JIS B 8325:2003 設備排水用水中モータポンプ | ページ 5

                                Pmot : 電動機定格出力 (kW)
n : 回転速度 (min-1)
k : 材料による係数で,次の式による。
k 116 3
ここに, σSUS403 : SUS403の引張強さ(590 MPa)
σ : その材料の引張強さ(MPa)
例 JIS G 4303のSUS403の場合 k =116
JIS G 4303のSUS420J2の場合 k =108
なお,軸端の寸法は,JIS B 0903によることが望ましい。
注(5) 動力伝達に関係がある部分の直径で,動力伝達に関係がない部分は,これより細くてもよい。
6.3 軸端の許容差 軸端の許容差は,次による。
a) ポンプと共通軸の場合には,羽根車及びスリーブとのはめあい部の軸径の許容差は,JIS B 0401-2に
よるg6とし,羽根車の位置を決める基準端面とポンプ取付面との軸方向の長さの許容差は,基準寸法
に対し±0.5 mm以下とする。
b) 軸継手を使用する場合の軸径の許容差は,JIS B 0401-2によるh7とし,軸端とポンプ取付面との軸方
向の長さの許容差は,基準寸法に対し,±0.5 mmとする。
c) 電動機軸の軸方向の遊びは,7.5 kWまでは1 mm以下とし,7.5 kWを超えるものは,1.5 mm以下とす
る。
備考 a),b)を測定する場合は,軸を附属書5.3のスラスト荷重方向に寄せた状態で行う。
6.4 組立許容差 組立許容差は,電動機を横置きにした場合,次による。
a) 軸端の振れの値(全幅)は,軸端付近において0.08 mm以下とする。
b) ポンプと接続する面の軸に対する直角度は,接続面の外径付近における振れで表し,その値は,0.10
mm以下とする。
c) ポンプと接続する面のいんろう部と軸心との偏心は,軸受と軸との片側すき間に0.05 mmを加えた値
以下とする。
なお,偏心を測定する場合には,電動機を任意の角度に回して数回行う。
備考 a),b)及びc)の検査の場合は,軸に軸継手又は他のスリーブをはめて行ってもよい。
6.5 ポンプ本体とはめあい部径の許容差 ポンプ本体とのはめあい部径の許容差は,JIS B 0401-2のh7
又はH7とする。
7. 外観 外観は,次による。
a) 鋳造品は,目視により内外面とも滑らかで,有害な鋳巣,き裂,偏肉などの欠陥があってはならない。
b) 電動機本体内外面は,JIS K 5664に規定するタールエポキシ樹脂塗料,JIS K 5582に規定する塩化ビ
ニル樹脂エナメル,JIS K 5639に規定する塩化ゴム系塗料又はそれらと同等以上の品質の塗料で十分
なさび止め塗装を施す。ただし,水中でさびるおそれがない材料には,塗装を省略してもよい。
8. 材料 電動機の各部に使用する材料は,附属書表6又は品質がこれと同等以上のものとする。
なお,水中でさびるおそれがある材料を使用する場合には,適当なさび止め又はめっきを施す。

