JIS K 8501:2011 二亜硫酸ナトリウム(試薬) | ページ 2

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7) 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液(Na2S2O3・5H2O : 24.82 g/l) 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶
液の調製,標定及び計算は,次による。
7.1) 調製 JIS K 8637に規定するチオ硫酸ナトリウム五水和物26 gとJIS K 8625に規定する炭酸ナト
リウム0.2 gとをはかりとり,溶存酸素を除いた水1 000 mlを加えて溶かした後,気密容器に入れ
て保存する。調製後2日間放置したものを用いる。
7.2) 標定 標定は,認証標準物質1) 又はJIS K 8005に規定する容量分析用標準物質のよう素酸カリウ
ムを用い,次のとおり行う。
7.2.1) 認証標準物質1) のよう素酸カリウムを用いる場合は,認証書に定める方法で使用する。
7.2.2) 容量分析用標準物質のよう素酸カリウムを用いる場合は,必要量をめのう乳鉢で軽く砕いて,
130 ℃で約2時間乾燥した後,デシケーターに入れて放冷する。
7.2.3) 認証標準物質1) 又は容量分析用標準物質のよう素酸カリウム0.91.1 gを全量フラスコ250 ml
に0.1 mgの桁まではかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。その25 ml
を共通すり合わせ三角フラスコ200 mlに正確にはかりとり,水100 mlを加える。次に,JIS K 8913
に規定するよう化カリウム2 g及び硫酸(1+1)2 mlを加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜ
て,暗所に5分間放置する。指示薬としてでんぷん溶液を用い,7.1)で調製した液で滴定する。
この場合,でんぷん溶液は,終点間際で液の色がうすい黄になったときに約0.5 mlを加える。終
点は,液の青が消える点とする。
別に,共通すり合わせ三角フラスコ200 mlに水125 ml及びよう化カリウム2 gをはかりとり,
硫酸(1+1)2 mlを加え,直ちに栓をして穏やかに振り混ぜて,暗所に5分間放置し,同一条件
で空試験を行って滴定量を補正する。
注1) 容量分析に用いることが可能な認証書の付いた標準物質で,不確かさが算出され国際単
位系(SI)へのトレーサビリティが保証されたもの。ただし,認証書のある標準物質を
入手できない場合には,含有率が明らかな市販の標準物質を用いることができ,その説
明書に従って使用する。
なお,認証標準物質の供給者としては,独立行政法人産業技術総合研究所計量標準総
合センター(NMIJ),米国国立標準技術研究所(NIST)などの国家計量機関及び認証標
準物質生産者がある。
7.3) 計算 ファクターは,次の式によって算出する。
f m 25 / 250 A
.0003 566 7(V1 V2 )100
ここに, f : 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
m : はかりとったよう素酸カリウムの質量(g)
A : よう素酸カリウムの純度(質量分率 %)
V1 : 滴定に要した0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の
体積(ml)
V2 : 空試験に要した0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液
の体積(ml)
0.003 566 7 : 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液1 mlに相当する
よう素酸カリウムの質量(g)
8) 0.05 mol/l よう素溶液(I : 12.69 g/l) よう化カリウム40 gをはかりとり,水25 ml及びJIS K 8920
に規定するよう素13 gを加えて溶かした後,水を加えて1 000 mlにする。これに塩酸3滴を加えて
混合した後,遮光した気密容器に入れて暗所に保存する。

