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Z 0311 : 2004
i) 引け巣 研削材粒子観察断面での一連のつながりの面積が,その面での断面積の40 %以上で,内表
面が粗い樹枝状となっている空げき(隙)。研削材の欠陥の一種。
j) クラック 研削材粒子観察断面での長さが幅の3倍以上で,その面での最小直径の20 %以上ある,
粒子の中心に向かう線状の不連続部。研削材の欠陥の一種。
k) 異物 研削材に混入しているもののうち,研削材粒子とみなされないすべての物質,及び非磁性のす
べての物質。鉄鋼生産時のスラグを含む。
l) 遊離湿分 研削材粒子の表面に付着した水分。結晶水は含まない。
m) 全体量 この試料採取方法で代表すると考えられる,試験対象の研削材の全量(例えば,コンサイン
メントの量)。
n) 試料単位 単一試料が採取される,個々の販売包装(袋・ドラムなど)単位。
o) 単一試料 全体量から1回の採取操作で得られる試料。それが直ちに試験に用いられるわけではない。
p) 混合試料 複数の単一試料を混合して得た試料。
q) 縮分試料 混合試料を縮分して得た試料。
r) 試験試料 試験に十分な質量又は体積の縮分試料。それは直ちに試験に供することができる。
4. 種類
研削材の種類は,表1による。
表 1 種類
種類 形状の略号 記 号
鋳鉄グリット G M-CI
高炭素鋳鋼グリット G M-HCS-G
等級 A G M-HCS-G-A
等級 B G M-HCS-G-B
等級 C G M-HCS-G-C
等級 D G M-HCS-G-D
高炭素鋳鋼ショット S M-HCS-S
低炭素鋳鋼ショット S M-LCS
備考 形状の記号Gはグリット状,Sはショット状を示す。
5. 品質
品質は,6. 及び7. によって試験したとき,表2による。
――――― [JIS Z 0311 pdf 6] ―――――
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Z 0311 : 2004
表 2 品質
品質
項目
鋳鉄グリット 高炭素鋳鋼グリット 高炭素鋳鋼ショット 低炭素鋳鋼ショット
粒度分布 表3の粒度分布とする。表4の粒度分布とする。表5の粒度分布とする。表6の粒度分布とする。
測定粒子数の90 %以上が次の範囲になければならない。(1)
650以上 等級 A 390530 390530 390520
ビッカース硬さ HV 等級 B 470610
等級 C 570710
等級 D 710以上
見掛け密度 kg/dm3 7.0 以上
球又は半球以上の粒子 非球状粒子
粒子形状 等級A,B,C : 10 %以下 5 %以下 15 %以下
10 %以下
等級D : 5 %以下
空孔 10 %以下 15 %以下
欠 引け巣 10 %以下 5 %以下
陥
クラック 40 %以下 15 %以下 0
粒
子 単独又は複数
数 欠陥をもつ粒 40 %以下 20 %以下 20 %以下
子の合計
異物(質量分率) 1 % 以下
ベイナイト及び/又
焼き戻しマルテンサイト及び/又はベイナイ
白銑組織とする。
トの均一な組織とする。炭化物がある場合は, はマルテンサイトで
好ましくない組織の
あり,好ましくない組
微細で均一に分布していなければならない。
面積は,すべての個々
好ましくない組織をもつ粒子数の合計は,織の面積は,すべての
金属組織 の粒子で5 %以下。
15 %以下。 個々の粒子で5 %以
また,好ましくない組
下。また,好ましくな
織をもつ粒子数の合
い組織をもつ粒子数
計は,15 %以下。
の合計は,5 %以下。
炭素 0.801.2 % 0.080.20 %
けい素 0.4 %以上 0.102.0 %
化学組成 炭素 1.7 %以上
マンガン 0.351.2 % 0.351.5 %
(質量分率)
りん 0.05 %以下 0.05 %以下
硫黄 0.05 %以下 0.05 %以下
遊離湿分
0.2 %以下
(質量分率)
注(1) 測定粒子の90 %以上が,ビッカース硬さ(HV)の最低と最高との差で約140以内の範囲に入るならば,受渡
当事者間の協定によって上記以外の硬さを指定してもよい。
――――― [JIS Z 0311 pdf 7] ―――――
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Z 0311 : 2004
表 3 鋳鉄グリットの粒度分布
ふるい目開き(mm)での研削材残留累積
粒度
(質量分率) %
番号
2.80 2.36 2.00 1.70 1.40 1.18 1.00 0.71 0.425 0.300 0.180 0.125 0.075 0.045
240 0 > 80 > 90
200 0 > 80 > 90
170 0 > 80 > 90
140 0 > 75 > 85
120 0 > 75 > 85
100 0 > 70 > 80
070 0 > 70 > 80
050 0 > 65 > 75
030 0 > 65 > 75
020 0 > 60 > 70
010 0 > 55 > 65
005 0 > 20
表 4 高炭素鋳鋼グリットの粒度分布
ふるい目開き(mm)での研削材残留累積
粒度 (質量分率) %
番号
2.80 2.36 2.00 1.70 1.40 1.18 1.00 0.71 0.425 0.30 0.18 0.125 0.075 0.045
240 0 > 80 > 90
200 0 > 80 > 90
170 0 > 80 > 90
140 0 > 75 > 85
120 0 > 75 > 85
100 0 > 70
070 0 > 70 > 80
050 0 > 65 > 75
030 0 > 65 > 75
020 0 > 60 > 70
010 0 > 55 > 65
