JIS K 8207:2021 塩素酸カリウム(試薬) | ページ 2

           4
K 8207 : 2021
分の流量で流しながら冷却し,硫酸マンガン(II)溶液10 mLを加え,0.02 mol/L 過マンガン酸カ
リウム溶液で滴定する。終点は,液のうすい紅色が約15秒間残った点とする。
2.2) IS K 0113の5.(電位差滴定方法)によって,指示電極に白金電極を,参照電極に銀−塩化銀電
極若しくはガラス電極を用いるか,又はそれらを組み合わせた複合電極を用いて,0.02 mol/L 過
マンガン酸カリウム溶液で滴定する。終点は,変曲点とする。
3) 別に,同一条件で空試験を行う。
d) 計算 計算は,次による。
0.0020425 VV2 1 f1
B 100
10
m1
100
ここに, B : 純度(KClO3)(質量分率 %)
m1 : はかりとった試料の質量(g)
f1 : 0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液のファクター
V1 : 滴定に要した0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液の
体積(mL)
V2 : 空試験の滴定に要した0.02 mol/L 過マンガン酸カリウ
ム溶液の体積(mL)
0.002 042 5 : 0.02 mol/L 過マンガン酸カリウム溶液1 mLに相当す
るKClO3の質量を示す換算係数(g/mL)

6.3 水溶状

  水溶状の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 硝酸(1+2) JIS K 8541に規定する硝酸(質量分率60 %61 %,特級)の体積1と水の体積2と
を混合したもの。
2) 硝酸銀溶液(20 g/L) JIS K 8550に規定する硝酸銀2 gをはかりとり,水を加えて溶かし,更に水
を加えて100 mLにしたもの。褐色ガラス製瓶に保存する。
3) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 濁りの程度の適合限度標準 濁りの程度の適合限度標準は,“澄明”を用いる。
澄明の限度標準の調製は,塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL)0.2 mLを共通すり合わせ平底試験管[c) 1)
参照]にとり,水10 mL,硝酸(1+2)1 mL及び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加え,更に水を加えて
20 mLとし,振り混ぜてから15分間放置する。
c) 器具 主な器具は,次による。
1) 共通すり合わせ平底試験管 容量50 mL,直径約24 mmで目盛のあるもの。
2) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,ビーカー,試験管などを載せられるもの。
d) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料2.0 gを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水20 mLを加え,水浴
中で加熱して溶かす。
2) 直後に,試料溶液の濁りの程度をb)と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を共通すり
合わせ平底試験管の上方又は側方から観察する。
e) 判定 試料溶液の濁りが,b)の濁りより濃くなく,ごみ,浮遊物などの異物をほとんど認めないとき,
“水溶状 : 試験適合(規格値)”とする。

――――― [JIS K 8207 pdf 6] ―――――

                                                                                             5
K 8207 : 2021

6.4 臭素酸塩(BrO3)

  臭素酸塩(BrO3)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 塩酸(2+1) JIS K 8180に規定する塩酸(特級)の体積2と水の体積1とを混合したもの。
2) でんぷん溶液 JIS K 8659に規定するでんぷん(溶性)1.0 gに水10 mLを加えてかき混ぜながら熱
水200 mL中に入れて溶かし,これを約1分間煮沸した後に冷却したもの。冷所に保存し,10日以
内に使用する。
3) よう化カリウム溶液(100 g/L) JIS K 8913に規定するよう化カリウム10 gに水を加えて溶かし,
更に水を加えて100 mLにしたもの。使用時に調製する。
4) 溶存酸素を除いた水 JIS K 8001の5.8 d)(溶存酸素を除いた水)による。
5) 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液(Na2S2O3·5H2O : 24.82 g/L) JIS K 8637に規定するチオ硫酸ナ
トリウム五水和物を用い,防腐剤としてJIS K 8625に規定する炭酸ナトリウム又はJIS K 8051に規
定する3-メチル-1-ブタノールを添加し,JIS K 8001のJA.6.4 t) 2)(0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム
溶液)に従って,調製,標定及び計算したもの。
b) 操作 操作は,次による。
1) 試料4.0 gを共通すり合わせ三角フラスコ300 mLなどにはかりとり,溶存酸素を除いた水200 mL
を加えて溶かし,塩酸(2+1)3 mLを加え,よう化カリウム溶液(100 g/L)10 mLを加えて,直ち
に密栓をして振り混ぜ,暗所に1時間放置する。
2) でんぷん溶液5 mLを加えて,0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。
3) 別に同一条件で空試験を行う。
c) 判定 滴定量(V4−V3)が,0.2 mL以下であるとき,“臭素酸塩(BrO3) : 質量分率0.01 %以下(規格
値)”とする。
注記 臭素酸塩(BrO3)の含有率(質量分率 %)は,次の式によって求めることが可能である。
0.0021317 V4 V3 f2
C 100
m2
ここに, C : 臭素酸塩(BrO3)の含有率(質量分率 %)
m2 : はかりとった試料の質量(g)
f2 : 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
V3 : 滴定に要した0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(mL)
V4 : 空試験の滴定に要した0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム
溶液の体積(mL)
0.002 131 7 : 0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム溶液1 mLに相当する
BrO3の質量を示す換算係数(g/mL)

