JIS K 0099:2004 排ガス中のアンモニア分析方法 | ページ 2

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れる。
アンモニアの濃度が16 volppmを超えると予想される場合は,吸収瓶(容量250 ml)(F1,F2)に5.2
c)の吸収液50 mlをそれぞれ入れる。
b) 切替え三方コック(P1,P2)をバイパス(R)側に回した後,あらかじめ流量を12 L/minに調節した後,
吸引ポンプ(S)を作動させて,試料ガス採取管(B)からコック(P1)内を試料ガスで置換する。
備考1. 試料ガス採取管(B)から吸収瓶までの距離が短く,採取装置内に漏れがなく,一定流量に調節
が可能であれば,図2のP1からP2間のバイパス(R)を付けなくてもよい。
2. 採取装置内に漏れがないことを他の手法で確認できる場合には,図2の水銀マノメータ(Q)
を付けなくてもよい。
c) 吸引ポンプ(S)を停止した後,切替え三方コック(P1,P2)を吸収瓶(F1,F2)側に回す。次にガスメータ(M)
の指示(V1)を0.01 Lのけたまで読み取る。
d) 吸引ポンプ(S)を作動させ,試料ガスを吸収瓶(F1,F2)(8)に通す。このとき流量調節コック(K1,K2)を調
節して,流量を12 L/min程度にする。
注(8) 採取するガスが比較的高温で吸収液が温まる可能性がある場合は,吸収瓶を冷却槽に入れてお
く。この場合には図1 a) に示す形の吸収瓶を用いた方がよい。
e) ガスメータ(M)の温度(t)及びゲージ圧(Pm)並びに大気圧(Pa)を測定し記録する。
f) 試料ガスを約20 L(9)採取した後,吸引ポンプ(S)を停止し,切替え三方コック(P1,P2)を閉じ,ガスメ
ータ(M)の指示(V2)を0.01 Lのけたまで読み取る。
注(9) アンモニア濃度に応じて適宜増減してもよい。
g) 必要に応じて,試料ガス中の水分をJIS Z 8808の6.(排ガス中の水分量の測定)によって測定する。

5.5 試料ガス採取量

 次の式によって標準状態(0 ℃,101.32 kPa)における試料ガス採取量を,乾きガス
量(VSD)又は湿りガス量(VSW)として算出する。
a) 乾きガス量で求める場合
1) 湿式ガスメータを用いた場合
273.15 Pa Pm Pv
VSD V 22.41(a b)
273.15 t 101.32
2) 乾式ガスメータを用いた場合
273.15 Pa Pm
VSD V 22.41(a b)
273.15 t 101.32
b) 湿りガス量で求める場合
1) 湿式ガスメータを用いた場合
273.15 Pa Pm Pv
VSW V 22.41(a b c)
273.15 t 101.32
2) 乾式ガスメータを用いた場合
273.15 Pa Pm
VSW V 22.41(a b c)
273.15 t 101.32
ここに, VSD : 乾きガス量(L)
VSW : 湿りガス量(L)
V : ガスメータで測定したガス量(L)
5.4 c) f)の操作におけるV2−V1
t : ガスメータにおける温度(℃)

――――― [JIS K 0099 pdf 6] ―――――

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Pa : 大気圧(kPa)
Pm : ガスメータにおけるゲージ圧(kPa)(10)
Pv : t℃における飽和水蒸気圧(kPa)
a(10) : 吸収液に捕集された分析対象ガス(mol)
b(10) : 吸収液に捕集された分析対象ガス以外のガス(mol)
c(10) : JIS Z 8808の6.で求めた水分の量(mol)
22.41 : 標準状態における気体1 molの体積(L)
注(10) 無視しても差し支えない場合が多い。

6. 分析用試料溶液の調製

6.1 インドフェノール青吸光光度法の場合

 分析用試料溶液の調製は,次による。
a) 5.4の操作を終えた後,ビーカー300 mlに吸収瓶(F1,F2)の内容液を移し,更に吸収瓶などを吸収液[ほ
う酸溶液(5 g/L)]で洗浄する。
b) 全量フラスコ250 mlに,ビーカーの内容液を吸収液で洗い移し,更に吸収液を標線まで加える。これ
を分析用試料溶液とする。

