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同様な方法で繊維を並べ,ステープルダイヤグラムを作成してもよい。
注記3 けん縮の大きいもの及び太繊度のものについては,B法を用いるのがよい。
c) 直接法(C法) 無作為に単繊維を1本ずつ取り出し,繊維を伸長せずにまっすぐに伸ばし,置尺上で
繊維長をmmまで測定し200本の平均値を,JIS Z 8401の規則B(四捨五入法)によって小数点以下
1けたに丸める。
なお,ステープルダイヤグラムの作成が困難な繊維についてはC法によって行う。
8.4.2 過長繊維率
過長繊維率は,次のいずれかによる。
a) ステープルダイヤグラム法(A法) 8.4.1のステープルダイヤグラムについて,表示繊維長が50 mm
未満の繊維の場合は5.0 mm,50 mm以上の繊維の場合は10.0 mmの許容長を平均繊維長に加えた長さ
より更に長い繊維の部分を採り,その質量を量り全質量に対する百分率を算出し,JIS Z 8401の規則
B(四捨五入法)によって小数点以下1けたに丸める。
b) 直接法(B法) 8.4.1 c) のC法で求めた繊維長について,表示繊維長が50 mm未満の繊維の場合は
5.0 mm,50 mm以上の繊維の場合は10.0 mmの許容長を平均繊維長に加えた長さより更に長い繊維の
繊維長の和を求めて,次の式によって過長繊維率(%)を算出し,JIS Z 8401の規則B(四捨五入法)
によって小数点以下1けたに丸める。ただし,等長カットの繊維を対象とし,バリアブルカットの繊
維には適用しない。
Lp 100
200
ここに, Lp : 過長繊維率(%)
L' : 平均繊維長に許容長を加えた長さより長い繊維の繊維長の和
(mm)
L : 単繊維の平均繊維長(mm)
8.5 繊度
8.5.1 正量繊度
正量繊度は,次のいずれかによる。
なお,通常はA法によって試験を行うが,A法を適用しにくい繊維についてはB法を適用してもよい。
B法を用いた場合は,その旨を試験報告書に付記する。
注記1 ISO法による繊度の測定方法は,附属書Bを参照。
a) 法 試料の若干量を金ぐしで平行に引きそろえ,これを切断台上に置いたラシャ紙の上に載せ,適
度の力でまっすぐに張ったままゲージ板を圧着し,安全かみそりなどの刃で30 mmの長さに切断し,
繊維を数えて300本(繊維が短い場合は,20 mmの長さに切断したものを450本)を一組とし,その
質量を量り,見掛繊度を求める。この見掛繊度と別に測定した平衡水分率とから,次の式によって正
量繊度(tex)を算出し5回の平均値を,JIS Z 8401の規則B(四捨五入法)によって小数点以下2け
たに丸める。
なお,公定水分率0 %の繊維については,見掛繊度をもって正量繊度とし,300本の試料を調製す
るには,30本ずつを数えて300本とし,これを一組とするのがよい。
100 R0
F0 D
100 Re
ここに, F0 : 正量繊度(tex)
D' : 見掛繊度(tex)
――――― [JIS L 1015 pdf 11] ―――――
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R0 : JIS L 0105の4.1(公定水分率)に規定する公定水分率(%)
Re : 平衡水分率(%)
b) 法(簡便法) 単繊維200本を一組とし,その質量を量り,8.4.1で測定した平均繊維長から,次の
式によって正量繊度(tex)を算出し5回の平均値を,JIS Z 8401の規則B(四捨五入法)によって小
数点以下2けたに丸める。
m 100 R0
F0 1 000
200 L 100 Re
ここに, F0 : 正量繊度(tex)
m : 試料の質量(mg)
L : 単繊維の平均繊維長(mm)
R0 : JIS L 0105の4.1(公定水分率)に規定する公定水分率(%)
Re : 平衡水分率(%)
なお,公定水分率0 %の繊維については,次の式によって正量繊度を求める。
m
F0 1 000
200 L
[参考法]
繊度(振動法) 単繊維1本ずつ,試料の一端にスプリング荷重1) を取り付け,他端を振動式繊度測
定器の糸保持クリップに取り付けた後,振動長を2.5 cm又は5.0 cmにしてバイブレーターエッジ及び
下部エッジを通す。スプリング荷重を試料に懸垂させた後,可変低周波発振器(オッシレーター)の
周波数ダイヤルを回し,周波数を調節して試料の共振点をブラウン管によって観察し,そのときの共
