JIS C 9220:2018 家庭用ヒートポンプ給湯機 | ページ 4

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C 9220 : 2018

6.3 構造

6.3.1  構造一般
構造は,次による。
a) 通常の使用状態で危険が生じるおそれがなく,かつ,形状が正しく,組立及び各部の仕上がりが良好
で,作動が円滑でなければならない。また,使用中の緩みなどによって,機械的又は電気的な故障を
起こしてはならない。
b) 人が触れるおそれがある可動部分は,容易に触れるおそれがないように適切な保護枠又は保護網をも
たなければならない。ただし,機能上可動部分を露出して用いることがやむを得ないものの可動部分
及び可動部分に触れたときに感電,傷害などの危険が生じるおそれがないものは,この限りではない。
c) 金属製の蓋又は箱のうち,スイッチが開閉したときアークが達するおそれがある部分には,耐アーク
性の電気絶縁物を施していなければならない。
d) 設置場所などで,器体の外郭の一部を取り付けるもの又は取り外すものは,その操作が容易に,かつ,
安全にできなければならない。
e) 屋外用のものは,通常の使用状態で充電部に水がかからない構造でなければならない。
f) 吸湿することによって,部品の燃焼,充電部の露出などの危険が生じるおそれがある部分には,防湿
処理を施さなければならない。
g) 加熱ヒータをもつものは,自動温度調節器(温度過昇防止装置として用いるものを除く。)をもたなけ
ればならない。
h) 加熱ヒータをもつものであって危険が生じるおそれがあるものは,危険が生じる前に確実に作動する
温度過昇防止装置をもたなければならない。
i) 漏電遮断器を附属させる場合は,JIS C 8201-2-2,JIS C 8221若しくはJIS C 8222のものか,又はこれ
と同等以上の性能をもつものでなければならない。
j) 貯湯タンク内の水を,容易に排水できる排水口をもたなければならない。
k) 逃し弁は,JIS B 8414のものか,又はこれと同等以上の性能をもつものでなければならない。
l) 先止式のものは,最高使用圧力に達すると直ちに作動する逃し弁を設けていなければならない。
m) 透光性又は透視性を必要とするもの,又は機能上,可とう性,機械的強度などを必要とするものを除
いて,器体の外郭が合成樹脂であるものは,次の試験を行ったとき,炎を取り去ったあとに,燃焼し
ないものでなければならない。
− 器体の外郭9 cm2以上の正方形の平面部分(外郭に9 cm2以上の正方形の平面部分をもたない場合
は,原厚のまま一辺の長さが3 cmの正方形に切り取った試験片)を,水平面に対して約45°に
傾斜させた状態に置いた状態で,その平面部分の中央部に,ノズルの内径が0.5 mmのガスバー
ナの空気口を閉じた状態で燃焼させた長さ約20 mmの炎の先端を垂直下から5秒間当てる試験。
n) 器体の外郭は,次のいずれかの試験を行ったとき,感電,火災などの危険が生じるおそれがあるひび,
割れなどの異常が生じてはならない。ただし,器体の外面に露出している表示灯,ヒューズホルダ,
その他これらに類するもの及びそれらの保護カバーであって,表面積が4 cm2以下であり,かつ,器
体の外面から10 mm以上突き出していないものは,この限りではない。
− JIS K 7202-2のロックウェル硬度HRR100の硬さの材料の表面にポリアミド加工を施した半径10
mmの球面をもつ質量0.25 kgのおもりを,200 mmの高さから垂直に1回落とす試験。
− 図2に示す衝撃試験機で0.5±0.05 N・mの衝撃力を1回加える試験。