6.2 イオンクロマトグラフ法の場合

 分析用試料溶液の調製は,次による。
a) 5.4の操作を終えた後,ビーカー300 mlに吸収瓶(F1,F2)の内容液を移し,更に吸収瓶などを水で洗浄
する。
b) 容量100 mlの吸収瓶を用いたときは,全量フラスコ100 mlに,ビーカーの内容液を水で洗い移し,
水を標線まで加える。これを分析用試料溶液とする(11)。
注(11) 分析用試料溶液中に固形物が認められる場合には,分離カラムを閉そく(塞)するので,あら
かじめ孔径0.45 下のろ過材でろ過して除去する。
c) 容量250 mlの吸収瓶を用いたときは,全量フラスコ250 mlに,ビーカーの内容液を水で洗い移し,
水を標線まで加える。これを分析用試料溶液とする(11)。

7. 定量方法

7.1 インドフェノール青吸光光度法

7.1.1  適用条件 この方法は,二酸化窒素がアンモニアの100倍以上,アミン類が数十倍以上,二酸化硫
黄色が10倍以上,硫化水素が等量以上のいずれかが共存すると影響を受けるので,その影響を無視又は除
去できる場合に適用する。
7.1.2 試薬及び試薬溶液の調製 試薬及び試薬溶液の調製は,次による。
a) 試薬 試薬は,次による。
1) 水 JIS K 0557に規定する種別A2のもの。
2) 水酸化ナトリウム JIS K 8576に規定するもの。
3) 次亜塩素酸ナトリウム溶液 有効塩素512 %のもの。
4) りん酸水素二ナトリウム12水(試薬) IS K 9019に規定するもの。
5) 塩化アンモニウム JIS K 8116に規定するもの。
6) 硫酸アンモニウム JIS K 8960に規定するもの。
7) フェノール JIS K 8798に規定するもの。
8) ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム二水和物 JIS K 8722に規定するもの。
9) アンモニウムイオン標準液(1 000 mgNH4+/L) IS K 0034に規定する種類NH4+1 000のもの。

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10) ほう酸 JIS K 8863に規定するもの。
11) でんぷん(溶性)JIS K 8659に規定するもの。
12) 酢酸 JIS K 8355に規定するもの。
13) よう化カリウム JIS K 8913に規定するもの。
14) よう素酸カリウム JIS K 8005に規定するもの。
15) 過塩素酸マグネシウム JIS K 8228に規定する乾燥用。
b) 試薬溶液の調製 試薬溶液の調製は,次による。
1) 次亜塩素酸ナトリウム溶液 次亜塩素酸ナトリウム溶液(有効塩素30100 g/L)600/Nml(12),水酸
化ナトリウム10 g及びりん酸水素二ナトリウム・12水(試薬)35.8 gを水に溶かして全量1 Lとし
たもの。使用時に調製する。
2) フェノール・ペンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム溶液 フェノール5 g及びペンタシアノニ
トロシル鉄(III)酸ナトリウム二水和物25 mgを水に溶かして全量500 mlとしたもの。冷暗所に保存
し,調製後1か月以上経過したものは使用しない。
3) アンモニウムイオン標準原液(0.1 mg/ml) 7.1.2 a) 9) のアンモニウムイオン標準液(1 000 mgNH4+/L)
を10倍に希釈したもの,又は塩化アンモニウムをあらかじめ過塩素酸マグネシウム(乾燥用)を入
れたデシケーター中で16時間以上放置した後,その0.296 5 gをとり,水に溶かして全量フラスコ1
000 mlに洗い移し,水を標線まで加える。塩化アンモニウムの代わりに硫酸アンモニウムを用いて
もよい。この場合はあらかじめ105±2 ℃で2時間加熱し,過塩素酸マグネシウムを入れたデシケ
ーター中で放冷した後,その0.366 3 gをとり,上と同様に操作して,全量を1 000 mlにする。
4) アンモニウムイオン標準液(0.001 mg/ml) 全量フラスコ500 mlに3)で調製したアンモニウムイオン
標準原液を正確に5.0 mlをとり,吸収液を標線まで加える。
5) 吸収液 5.2 c)で調製したもの。
注(12) 次亜塩素酸ナトリウム溶液の有効塩素(g/L)は,次のようにして求める。
全量フラスコ200 mlに次亜塩素酸ナトリウム溶液vml(通常10 ml)をとり,水を標線まで加え
る。共栓付き三角フラスコ300 mlにこの10 mlを分取し,水を加えて約100 mlとする。よう化
カリウム12 g,酢酸(1+1)6 mlを加え,栓をして静かに振り混ぜ,暗所に5分間放置する。遊
離したよう素を0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定し,溶液の黄色が薄くなってから指
示薬としてでんぷん溶液(*)1 mlを加えて滴定を続け,よう素でんぷんの青が消えた点を終点と
する。別に,同一条件で空試験を行って滴定値を補正する。次の式によって有効塩素量(g/L)
を算出する。
200 1000
N a' f 0.001 773
10 v
ここに,N : 有効塩素量(g/L)
'a : 滴定に要した0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液の体積(ml)
f : 0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター(13)
v : 次亜塩素酸ナトリウム溶液採取量(ml)
0.001 773 : 0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液1 mlに相当する塩素の質量(g)
注* でんぷん(溶性)1 gを水約10 mlと混ぜ,次に,熱水100 ml中によくかき混ぜながら加
え,約1分間煮沸した後,放冷する。使用時に調製する。
注(13) 0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター(f)は,次のようにして求める。
よう素酸カリウムを130 ℃で約2時間乾燥し,過塩素酸マグネシウム(乾燥用)を入れたデ

