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また,装置のブロー弁を利用する場合は,ブロー弁に沈殿物が付着している例が多いので注
意する。
(35) 試料が高温高圧の場合は,JIS B 8224に準じて水を室温程度に冷却する。圧力が2MPa以上の
場合には,減圧装置を通して大気圧に戻して試料を採取する。
なお,溶存酸素を試験する試料を採取する場合には,試料の温度が室温より約2℃低くなる
ように冷却する。
減圧状態にある装置及び配管など,例えば,蒸気凝縮器,真空脱気装置及びそれらの配管な
どからの試料採取は,次のように行う。
加熱状態にある場合にはJIS B 8224に準じ,冷却装置を用いて試料を室温程度(溶存酸素を
試験する試料を採取する場合には,室温より約2℃低くする。)に冷却する。装置の入口及び出
口配管の適当な位置(試験目的を満足するような位置)に,あらかじめ試料採取弁を取り付け
ておき,この外側のフランジに昇圧ポンプを接続して大気圧に戻して,試料を採取する。
(36) 配管から採取場所まで,試料導管の距離が長い場合は,試料導管の容量の5倍量以上の水を流
出させてから試料を採取する。
(37) 試料採取直前及び試料採取中に流量を変えると,配管内の付着物及び沈殿物が流出するおそれ
があるので注意する。
(38) 配管又は装置が稼動状態にある場合には,常時水を約1l/minで流出しておくとよい。
図4.9 配管からの採取の一例
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5. 試験項目と試料の採取量
試料の採取量は,試験する項目数と試験成分の濃度及び試料の保存処理と
の組合せによって異なる。一般には,1項目につき0.51l程度であり,全体量としては210lの適当量
である。直ちに試験が行えず試料を保存する場合は,試験項目で共通する保存処理のものをまとめて試料
容器の本数と採取量を決めるとよい(7.参照)。そのほか,個別の規格で試料の採取量が規定されている場
合には,それに従う。
6. 試料採取時の記録事項
試料採取時には,次の事項を記録する。
6.1 記録事項
記録事項は,次のとおりとする。
(1) 試料の名称及び試料番号
(2) 採取場所の名称及び採取位置(表層水又は採取深度など。)
(3) 採取年月日,時刻
(4) 採取時の天候
(5) 前日の天候
(6) 採取者の氏名
(7) 採取場所の状況(試料の水質に影響を与えると思われる事項。例えば,採取現場の略図など。)
(8) 採取時の気温と水温
(9) そのほか,試料の外観(試料の色,濁りなど。),臭気の有無など参考となる事項。
備考 このほかに目的によっては,透視度の測定,pHの測定,残留塩素の測定,溶存酸素の固定など,
採取時に実施する項目もある。
7. 試料の保存処理
試料を保存する場合は,それぞれの試験項目によって次の方法で行い,なるべく早
く試験に供する。冷所に保存する場合には,凍結させないようにする。ただし,ここに規定されていない
項目で個別の規格で保存処理が規定されている場合には,それに従う。
(1) 試薬 試薬は,次のものを用いる。
(a) 塩酸 JIS K 8180に規定するもの。
(b) 塩酸(ひ素分析用) JIS K 8180に規定するもの。
(c) 硝酸 JIS K 8541に規定するもの。
(d) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
(e) りん酸 JIS K 9005に規定するもの。
(f) (+) -アスコルビン酸 JIS K 9502に規定するもの。
(g) 水酸化ナトリウム溶液 (200g/l) IS K 8576に規定する水酸化ナトリウム20gを水に溶かして100ml
とする。
(h) 塩基性炭酸亜鉛懸濁液 JIS K 8953に規定する硫酸亜鉛七水和物20gを水100mlに溶かした溶液と,
これと等体積の炭酸ナトリウム溶液 (100g/l) とを混合する。使用時に調製する。
(i) 硫酸銅 (II) 五水和物 JIS K 8983に規定するもの。
(j) クロロホルム JIS K 8322に規定するもの。
(2) 保存処理 保存処理は,次のとおり行う。
(a) 100℃における過マンガン酸カリウムによる酸素消費量 (CODMn),二クロム酸カリウムによる酸素
消費量 (CODCr),アルカリ性過マンガン酸カリウムによる酸素消費量 (CODOH),生物化学的酸素消