――――― [JIS K 8501 pdf 6] ―――――

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b) 器具 主な器具は,次のとおりとする。
共通すり合わせよう素フラスコ250 ml よう素滴定において,よう素の揮散による損失を防ぐため
密栓のできる共通すり合わせ付きフラスコ。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
0.05 mol/l よう素溶液40 mlを共通すり合わせよう素フラスコ250 mlに正確にとり,0.1 mgの桁ま
ではかりとった試料0.15 gを加えて溶かし,5分間放置する。塩酸(2+1)2 mlを加え,指示薬とし
てでんぷん溶液を用い,0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。この場合,でんぷん溶液は,
終点間際で液の色がうすい黄になったときに約0.5 mlを加える。終点は,液の青が消える点とする。
別に同一条件で空試験を行う。
d) 計算 純度(Na2S2O5)は,次の式によって算出する。
.0004 753 (V2V1) f
A 100
m
ここに, A : 純度(Na2S2O5)(質量分率 %)
V2 : 空試験に要した0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の
体積(ml)
V1 : 滴定に要した0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液の体
積(ml)
f : 0.1 mol/l チオ硫酸ナトリウム溶液のファクター
m : はかりとった試料の質量(g)
0.004 753 : 0.05 mol/l よう素溶液1 mlに相当するNa2S2O5の質量
(g)

6.3 水溶状

  水溶状の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 硝酸(1+2) JIS K 8541に規定する硝酸(質量分率6061 %)の体積1と水の体積2とを混合す
る。
2) 硝酸銀溶液(20 g/l) JIS K 8550に規定する硝酸銀2 gを水に溶かして100 mlにする。褐色ガラス
製瓶に保存する。
3) 塩化物標準液
3.1) 塩化物標準液(Cl : 1 mg/ml) 次のいずれかのものを用いる。
3.1.1) 計量標準供給制度[JCSS2)]に基づく標準液で,酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致し
た場合に用い,必要な場合は,適切な方法で希釈して使用する(以下,“JCSSに基づく標準液”
という。)。
3.1.2) CSS以外の認証標準液で酸濃度,安定剤の有無などが使用目的に一致した場合に用い,必要な
場合は,適切な方法で希釈して使用する。ただし,JCSS以外の認証標準液がない場合は,市販
の標準液を用いる(以下,JCSS以外の認証標準液及び市販の標準液を合わせて,“JCSS以外の
認証標準液など”という。)。
3.1.3) IS K 8150に規定する塩化ナトリウム1.65 gを全量フラスコ1 000 mlにとり,水を加えて溶かし,
水を標線まで加えて混合する。
注2) CSSは,Japan Calibration Service Systemの略称である。
3.2) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/ml) 塩化物標準液(Cl : 1 mg/ml)10 mlを全量フラスコ1 000 ml
に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。

――――― [JIS K 8501 pdf 7] ―――――

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b) 濁りの程度の適合限度標準 濁りの程度の適合限度標準(“ほとんど澄明”)は,次による。
塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/ml)0.5 mlを共通すり合わせ平底試験管にとり,水10 ml,硝酸(1+2)
1 ml及び硝酸銀溶液(20 g/l)1 mlを加え,更に水を加えて20 mlとし,振り混ぜてから15分間放置
する。
c) 器具 主な器具は,次のとおりとする。
共通すり合わせ平底試験管 例として,容量50 ml,直径約23 mmで目盛のあるもの。
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料2.0 gを共通すり合わせ平底試験管にとり,水を加えて溶かし20 mlにする。
2) 直後に,試料溶液の濁りの程度をb)と比較する。また,ごみ,浮遊物などの異物の有無を上方又は
側方から観察する。
e) 判定 d)によって操作し,次の1)及び2)に適合するとき,“水溶状 : 試験適合”とする。
1) 試料溶液の濁りは,b)の濁りより濃くない。
2) 試料溶液には,ごみ,浮遊物などの異物をほとんど認めない。

6.4 塩化物(Cl)

