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B 8445 : 2016 (ISO 13482 : 2014)
識)は,マルチモーダルの通信インタフェースを1台の操縦装置とみなしてもよい。
c) 複数の指令が衝突することで生じる危険源を防止するための方策を適用する。
d) ある操縦装置から別の操縦装置への切替が受容できないリスクの原因になってはならない。
e) (複数の)別々の機能が異なる(複数の)操縦装置から起動される場合,制御システムは,オペレー
タが(それらの機能)相互に,又は他の安全関連物体に危害を生じることのないように設計する。
f) ある操縦装置から別の操縦装置に制御を移す前に,明示的な切替動作が必要なようにする。
注記 これには,動作中の操縦装置が一つもなく(例えば,生活支援ロボットが安全状態にあると
き),どの操縦装置でも制御を引き継ぐことができるようになっているような状況が含まれる。
g) 適切な場合,現在どの操縦装置が動作中でどの装置がそうでないか,全ての操縦装置に明確に表示す
る。
6.9.6 無線又は着脱式操縦装置
生活支援ロボットの運転に,一つ以上の無線又は着脱式操縦装置が利用可能である場合は,次を適用し
なければならない。
a) 通信喪失の場合,又は正しい制御信号が受信できないとき,そのような装置で制御されているロボッ
トは,タスクの継続が受容できないリスクを招く可能性があれば,保護停止になるようにする。
b) 必要に応じて,データ通信(エラー補正を含む。)及び通信喪失に対する最大応答時間を考慮に入れて,
全体的な停止性能(時間)を計算し,それを使用上の情報に明記する。
c) 非常停止(手段)が統合されている操縦装置では,動作中とそうでない操縦装置との混同を避ける手
段を設ける(例えば,動作していない操縦装置を適切な場所に格納する。)。
6.9.7 不正使用の防止
必要ならば,たとえ遠隔アクセスを介したものであっても,制御機器の不正使用又はパラメータ変更を
防止する手段を講じなければならない。リスクアセスメントで決められる,不正使用を防止するための手
段(パスワード保護など)を講じなければならない。例えば,意図されていない生活支援ロボットの起動
又は作動を回避するための,キーカード及び指紋認識装置のような不正防止方法の採用。製造業者は,異
なるユーザに対して異なる権限レベルを与えることを検討することが望ましい。
6.10 運転モード
6.10.1 一般
生活支援ロボットは,一度に一つの決められたモードで運転するように設計しなければならない。リス
クアセスメントで,二つのモード間の切替えが危険源となる可能性があると示された場合,ロボットは,
そのモード切替えの直前に保護停止を実行しなければならない。モードの選択は明瞭に示し,それ自身は
ロボットの動作又は他の危険源を開始することがあってはならない。
全ての運転モードで,どの安全機能が動作中か,及び特にどの安全機能が無効になっているかを明確に
しなければならない。モード間を切替えたとき,(それまで)一時停止されていた安全機能は,その機能を
完全に復帰しなければならない。安全関連目的で装備されている場合,運転モード選択機能は6.1の要求
事項に適合しなければならない。
表10に,生活支援ロボットの運転モードの主要特性を示す。
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表10−生活支援ロボットの運転モードの特性
特性 運転モード
自律モード 半自律モード 手動モード 保守モード
動作の開始 ロボット又はユーザユーザによる。 ユーザによる。 権限のある人によ
による。 る。
人の介入の頻度 一度・まれ 高頻度 常時 常時
人による監督の度合い なし・極めて低い 低い高い 高い 高い
タスクの例 移動作業型ロボット自律のナビゲーショ 教示,遠隔操作, 保守
が物を取りに行き,ン能力をもつ搭乗型 プログラミング及び
運んでくるタスク ロボット。人が速度 プログラム検証
及び方向を優先的に
変更できる。
ユーザの制限 なし なし なし キーロック又はパス
ワード保護が必要
6.10.2 自律モード
この運転モードでは,生活支援ロボットは自動的又は自律的に動く。リスクアセスメントで定めた自律
モードに求められる安全機能が動作していなければならない。
6.10.3 手動モード
手動モードは,生活支援ロボットが人の介入によって運転されることを可能にするものでなければなら
ない。このモードは,ロボットの教示,遠隔操作,プログラミング,及びプログラム検証に使うことがで
きる。使用上の情報は,適切な取扱説明,手動のナビゲーション及び手引での運転が実行されることの警
告を含んでいなければならない。
リスクアセスメントを実施して,手動モードでは,ある危険源を軽減する上でどの安全防護策及び保護
方策を作動させればよいかを決定しなければならない。
