JIS S 3026:2007 石油燃焼機器用灯油供給器 | ページ 2

2
S 3026 : 2007
JIS S 3028 石油燃焼機器用銅製送油管
JIS Z 2371 塩水噴霧試験方法
JIS Z 8305 活字の基準寸法
JIS Z 8801-1 試験用ふるい−第1部 : 金属製網ふるい

3 種類

  供給器の種類は,構造によって区分し,表1による。
表 1−種類
種類 構造 参考
図14
落差形 ポンプによってくみ上げた灯油を,供給器に内蔵している貯油槽に送り,石油燃焼
機器との落差を利用して供給する構造のもの。
図15
密閉形 くみ上げ口から供給口に至る経路を大気に触れない密閉構造とし,ポンプによって
くみ上げた灯油を,圧力調節装置によって所定の圧力を保って供給する構造のもの。

4 定格電圧及び定格周波数

  供給器の定格電圧は,交流100 V,定格周波数は50 Hz専用,60 Hz専用又は50 Hz・60 Hz共用とする。

5 品質性能

  供給器の品質性能は,箇条11によって試験したとき,表2の規定に適合しなければならない。
表 2−品質性能
項目 品質性能 試験方法
耐食性 著しい腐食があってはならない。 11.2
貯油槽の漏れ(落差形に限る。) 各部から漏れがあってはならない。 11.3
逆止弁の閉止能力(落差形に限る。)20 mL以下 11.4
供給能力 11.5
3 L/h以上であり,かつ,表示供給能力の90 %以上でなけ
ればならない。
供給圧力(密閉形に限る。) 10 kPa以下 11.6
電動機などの巻線の温度 A種絶縁のもの 100 ℃以下 11.7
E種絶縁のもの 115 ℃以下
B種絶縁のもの 120 ℃以下
F種絶縁のもの 140 ℃以下
H種絶縁のもの 165 ℃以下
あふれ防止(落差形に限る。) 11.8
あふれる前に,あふれ防止装置が確実に作動し,自動復帰
してはならない。
空運転時 空運転防止装置のあるもの装置が支障なく作動し,自動復帰してはならない。 11.9
の安全性 空運転防止装置のないもの空運転によって異常があってはならない。
傾斜(落差形に限る。) 支障なく作動しなければならない。 11.10
低温起動 起動しなければならない。 11.11
ドレン受け容器の耐凍結性 き裂,破損,漏れがあってはならない。 11.12
(落差形に限る。)
送油バルブの操作性 漏れがなく操作が円滑でなければならない。 11.13
騒音 50 dB以下 11.14
耐振動性(落差形に限る。) 各部から油漏れがあってはならない。 11.15
耐引張性 11.16
落下してはならない。また,取付金具類が変形,破損して
はならない。

――――― [JIS S 3026 pdf 6] ―――――

                                                                                              3
S 3026 : 2007
表 2−品質性能(続き)
項目 品質性能 試験方法
絶縁抵抗 1 MΩ以上 11.17
耐電圧 試験電圧に1分間耐えなければならない。 11.18
耐散水性 絶縁抵抗 1 MΩ以上 11.19
耐電圧 試験電圧に1分間耐えなければならない。
防水 水の浸入があってはならない。
耐油性 ゴム,プラスチック材など質量変化率が±20 %以内 11.20.1
貯油槽内面の塗装 膨れ,はがれ,割れなど塗膜に変化を生じてはならない。 11.20.2
(落差形に限る。)
異常があってはならない。
プラスチック製カバーの耐熱性及び耐寒 11.21

6 構造

6.1 一般構造

  供給器の一般構造は,次による。
a) 供給器は,使用状態でいかなる部分からも外部への油漏れがあってはならない。
b) 供給器は,灯油のくみ上げ口及び供給口をそれぞれ独立して設けなければならない。
c) 供給器の貯油槽は,底部にたまった水が容易に抜き取れるものでなければならない。
d) 供給器の供給口には,送油バルブを付けなければならない。ただし,電源を停止することによって直
ちに送油を停止するものはこの限りでない。
e) 供給器と油タンク又は石油燃焼機器本体とを結ぶ送油管は金属管とし,くみ上げ口及び供給口はJIS S
3028の規定に適合した銅製のもの,又はこれと同等以上のものが取り付けられる構造としなければな
らない。ただし,屋内で使用する供給器の供給口にあっては,JIS S 3022の規定に適合したゴム製の
送油管を取り付けられる構造としてもよい。
1) 銅製の送油管を用いる場合の接続部の形状及び寸法は,JIS S 3028の6.(形状・寸法)による。
2) ゴム製の送油管を用いるもので,差込み方式の場合の接続金具の形状及び寸法は,図1に示すいず
れかによる。
単位 mm
図 1−差込み方式の接続金具の形状及び寸法
3) ゴム製の送油管を用いるもので,ねじ接続方式の場合の接続部の形状及び寸法は,図2によるもの
とする。この場合,ねじは,JIS B 0202による。

