JIS A 6208:2018 コンクリート及びモルタル用合成短繊維 | ページ 2

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表4−形状による区分
a) 繊維方向の形状 b) 断面の形状 c) 集束の有無
形状による種類 形状による 形状による種類 形状による 集束の有無に 集束の有無による
種類の記号 種類の記号 よる種類 種類の記号
直線状 S 円断面 C なし N
端部がかぎ(鉤)状 F だ(楕)円断面 E あり B
波形 W く(矩)形断面 R
凹凸加工 U その他 Z
スプリットヤーン SY
連糸 T
その他 Z

6 品質の区分及び材料特性

  合成短繊維の品質は,7.17.4及び7.9によって試験したとき,品質の区分ごとに表5に適合しなければ
ならない。さらに,表6の材料特性の項目について,7.57.8によって試験した結果を報告しなければな
らない。ただし,スプリットヤーンは,合成短繊維径の許容差を適用しない。
なお,火災時の爆裂防止用途など複合材料の性能の確認を必要としない用途においては,受渡当事者間
の協定によって,複合材料の性能を適用しなくてよい。
表5−品質の区分及びその記号
項目 品質の区分 品質の区分の記号 適用試験箇条
合成短繊維径の許容差 ±5 % RD1 7.1
±10 % RD2
±15 % RD3
±20 % RD4
合成短繊維長の許容差 ±5 % RL1 7.2
±7.5 % RL2
±10 % RL3
±15 % RL4
引張強度 2000 N/mm2以上 F1 7.3
700 N/mm2以上 F2
400 N/mm2以上 F3
250 N/mm2以上 F4
引張弾性率 50 kN/mm2以上 E1 7.4
18 kN/mm2以上 E2
10 kN/mm2以上 E3
2 kN/mm2以上 E4
複合材料呼び長さによる区分等価引張 0.2 N/mm2以上 − 7.9
の性能 a種及びb種 強度
呼び長さによる区分付着強さ 200 N/mm2以上 −
c種

――――― [JIS A 6208 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
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表6−結果を報告する材料特性
項目 適用試験箇条
付着水分率(%) 7.5
密度(g/cm3) 7.6
融解温度(℃) 7.7
耐アルカリ性 強度保持率(%) 7.8

7 試験方法

7.1 合成短繊維径の測定及び許容差の算出

  合成短繊維径は,次のいずれかの方法によって合成短繊維の正量繊度を測定し,式(1)によって算出する。
試料数は,各試験方法による。合成短繊維径は,四捨五入によって小数点以下3桁に丸める。
a) 呼び径による区分がI類の合成短繊維は,JIS L 1015の8.5(繊度)による。ただし,スプリットヤー
ン及び連糸は,JIS L 1013の8.3(繊度)による。
b) 呼び径による区分がII類の合成短繊維は,JIS L 1013の8.3(繊度)による。
c) 呼び径による区分によらず,集束された合成短繊維などa)及びb)による測定が困難な合成短繊維は,
JIS L 1017の8.3(正量繊度)による。
1 10 f0
df (1)
50 πρ
ここに, df : 合成短繊維径(mm)
f0 : 正量繊度(tex)
ρ : 合成短繊維の密度(g/cm3)
なお,合成短繊維径の許容差の算出は,式(2)による。
df dfd
Rdf 100 (2)
dfd
ここに, Rdf : 合成短繊維径の許容差(%)
df : 合成短繊維径の平均値(mm)
dfd : 呼び径(mm)

7.2 合成短繊維長の測定及び許容差の算出

  合成短繊維長の測定は,JIS L 1015の8.4(繊維長)による。合成短繊維長は,四捨五入によって整数位
に丸める。試料数は,10以上とする。
なお,合成短繊維長の許容差の算出は,式(3)による。
lf lfd
Rlf 100 (3)
lfd
ここに, Rlf : 合成短繊維長の許容差(%)
lf : 合成短繊維長の平均値(mm)
lfd : 呼び長さ(mm)

7.3 引張強度試験

  引張強度は,次のいずれかの方法によって合成短繊維の引張強さを測定し,式(4)又は式(5)によって算出
する。引張強度は,四捨五入によって整数位に丸める。試験数は,各試験方法による。
a) 呼び径による区分がI類の合成短繊維は,JIS L 1015の8.7(引張強さ及び伸び率)による。試料数は
10以上とする。ただし,ポリエチレン繊維,スプリットヤーン及び連糸は,JIS L 1013の8.5(引張
強さ及び伸び率)による。