6.10.4 半自律モード
半自律モードは,ユーザに生活支援ロボットの機能をオーバライド又は変更,例えば,操だ(舵),ハン
ドガイド及びロボットがそのタスクプログラムを実行中に,人とロボットとが相互作用するタスクなどを
行うことを許すものでなければならない。半自律モードでは,自律的衝突回避機能などのように,自律的
プロセスが手動操作をオーバライドすることもある。半自律モードに付随する危険源は,特にどのように
介入を開始するかに焦点を絞って,リスクアセスメントで決定しなければならない。
自律プロセスが手動操作をオーバライドするとき,生活支援ロボットは,オペレータに対してオーバラ
イド状況の目立つ表示をしなければならない。オーバライドの表示(例えば,可視光,可聴音,振動)は,
オペレータが容易に認識できるように設計しなければならない。
注記 身体アシストロボットによるパワーアシストは,オーバライドとはみなされないが,人間のオ
ペレータがアクセルを踏んでいるときの,衝突回避のための自律的ブレーキは,オーバライド
とみなされる。
自律プロセス及び手動操作の優先順位は,リスクアセスメントで決めなければならない。
6.10.5 保守モード
保守作業のために,ガードの位置をずらすか若しくはガードを取り外すか,又は保護装置を無効にした
状態で生活支援ロボットを運転する必要がある場合は,保守モードを設けておかなければならない。この
モードに入ったとき,モードセレクタは同時に,次のことをしなければならない。
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a) 他の全ての制御又は運転モードを無効にする。
b) 危険な機能の稼働を,持続的な動作を必要とする制御装置(ホールドトゥラン)だけに許可する。
c) 危険な機能の稼働を,低減リスク条件(例えば,低速,低力)だけに許可し,関係した一連の(作業)
手順からの危険源を防止する。
d) ロボットのセンサへの故意又は過失の行為による,危険な機能の稼働を防止する。
保守モードへ入ることは,このモードだけにロックし,また,このモードしか有効にできないようにな
っている適切な手段だけで可能でなければならない。これには,例えば,キー操作スイッチ,又は同等の
安全性を提供する別の手段(パスワードアクセスなど)がある。
さらに,オペレータはいかなる可動部も,生活支援ロボットにケーブルなどでつな(繋)がっているか
又は直接取り付けられている駆動制御機器若しくは操縦装置によってだけ制御しなければならない。ロボ
ットがこのモードのときは,遠隔制御機器(6.9.2及び6.9.3参照)又は無線・着脱式操縦装置(6.9.6参照)
を使用してはならない。このモードで操作する,つな(繋)がっている制御機器のケーブル長さは,リス
クアセスメントで必要とされた場合,ロボットの長さ,幅又は高さのうちの最長のものを超えてはならな
い。
ガードを取り外すか又は安全機能を無効にしての運転中に上記a) d) の条件のいずれかが無効になる
場合,生活支援ロボットは6.2.2.3に従って保護停止を開始させなければならない。
注記 生活支援ロボットを,動作を規制するジグに固定することで,ロボットを保守モードに切り替
えなくても保守が可能になる。
6.11 手動制御装置
6.11.1 一般
操縦装置が,動力又は動作を開始させる(複数の)手動制御装置で実現されている場合,それら(手動
制御装置)は,6.9.26.9.6に示す性能基準を満たすように設計・製作しなければならない。
6.11.2 状態表示
電源オン,(現在の)運転モード,障害(不具合)が検出されたなど,手動制御装置の状態は,常に明確
に表示されなければならない。この状態は,オペレータの見やすい場所に表示することが望ましい。
遠隔制御の場合,各操縦装置は,どのユニットが生活支援ロボットのどの部分を制御しているのかを明
確に見分けられるようにしなければならない。遠隔制御システムは,次の部分にだけ影響するように設計・
製作しなければならない。
− ロボットの当該部分
− 当該機能
表示器ランプを使用する場合,そのランプは,設置場所に関して人間工学的な設計原則を満たし,また,
その色はJIS B 9960-1の要求事項を満たさなければならない。
6.11.3 ラベル表示
手動制御装置は,ISO 7000に従って,機能を明確に示すラベル表示をしなければならない。
6.11.4 意図しない運転からの防護
手動制御装置は,次の手段によって,意図しない運転を防止するように設計・製作しなければならない。
a) 生活支援ロボットが手動制御又は遠隔制御下にある場合,ロボットの動作の開始又はローカル制御の
選択変更は,一つの制御元からだけ実行できる。
b) ガード付き押しボタン,タッチパネル上の操作シーケンス,キーセレクタスイッチなど,適切に設計
された手動制御装置を使用する。
