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B 8445 : 2016 (ISO 13482 : 2014)
b) 危険な不安定性をもたらす力を吸収する柔らかい材料を使用する。
5.10.5.3 安全防護及び付加保護方策
必要に応じて,次の方策を適用しなければならない。
a) 生活支援ロボットが転倒したときの危害を防ぐ,エアバッグ又はシートベルトを採用する。
b) 予想される最大力で衝突したときの暴走を防ぐ,生活支援ロボット移動架台の制動性能を設計する
(6.2.3参照)。
c) 衝撃力を最小限にとどめる,生活支援ロボットの運動挙動を設計する(6.6参照)。
d) 衝突時の不安定性及び高い衝撃力を最小限にとどめる,安全関連速度制御(6.4参照)を採用する。
5.10.5.4 使用上の情報
使用上の情報は,潜在的に危険な力の範囲を評価する全てのパラメータ及び許容可能な衝突シナリオの
詳細を含んでいなければならない。
5.10.5.5 検証及び妥当性確認
5.1のB,D,F又はGの中から適切な方法を選択し,検証及び妥当性確認を行う。
5.10.6 人間装着型身体アシストロボットの装着又は取外し時の不安定性
5.10.6.1 一般
人間装着型身体アシストロボット(例えば,外骨格)は,ユーザがロボットを装着・取外しするときに
安定性が失われることがないように設計しなければならない。
装着・取外し時にスイッチを切っておくロボットは,必要な位置に(人力で)楽に動かすことができ,
また,予期せぬ起動を防止するように設計しなければならない。
装着・取外し時に駆動力を用いて動かすロボットは,危険な動きを生じさせることなく,また,人体の
各部に加わる力が人に危害を及ぼすことのないように設計しなければならない。
5.10.6.2 本質的安全設計
必要に応じて,次の方策を適用しなければならない。
a) 人にロボットを装着,又は人からロボットを取り外す手段は,その手順の間,人が安定した姿勢[座
位,が(臥)位など]でいられるように設計する。
b) ロボットの装着・取外し時にユーザに危害が加わることがないよう十分に低出力なアクチュエータを
採用する。
5.10.6.3 安全防護及び付加保護方策
必要に応じて,次の方策を適用しなければならない。
a) ロボットは,ロボットがユーザに正しく装着されていないことが検知できるように設計する。装着が
不適切な場合,ロボットは警告を発し,安全状態をとる。
b) 装着手順の間,ロボットの各関節の力及び速度は,安全関連速度制御(6.4参照)及び安全関連力制御
(6.7参照)に制限される。
c) ロボットは,正常運転中にロボットの意図的な取外し又は意図しない離脱があった場合は,安全状態
をとるように設計する。
5.10.6.4 使用上の情報
使用上の情報には,必要なロボットの構成並びに適切な環境及び移動表面の条件を含む,ロボットの装
着・取外し方法に関する取扱説明を含んでいなければならない。
5.10.6.5 検証及び妥当性確認
5.1のBGの中から適切な方法を選択し,検証及び妥当性確認を行う。
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5.10.7 搭乗型ロボットの乗降時の不安定性
5.10.7.1 一般
搭乗型ロボットは,意図した使用状況の下で搭乗者がロボットに乗り込む,又はロボットから降りる動
作をしている間に,横転又は暴走しないよう確実な設計をする。
5.10.7.2 本質的安全設計
必要に応じて,次の方策を適用しなければならない。
a) 乗降で転倒しないようなロボットの質量分布及び形状を設計する。
b) 搭乗者の乗降動作中に暴走することを防げるだけの,搭乗型ロボット移動架台の制動性能を設計する。
5.10.7.3 安全防護及び付加保護方策
必要に応じて,次の方策を適用しなければならない。
a) 搭乗型ロボットは,6.1に従って,搭乗者が乗降するときのいかなる重心移動をも相殺するよう,ロボ
ットのバランスを調整することのできる,能動的安定制御の方策を含んだ設計とする。
b) 搭乗型ロボットは,通常の状況下で乗降を始める前に適切な位置・姿勢となるように設計する。
c) 搭乗型ロボットは,非常時には十分に安全な位置・姿勢に移行することで,降りやすくなるように設
計する。
d) 移動が開始できるようになる前に,搭乗者が正しい位置にいることが検知できる。
5.10.7.4 使用上の情報
使用上の情報は,乗降手順及びユーザが払うべき注意点に関する説明を含んでいなければならない。ま
た,乗降のために必要な構成に関する情報も含んでいなければならない。
5.10.7.5 検証及び妥当性確認
5.1のB又はDの中から適切な方法を選択し,検証及び妥当性確認を行う。