――――― [JIS A 6208 pdf 7] ―――――

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b) 呼び径による区分がII類の合成短繊維は,JIS L 1013の8.5(引張強さ及び伸び率)による。
c) 呼び径による区分によらず,集束された合成短繊維などa)及びb)による測定が困難な合成短繊維は,
JIS L 1017の8.5(引張強さ及び伸び率)による。
4Pmax
ff 2 (4)
π df
ff ρ c (5)
ここに, ff : 引張強度(N/mm2)
Pmax : 最大荷重(N)
df : 合成短繊維径(mm)
ρ : 合成短繊維の密度(g/cm3)
c : 合成短繊維の引張強さ(cN/dtex)

7.4 引張弾性率試験

  引張弾性率は,次のいずれかの方法によって合成短繊維の初期引張抵抗度を測定し,見かけヤング率を
算出する。見かけヤング率をもって引張弾性率とする。引張弾性率は,四捨五入によって小数点以下1桁
に丸める。
a) 呼び径による区分がI類の合成短繊維は,JIS L 1015の8.11(初期引張抵抗度)による。試料数は10
以上とする。ただし,ポリエチレン繊維,スプリットヤーン及び連糸は,JIS L 1013の8.10(初期引
張抵抗度)による。試料数は10以上とする。
b) 呼び径による区分がII類の合成短繊維は,JIS L 1013の8.10(初期引張抵抗度)による。試料数は20
以上とする。
c) 呼び径による区分によらず,集束された合成短繊維などa)及びb)による測定が困難な合成短繊維は,
JIS L 1017の8.8(初期引張抵抗度)による。試料数は20以上とする。

7.5 付着水分率試験

  JIS L 0105の4.1(公定水分率)に規定する公定水分率を超える水分を含む合成短繊維の場合,付着水分
率は,JIS L 1015の8.1.2(付着水分率)によって,式(6)によって算出する。付着水分率は,四捨五入によ
って小数点以下1桁に丸める。試料数は,2以上とする。
m m
R 100 (6)
m
ここに, R : 付着水分率(%)
m : 試料の質量(g)
m' : 試料の標準状態における質量(g)

7.6 密度試験

  合成短繊維の密度は,通常,表7によるが,製造方法の変更,製品の設計の変更及び使用する原料の変
更があった場合にJIS L 1013の8.17(比重及び密度)によって,重液を変更した方法で測定する。このと
き,試料数は,2以上とし,数値は,四捨五入によって小数点以下2桁に丸める。

――――― [JIS A 6208 pdf 8] ―――――

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表7−合成短繊維の密度
単位 g/cm3
種類の区分 密度
アラミド 1.39
ナイロン 1.14
ビニロン 1.30
ポリエチレン 0.97
ポリプロピレン 0.91

7.7 融解温度試験

  融解温度は,JIS K 7121に規定する示差熱分析(DTA)又は示差走査熱量測定(DSC)によって求める。
数値は,四捨五入によって小数点以下1桁に丸める。試料数は,2以上とする。

7.8 耐アルカリ性試験

  耐アルカリ性は,アルカリ水溶液浸せき前の合成短繊維の引張強度に対する,アルカリ水溶液浸せき後
の合成短繊維の引張強度の百分率(強度保持率)で表し,次による。
a) 試料
1) 試料は,試験に供する箇所の材質が変化しないように,所定の長さに切断して作製する。試料の長
さは,試験に供する箇所に定着部を加えたものとする。
2) 試料は,試験に供する箇所の材質に変化を生じさせるような変形,加熱及び紫外線を避けて保存し
なければならない。
3) 試料数は,アルカリ水溶液に浸せきする試料及びアルカリ水溶液に浸せきしない試料を各10以上と
する。
b) アルカリ水溶液の調整 試料を浸せきするアルカリ水溶液は,コンクリート中に含まれる細孔溶液の
組成に相当するアルカリ水溶液とし,次の1)3)の水溶液を混合して調製する。
なお,水溶液に使用する蒸留水は,蒸留水と同程度以上の純度をもつ水を使用してもよい。
1) IS K 8574に規定する水酸化カリウム14 gを1 000 mLの常温の蒸留水に溶解した水溶液
2) IS K 8575に規定する水酸化カルシウム2 gを1 000 mLの常温の蒸留水に溶解した水溶液
3) IS K 8576に規定する水酸化ナトリウム10 gを1 000 mLの常温の蒸留水に溶解した水溶液
c) アルカリ水溶液への浸せき 試料のアルカリ水溶液への浸せきは,次による。
1) アルカリ水溶液の一部を採取し,常温まで冷却した後,JIS Z 8802によってpHを測定する。
2) 試料をアルカリ水溶液に浸せきする。試料は,浸せき容器の底部から30 mm以上,液面から30 mm
以下の位置に設置し,安定した状態で水平に静置しなければならない。また,試料相互の間隔は30
mm以上とする。アルカリ水溶液は,試料の浸せき期間中,温度を60±2 ℃に保ちながら水分の蒸
発及び空気中の二酸化炭素を吸収しないようにしなければならない。
3) 試料のアルカリ水溶液への浸せき期間は,28日間とする。
なお,試料の浸せき期間は,必要に応じて,8週,13週又は26週としてもよい。その場合,試料
の浸せき期間を報告書に記載する。
4) 浸せき期間が所定の日数に達した後,試料をアルカリ水溶液から取り出し,上水道水で洗浄する。
洗浄後の試料は乾燥する。
5) アルカリ水溶液の一部を採取し,常温まで冷却した後,JIS Z 8802によってpHを測定する。
6) アルカリ水溶液に所定期間浸せきした試料及びアルカリ水溶液に浸せきしない試料を目視によって