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c) 偶発的な接触を防止するための,手動制御装置を適切に配置する。
d) 必要に応じて,異なるアクセスレベルを用いて,意図しない操作又は設定変更を防止する。
注記 アクセスを“人に対して”だけでなく,“役割に対して”与えることで,熟練オペレータは日
常業務ではアクセスが制限されたユーザアカウントを使用し,必要なときだけ,特権アカウ
ントに切り替えることができる。
7 検証及び妥当性確認
リスク低減プロセスの後,ロボットの安全に関係する生活支援ロボットの全ての性能値を検証し,妥当
性を確認しなければならない。これには,箇条6に規定する要求事項に関する制御システムの性能を含め
なければならない。
全ての安全要求事項は,適切な規格に従って検証しなければならない。
5.1に規定した検証及び妥当性確認方法の詳細を,次に示す。
− A(検査) 特殊な点検機器を使用せずに人間の五感を用いて,生活支援ロボット又は機器及び構造物
の状態を点検する。点検は,通常,ロボットを運転していないときに視覚的又は聴覚的に実施する。
− B(実地試験) 通常及び異常条件下で,生活支援ロボット又はその機器の試験を行う。試験は,機能
試験(例えば,欠陥注入試験),繰返し試験(例えば,耐久性試験),性能試験(例えば,制動性能試
験)である。
− C(測定) 生活支援ロボット各部の実測値と仕様限度値とを比較する。
− D(運転中の観察) 通常条件及び異常条件,例えば,定格荷重,過負荷状態,衝撃条件下などの条件
下で運転中に,生活支援ロボット又はその機器の機能を(方法Aと同様に)点検する。
− E(回路図の精査) 回路の設計(例えば,電気,空圧,油圧)及び関連仕様を組織的にレビュー又は
実地検証する。
− F(ソフトウェアの精査) ソフトウェアコード及び関連仕様を組織的にレビュー又は実地検証する。
この後に,コードの点検又はソフトウェアコードの試験を続けることが望ましい。
− G(タスクに基づいたリスクアセスメントのレビュー) リスク分析,リスク見積り及び関連文書類を
組織的にレビュー又は実地検証する。
− H(配置図及び関連文書の精査) 配置図の設計及び関連文書類を組織的にレビュー又は実地検証する。
8 使用上の情報
8.1 一般
使用上の情報は,生活支援ロボットの正しい使用方法に関する情報で構成する。ユーザ向けだけに限ら
ず要員向けを加えてもよい。
この規格が要求する取扱説明及びその他のテキストは,その生活支援ロボットを販売先の国の公用語で
記載しなければならない。
マーキング,記号及び警告文は,特にロボットの機能に関する部分は,すぐに理解できる明確なもので
なければならない。すぐに理解できる標識(絵文字)を,警告文よりも優先的に使用することが望ましい。
標識及び絵文字は,その生活支援ロボットを販売する文化圏で理解できる場合に限り使用するのがよい。
生活支援ロボットの典型的な環境では,全てのユーザが取扱説明書を読んだり,又は聴覚的若しくは視
覚的な警告サインに気付き,理解することができるとは限らないという事実には注意が必要である。これ
には,次のような状況及びユーザグループが含まれるが,これらだけに限らない。
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a) 子供,高齢者,知的障害者
b) 動物
c) 私有地での客・訪問者
d) 公共の場における,ロボット近傍の第三者
使用上の情報があるグループの人には利用可能でないことが予想できる場合,このことが原因で更にリ
スクが増えることになってはならない。
この規格で要求するマーキングは,明瞭に判読可能で,耐久性のあるものでなければならない。
注記 マーキングの耐久性を検討するときは,通常の使い方の影響を考慮する。例えば,頻繁に掃除
することの多い容器の上に,ガラス状エナメル(ほうろう)以外の塗料又はエナメルで書かれ
たマーキングは,耐久性があるとはみなされない。
8.2に規定する情報を除いて,その生活支援ロボットが販売される地域で簡単に利用可能である限り,使
用上の情報は印刷物だけではなく,電子媒体でも供給することができる。
8.2 マーキング又は表示
生活支援ロボット上のマーキングは,ロボットの外側から,又は必要ならば,カバーを取り外した後も,
明瞭に見分けることができなければならない。
少なくとも製造業者又は責任あるサプライヤの名称又は商標若しくは識別記号,及びモデル名又は型番
が,生活支援ロボットの通常使用において目に入るようでなければならない。ロボットが建物又は別の枠
組み(家具など)と一体化される場合,この要求事項は,生活支援ロボット及び一緒に提供される取扱説
明に従ってロボットを設置した後に適用する。
スイッチ及び制御装置類は,混同しないように明確にマーキングしなければならない。
生活支援ロボットには,次の識別表示をマーキングしなければならない。
− 製造業者名,所在地及び必要に応じて代表者名
− 生活支援ロボットのタイプ・名称