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シケーター中で放冷した後,その0.350.36 gを0.1 mgまではかる。水に溶かした後,全量フ
ラスコ250 mlに水で洗い移し,水を標線まで加える。共栓付き三角フラスコ300 mlに,この
25 mlを分取し,水を加えて100 mlとし,よう化カリウム12 g,酢酸(1+1)6 mlを加え,栓を
して静かに振り混ぜ,暗所に5分間放置する。遊離したよう素をこのチオ硫酸ナトリウム溶液
で滴定し,溶液の黄が薄くなってから指示薬としてでんぷん溶液(*)1 mlを加えて滴定を続け,
よう素でんぷんの青が消えた点を終点とする。別に同一条件で空試験を行って滴定値を補正す
る。次の式によってファクターを算出する。
注* 注(12)の注*による。
m 25/250
f
a 0.001 783
ここに, f : 0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
m : よう素酸カリウム採取量(g)
'a : 滴定に要した0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液の体積(ml)
0.001 783 : 0.05 mol/Lチオ硫酸ナトリウム溶液1 mlに相当するよう素酸
カリウムの質量(g)
7.1.3 定量操作 操作は,次のとおり行う。
a) 全量フラスコ25 mlに6.1で調製した,分析用試料溶液10 mlをとる。
b) フェノール-ぺンタシアノニトロシル鉄(III)酸ナトリウム溶液5 mlを加え,よく振り混ぜた後,次亜塩
素酸ナトリウム溶液5 mlを加え,水を標線まで加える。栓をして静かに混和して,液温を2530 ℃
で1時間放置する。
c) 吸収セルにこの溶液の一部をとり,分析用試料溶液の代わりに吸収液についてa)及びb)の操作を行っ
た溶液を対照液として波長640 nm付近の吸光度を測定する。
d) 7.1.4によって作成した検量線からアンモニウムイオン(NH4+)の量を求める。
7.1.4 検量線の作成 検量線の作成は,次による。
a) 数個の全量フラスコ25 mlに,アンモニウムイオン標準液(0.001 mg/ml)1.010.0 mlを段階的にとり,
吸収液を加えて液量を10 mlにする。
b) 7.1.3 b)及び7.1.3 c)の操作を行い,アンモニウムイオンの量と吸光度の関係線を作成する。
備考 この廃液には有害な物質を含んでいるので取り扱いに注意する。
7.1.5 計算 試料ガス中のアンモニアの濃度を,次の式によって算出する。
1.24 a b 250/10
Cv 1000
Vs
0.944 a b 250/10
Cw 1000
Vs
Cw v 0.760
ここに, Cv : 試料ガス中のアンモニアの体積濃度(volppm)
Cw : 試料ガス中のアンモニアの質量濃度(mg/m3)
a : 7.1.3 d)で求めたアンモニウムイオンの質量(mg)
b : 7.1.3 e)の空試験で求めたアンモニウムイオンの質量(mg)
Vs : 5.5によって算出した標準状態の試料ガス採取量(L)
(乾きガス量の場合はVSD,湿りガス量の場合はVSW)
1.24 : NH4+1 mgに相当するアンモニア(NH3)の体積(ml)(標準状態)
0.944 : NH4+1 mgに相当するアンモニア(NH3)の質量(mg)
0.760 : アンモニア1 volppmに相当するアンモニア(NH3)としての質

