JIS S 1037:2013 耐火金庫 | ページ 3

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定する引出し以外にはおもりを入れず,かつ,引出しは,閉めた状態にしておく。また,転倒防止装
置がある場合は,実際の場合と同様に装着して行う。
表9−おもりを入れる引出し
引出しの段数 おもりを入れる引出し
1段 1個
2段又は3段 最上段の引出し1個
4段以上 最上段の引出しと上から2段目の引出しの計2個
表10−おもり
単位 g
耐火金庫の種類 引出し1個当たり有効内容積1 Lにつき
入れるおもりの質量
一般紙用 800
フレキシブルコンピュータ 550
ディスク用

9.4 塗膜の防せい試験

9.4.1  試験片
試験片は,長さ約150 mm,幅約50 mmの大きさとし,製品から採取するか又は製品と同一生産条件で
塗装されたものとする。
9.4.2 試験方法
試験方法は,9.4.1に規定する試験片に鋭利な刃物で鋼板に達するように各対角線にきずを付け,図3に
示すように3 %食塩水(15 ℃25 ℃)をビーカーに深さ約70 mm入れたものにきずを付けた試験片を約
半分浸し,100時間経過後,浸せきしたまま,きずの両側3 mmの外側の膨れの有無を調べ,引き上げて
静かに水洗した後,乾燥させ,きずの両側3 mmの外側のさびの有無を調べる。
単位 mm
図3−塗膜の防せい試験

――――― [JIS S 1037 pdf 11] ―――――

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9.5 塗膜の付着性試験

  塗膜の付着性試験は,JIS K 5600-5-6のクロスカット法によって,塗膜のがれの有無を調べる。

9.6 金属部めっき厚さ試験

  金属部めっき厚さ試験は,JIS H 8610の9.3(厚さ試験)又はJIS H 8617の9.4(厚さ試験)の規定によ
る。

9.7 耐火試験

9.7.1  試験体
試験体は,次による。
a) 試験体は,製造後1か月以上経過したものとする。
1) 形状,構造,材料及び壁厚が同じの場合,その種類のうち最も大きな寸法のものを選ぶ。ただし,
最大寸法と最小寸法の容積比とが50 %以上の差異のものがある場合には,中間寸法の試験体を選ん
でもよい。
2) 試験体は,9.7.5に規定した標準加熱試験に1台使用し,9.7.6に規定した急加熱・衝撃落下併用試験
を実施する場合には,同じ大きさの製品をもう1台用意し,合計2台とする。
b) 試験実施前に少なくとも12時間以上,扉を開放した状態で温度18 ℃24 ℃,湿度65 %以下の恒温
恒湿室などを用いて調温及び調湿する。
c) 試験体を加熱炉内に入れた場合は,その底部に支えを設けるなど,試験体が転倒しないようにする。
d) 一般紙用耐火金庫は,庫内の天井を除く,各面へ新聞紙をアルミニウムはく(箔)テープなどで,全
面に貼り付ける。各区画にも新聞紙を軽くもみ,その容積の25 %50 %を入れる。
9.7.2 試験項目
試験項目は,表11に示すとおりとする。
表11−試験項目
性能による区分 試験項目
一般紙用 4時間耐火・急加熱・耐衝撃 4時間標準加熱試験及び急加熱・衝撃落下併用試験
3時間耐火・急加熱・耐衝撃 3時間標準加熱試験及び急加熱・衝撃落下併用試験
2時間耐火・急加熱・耐衝撃 2時間標準加熱試験及び急加熱・衝撃落下併用試験
1時間耐火・急加熱・耐衝撃 1時間標準加熱試験及び急加熱・衝撃落下併用試験
30分耐火・急加熱・耐衝撃 30分標準加熱試験及び急加熱・衝撃落下併用試験
4時間耐火 4時間標準加熱試験
3時間耐火 3時間標準加熱試験
2時間耐火 2時間標準加熱試験
1時間耐火 1時間標準加熱試験
30分耐火 30分標準加熱試験
フレキシブル 4時間耐火 4時間標準加熱試験
コンピュータ 3時間耐火 3時間標準加熱試験
ディスク用 2時間耐火 2時間標準加熱試験
1時間耐火 1時間標準加熱試験
30分耐火 30分標準加熱試験
9.7.3 標準温度曲線
耐火試験の標準温度曲線は,表12及び図4に示すとおりとする。

