路
JA.7.8 環境条件の影響の検証
この試験は,JIS C 60068-2-30による。ただし,上限温度は,55 ℃±2 ℃(変化1)とし,繰返し回数
は,6回とする。
――――― [JIS C 8211 pdf 155] ―――――
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JIS C 8211:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60898-1:2015(MOD)
JIS C 8211:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 29 : 電気工学 > 29.120 : 電気付属部品 > 29.120.50 : ヒューズ及びその他過電流保護装備
JIS C 8211:2020の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC2134:2007
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC2134:2021
- 固体絶縁材料の保証及び比較トラッキング指数の測定方法
- JISC2809:2014
- 平形接続子
- JISC3306:2000
- ビニルコード
- JISC3307:2000
- 600Vビニル絶縁電線(IV)
- JISC3662-3:2003
- 定格電圧450/750V以下の塩化ビニル絶縁ケーブル―第3部:固定配線用シースなしケーブル
- JISC3664:2007
- 絶縁ケーブルの導体
- JISC60068-2-27:2011
- 環境試験方法―電気・電子―第2-27部:衝撃試験方法(試験記号:Ea)
- JISC60068-2-30:2011
- 環境試験方法―電気・電子―第2-30部:温湿度サイクル(12+12時間サイクル)試験方法(試験記号:Db)
- JISC60068-2-6:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
- JISC60664-1:2009
- 低圧系統内機器の絶縁協調―第1部:基本原則,要求事項及び試験
- JISC60695-2-10:2015
- 耐火性試験―電気・電子―第2-10部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―グローワイヤ試験装置及び一般試験方法
- JISC60695-2-12:2013
- 耐火性試験―電気・電子―第2-12部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―材料に対するグローワイヤ燃焼性指数(GWFI)
- JISC60695-2-13:2013
- 耐火性試験―電気・電子―第2-13部:グローワイヤ/ホットワイヤ試験方法―材料に対するグローワイヤ着火温度指数(GWIT)
- JISC8201-1:2020
- 低圧開閉装置及び制御装置―第1部:通則
- JISC8201-2-2:2011
- 低圧開閉装置及び制御装置―第2-2部:漏電遮断器
- JISC8222:2004
- 住宅及び類似設備用漏電遮断器―過電流保護装置付き(RCBOs)
- JISC8222:2021
- 住宅及び類似設備用漏電遮断器―過電流保護装置付き(RCBOs)
- JISC8306:1996
- 配線器具の試験方法