6.5 塩化物(Cl)

  塩化物(Cl)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 硝酸(1+2) 6.3 a) 1)による。
2) 硝酸銀溶液(20 g/L) 6.3 a) 2)による。
3) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL) 6.3 a) 3)による。
b) 器具 主な器具は,次による。
· 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c) 1)による。

――――― [JIS K 8207 pdf 7] ―――――

           6
K 8207 : 2021
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料1.0 gを共通すり合わせ平底試験管にはかりとり,水を加えて溶かして,更
に水を加えて20 mLにする。
2) 比較溶液の調製は,塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/mL)1.0 mLを共通すり合わせ平底試験管にとり,
水を加えて20 mLにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,硝酸(1+2)5 mL及び硝酸銀溶液(20 g/L)1 mLを加えて振り混ぜた後,
15分間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験
管の上方又は側方から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃くないとき,“塩化物
(Cl) : 質量分率0.001 %以下(規格値)”とする。

6.6 硫酸塩(SO4)

  硫酸塩(SO4)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次による。
1) エタノール(95) JIS K 8102に規定するもの。
2) 塩化バリウム溶液(100 g/L) JIS K 8155に規定する塩化バリウム二水和物11.7 gをはかりとり,
水を加えて溶かし,更に水を加えて100 mLにしたもの。
3) 塩酸(2+1) 6.4 a) 1)による。
4) 硫酸塩標準液(SO4 : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c) 1)による。
2) 蒸発皿 JIS R 3503に規定するもの。
3) 水浴 6.3 c) 2)による。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料溶液の調製は,試料2.0 gを蒸発皿にはかりとり,塩酸(2+1)10 mLを加えて,沸騰水浴上で
蒸発乾固する。さらに,塩酸(2+1)0.3 mLを加え,少量の水で共通すり合わせ平底試験管に移し,
更に水を加えて25 mLにする。
2) 比較溶液の調製は,硫酸塩標準液(SO4 : 0.01 mg/mL)6.0 mL及び塩酸(2+1)10 mLを蒸発皿に
とり,沸騰水浴上で蒸発乾固する。さらに,塩酸(2+1)0.3 mLを加え,少量の水で共通すり合わ
せ平底試験管に移し,更に水を加えて25 mLにする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,エタノール(95)3 mL及び塩化バリウム溶液(100 g/L)2 mLを加えて
振り混ぜた後,30分間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験
管の上方又は側方から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 試料溶液から得られた液の濁りが,比較溶液から得られた液の白濁より濃くないとき,“硫酸塩
(SO4) : 質量分率0.003 %以下(規格値)”とする。

6.7 ナトリウム(Na)

  ナトリウム(Na)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 塩酸(2+1) 6.4 a) 1)による。

――――― [JIS K 8207 pdf 8] ―――――

                                                                                             7
K 8207 : 2021
2) ナトリウム標準液(Na : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 蒸発皿 6.6 b) 2)による。
2) 水浴 6.3 c) 2)による。
3) フレーム原子吸光分析装置 装置の構成は,JIS K 0121に規定するもの。
c) 操作 操作は,次による。
1) 試料1.0 gを蒸発皿にはかりとり,水10 mL及び塩酸(2+1)5 mLを加え,沸騰水浴上で蒸発乾固
する。さらに,塩酸(2+1)1 mLを加えて,少量の水で全量フラスコ100 mLに移し,更に水を標
線まで加えて混合する(D液)。
2) 試料溶液の調製は,D液10 mL(試料量0.1 g)を全量フラスコ100 mLにとり,水を標線まで加え
て混合する(X液)。
3) 比較溶液の調製は,D液10 mL(試料量0.1 g)を全量フラスコ100 mLにとり,ナトリウム標準液
(Na : 0.01 mg/mL)2.0 mLを加え,水を標線まで加えて混合する(Y液)。
4) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,測定波長589.0
nm付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれアセチレン−空気フレー
ム中に噴霧し,ナトリウムの吸光度を測定し,X液の指示値及びY液の指示値を読み取る。
5) 測定結果は,X液の指示値とY液の指示値からX液の指示値を引いた値とを比較する。
d) 判定 X液の指示値がY液の指示値からX液の指示値を引いた値より大きくないとき,“ナトリウム
(Na) : 質量分率0.02 %以下(規格値)”とする。
注記 ナトリウムの含有率(質量分率 %)は,次の式によっておおよその値を求めることが可能で
ある。
n1
Fn
2 n1
E 100
m3 1000
ここに, E : ナトリウムの含有率(質量分率 %)
F : 用いた標準液中のナトリウムの質量(mg)
m3 : はかりとった試料の質量(g)
n1 : X液の指示値
n2 : Y液の指示値

