JIS K 0170-6:2019 流れ分析法による水質試験方法―第6部:ふっ素化合物

JIS K 0170-6:2019 規格概要

この規格 K0170-6は、工業用水,工場排水などに含まれるふっ素化合物をふっ化物イオンとして蒸留分離後,これをランタン-アリザリンコンプレキソン吸光光度法による流れ分析法を用いて定量するための方法について規定。

JISK0170-6 規格全文情報

規格番号
JIS K0170-6 
規格名称
流れ分析法による水質試験方法―第6部 : ふっ素化合物
規格名称英語訳
Testing methods for water quality by flow analysis -- Part 6:Fluoride
制定年月日
2011年3月22日
最新改正日
2019年3月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

13.060.50
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
環境測定 II 2021
改訂:履歴
2011-03-22 制定日, 2015-10-20 確認日, 2019-03-20 改正
ページ
JIS K 0170-6:2019 PDF [12]
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pdf 目 次

ページ

  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[1]
  •  3 用語及び定義・・・・[2]
  •  4 共通事項・・・・[2]
  •  4.1 一般・・・・[2]
  •  4.2 水・・・・[2]
  •  4.3 試薬・・・・[2]
  •  4.4 ガラス器具・・・・[2]
  •  5 試料・・・・[2]
  •  5.1 試料の採取・・・・[2]
  •  5.2 試料の取扱い・・・・[2]
  •  6 測定・・・・[2]
  •  6.1 原理・・・・[2]
  •  6.2 妨害物質・・・・[3]
  •  6.3 測定方法の種類並びに試薬及び装置・・・・[3]
  •  6.4 測定操作・・・・[8]
  •  6.5 濃度の計算・・・・[9]
  •  7 結果の表記・・・・[9]
  •  8 試験報告書・・・・[10]

(pdf 一覧ページ番号 1)

――――― [JIS K 0170-6 pdf 1] ―――――

K 0170-6 : 2019

まえがき

  この規格は,工業標準化法に基づき,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本
工業規格である。
これによって,JIS K 0170-6:2011は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
JIS K 0170の規格群には,次に示す部編成がある。
JIS K 0170-1 第1部 : アンモニア体窒素
JIS K 0170-2 第2部 : 亜硝酸体窒素及び硝酸体窒素
JIS K 0170-3 第3部 : 全窒素
JIS K 0170-4 第4部 : りん酸イオン及び全りん
JIS K 0170-5 第5部 : フェノール類
JIS K 0170-6 第6部 : ふっ素化合物
JIS K 0170-7 第7部 : クロム(VI)
JIS K 0170-8 第8部 : 陰イオン界面活性剤
JIS K 0170-9 第9部 : シアン化合物

(pdf 一覧ページ番号 2)

――――― [JIS K 0170-6 pdf 2] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
K 0170-6 : 2019

流れ分析法による水質試験方法−第6部 : ふっ素化合物

Testing methods for water quality by flow analysis-Part 6: Fluoride

1 適用範囲

  この規格は,工業用水,工場排水などに含まれるふっ素化合物をふっ化物イオンとして蒸留分離後,こ
れをランタン-アリザリンコンプレキソン吸光光度法による流れ分析法を用いて定量するための方法につ
いて規定する。表層水,地下水,浸出水などにも適用できる。
警告 試薬の取扱いは,関係法令,規則などに従い,十分注意する。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS K 0050 化学分析方法通則
JIS K 0094 工業用水・工場排水の試料採取方法
JIS K 0101 工業用水試験方法
JIS K 0102 工場排水試験方法
JIS K 0115 吸光光度分析通則
JIS K 0126 流れ分析通則
JIS K 0211 分析化学用語(基礎部門)
JIS K 0215 分析化学用語(分析機器部門)
JIS K 0557 用水・排水の試験に用いる水
JIS K 8005 容量分析用標準物質
JIS K 8034 アセトン(試薬)
JIS K 8069 アルミニウム(試薬)
JIS K 8085 アンモニア水(試薬)
JIS K 8102 エタノール(95)(試薬)
JIS K 8180 塩酸(試薬)
JIS K 8355 酢酸(試薬)
JIS K 8359 酢酸アンモニウム(試薬)
JIS K 8371 酢酸ナトリウム三水和物(試薬)
JIS K 8951 硫酸(試薬)
JIS K 9005 りん酸(試薬)
JIS R 3503 化学分析用ガラス器具

――――― [JIS K 0170-6 pdf 3] ―――――

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K 0170-6 : 2019
JIS R 3505 ガラス製体積計

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS K 0101,JIS K 0102,JIS K 0115,JIS K 0126,JIS K 0211
及びJIS K 0215によるほか,次による。
3.1
ふっ素化合物
ふっ化物イオン,金属ふっ化物などの総称。