――――― [JIS S 3026 pdf 7] ―――――

4
S 3026 : 2007
単位 mm
Aの部分の形状は,球面状でもよい。
図 2−ねじ接続方式の接続部の形状及び寸法
f) 供給器は,混入した水の凍結及び解凍があっても,外部へ油漏れがあってはならない。
g) 供給器のポンプのくみ上げ側には,取外し可能なフィルタを設けなければならない。
なお,フィルタの目の大きさはJIS Z 8801-1の250 下とする。
h) 供給器には,灯油の逆流を防止するため,ポンプのくみ上げ側に逆止弁を設けなければならない。
i) 供給器には,カバーなどを設け,供給器内部へごみ,雨水などが浸入しにくいものでなければならな
い。
j) 供給器は,取付金具,ねじ類によって,壁面に容易に取付けができなければならない。
k) 供給器は,油タンクが空になるなどで,空運転のおそれがあるときは,確実にポンプの運転を停止し,
自動的に復帰しない空運転防止装置を設けなければならない。ただし,連続24時間空運転しても,ポ
ンプ,その他に異常がないものは,この限りでない。

6.2 落差形の構造

  落差形の構造は,次による。
a) 使用開始時に呼び油として,貯油槽内に灯油を給油する必要があるものにあっては,給油しやすいも
のでなければならない。
b) 供給器は,通常の使用状態で,貯油槽内の灯油が減少し運転が停止した場合でも,呼び油をしないで
再開できなければならない。
c) 供給器には,油面制御装置を設け,油面を所定範囲に確実に制御できるものでなければならない。
なお,このときの上限油面における油量は,貯油槽の内容積 1)の80 %以下とする。
注 1) 貯油槽の内容積とは,貯油槽を水平にして灯油を入れたときに灯油があふれるまでの量を
いう。
d) 供給器には,油面制御装置が故障した場合でも,灯油のあふれなどによる危険の発生を防止するため
のあふれ防止装置を設け,その構造は次のとおりとする。
1) あふれ防止装置は,油面が油面範囲上限より上昇したとき,灯油のあふれなどが発生する以前に確
実にポンプの運転を停止し,かつ,自動的に復帰してはならない。
2) あふれ防止装置は,十分な耐久性をもつものでなければならない。
3) あふれ防止装置は,点検可能な位置に取り付けられていなければならない。
e) 供給器は,オーバーフロー管が取り付けられる構造でなければならない。
f) 供給器の,貯油槽の内容積1) は10 L以下でなければならない。

――――― [JIS S 3026 pdf 8] ―――――

                                                                                              5
S 3026 : 2007
g) 供給器に油面直視式の油量計を設ける場合,直視管の材料は,厚さ1.2 mm以上,耐熱温度180 ℃以
上のほうけい酸ガラス製のもの,又はこれと同等以上の耐熱性及び耐油性のある材料を使用しなけれ
ばならない。また,油量計には破損防止のため,ガードなどの保護装置を設けなければならない。