5.10.8 安全関連障害物との衝突
5.10.8.1 一般
生活支援ロボットは,安全関連障害物(3.21.2参照)との危険な衝突のリスクが,合理的に実現可能な
最小限となるように設計しなければならない(4.3の注記2参照)。生活支援ロボットと安全関連障害物と
の衝突をどのように扱うかの手順を含めた,リスクアセスメントを実施しなければならない。
5.10.8.2 本質的安全設計
次の方策を含むが,これらだけに限らない(5.10.5も参照)。
a) 生活支援ロボットの移動速度を,本質的に安全となる速度の最大値までとする物理的制限を設ける。
b) 可動部は,受容可能な衝撃エネルギーを超えられないように設計しなければならない。
c) 危害の生じないレベルに衝撃力を低減する材料又は構造を採用する。
5.10.8.3 安全防護及び付加保護方策
必要に応じて,次の方策を適用しなければならない。
a) 用途によって人の接近速度の規定値が変わる中,JIS B 9715に従って生活支援ロボットと安全関連障
害物との最小距離を計算しながら,この距離が維持されない場合はロボットを停止する。これは,位
置及び速度制御(6.3参照),電気的検知保護機器(ESPE)(6.5.2.1参照)などの安全関連障害物を回
避する機能を用いて達成することができる。
注記1 附属書Bに,生活支援ロボットの安全基準を示す。
注記2 附属書Cに,安全関連障害物の回避能力を備えた生活支援移動ロボットの用途例を示す。
ロボットの速度は安全防護空間の内側で制御され,そこでは安全関連障害物の相対速度が
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検知され,減速制御のために使用される。
b) 安全関連障害物が生活支援ロボットの保護停止空間にある場合,保護停止(6.2.2.3参照)を実行する。
c) 生活支援ロボットを手で誘導又は操縦する。この場合は,リスクアセスメントでロボットとのどのよ
うな衝突も避けることができるかどうか検討する。
注記3 JIS B 9715のような適用可能な規格は,小さな子供及び幼児に対するものではないため,
リスクアセスメントで必要とみなされた場合は,検知に関するより強力な,又はより厳し
い要求事項(例えば,より低圧でのバンパーの作動,子供の小さな手足を検知するための
ESPEのより細かな解像度)を検討することが重要である。
起こり得る衝突の影響を低減するためには,次の方策のうち一つ以上を適用しなければならない。
− 安全関連速度制御(6.3参照)を採用する。
− 安全関連力制御(6.7参照)を採用する。
− 安全関連接触検知(6.5.2.2)を採用する。
5.10.8.4 使用上の情報
使用上の情報には,ロボットの衝突回避挙動について記載しなければならない。衝突の回避のためにあ
る程度の手動制御が必要な場合,使用上の情報は,その手動制御のための取扱説明及び適用される制御方
策の限界について提供しなければならない。
5.10.8.5 検証及び妥当性確認
5.1のCGの中から適切な方法を選択し,検証及び妥当性確認を行う。
5.10.9 人とロボットとの相互作用中の危険な物理的接触
5.10.9.1 一般
生活支援ロボットの使用において,人とロボットの触覚とによる相互作用が意図されている場合は,触
覚による相互作用中に人の安全を保証する機能をリスクアセスメントによって同定しなければならない
(4.3の注記2参照)。次の側面を検討しなければならない。
a) ロボットの最大空間における人の検出
b) 意図した触覚による相互作用中,ロボットから人への物理的反応(例えば,接触力)は,実現可能な
最小限となるように設計しなければならない。
c) 生活支援ロボットは,人とロボットの相互作用のために意図した部分以外の部分との,意図しない触
覚による相互作用を,合理的に実現可能な限り避けるように設計しなければならない。
5.10.9.2 本質的安全設計
人とロボットとの物理的相互作用に関する全ての応用タスクにおいて,生活支援ロボットは,皮膚とロ
ボットとの摩擦,せん断応力,動的衝撃,トルク,重心の移動軌跡,体重移動及び支持のいかなるレベル
も,合理的に実現可能な限り低減するよう設計する。
5.10.9.3 安全防護及び付加保護方策
必要に応じて,次の方策を適用しなければならない。
a) 生活支援ロボットの活動空間に対する,ソフトウェア制御による制限を設ける(6.3参照)。
b) 速度の制限及び安全関連速度制御を設ける(6.4参照)。
c) 力の制限及び安全関連力制御を設ける(6.7参照)。
5.10.9.4 使用上の情報
使用上の情報には,ユーザグループ,環境条件などに関する制約を含め,人とロボットとの相互作用を
伴う意図したタスク及び状況に関する情報を提供しなければならない。