4 共通事項

4.1 一般

  化学分析に共通する一般事項は,JIS K 0050による。流れ分析に関わる一般要求事項は,JIS K 0126に
よる。

4.2 水

  この規格で用いる水は,JIS K 0557に規定するA3又はA4の水とする。

4.3 試薬

  試薬は,日本工業規格(日本産業規格)に規定されているもので,試験に支障のないものを用いる。日本工業規格(日本産業規格)に規定
されていない試薬を用いる場合は,試験に支障のないものを用いる。試薬ブランクは,定期的に確認する。
注記 試薬類の溶液名称の後ろに括弧で示す濃度は,標準液以外は,概略の濃度である。

4.4 ガラス器具

  ガラス器具類は,特に指定しない場合,JIS R 3503及びJIS R 3505に規定するものを用いる。

5 試料

5.1 試料の採取

  試料の採取は,JIS K 0094による。ただし,試料容器は,共栓ポリエチレン瓶を用いる。共栓ポリプロ
ピレン瓶,共栓ポリスチレン瓶又は共栓ポリカーボネート瓶を用いてもよい。

5.2 試料の取扱い

  試験は,試料採取後,直ちに行う。試験を直ちに行えない場合は,JIS K 0102の3.3(試料の保存処理)
によって保存処理をし,できるだけ早く試験する。

6 測定

6.1 原理

  フローインジェクション分析(以下,FIAという。)では,細管中を連続して流れているキャリヤー液中
に,JIS K 0102の34.1.1 c)(蒸留操作)で蒸留前処理した試料を注入し,ランタン-アリザリンコンプレキ
ソン溶液と流れの中で混合し,反応させる。
連続流れ分析(以下,CFAという。)では,細管中を連続して流れている空気で分節された蒸留試薬溶
液と別の細管を流れる試料又は水とを細管中で混合し,これを蒸留コイル中で蒸留する。留出液と捕集液
とを流れの中で混合し,この流れを空気で再分節後,ランタン-アリザリンコンプレキソン溶液と流れの中
で混合し,反応させる。
いずれの方法においても,反応によって生成する青色の化合物の620 nm付近の吸光度を測定し,ふっ

――――― [JIS K 0170-6 pdf 4] ―――――

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K 0170-6 : 2019
化物イオンを定量し,ふっ素化合物とする。
定量範囲 F− : 0.0810 mg/L
注記 装置及び測定条件によって異なるが,繰返し性は,相対標準偏差(%)で表し10 %以下である。

6.2 妨害物質

  ランタン-アリザリンコンプレキソン吸光光度法は,アルミニウム,カドミウム,コバルト,鉄,ニッケ
ル,ベリリウム,鉛などが妨害する。これらの妨害は,蒸留操作によって取り除くことができる。

6.3 測定方法の種類並びに試薬及び装置

6.3.1  測定方法の種類
測定方法の種類は,表1による。ただし,ランタン-アリザリンコンプレキソン発色FIA法は,JIS K 0102
の34.1(ランタン-アリザリンコンプレキソン吸光光度法)で蒸留した留出液に適用する。
表1−測定方法の種類
測定方法の種類 箇条
試薬及び 装置 測定操作 濃度の 結果の 試験
試薬溶液 計算 表記 報告書
の調製
ランタン-アリザリン
コンプレキソン発色 6.3.2.1 6.3.2.2 6.4.1
FIA法
6.5 7 8
蒸留・ランタン-アリ
ザリンコンプレキソ 6.3.3.1 6.3.3.2 6.4.2
ン発色CFA法
6.3.2 ランタン-アリザリンコンプレキソン発色FIA法
6.3.2.1 試薬及び試薬溶液の調製
6.3.2.1.1 試薬
試薬は,次による。
a) 1,2-ジヒドロキシアントラキノン-3-イルメチルアミン-N,N-二酢酸二水和物(アリザリンコンプレキソ
ン)
b) アンモニア水 JIS K 8085に規定するもの。
c) 塩酸 JIS K 8180に規定する特級のもの。
d) 酢酸アンモニウム JIS K 8359に規定するもの。
e) 酢酸ナトリウム三水和物 JIS K 8371に規定するもの。
f) 酢酸 JIS K 8355に規定するもの。
g) 酸化ランタン(III)
h) アセトン JIS K 8034に規定するもの。
i) ふっ化ナトリウム JIS K 8005に規定するもの。
6.3.2.1.2 試薬溶液の調製
試薬溶液の調製は,次による。調製した溶液は,必要に応じて脱気を行う。
a) キャリヤー液 水を用いる。シュリーレン効果によってゴーストピークが現れる場合には,水に塩化
ナトリウムを添加して,試料溶液の塩濃度と同程度になるように調製する。

――――― [JIS K 0170-6 pdf 5] ―――――

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