費量 (BOD),有機体炭素 (TOC),全酸素消費量 (TOD) 及び界面活性剤の試験に用いる試料は,0
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10℃の暗所に保存する。
(b) アンモニウムイオン,硝酸イオン(1),有機体窒素及び全窒素の試験に用いる試料は,塩酸又は硫酸
を加え,pHを23に調節し,010℃の暗所に保存する。短い日数であれば,保存処理を行わずそ
のままの状態で010℃の暗所に保存してもよい。
(c) 亜硝酸イオン(1)の試験に用いる試料は,試料1l当たりクロロホルム1mlの割合で加えて010℃の
暗所に保存する。短い日数であれば,保存処理を行わずそのままの状態で010℃の暗所に保存し
てもよい。
(d) よう化物イオン,臭化物イオン(1)の試験に用いる試料は,水酸化ナトリウム溶液 (200g/l) を加えて
pHを約10にして保存する(試料1l当たり水酸化ナトリウム24粒を加えてもよい。)。
(e) シアン化合物及び硫化物イオンの試験に用いる試料は,水酸化ナトリウム溶液 (200g/l) を加えて
pHを約12にして保存する(試料1l当たり水酸化ナトリウム46粒を加えてもよい。)。シアン化
合物の試験に用いる試料で,残留塩素など酸化性物質が共存する場合は,L (+) -アスコルビン酸を
加えて還元した後,pHを約12とする。
また,硫化物イオンの場合には,試料を溶存酸素測定瓶に採取し,塩基性炭酸亜鉛の懸濁液を試
料100mlにつき約2mlを加え,硫化亜鉛として固定し保存してもよい。
(f) フェノール類の試験に用いる試料は,りん酸を加えてpHを約4にし,試料1lにつき硫酸銅 (II) 五
水和物1gを加えて振り混ぜ,010℃の暗所に保存する。
(g) ヘキサン抽出物質,四塩化炭素抽出物質,炭化水素及び動植物油脂類を試験する試料は,塩酸を加
えてpHを4以下にして保存する。
(h) 農薬[パラチオン,メチルパラチオン,EPN,ペンタクロロフェノール及びエジフェンホス (EDDP)]
の試験に用いる試料は,塩酸を加えて弱酸性とする。
(i) りん化合物及び全りんの試験に用いる試料は,次のように保存処理する。
りん化合物の試験に用いる試料 中性の状態で試料1lにつきクロロホルム約5mlを加えて010℃
の暗所に保存する。
なお,12日間であれば,クロロホルムを加えずに,中性の状態で010℃の暗所に保存して
もよい。
全りんを試験する試料 硫酸又は硝酸を加えてpHを約2にして保存する。
溶存りん化合物の試験に用いる試料 JIS P 3801に規定するろ紙5種C(2)でろ過し,初めのろ液約
50mlを捨て,その後のろ液を試料とし,これに試料1lにつきクロロホルム約5mlを加えて010℃
の暗所に保存する。
なお,12日間であれば,クロロホルムを加えずに,中性の状態で010℃の暗所に保存して
もよい。
(j) 銅,亜鉛,鉛,カドミウム,マンガン,鉄,アルミニウム,ニッケル,コバルト,ひ素,すず,ク
ロム,水銀,バナジウム,アンチモン,ビスマス,セレン,モリブデン,タングステンなどの金属
元素の試験に用いる試料は,硝酸を加えてpHを約1にして保存する。
ひ素及びアンチモンの試験に用いる試料で,有機物及び多量の硝酸塩,亜硝酸塩を含まず,試験
に際して硫酸と硝酸又は硝酸と過マンガン酸カリウムによる処理を行わない場合には,塩酸(ひ素
分析用)を加えてpHを約1にして保存する。
クロム (VI) の試験に用いる試料は,そのままの状態で010℃の暗所に保存する。
溶存状態の金属元素の試験に用いる試料は,JIS P 3801に規定するろ紙5種C(2)でろ過し,初め
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のろ液約50mlを捨て,その後のろ液を試料とし,これに硝酸を加えてpHを約1にして保存する。
注(1) イオンクロマトグラフ法を適用する場合には,保存処理を行わず,試料採取後直ちに試験に供
する。
(2) IS P 3801に規定するろ紙6種又は孔径1 下のろ過材(ガラス繊維ろ紙など)を用いても
よい。
8. 流量の測定
流量の測定は容器による測定,せきによる測定,流量計による測定又は流速計による測
定によって行う。
備考1. 流量 (Q) は,m3/sで表すが,流量が小さい場合は, (Q') をm3/minで示してもよい。