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傷害を回避するために,ユーザはどのように生活支援ロボットを運転したらよいかの情報を提供し,取
扱説明に従わない場合に被るおそれのある傷害についての警告を提供しなければならない。
5.10.9.5 検証及び妥当性確認
5.1のC,D,F又はGの中から適切な方法を選択し,検証及び妥当性確認を行う。
5.11 耐久性不足による危険源
5.11.1 一般
生活支援ロボットは,その設計寿命の間,危険源を生じることなく耐久性が保証されるように設計・製
作しなければならない。
生活支援ロボットの最低限の耐久性要求事項は,リスクアセスメントによって定めなければならない。
次の事項を考慮しなければならない。
− 機械的応力
− 材料及びその特性
− 振動及びその他の放射
− 環境条件(例えば,熱,水蒸気)
− 予見可能な誤使用シナリオ及び状況を含めた,極端な状況での運転(例えば,予期せぬターン,加速,
減速,過酷な環境条件など)から生じる,最大限度の運転条件
5.11.2 本質的安全設計
次の方策を含むが,これらだけに限らない。
a) 機械的故障は,例えば,ISO 13823などの該当規格を遵守して防止しなければならない。
b) IS B 9700に規定するメカニズムを含め,過負荷防止の方策を生活支援ロボットの設計に適用するこ
とが望ましい(これを採用する場合,そのメカニズムは,適切な該当規格に適合しなければならない。)。
c) 多様なストレスを受ける生活支援ロボットの構成部品には,適切な疲労限界を適用しなければならな
い。
d) 回転部品に適切な静的及び動的なバランスを取る。
e) 電気装置,特に電気ハーネス及びコネクタの設計では,予想使用サイクル数を考慮しなければならな
い。
f) 自然放熱を組み込む(例えば,伝導又は対流による。)。
5.11.3 安全防護及び付加保護方策
次の方策を含むが,これらだけに限らない。
a) 6.7に示す,生活支援ロボットが印加する力を監視・調整するための制御機能を備える。
b) 強制放熱方法を採用する(例えば,ファン又はその他の冷却装置による。)。
c) 必要ならば,生活支援ロボット内部の,特に熱源に近い部分の温度を監視しなければならない。温度
限界を超えた場合でも,ロボットは適切に反応しなければならない(例えば,安全な手順で自らスイ
ッチを切る。)。
d) 生活支援ロボットのライフサイクルを監視し,保守期間又は寿命に達したら,その旨をユーザに通知
する。
5.11.4 使用上の情報
使用上の情報は,部品の定期交換のような,生活支援ロボットの耐久性を保証するために必要な保守手
順を明記しなければならない。
電気接続ハーネスに起因する好ましくない電気的ノイズから生活支援ロボットを保護するために,ハー
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ネスの交換が必要な場合は,ハーネスの着脱頻度に基づいて,電気接続ハーネスの使用限界を明記しなけ
ればならない。
電力が(電気ケーブルで)直接供給される場合は,ケーブルの着脱頻度に基づいて,使用上の情報に電
気コネクタの使用限界を明記しなければならない。
5.11.5 検証及び妥当性確認
5.1のB,D,E又はHの中から適切な方法を選択し,検証及び妥当性確認を行う。
5.12 誤った自律的判断及び動作による危険源
5.12.1 一般
自律的に判断を下し,動作するよう設計された生活支援ロボットは,間違った判断及び誤った動作が受
容できないリスクの原因とならないよう設計しなければならない。
例1 移動作業型ロボットが間違った飲物をつかみ,一杯の水の代わりにコーヒーを出すとすれば,
それは受容可能なリスクであるが,もし割れたカップに入った飲物を出すのであれば,そのリ
スクは受容できない。
例2 搭乗型ロボットが,平たん(坦)な地面において急に予期せぬ回避動作をとるとすれば,それ
は受容可能なリスクであるが,滑りやすい地面の方へ回避動作をとるならば,そのリスクは受
容できない。
誤った判断の影響として生じる危害のリスクは,判断の信頼度を上げる(例えば,より良いセンサの使
用)か,又は誤った判断の影響を制限する(例えば,使用限界を狭める。)のいずれかによって低減するこ
とができる。
5.12.2 本質的安全設計
必要に応じて,次の方策を適用しなければならない。
a) 運転シナリオに制約を付けて,誤った動作による危害のリスクを減らす。
b) 安全関連物体,移動経路などに,固有の識別子を割り当てる。
5.12.3 安全防護及び付加保護方策
必要に応じて,次の方策を適用しなければならない。
a) センサ及び検知アルゴリズムの能力・信頼度は,受容できないリスクが発生しないレベルまで引き上