005 0 > 20
――――― [JIS Z 0311 pdf 8] ―――――
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Z 0311 : 2004
表 5 高炭素鋳鋼ショットの粒度分布
ふるい目開き(mm)での研削材残留累積
粒度
(質量分率) %
番号
4.75 4.00 3.35 2.80 2.36 2.00 1.70 1.40 1.18 1.00 0.85 0.71 0.60 0.50 0.425 0.355 0.30 0.18 0.125
400 0 > 90 > 97
330 0 > 90 > 97
280 0 > 90 > 97
240 0 > 85 > 97
200 0 > 85 > 97
170 0 > 85 > 97
140 0 <5 > 85 > 96
120 0 <5 > 85 > 96
100 0 <5 > 85 > 96
080 0 <5 > 85 > 97
070 0 < 10 > 85 > 97
060 0 < 10 > 85 > 97
040 0 < 10 > 80 > 90
030 0 < 10 > 80 > 90
表 6 低炭素鋳鋼ショットの粒度分布
ふるい目開き(mm)での研削材残留累積
粒度
(質料分率) %
番号
3.35 2.80 2.36 2.00 1.70 1.40 1.18 1.00 0.85 0.71 0.60 0.50 0.425 0.355 0.30 0.18 0.125
280 0 > 90 > 97
240 0 > 85 > 97
200 0 > 85 > 97
170 0 > 85 > 97
140 0 <5 > 85 > 96
120 0 <5 > 85 > 96
100 0 <5 > 85 > 96
080 0 <5 > 85 > 96
070 0 < 10 > 85 > 96
060 0 < 10 > 85 > 97
040 0 <10 > 80 > 90
030 0 < 10 > 80 > 90
6. 一般事項
試験において共通する一般事項は,JIS G 1201,JIS K 0050,JIS R 3503,JIS Z 8401及び
JIS Z 8402-1-6による。試料採取は,製造段階では適切な製造工程において均一になるように行い,製
品流通段階では附属書1による。
7. 試験方法
7.1 粒度
粒度は,JIS Z 8801-1に規定する網ふるいを用い,試料約100 gを取りJIS Z 8815によって測
定する。
――――― [JIS Z 0311 pdf 9] ―――――
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Z 0311 : 2004
7.2 ビッカース硬さ(HV)
ビッカース硬さの測定は,次による。
a) 要旨 試料を樹脂中に埋め込んで研磨し,粒子断面のビッカース硬さを測定する。
b) 装置 装置は,次による。
1) ビッカース硬さ試験機 JIS B 7725に規定するもの。
2) 研磨機 湿式のもの。
c) 操作 操作は,次による。
1) できるだけ多くの粒子を,硬質の樹脂中に一層となるよう埋め込む。埋込み時に加熱する場合は,
最高加熱温度が140 ℃を超えないようにする。
2) 湿式で鏡面研磨する。研磨は,粒子の公称粒径の半分に相当する断面が露出するようになるまで行
う。
3) 埋込み樹脂の縁から3 mm以上離れている粒子について,JIS Z 2244に従って,各粒子断面の中心
と端部との中間付近のビッカース硬さを測定する。試験荷重は,公称粒径0.5 mm以上の粒子に対
しては9.8 N,0.3 mm以上の粒子に対しては4.9 Nとする。荷重負荷時間は,1015秒とする。
粒径0.3 mm未満の粒子に対する測定は,一般に困難であり,受渡当事者間の協定による。
硬さの測定においては,粒子の研磨面の下に隠れている内部欠陥などのために,いびつな圧こん(痕)
を生じること又は硬さが異常に低下することがあるので,このような測定値は無効とする。
4) 有効な10個の測定値について,表2の規定に適合する測定値の百分率を求める。
7.3 見掛け密度
見掛け密度の測定は,次による。
a) 要旨 試料の質量及びその試料で排除される水の質量から求めた体積を比重瓶法によって測定し,見
掛け密度を計算する。
b) 装置及び器具 装置及び器具は,次による。
1) 乾燥器 110±5 ℃に調整できるもの。
2) ゲーリュサック形比重瓶 JIS R 3503に規定する容積50 mlのもの。
c) 操作 操作は次によって,これを2回行う。
1) 清浄なゲーリュサック形比重瓶の質量を,10 mgのけたまで量る(m1)。
2) あらかじめ110±5 ℃の乾燥炉で1時間乾燥し,デシケーター中で室温に冷却した試料約10 gをそ
の比重瓶に入れ,質量を10 mgのけたまで量る(m2)。
3) 比重瓶に蒸留水を一杯に入れる。
4) 比重瓶に栓をし,付着している気泡を除くために比重瓶を静かに振る。
5) 比重瓶の栓を取り,内部に蒸留水を満たし,過剰な水を栓の毛細管から押し出すように注意深く比
重瓶に栓をする。
6) 内部に気泡がないことを確認しながら,比重瓶の外面の水分をぬぐって乾かし,内容物とともに質
量を10 mgのけたまで量る(m3)。
7) 空にした比重瓶に対し,5) 及び 6) と同じ操作を行う(m4)。
d) 計算 見掛け密度は式(1)によって算出し,小数点以下1けたに丸める。
m2−m1
ρA= ρW (1)
m4−m1 − m3−m2
ここに, ρA : 見掛け密度(kg/dm3)
m1 : 比重瓶の質量(g)
――――― [JIS Z 0311 pdf 10] ―――――
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