  塩化物(Cl)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 過酸化水素 JIS K 8230に規定するもの。
2) 硝酸(1+2) 6.3 a) 1)による。
3) 硝酸銀溶液(20 g/l) 6.3 a) 2)による。
4) 水酸化ナトリウム溶液(100 g/l) JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム10.3 gを水に溶かして
100 mlにする。ポリエチレン製瓶などに保存する。
5) 塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/ml) 6.3 a) 3.2)による。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 共通すり合わせ平底試験管 6.3 c)による。
2) 水浴 沸騰水浴として使用することができ,蒸発皿,ビーカーなどを載せられるもの。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料0.50 gをビーカー100 mlなどにとり,水10 mlを加えて溶かす。水酸化ナ
トリウム溶液(100 g/l)2 ml及び過酸化水素10 mlを加えて,水浴上で加熱して蒸発乾固する。こ
れに硝酸(1+2)3 ml及び水10 mlを加えて溶かす。共通すり合わせ平底試験管に移し,水を加え
て20 mlにする。
2) 比較溶液の調製は,水酸化ナトリウム溶液(100 g/l)2 ml及び過酸化水素10 mlをビーカー100 ml
などにとり,水浴上で加熱して蒸発乾固する。これに硝酸(1+2)3 ml及び水 10 mlを加えて溶か
す。共通すり合わせ平底試験管に移し,塩化物標準液(Cl : 0.01 mg/ml)2.5 ml及び水を加えて20 ml
にする。
3) 試料溶液及び比較溶液に,硝酸(1+2)5 ml及び硝酸銀溶液(20 g/l)1 mlを加え,振り混ぜた後
15分間放置する。
4) 黒の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,共通すり合わせ平底試験
管の上方又は側方から観察して,濁りを比較する。
d) 判定 c)によって操作し,次に適合するとき,“塩化物(Cl) : 質量分率0.005 %以下(規格値)”とす
る。

――――― [JIS K 8501 pdf 8] ―――――

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試料溶液から得られた液の濁りは,比較溶液から得られた液の白濁より濃くない。

6.5 カリウム(K)

  カリウム(K)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) カリウム標準液
1.1) カリウム標準液(K : 1 mg/ml) 次のいずれかのものを用いる。
1.1.1) CSSに基づく標準液 6.3 a) 3.1.1)に準じる。
1.1.2) CSS以外の認証標準液など 6.3 a) 3.1.2)に準じる。
1.1.3) IS K 8121に規定する塩化カリウム1.91 gを全量フラスコ1 000 mlにとり,水を加えて溶かし,
水を標線まで加えて混合する。ポリエチレン製瓶などに保存する。
1.2) カリウム標準液(K : 0.1 mg/ml) カリウム標準液(K : 1 mg/ml)100 mlを全量フラスコ1 000 ml
に正確にはかりとり,水を標線まで加えて混合する。ポリエチレン製瓶などに保存する。
b) 装置 主な装置は,次のとおりとする。
フレーム原子吸光分析装置 JIS K 0121に規定するもの。
c) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料1.0 gを全量フラスコ100 mlにとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加
えて混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,試料1.0 gを全量フラスコ100 mlにとり,カリウム標準液(K : 0.1 mg/ml)1.0 ml
加え,更に水を標線まで加えて混合する(Y液)。
3) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をフレーム中に噴霧し,測定波長766.5 nm付近で吸光度
が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれフレーム中に噴霧し,カリウムの吸光度を
測定し,X液の指示値(n1)及びY液の指示値(n2)を読み取る。
4) 測定結果は,X液の指示値n1と,Y液の指示値からX液の指示値を引いたn2−n1とを比較する。
d) 判定 c)によって操作し,次に適合するとき,“カリウム(K) : 質量分率0.01 %以下(規格値)”とす
る。
n1は,n2−n1より大きくない。
注記 カリウムの含有率(質量分率 %)は,次の式によって求めることができる。
n1
B
n2 n1
A 100
1 000
ここに, A : カリウムの含有率(質量分率 %)
B : 用いた標準液中のカリウムの質量(mg)
m : はかりとった試料の質量(g)

6.6 銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe)