げなければならない。
b) 識別アルゴリズムは,ある判断が正しいものとなる確率(例えば,既に知っているはずの安全関連物
体を正しく識別する確率)を計算し,それを監視できるように設計しなければならない。確率の低い
計算結果から導かれた判断は,代替アプローチ又は追加情報を用いて再評価しなければならない。再
評価後に不確かさが受容できないままであれば,外部の支援を求めるか,又は保護停止を開始しなけ
ればならない。
c) 危険状態に至る可能性がある自律的判断については,有効性の確認を行わなければならない。
例 安全関連物体の識別の正しさは,それが発見された場所,又はそれが前回見られた時間及び場
所を考慮することによって確認することができる。
d) 判断は,多様なセンシング原理を用いて検証しなければならない。
a) d) の要求事項を実施する生活支援ロボットの機能は,全てロボットのリスクアセスメントに従って,
6.1に記載する制御システム性能要求事項に適合しなければならない。
5.12.4 使用上の情報
使用限界は,予見可能な誤使用を考慮し,判断が受容できないあらゆる危害のリスクの原因となるよう
――――― [JIS B 8445 pdf 35] ―――――
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JIS B 8445:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 13482:2014(IDT)
JIS B 8445:2016の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.040 : 産業オートメーションシステム > 25.040.30 : 産業用ロボット.機械操縦装置
JIS B 8445:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0134:2015
- ロボット及びロボティックデバイス―用語
- JISB8361:2013
- 油圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
- JISB8370:2013
- 空気圧―システム及びその機器の一般規則及び安全要求事項
- JISB8433-1:2015
- ロボット及びロボティックデバイス―産業用ロボットのための安全要求事項―第1部:ロボット
- JISB8433-2:2015
- ロボット及びロボティックデバイス―産業用ロボットのための安全要求事項―第2部:ロボットシステム及びインテグレーション
- JISB9703:2019
- 機械類の安全性―非常停止機能―設計原則
- JISB9705-1:2019
- 機械類の安全性―制御システムの安全関連部―第1部:設計のための一般原則
- JISB9710:2019
- 機械類の安全性―ガードと共同するインターロック装置―設計及び選択のための原則
- JISB9711:2002
- 機械類の安全性―人体部位が押しつぶされることを回避するための最小すきま
- JISB9714:2006
- 機械類の安全性―予期しない起動の防止
- JISB9715:2013
- 機械類の安全性―人体部位の接近速度に基づく安全防護物の位置決め
- JISB9716:2019
- 機械類の安全性―ガード―固定式及び可動式ガードの設計及び製作のための一般要求事項
- JISB9718:2013
- 機械類の安全性―危険区域に上肢及び下肢が到達することを防止するための安全距離
- JISB9960-1:2019
- 機械類の安全性―機械の電気装置―第1部:一般要求事項
- JISC0365:2007
- 感電保護―設備及び機器の共通事項
- JISC0920:2003
- 電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
- JISC6802:2014
- レーザ製品の安全基準
- JISC7550:2011
- ランプ及びランプシステムの光生物学的安全性
- JISC9335-1:2014
- 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第1部:通則
- JISC9335-2-29:2019
- 家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第2-29部:バッテリチャージャの個別要求事項
- JISZ8737-2:2000
- 音響―作業位置及び他の指定位置における機械騒音の放射音圧レベルの測定方法―第2部:現場における簡易測定方法
- JISZ9101:2018
- 図記号―安全色及び安全標識―安全標識及び安全マーキングのデザイン通則