− 該当する場合,法的に必要なマーキング
− 生活支援ロボットのシリーズ又はタイプの名称
− ある場合,製造番号
− 製造年,すなわち,製造プロセスが完了した年
次の技術情報は,生活支援ロボットの主要部にマーキングしなければならない。
− 定格電圧又は電圧の定格範囲
− 定格周波数を表示しない場合は,電源の性質を表す記号
− ワット表示の定格入力,又はアンペア表示の定格電流
− IP X0以外の,水の浸入に対する保護等級に従ったIP等級
− クラスII構造(JIS C 9335-1に定義)の生活支援ロボットについては,IEC 60417-5172(2003-02)の
記号
− クラスIII構造(JIS C 9335-1に定義)の生活支援ロボットについては,IEC 60417-5180(2003-02)の
記号。このマーキングは,電池でしか作動しない生活支援ロボットの場合は不要である(一次電池又
は,生活支援ロボットの外部で充電する二次電池)。
− 生活支援ロボット自体及び着脱式部品が10 kgを超える場合はその質量(単位 : キログラム)
物理量の単位及びその記号は,国際単位系(SI)に従わなければならない。
定格電圧範囲をもち,その範囲全体で調整なしに運転できる生活支援ロボットは,電気定格範囲の下限
――――― [JIS B 8445 pdf 55] ―――――
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JIS B 8445:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 13482:2014(IDT)
JIS B 8445:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.040 : 産業オートメーションシステム > 25.040.30 : 産業用ロボット.機械操縦装置
JIS B 8445:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0134:2015
- ロボット及びロボティックデバイス―用語
- JISB8361:2013
- 油圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
- JISB8370:2013
- 空気圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
- JISB8433-1:2015
- ロボット及びロボティックデバイス―産業用ロボットのための安全要求事項―第1部:ロボット
- JISB8433-2:2015
- ロボット及びロボティックデバイス―産業用ロボットのための安全要求事項―第2部:ロボットシステム及びインテグレーション
- JISB9703:2019
- 機械類の安全性―非常停止機能―設計原則
- JISB9705-1:2019
- 機械類の安全性―制御システムの安全関連部―第1部:設計のための一般原則
- JISB9710:2019
- 機械類の安全性―ガードと共同するインターロック装置―設計及び選択のための原則
- JISB9711:2002
- 機械類の安全性―人体部位が押しつぶされることを回避するための最小すきま
- JISB9714:2006
- 機械類の安全性―予期しない起動の防止
- JISB9715:2013
- 機械類の安全性―人体部位の接近速度に基づく安全防護物の位置決め
- JISB9716:2019
- 機械類の安全性―ガード―固定式及び可動式ガードの設計及び製作のための一般要求事項
- JISB9718:2013
- 機械類の安全性―危険区域に上肢及び下肢が到達することを防止するための安全距離
- JISB9960-1:2019
- 機械類の安全性―機械の電気装置―第1部:一般要求事項
- JISC0365:2007
- 感電保護―設備及び機器の共通事項
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC6802:2014
- レーザ製品の安全基準
- JISC7550:2011
- ランプ及びランプシステムの光生物学的安全性
- JISC9335-1:2014
- 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第1部:通則
- JISC9335-2-29:2019
- 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第2-29部:バッテリチャージャの個別要求事項
- JISZ8737-2:2000
- 音響―作業位置及び他の指定位置における機械騒音の放射音圧レベルの測定方法―第2部:現場における簡易測定方法
- JISZ9101:2018
- 図記号―安全色及び安全標識―安全標識及び安全マーキングのデザイン通則