――――― [JIS A 6208 pdf 9] ―――――

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観察し,色,表面状態及び形状の変化を比較する。
d) 引張強度の算出 引張強度の算出は,7.3による。
e) 強度保持率の算出 強度保持率は,式(7)によって算出し,四捨五入によって小数点以下1桁に丸める。
h1
Rh 100 (7)
h0
ここに, Rh : 強度保持率(%)
hf : 浸せきしない試料の引張強度の平均値(N/mm2)
0
hf : 浸せきした試料の引張強度の平均値(N/mm2)
1

7.9 複合材料の性能試験

  合成短繊維補強コンクリート及び合成短繊維補強モルタルの等価引張強度の試験方法は,附属書A及び
附属書Bによる。また,合成短繊維の付着強さの試験方法は,附属書Cによる。供試体数は,いずれの場
合にも4以上とする。

8 検査

  検査は,合理的な抜取検査方式を用いて,箇条7によって試験したとき,箇条6の品質の区分及び規定
に適合したものを合格とする。検査は,形式検査1)と受渡検査2)とに区分し,形式検査と受渡検査の項目
は,それぞれ次のとおりとする。
なお,形式検査は,当該生産装置による生産の初回,並びに製品の製造方法の変更,製品の設計の変更
及び使用する原料の変更があった場合に行う。受渡検査は,製造ロットごとに行う。
注1) 製品の品質が,設計で示す全ての特性を満足するかどうかを判定するための検査。
2) 既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造方法による製品の受渡しをする場合,必要と認
める特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査。
a) 形式検査項目
1) 合成短繊維径
2) 合成短繊維長
3) 引張強度
4) 引張弾性率
5) 付着水分率
6) 密度
7) 融解温度
8) 耐アルカリ性
9) 複合材料の性能
b) 受渡検査項目
1) 合成短繊維径
2) 合成短繊維長
3) 引張強度
4) 引張弾性率
5) 付着水分率

――――― [JIS A 6208 pdf 10] ―――――

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JIS A 6208:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 6208:2018の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISA0203:2019
コンクリート用語
JISA1101:2005
コンクリートのスランプ試験方法
JISA1101:2020
コンクリートのスランプ試験方法
JISA1106:2018
コンクリートの曲げ強度試験方法
JISA1108:2018
コンクリートの圧縮強度試験方法
JISA1116:2019
フレッシュコンクリートの単位容積質量試験方法及び空気量の質量による試験方法(質量方法)
JISA1118:2017
フレッシュコンクリートの空気量の容積による試験方法(容積方法)
JISA1128:2019
フレッシュコンクリートの空気量の圧力による試験方法―空気室圧力方法
JISA1132:2020
コンクリートの強度試験用供試体の作り方
JISA1150:2007
コンクリートのスランプフロー試験方法
JISA1150:2020
コンクリートのスランプフロー試験方法
JISA8611:2004
建設用機械及び装置―コンクリート外部振動機
JISK7121:1987
プラスチックの転移温度測定方法
JISK8574:2006
水酸化カリウム(試薬)
JISK8575:2018
水酸化カルシウム(試薬)
JISK8576:2019
水酸化ナトリウム(試薬)
JISL0105:2020
繊維製品の物理試験方法通則
JISL0204-2:2010
繊維用語(原料部門)―第2部:化学繊維
JISL0204-2:2020
繊維用語(原料部門)―第2部:化学繊維
JISL0208:2006
繊維用語―試験部門
JISL1013:2010
化学繊維フィラメント糸試験方法
JISL1013:2021
化学繊維フィラメント糸試験方法
JISL1015:2010
化学繊維ステープル試験方法
JISL1015:2021
化学繊維ステープル試験方法
JISL1017:2002
化学繊維タイヤコード試験方法
JISR5201:2015
セメントの物理試験方法
JISZ8802:2011
pH測定方法