振周波数を読み取り,次の式によって見掛繊度(tex)を算出し,JIS Z 8401の規則B(四捨五入法)
によって小数点以下2けたに丸める。
M 980 10 5
D 2 2
4 l f
ここに, D' : 見掛繊度(tex)
M : スプリング荷重の質量(g)
l : 試料長(cm)
f : オッシレーターの周波数(Hz)
ただし,繊維の曲げ硬さ,断面形状などによって,補正が必要な場合は,次の式によって補正係数
Kを求めておき,上記の方法で求めた見掛繊度に乗じて補正する。
m0
K
mv
ここに, K : 補正係数
m0 : 質量法で求めた見掛繊度(tex)
mv : 振動法で求めた見掛繊度(tex)
注記2 変動率を算出する場合は,50本100本の測定値から求め,測定本数も試験報告書に付記す
る。
注1) 荷重は,試料が変形しないで,緩みを除くのに必要な荷重とし,用いた荷重を試験報告書に
付記する。一般には8.82 mN/texが適切である。
8.5.2 繊度変動率
繊度変動率は,繊度測定用試料と同時に20か所以上からそれぞれ数本の繊維を採り,引きそろえて繊維
束を作る。これを金属板の小孔に通し,両面を安全かみそりなどの刃で直角に切断し,顕微鏡を用いてア
ッベ式描写装置による描写又は断面写真若しくは投影機による影像から50個の繊維断面積を測り,繊度変
――――― [JIS L 1015 pdf 12] ―――――
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動率(%)を算出し,JIS Z 8401の規則B(四捨五入法)によって小数点以下1けたに丸める。
顕微鏡を用いる繊維の断面積は,100 mm2以上になるようにする。また,断面円形の繊維については直
径を測り,それぞれの平方の値から変動率(%)を求める。さらに直接面積を測らずに印画紙上又は用紙
に写した断面を切り抜いてそれぞれの質量を測定し,それから変動率を求めてもよい。
8.6 トウ正量繊度
トウ正量繊度は,トウ試料1本を採り,初荷重を与えた状態で正確に1 mの長さに切断し,その質量を
量り,見掛繊度を算出する。次に,その試料について絶乾質量を量り,次の式によってトウ正量繊度(tex)
を算出し10回の平均値を,JIS Z 8401の規則B(四捨五入法)によって有効数字3けたに丸める。ただし,
トウ繊度変動率を求める場合は,試料数を20個とする。
100 R0
Fto m 1 000
100
ここに, Fto : トウ正量繊度(tex)
m : 絶乾質量(g)
R0 : JIS L 0105の4.1(公定水分率)に規定する公定水分率(%)
8.7 引張強さ及び伸び率
注記 ISO法による引張強さ及び伸び率の測定方法は,附属書Cを参照。
8.7.1 標準時試験
標準時試験は,表面が滑らかで光沢のある紙片に,例えば,図4のように区分線を作り(空間距離20 mm,
ただし,繊維が短くて20 mmで試験できない場合は10 mmとする。),繊維を1本ずつ区分内に緩く張っ
た状態で両端を接着剤ではり付けて固着し,区分ごとを1試料とする。ただし,繊維の種類によって接着
剤を選択し,接着剤の成分が繊維を侵さないものとする。
試料を引張試験機のつかみに取り付け,上部つかみの近くで紙片を切断し,表1のいずれかの条件で試
験を行う。初荷重をかけたときの伸びを緩み(mm)として読み,更に試料を引っ張り,試料が切断した
ときの荷重(N)及び伸び(mm)を測定し,次の式によって引張強さ(N/tex)及び伸び率(%)を算出す
る。所定の回数を試験しその平均値を,JIS Z 8401の規則B(四捨五入法)によって,引張強さは小数点
以下2けた,伸び率は小数点以下1けたに丸める。また,試験回数は,レーヨン及びキュプラは50回,そ
の他の繊維は30回とする。
試料に初荷重をかけた状態で,つかみに取り付け,試験を行ってもよい。この場合の緩みは0 mmとな
る。試験に必要な場合は,切断までの時間が20±3秒になるように速度を調節して試験を行い,切断時の
荷重が最大荷重より小さい場合は,最大荷重及びそのときの伸びを測定する。
なお,試料がつかみ部で切断した場合は,その測定値は除く。
SD
Tb
F0
ここに, Tb : 引張強さ(N/tex)
SD : 切断時の荷重(N)
F0 : 試料の正量繊度(tex)
E2 E1
S 100
L E1
ここに, S : 伸び率(%)
E1 : 緩み(mm)
E2 : 切断時の伸び(mm)又は最大荷重時の伸び(mm)
L : つかみ間隔(mm)
――――― [JIS L 1015 pdf 13] ―――――