6.3 密閉形の構造

  密閉形の構造は自動圧力調節装置を設け,供給圧力を確実に制御できなければならない。また,自動圧
力調節装置が故障した場合でも所定の圧力以上に上昇してはならない。

6.4 一般家庭用電源を使用する供給器の構造

  一般家庭用電源を使用する供給器の構造は,次による。
a) 作動が円滑,確実で,定格電圧の±10 %の変化があっても,実用上支障なく使用できなければならな
い。
b) 電源電線の貫通部分には,電線を損傷しないように保護ブッシングなどによって保護処置が施されて
いなければならない。
c) 電装品は,使用温度に十分に耐え,使用状態で運転しているときに引火現象が起きてはならない。
d) 充電部相互間及び充電部と非充電金属部との間の空間距離は,表3に規定する値以上でなければなら
ない。
表 3−充電部相互間及び充電部と非充電金属部との空間距離
単位 mm
線間電圧又は対地電圧 V 電源電線の取付部 出力側電線の取付部
50以下のもの − 2
50を超え150以下のもの 3 3
e) スイッチ類は,動作が確実で,容易に故障を起こしてはならない。
f) 供給器内配線用電線は,JIS C 3306に規定するもの又はこれと同等以上のもの,電源電線は,JIS C 3301
若しくはJIS C 3306に規定するもの又はこれらと同等以上のものを用いなければならない。
なお,電源コードの電源側の接続部には,JIS C 8303に規定する差込みプラグを付けなければなら
ない。
g) 電源電線に100 Nの張力を連続して15秒間加えたとき,及び電源電線の供給器本体側から5 cmの箇
所を保持して押し込んだとき,電源電線と内部端子との接続部に張力が加わらず,かつ,保護ブッシ
ングが外れてはならない。
h) 電線の取付端子ねじは,電線以外の取付けに兼用してはならない。
i) 2本以上の電線を一つの取付部に締め付ける場合は,それぞれの電線に,圧着端子その他の金具を取
り付け,確実に取付けができなければならない。
j) 電線をねじ頭部で直接に締め付けるものの端子ねじは,なべ小ねじ,丸平小ねじ又はこれと同等以上
の締付効果がなければならない。
なお,端子ねじの頭部で覆われる端子金具の面積は,それぞれのねじ頭部の投影面積以上としなけ
ればならない。
k) 電動機の過負荷保護装置は,過電流,過負荷などによって,感電,火災の危険が生じない構造でなけ
ればならない。ただし,電気用品安全法の技術上の基準を定める省令を満足するものはこの限りでな
い。
なお,過負荷保護装置は,通常の使用状態において作動してはならない。

――――― [JIS S 3026 pdf 9] ―――――

6
S 3026 : 2007

7 外観

7.1 外観

  供給器の外観は,塗装,めっき,ほうろうなどの仕上げは良好で,使用上有害な欠点があってはならな
い。

7.2 さび止め

  供給器には,付着性が良好で,耐油性のある塗装,めっきなどのさび止めが施されていなければならな
い。ただし,耐食材料又は耐食処理材料を用いたものは除く。

8 附属品

  供給器には,壁面取付用金具及びねじ類を附属しなければならない。

9 材料

  供給器の材料は,次による。
a) 供給器の主要部の材料は,表5に示すもの,又はこれらと同等以上の品質をもつものでなければなら
ない。
b) あふれ防止装置,油面制御装置,油量計,パッキンなどに使用する材料は,耐油性,耐食性及び耐寒
性のある材料を使用しなければならない。

10 加工方法

  供給器の加工方法は,次による。
a) 材料を損傷させ又は腐食させるような,構造を弱くする方法であってはならない。
なお,各部の組付けにねじを用いる場合は,締付けが有効であり,保守,点検を必要とする部分は,
繰り返し使用に耐えなければならない。
b) 貯油槽又は本体の接合は,アーク溶接,抵抗溶接,ろう付け又は巻締めとし,巻締めによる場合は,
150 ℃以下で軟化若しくは溶融しないはんだ又は耐油性のある接着剤によって油密を完全にしなけれ
ばならない。
c) 貯油槽とくみ上げ口口金,供給口口金,送油バルブなどの接合は,溶接,ろう付け,ねじ込み又はね
じ止めのいずれかによらなければならない。

11 試験方法

11.1 試験条件

11.1.1 試験室の温度
試験室の温度は,特に指定のある場合を除き20 ℃±10 ℃とする。
11.1.2 試験用の油
試験用の油は,JIS K 2203に規定する1号灯油とする。
11.1.3 試験電圧及び周波数
試験電圧及び周波数は,製造業者の指定する定格値とする。
11.1.4 試験用の計測器
試験用の計測器は,通常,表6に示すもの又はこれらと同等以上の性能のものを用いる。

11.2 耐食性試験

――――― [JIS S 3026 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS S 3026:2007の国際規格 ICS 分類一覧

JIS S 3026:2007の関連規格と引用規格一覧