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量濃度(mg/m3)

7.2 イオンクロマトグラフ法

7.2.1  試薬及び試薬溶液の調製 試薬及び試薬溶液の調製は,次による。
a) 試薬 試薬は,次による。
1) 水 JIS K 0557に規定する種別A2のもの。
2) 硝酸 JIS K 8541に規定するもの。
3) アンモニウムイオン標準液(1 000 mgNH4+/L) IS K 0034に規定する種別NH4+1 000のもの。
4) 塩化アンモニウム JIS K 8116に規定するもの。
5) しゅう酸二水和物 JIS K 8519に規定するもの。
6) メタンスルホン酸
b) 試薬溶液の調製 試薬溶液の調製は,次による。
1) 溶離液 装置の種類及び使用する分離カラムの種類によって異なる(14)。使用する装置及び分離カラ
ムに最適なものを用いる。次に代表的な例を示す。
1.1) サプレッサを備えた装置を用いる場合 次による。
1.1.1) メタンスルホン酸溶液(15 mmol/L) メタンスルホン酸1 mlを水に溶かし,全量フラスコ1 000
mlに水で洗い移し,水を標線まで加える。
1.2) サプレッサを備えていない装置を用いる場合 次による。
1.2.1) 硝酸溶液(1.65.0 mmol/L) 硝酸溶液(0.1 mol/L)(硝酸7.2 mlを水に溶かし,全量を1 000 ml
にする)16 ml50 mlの一定量を水に溶かし,全量フラスコ1 000 mlに水で洗い移し,水を標線
まで加える。
1.2.2) しゅう酸溶液(3.5 mmol/L) しゅう酸二水和物442 mgをはかりとり,少量の水に溶かして全量
フラスコ1 000 mlに移し入れ,水を標線まで加える。孔径0.45 ンブレンフィルタでろ過
する。
2) 再生液(除去液) サプレッサの機能を再生又は継続的に維持するために用いる液体で,電気的又
は化学的に再生を行う場合に使用し,装置及びサプレッサの種類に最適なものを用いる。次に代表
的な例を示す。
2.1) 電気的に再生する場合 次による。
2.1.1) 水 JIS K 0557に規定する種別A2のもの。
2.1.2) 溶離液 検出器を通過した溶離液を電気透析形サプレッサの再生液とする。
2.2) 化学的に再生する場合 次による。
2.2.1) 水酸化テトラメチルアンモニウム(40 mmol/L)溶液 水酸化テトラメチルアンモニウム溶液
(15 %)24.2 mlを水に溶かし,全量を1 000 mlにする(15)。
3) アンモニウムイオン標準原液(1 mg/ml) 7.2.1 a) 3) のアンモニウムイオン標準液(1 000 mgNH4+/L)
のもの。又は,塩化アンモニウムを過塩素酸マグネシウム(乾燥用)を入れたデシケーター中で16
時間以上放置し,その2.965 gをはかりとり,少量の水に溶かして全量フラスコ1 000 mlに移し入
れ,水を標線まで加える。
4) アンモニウムイオン標準液(0.1 mg/ml) 全量フラスコ100 mlに3)で調製したアンモニウムイオン標
準原液(1 mg/ml) 10 mlを正しくとり,水を標線まで加える。使用時に調製する。
5) アンモニウムイオン標準液(0.01 mg/ml) 全量フラスコ100 mlに4)で調製したアンモニウムイオン
標準液(0.1 mg/ml) 10 mlを正しくとり,更に水を標線まで加える。使用時に調製する。

――――― [JIS K 0099 pdf 10] ―――――

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