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単位 mm
図4−区分線の例
表1−標準時試験の条件
試験機の種類 つかみ間隔a) 引張速度
mm
定速緊張形 20 20±1 mm/min
定速荷重形 20 全容量が1分間に加わる荷重速度
(例 : 容量490 mNの試験機では荷重速度490 mN/min)
定速伸長形 20 1分間当たりつかみ間隔の約100 %又は約50 %の伸長速度
試験に用いた試験機の種類・容量,つかみ間隔及び引張速度を試験報告書に付記する。
注a) 繊維が短くて20 mmで試験できない場合は10 mmとする。
8.7.2 湿潤時試験
湿潤時試験は,8.7.1と同様な方法で作成した試料を別に設けた容器に入れ,水(20±2 ℃)中に2分間
浸せきして十分湿潤させた後,水中で8.7.1と同様な方法で引張強さ(N/tex)及び伸び率(%)を求めそ
の平均値を,JIS Z 8401の規則B(四捨五入法)によって小数点以下2けたに丸める。
なお,水中でのレーヨン,キュプラ及びアセテートの場合は,試料を水中から取り出して初荷重をかけ
て緩みを読み取った後,再び水中に浸せきする。
8.8 結節強さ
8.8.1 標準時試験
標準時試験は,表面が滑らかで光沢のある紙片に,図5のようにあらかじめ作った結節を紙枠の中央に
なるようにし,繊維1本ずつを緩く張った状態で,両端を8.7.1と同様に固着したものを試料とする。試
料をその結節がつかみ間の中央にくるように挟み,8.7.1と同様な条件で試験を行い切断時の荷重(N)を
測定しその平均値を,JIS Z 8401の規則B(四捨五入法)によって小数点以下2けたに丸める。ただし,
試験のとき,繊維が結節部以外で切断した場合は,その測定値は除く。
――――― [JIS L 1015 pdf 14] ―――――
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図5−結節の方法
8.8.2 湿潤時試験
湿潤時試験は,8.8.1と同様な方法で作成した試料を別に設けた容器に入れ,水(20±2 ℃)中に2分間
浸せきして十分湿潤させた後,水中で8.8.1と同様な方法で切断時の荷重(N)を測定しその平均値を,JIS
Z 8401の規則B(四捨五入法)によって小数点以下2けたに丸める。また,この試験は,主として合成繊
維に適用する。
8.9 引掛強さ
8.9.1 標準時試験
標準時試験は,表面が滑らかで光沢のある紙片に,図6のようにあらかじめ2本の繊維で中央にループ
を作り,これを紙枠の中央になるようにし,緩く張った状態で,両端を8.7.1と同様に固着したものを試
料とする。試料をループ部分でつかみ間の中央になるように挟み,8.7.1と同様な条件で試験を行い切断時
の荷重(N)を測定しその平均値を,JIS Z 8401の規則B(四捨五入法)によって小数点以下2けたに丸
める。ただし,試験のとき,繊維が引掛部以外で切断した場合は,その測定値は除く。
図6−ループの方法
8.9.2 湿潤時試験
湿潤時試験は,8.9.1と同様な方法で作成した試料を別に設けた容器に入れ,水(20±2 ℃)中に2分間
浸せきして十分湿潤させた後,水中で8.9.1と同様な方法で引掛強さ(N)を求め,JIS Z 8401の規則B(四
捨五入法)によって小数点以下2けたに丸める。また,試験は,主として合成繊維に適用する。
8.10 伸長弾性率
伸長弾性率は,次のいずれかによる。
なお,A法はすべての繊維に適用し,B法は主として合成繊維に適用する。また,記録紙の速度は,一
定伸びが記録紙上で少なくとも5 cmに相当するように決める。
試験の種類及び試験条件(つかみ間隔,引張速度及び伸長率)を,試験報告書に付記する。
a) 法 8.7.1と同様な方法で作成した試料を定速伸長形引張試験機のつかみに取り付け,初荷重をかけ
――――― [JIS L 1015 pdf 15] ―――――
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JIS L 1015:2010の引用国際規格 ISO 一覧
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- ISO 5079:1977(NEQ)
- ISO 6989:1981(NEQ)
- ISO 6989:1981(NEQ)
JIS L 1015:2010の国際規格 ICS 分類一覧
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