――――― [JIS B 8325 pdf 21] ―――――

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B 8325 : 2003
附属書表 6 材料
部品名 材料
電動機フレーム JIS G 5501のFC150,JIS G 3444のSTK290(6),JIS G 3445のSTKM11A(6),JIS G 3454
のSTPG370(6),JIS G 3101のSS400(6),JIS G 3131のSPHC(6)又はJIS G 4305のSUS304
キャン JIS G 4305のSUS304
ブラケット JIS G 5501のFC150
電動機軸 JIS G 4303のSUS403(焼入れ,焼戻し),SUS420J2(焼入れ,焼戻し)
水中軸受 特殊青銅,合成樹脂,カーボン又はセラミックス
(水封式及びキャ
ンド式)
スラスト受 水中軸受に適する特殊青銅,合成樹脂,カーボン又はセラミックス
(水封式及びキャ
ンド式)
スラスト円板 JIS G 4303のSUS403,SUS420J2
(水封式及び
キャンド式)
ボルト,ナット JIS G 4303のSUS304又はJIS H 3250のC3604BE,C3604BD
注(6) 防食処理を施すこと。特に排水と接触する箇所は,十分な防食性及び耐油性をもたせる。
9. 試験方法
9.1 試験条件 乾式は気体を,油封式は油を,キャンド式及び水封式は水を,それぞれ電動機内部に封
入した状態で行う。
9.2 試験の種類 電動機に対して,通常実施する試験には,次の項目が含まれる。
a) 抵抗測定
b) 拘束試験
c) 無負荷試験
d) 特性試験
e) 温度上昇試験
f) 耐電圧試験
g) 耐水圧試験
h) 絶縁抵抗試験
i) 振動試験
j) 騒音試験
同一設計で製作された電動機では,d),e),i),j)の試験は,代表1機について行えばよい。
9.3 抵抗測定 任意の周囲温度で一次端子間の抵抗を測定する。
9.4 拘束試験 任意の周囲温度で回転子を拘束し,一次端子間に定格周波数の電圧を加え,全負荷電流
に近い電流を通じて,そのときの電圧,電流及び入力を測定する。
9.5 無負荷試験 任意の周囲温度で定格電圧及び定格周波数の下で電動機を無負荷で運転し,入力が一
定になった後,各相に通じる一次電流及び入力を測定する。
9.6 特性試験 電動機の特性を算定するため,常温の水中で次の試験を行う。
9.6.1 三相の場合 三相電動機の特性試験は,JIS C 4210の7.7(負荷特性及びトルク特性の算定)によ
って試験を行い,等価回路法によって特性を算定する。ただし,要求がある場合には,その他の方法によ
ってもよい。

――――― [JIS B 8325 pdf 22] ―――――

9.6.2 単相の場合 単相電動機の特性は,電動機の温度上昇が一定になった後に実負荷法によって求める。
9.7 温度上昇試験 温度上昇試験は,試験水槽中において電動機を定格電圧,定格周波数及び定格出力
で連続運転して電動機の温度上昇がほぼ一定になったときに抵抗法で測定する。ただし,実負荷法による
ことが困難な場合には,等価負荷法によってもよい。
周囲水温は,電動機の温度上昇が一定となったときの水温とし,電動機から0.5 m離れた所で測定する。
備考 抵抗法による温度測定方法は,JIS C 4034-1の7.6.2(抵抗法による温度上昇の決定)による。
9.8 耐電圧試験 耐電圧試験は,電動機製造工場で行い,口出し線と外枠間の絶縁抵抗を測定し,4.7に
規定する値であることを確かめた後,周波数50 Hz又は60 Hzの正弦波に近い次の電圧で試験し,1分間
加える。ただし,多量生産の電動機には,次の試験電圧の120 %の電圧を1秒間加えて,これに代えるこ
とができる。
− 三相の定格出力1 kW未満 500 V+2 E (最低1 000 V)
− 三相の定格出力1 kW以上 1 000 V+2 E (最低1 500 V)
− 単相の場合 500 V+2 E (最低1000 V)
ここに,E : 定格電圧 (V)
9.9 耐水圧試験 耐水圧試験は,電動機完成品の内部に,附属書表7に示す圧力を3分間加える。
附属書表 7 試験圧力
単位 kPa
調整装置がある場合 軸シール部 50
本体及び口出し線引出し部 圧力がかからないもの 50
圧力がかかるもの 400
調整装置がない場合 軸シール部 200
本体及び口出し線引出し部 圧力がかからないもの 200
圧力がかかるもの 400
9.10 絶縁抵抗試験 絶縁抵抗試験は,製造工場出荷前に500 V絶縁抵抗計で,口出し線と外枠間を測定
する。ただし,種類が水封式のものは,1 000 V絶縁抵抗計で測定する。
9.11 振動試験 振動試験は,製造工場において電動機を弾性体上に置き,無負荷で運転した場合の主要
部分の振動を測定する。
9.12 騒音試験 騒音試験は,製造工場において電動機を弾性体上に置き,無負荷で運転した場合の騒音
を電動機の外周からの距離が1 mの場所で測定する。測定方法は,JIS C 4210 の7.9(騒音試験)による。
10. 表示その他
10.1 表示 電動機には,次の事項を記入した銘板を2枚附属させ,その1枚は,本体の見やすいところ
に取り付ける。ただし,ポンプと電動機を総合した銘板の場合は,本体13.c)と重複する事項は省略しても
よい。
a) 名称(水中三相誘導電動機又は水中単相誘導電動機)
b) 種類(7)[記号(8)で表してもよい。]
c) 相数
d) 極数
e) 定格出力 (kW)
f) 定格電圧 (V)
g) 定格周波数 (Hz)