8.1 測定方法の選択
測定方法の選択の目安を表8.1に示す。
表8.1 測定方法の選択の目安
適用流量m3/S 測定方法の種類
0.01未満 容器による測定又は流量計による測定
三角せきによる測定又は流量計による測定
0.01以上0.05未満
四角せきによる測定又は流量計による測定
0.05以上0.15未満
0.15以上 全幅せきによる測定又は流速計による測定若しくは流量計による測定
備考2. 流量の測定方法の選択は,測定する水の最大流量,測定精度,測定場所の状況及び水の性状
を考慮して行う。通常は比較的大きく開放された河川などでは流速計による測定が用いられ,
水路及び管路ではせきによる測定,流速計による測定,又は流量計による測定が用いられる。
比較的少流量の場合には,容器による測定が用いられる。
8.2 容器による測定
流水を適当な大きさの容器に導き,満水に達する時間を測定し流量を算出する。
(1) 器具 器具は,次による。
(a) 容器 バケツ類(数l数十l),石油缶(約20l),ドラム缶(約200l)など容量既知のもの。
(b) ストップウォッチ 0.1秒まで計測できるもの。
(2) 操作 操作は,次のとおり行う。
(a) 流水を容器に受け,同時にストップウォッチを押し,満水に達するまでの時間を測定する(1)。
これを数回繰り返し,その平均値を求める。
(b) 次の式によって流量を算出する(2)。
v
Q=
t
ここに, Q : 流量 (m3/s)
v : 容器の容量 (m3)
t : 満水に達する時間の平均値 (s)
注(1) 満水に10秒間以上20秒間程度を要する容量の容器がよい。
(2) 流量が少ない場合には,備考1.によって示してもよい。
Q'(m3/min)=Q (m3/s)×60
備考3. 容器の代わりに水槽を用いてもよい。水槽が小さい場合は,一度水槽を空にし,流水が水槽
を満たすのに要する時間から,8.2(2)に準じて流量を求める。水槽が大きい場合は,上昇した
水位と上昇水面の平均表面積を測定して流量を算出する。測定時間は5分間程度,水位の上昇
速度は少なくとも毎分1cm以上とする。
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8.3 せきによる測定
所定の形状寸法のせき板を水路に取り付けてせきを設け,せきを流れる水のせき
板上流の水位から水頭 (m) を測定し,流量を算出する(3)。
注(3) この方法はJIS B 8302に準拠している。
(1) せき せきはせき板,支え板及び水路で構成する。
(a) せき板 せき板の断面を図8.1に示す。せき板内平面と上端面は直交し,その角は鋭くわずかの丸
みもないこと。上端面の幅は約2mmとし,その外側は約45°(度)の傾斜面にする。
せき板の内面は平面で,特に板の上端面から100mmまでは滑らかにする。100mmを超える面は流
れが乱れない程度の滑らかさでよい。
せき板の材質はさび,腐食に耐える黄銅製,ステンレス鋼製などを用いるとよい。
(b) 支え板 支え板は軟鋼製,コンクリート製などで作り,せき内の水位が四角せきではせき下縁から,
全幅せきではせき縁からそれぞれ30mm以上,直角三角せきでは切欠き底点から70mm以上とする
が,落下する水の跳ね返りでせきからのいつ(溢)流の形状を乱すことがない構造と寸法にする(図
8.2)。
図8.1 せき板のふち 図8.2 せきの支え板
(c) せき板及び支え板の取付け せき板及び支え板の内面を水路の長軸に対して直角にし鉛直に取り付
ける。
(d) 直角三角せきの切欠き 図8.3に示すように切欠きは90°(度)とし,切欠き角の二等分線は鉛直
で水路の幅 (B) の中央に位置するように取り付ける。切欠き角度の許容差は±5'(分)とする。
図8.3 直角三角せきの切欠き
(e) 四角せきの切欠き 図8.4に示すように下縁と両横縁とがそれぞれ直角とする。切欠き角度の許容
差は±5'とする。切欠きは水路の幅の中央に位置し,下縁は水平になるように取り付ける。切欠き
の幅 (b) は切欠き下縁の長さで示す。切欠きの幅の許容差は±0.001bとする。
(f) 全幅せきの幅 図8.5に示すように,せき縁は水路の幅全体にわたって水平とし,せき板の幅はせ
き板両端の水路壁面間に挟まれたせき縁の長さで示す。せきの幅の許容差は±0.001Bとする。
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