  銅(Cu),鉛(Pb)及び鉄(Fe)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 硝酸(1+2) 6.3 a) 1)による。
2) 塩酸(2+1) 6.2 a) 1)による。
3) 銅標準液,鉛標準液及び鉄標準液
3.1) 銅標準液(Cu : 1 mg/ml),鉛標準液(Pb : 1 mg/ml)及び鉄標準液(Fe : 1 mg/ml) 次のいずれ

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かのものを用いる。
3.1.1) CSSに基づく標準液 6.3 a) 3.1.1)に準じる。
3.1.2) CSS以外の認証標準液など 6.3 a) 3.1.2)に準じる。
3.1.3) 銅標準液(Cu : 1 mg/ml),鉛標準液(Pb : 1 mg/ml)及び鉄標準液(Fe : 1 mg/ml)を調製する
場合
3.1.3.1) 銅標準液(Cu : 1 mg/ml) JIS K 8983に規定する硫酸銅(II)五水和物3.93 gを全量フラスコ
1 000 mlにとり,硝酸(1+2)25 ml及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。
3.1.3.2) 鉛標準液(Pb : 1 mg/ml) JIS K 8563に規定する硝酸鉛(II)1.60 gを全量フラスコ1 000 ml
にとり,硝酸(1+2)25 ml及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。
3.1.3.3) 鉄標準液(Fe : 1 mg/ml) JIS K 8982に規定する硫酸アンモニウム鉄(III)・12水8.63 gを全
量フラスコ1 000 mlにとり,硝酸(1+2)25 ml及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて
混合する。褐色ガラス製瓶に保存する。
3.2) 銅標準液(Cu : 0.01 mg/ml),鉛標準液(Pb : 0.01 mg/ml)及び鉄標準液(Fe : 0.01 mg/ml) 次
のものを用いる。
3.2.1) 銅標準液(Cu : 0.01 mg/ml) 銅標準液(Cu : 1 mg/ml)10 mlを全量フラスコ1 000 mlに正確
にはかりとり,硝酸(1+2)25 mlを加え,更に水を標線まで加えて混合する。
3.2.2) 鉛標準液(Pb : 0.01 mg/ml) 鉛標準液(Pb : 1 mg/ml)10 mlを全量フラスコ1 000 mlに正確に
はかりとり,硝酸(1+2)25 mlを加え,更に水を標線まで加えて混合する。
3.2.3) 鉄標準液(Fe : 0.01 mg/ml) 鉄標準液(Fe : 1 mg/ml)10 mlを全量フラスコ1 000 mlに正確に
はかりとり,硝酸(1+2)25 mlを加え,更に水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に
保存する。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次のとおりとする。
1) 水浴 6.4 b) 2)による。
2) フレーム原子吸光分析装置 6.5 b)による。
c) 分析種及び測定波長 分析種及び測定波長の例を表2に示す。
表2−分析種及び測定波長の例
単位 nm
分析種 測定波長
銅 Cu 324.8
鉛 Pb 283.3
鉄 Fe 248.3
d) 操作 操作は,局所排気装置の下又はドラフトの内などで,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料10 gをビーカー200 mlなどにとり,水80 ml加えて溶かし,約80 ℃に加
熱して,塩酸(2+1)30 mlを少量ずつ徐々に加える。水浴上で加熱してほとんど蒸発乾固し,水
50 ml及び塩酸(2+1)15 mlを加えて水浴上で加熱して蒸発乾固し,室温まで放冷する。ビーカー
の残分に塩酸(2+1)1 ml及び水50 mlを加えて溶かし,全量フラスコ100 mlに入れ,水を標線ま
で加えて混合する(S液)(S液は6.7の試験にも用いる。)。S液25 ml(試料量2.5 g)を全量フラス
コ50 mlにとり,塩酸(2+1)1 mlを加え,更に水を標線まで加えて混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,S液25 mlを全量フラスコ50 mlにとり,塩酸(2+1)1 ml,銅標準液(Cu : 0.01

――――― [JIS K 8501 pdf 10] ―――――

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