――――― [JIS B 8325 pdf 23] ―――――

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B 8325 : 2003
h) 定格電流(定格出力における電流)
i) 定格回転速度 (min−1)
j) 耐熱クラス又は温度上昇限度
k) 製造番号又は機番号
l) 製造業者名又はその登録商標
m) 製造年又はその略号。ただし,k)で製造年の分かるものは省略してもよい。
注(7) ここにいう種類とは,封入流体及び軸端方向をいう。
(8) 記号は,本体4.による。
10.2 その他 電動機には,試験合格証及び電動機の特性表を付ける。ただし,電動機の定格出力におけ
る効率のばらつきが±2 %の範囲内である場合には代表特性でよい。
関連規格 ISO 9908:1993 Technical specifications for centrifugal pumps-ClassIII

JIS B 8325:2003の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8325:2003の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB0131:2017
ターボポンプ用語
JISB0203:1999
管用テーパねじ
JISB0401-2:2016
製品の幾何特性仕様(GPS)―長さに関わるサイズ公差のISOコード方式―第2部:穴及び軸の許容差並びに基本サイズ公差クラスの表
JISB0903:2001
円筒軸端
JISB0905:1992
回転機械―剛性ロータの釣合い良さ
JISB1301:1996
キー及びキー溝
JISB2220:2012
鋼製管フランジ
JISB2239:2013
鋳鉄製管フランジ
JISB8301:2018
遠心ポンプ,斜流ポンプ及び軸流ポンプ―試験方法
JISC3312:2000
600Vビニル絶縁ビニルキャブタイヤケーブル
JISC3327:2000
600Vゴムキャブタイヤケーブル
JISC4034-1:1999
回転電気機械―第1部:定格及び特性
JISC4210:2001
一般用低圧三相かご形誘導電動機
JISC8201-4-1:2020
低圧開閉装置及び制御装置―第4-1部:接触器及びモータスタータ:電気機械式接触器及びモータスタータ
JISG3101:2015
一般構造用圧延鋼材
JISG3101:2020
一般構造用圧延鋼材
JISG3131:2018
熱間圧延軟鋼板及び鋼帯
JISG3444:2015
一般構造用炭素鋼鋼管
JISG3444:2021
一般構造用炭素鋼鋼管
JISG3445:2016
機械構造用炭素鋼鋼管
JISG3445:2021
機械構造用炭素鋼鋼管
JISG3452:2019
配管用炭素鋼鋼管
JISG3454:2017
圧力配管用炭素鋼鋼管
JISG4051:2016
機械構造用炭素鋼鋼材
JISG4303:2012
ステンレス鋼棒
JISG4303:2021
ステンレス鋼棒
JISG4305:2012
冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG4305:2021
冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
JISG5121:2003
ステンレス鋼鋳鋼品
JISG5501:1995
ねずみ鋳鉄品
JISH3250:2015
銅及び銅合金の棒
JISH3250:2021
銅及び銅合金の棒
JISH5120:2016
銅及び銅合金鋳物
JISK5551:2018
構造物用さび止めペイント
JISK5582:2003
塩化ビニル樹脂エナメル