――――― [JIS S 1037 pdf 12] ―――――

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表12−標準温度曲線
経過時間(分) 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60
加熱温度(℃)538 704 760 795 821 843 862 878 892 905 916 927
経過時間(分) 65 70 75 80 85 90 95 100 105 110 115 120
加熱温度(℃)937 946 955 963 971 978 985 991 996 1 001 1 006 1 010
経過時間(分)130 140 150 160 170 180 190 200 210 220 230 240
加熱温度(℃)1 017 1 024 1 031 1 038 1 045 1 052 1 059 1 066 1 072 1 079 1 086 1 093
図4−標準温度曲線
9.7.4 加熱炉
加熱炉は,次による。
a) 加熱炉は,9.7.3に示す温度の時間的変化を,試験体の底以外の全面にほぼ一様に与えられるようなも
のとする。火炎が直接試験体へ当たってはならない。
b) 加熱炉の熱源は,都市ガス,液化石油ガス,軽油その他の火炎とする。
9.7.5 標準加熱試験
標準加熱試験は,次による。
a) 標準加熱試験は,9.7.1に規定した試験体を9.7.4に規定した加熱炉内に設置し,c) に規定した熱電対
の示す温度を9.7.3に規定する標準温度曲線に沿わせるようにして,表11に示す試験項目別に表13
に規定した加熱時間に達するまで加熱する。加熱終了後,耐火金庫の内部温度がf) に達するまで炉内
冷却する。
表13−加熱時間
単位 分
試験項目 加熱時間
4時間標準加熱試験 240
3時間標準加熱試験 180
2時間標準加熱試験 120
1時間標準加熱試験 60
30分標準加熱試験 30
b) 試験中の加熱炉の圧力はできるだけ正圧で大気圧に近く保持する。

――――― [JIS S 1037 pdf 13] ―――――

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c) 加熱炉内の加熱温度の測定は,次による。
1) 加熱温度は,JIS C 1602に規定するクラス2以上の性能をもつ素線径1.00 mmのK熱電対によって
測定する。
5
2) 加熱温度を測定する熱電対の熱接点は,試験体の正面,背面及び側面から50 +mmの位置に対称的
0
に,4か所以上設置する。
3) 熱電対は,内径1.01.4 cmの先端を封じた石英,鉄又は磁器保護管に入れたものを用い,保護管の
先端は,試験体面に平行に約15 cm沿わせる。
4) 加熱温度の標準温度曲線に対する許容差は,温度時間面積で1時間までは±10 %,2時間までは±
7.5 %,4時間までは±5 %とする。
d) 試験体の内部温度の測定は,次による。
1) 内部温度は,JIS C 1602に規定するクラス2以上の性能をもつ素線径0.65 mmのK熱電対又は素線
径0.32 mmのT熱電対によって測定する。
熱電対は,試験体底面にあけた小孔から挿入し,挿入後,小孔は一般紙用耐火金庫の場合には,
耐火材で埋め戻し,フレキシブルコンピュータディスク用耐火金庫は,耐熱性のあるシール材でシ
ールして埋め戻す。
5
2) 一般紙用両開き,片開き及び投入れ口付耐火金庫は,図5のように天井及び背面から150 +mm離
0
5 5
れた位置で,側面からそれぞれ25 +mmの2か所,側面及び扉面からそれぞれ25
0
+mmの合計4
0
か所に熱電対の熱接点を設置する。
5
なお,両開き耐火金庫の場合は,扉の接合部(扉合わせ目の背面)に扉裏面から25 +mm離れた
0
箇所にも熱電対の熱接点を設置する。投入れ口付耐火金庫の場合は,シュート[かばん(鞄)の出
口]が邪魔をして熱電対の熱接点を上記の箇所に設けることが不可能のときは,シュート出口を配
慮して設置してもよい。また,試験体の内部の内のり高さが30 cm未満の試験体にあっては,内の
り寸法の1/2の高さの箇所に熱電対の熱接点を設置してもよい。
単位 mm
図5−内部温度の測定箇所
5
3) 一般紙用引出し耐火金庫は,図6のように天井から150 +mm離れた位置で,最上段引出しの前板
0
5
裏側及び引出し側板からそれぞれ25 +mmの2か所,中央の背後,引出しの後板及び天井からそれ
0

――――― [JIS S 1037 pdf 14] ―――――

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ぞれ150 +mmの1か所の合計3か所に熱電対の熱接点を設置する。その他の引出しは,引出し前
0
5
板裏側及び引出し側板からそれぞれ25 +mmのA点又はB点の1か所,正面の隅に交互に設置す
0
る。また,試験体の内部の内のり高さが30 cm未満の試験体にあっては,内のり寸法の1/2高さの
箇所に熱電対の熱接点を設置してもよい。
単位 mm
a) 側断面図 b) 平面図 c) 正面図
図6−内部温度の測定箇所
4) フレキシブルコンピュータディスク用両開き,片開き及び引出し耐火金庫は,図7のように天井か
5 5
ら25 +mm離れた位置で,側面及び裏面からそれぞれ25
0
+mmの2か所,側面及び扉面からそれ
0
5
ぞれ25 +mmの2か所の合計4か所に熱電対の熱接点を設置する。
0
5
なお,両開き耐火金庫の場合は,扉の接合部(扉合わせ目の背面)に扉裏面から25 +mm離れた
0
箇所にも熱電対の熱接点を設置する。
単位 mm
図7−内部温度の測定箇所

――――― [JIS S 1037 pdf 15] ―――――

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