6.8 マグネシウム(Mg)及びカルシウム(Ca)

  マグネシウム(Mg)及びカルシウム(Ca)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 塩酸(2+1) 6.4 a) 1)による。
2) マグネシウム標準液(Mg : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
3) カルシウム標準液(Ca : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 蒸発皿 6.6 b) 2)による。
2) 水浴 6.3 c) 2)による。
3) フレーム原子吸光分析装置 6.7 b) 3)による。
c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表2に示す。

――――― [JIS K 8207 pdf 9] ―――――

           8
K 8207 : 2021
表2−分析種の測定波長の例
単位 nm
分析種 測定波長
マグネシウム(Mg) 285.2
カルシウム(Ca) 422.7
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料10 gを蒸発皿にはかりとり,水30 mL及び塩酸(2+1)50 mLを加え,沸騰水浴上で蒸発乾固
する。さらに,塩酸(2+1)1 mLを加えて,少量の水で全量フラスコ100 mLに移し,更に水を標
線まで加えて混合する(G液)(G液は,6.9の試験にも用いる。)。
2) 試料溶液の調製は,G液20 mL(試料量2 g)を全量フラスコ100 mLにとり,塩酸(2+1)1 mLを
加え,水を標線まで加えて混合する(X液)。
3) 比較溶液の調製は,G液20 mL(試料量2 g)を全量フラスコ100 mLにとり,塩酸(2+1)1 mL,
マグネシウム標準液(Mg : 0.01 mg/mL)2.0 mL及びカルシウム標準液(Ca : 0.01 mg/mL)4.0 mL
を加え,水を標線まで加えて混合する(Y液)。
4) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,表2に示す測
定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれアセチレン−空気フレ
ーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値及びY液の指示値を読み取る。
5) 測定結果は,X液の指示値とY液の指示値からX液の指示値を引いた値とを比較する。
e) 判定 X液の指示値が,Y液の指示値からX液の指示値を引いた値より大きくないとき,“マグネシ
ウム(Mg) : 質量分率0.001 %以下(規格値),カルシウム(Ca) : 質量分率0.002 %以下(規格値)”
とする。
注記 分析種の含有率(質量分率 %)は,6.7 d)の注記によって,おおよその値を求めることが可
能である。この場合,ナトリウムを各分析種に読み替える。

6.9 鉛(Pb)及び鉄(Fe)

  鉛(Pb)及び鉄(Fe)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次による。
1) 塩酸(2+1) 6.4 a) 1)による。
2) 鉛標準液(Pb : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
3) 鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
b) 装置 主な装置は,次による。
· フレーム原子吸光分析装置 6.7 b) 3)による。
c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表3に示す。
表3−分析種の測定波長の例
単位 nm
分析種 測定波長
鉛(Pb) 283.3
鉄(Fe) 248.3
d) 操作 操作は,次による。

――――― [JIS K 8207 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS K 8207:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 8207:2021の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISK0050:2019
化学分析方法通則
JISK0113:2005
電位差・電流・電量・カールフィッシャー滴定方法通則
JISK0115:2004
吸光光度分析通則
JISK0115:2020
吸光光度分析通則
JISK0121:2006
原子吸光分析通則
JISK1107:2005
窒素
JISK8001:2017
試薬試験方法通則
JISK8012:2006
亜鉛(試薬)
JISK8034:2006
アセトン(試薬)
JISK8051:2010
3-メチル-1-ブタノール(試薬)
JISK8102:2012
エタノール(95)(試薬)
JISK8107:2017
エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(試薬)
JISK8136:2017
塩化すず(II)二水和物(試薬)
JISK8155:2017
塩化バリウム二水和物(試薬)
JISK8180:2015
塩酸(試薬)
JISK8180:2021
塩酸(試薬)
JISK8247:2015
過マンガン酸カリウム(試薬)
JISK8355:2006
酢酸(試薬)
JISK8355:2021
酢酸(試薬)
JISK8374:2007
酢酸鉛(II)三水和物(試薬)
JISK8541:2015
硝酸(試薬)
JISK8541:2021
硝酸(試薬)
JISK8550:2006
硝酸銀(試薬)
JISK8550:2021
硝酸銀(試薬)
JISK8576:2019
水酸化ナトリウム(試薬)
JISK8580:2011
すず(試薬)
JISK8625:2017
炭酸ナトリウム(試薬)
JISK8637:2006
チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬)
JISK8653:2018
デバルダ合金(試薬)
JISK8659:2014
でんぷん(溶性)(試薬)
JISK8777:2017
ピリジン(試薬)
JISK8798:2012
フェノール(試薬)
JISK8913:2006
よう化カリウム(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)
JISK8978:2008
硫酸鉄(II)七水和物(試薬)
JISK8997:2012
硫酸マンガン(II)五水和物(試薬)
JISK9005:2006
りん酸(試薬)
JISK9512:2013
N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀(試薬)
JISR3503:1994
化学分析用ガラス器具