――――― [JIS C 9220 pdf 16] ―――――

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図2−衝撃試験機
o) 半導体素子を用いて温度,回転速度などを制御するものにあっては,それらの半導体素子が制御能力
を失ったとき,次の条件を満たさなければならない。
1) 制御回路に接続した部品は,燃焼しない。ただし,当該制御回路に接続する一つの部品が燃焼した
場合でも,その他の部品が燃焼するおそれがない場合は,その燃焼は燃焼とはみなさない。
2) 地絡するおそれがある非充電金属部又は露出する充電部は,対地電圧及び線間電圧が,交流では30
V以下,直流では45 V以下であるか,1 kΩの抵抗を大地との間,線間,及び非充電金属部と充電
部との間に接続したとき,当該抵抗に流れる電流が,1 mA以下である。ただし,商用周波数以上の
周波数において,感電の危険が生じるおそれがない場合は,当該抵抗に流れる電流が1 mAを超え
てもよい。
3) 2) の試験後に,直流500 V絶縁抵抗計によって測定した充電部と器体の表面との間の絶縁抵抗は,
0.1 MΩ以上である。ただし,商用周波数以上の周波数において,感電の危険が生じるおそれがない
場合,及び対象となる充電部が次のいずれかの場合で,かつ,当該部位に流れる電流が1 mA以下
のものは,当該絶縁抵抗が0.1 MΩ未満でもよい。
− 対地電圧及び線間電圧が交流30 V以下の充電部。
− 対地電圧及び線間電圧が直流45 V以下の充電部。
− 1 kΩの抵抗を大地との間及び線間に接続した充電部。
p) 電子管,コンデンサ,半導体素子,抵抗器などをもつ絶縁変圧器の二次側回路,整流後の回路などは,
次の試験をしたとき,その回路に接続した部品が燃焼してはならない。ただし,その回路に接続して
いる一つの部品が燃焼した場合に,その他の部品が燃焼するおそれがないものは,この限りではない。
1) 電子管,表示灯などは,ヒータ又はフィラメント端子を開放し,その他の端子相互間を短絡する試
験。
2) コンデンサ,半導体素子,抵抗器,変圧器,コイル,その他これらに類するものは,端子相互間を
短絡又は開放する試験。
3) 次の場合を除いて,1) 及び2) の試験で,短絡又は開放したとき,直流500 V絶縁抵抗計によって
測定した充電部と,地絡故障時に充電するおそれのある非充電金属部又は人が触れるおそれのある
非金属部の表面との絶縁抵抗は,0.1 MΩとする。
− 対地電圧及び線間電圧が,交流の場合では30 V以下,直流の場合では45 V以下。
− 商用周波数以上の周波数において,感電の危険が生じるおそれがない場合,1 kΩの抵抗器を大
地との間及び線間に接続したときに,その抵抗に流れる電流が1 mA以下。
q) 遠隔操作の機能をもつものは,次の条件を満たさなければならない。

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1) 器体内のスイッチ又はリモコンの操作だけで,電源回路の開閉を行う構造である。ただし,危険が
生じるおそれがない場合にあってはこの限りではない。
2) リモコンにあっては,コンクリートの床上に置いた厚さ30 mmの表面が平らなラワン板の中央部に,
700 mmの高さから3回落としたとき,感電,火災などの危険が生じない。ただし,通常の使用状
態において,壁,柱などに固定するリモコンは,この限りではない。
r) 造営材に取り付けて用いるものは,容易に,かつ,堅ろうに取り付けることができなければならない。
s) 使用者が操作するスイッチには,スイッチの開閉操作又は開閉状態を,文字,記号又は色によって見
やすい箇所に表示しなければならない。
t) 極性が異なる充電部相互間,又は充電部と人が触れるおそれがある非充電金属部との間のせん頭電圧
が600 Vを超える部分は,その近傍又は器体の外郭の見やすい箇所に容易に消えない方法で,“高電圧
注意”などの表示をしなければならない。
u) 電装部の近傍(50 mm未満)に充する保温材,断熱材などは,7.5.8によって試験したとき,燃え尽
きることなく,残炎時間は10秒間以内でなければならない。ただし,保温材,断熱材などが燃焼した
場合,感電,火災などの危険が生じるおそれがないものは,この限りではない。
v) 使用中,著しい振動及び騒音がなく,安全に作動するものでなければならない。
w) 圧縮用電動機及び定格出力0.2 kWを超える電動機は,電動機焼損防止用の過負荷保護装置をもたなけ
ればならない。
x) 電池を用いるものは,電池の液漏れによって変形,絶縁劣化などの変質が生じてはならない。
y) 定格周波数を切り換える機構をもつ二重定格のものは,切り換えている定格周波数が容易に識別でき,
不用意な切換えができない構造で,かつ,定格周波数を誤って切り換えたときに,機械的又は電気的
故障が生じるおそれがないものでなければならない。
6.3.2 充電部
充電部は,次による。
a) 充電部には,器体から容易に取り外すことができる部分を取り外した状態で,図3に示す試験指が触
れてはならない。この場合に試験指に加える力の大きさは,次の条件に適合しなければならない。
− 開口部を含む器体の外面には,30 N。
− 裏面及び底面には,10 N。
− 器体の質量が40 kgを超えるもので,床面から底面までの高さが50 mm以下のものは,その高さ
の2倍の長さを底面の外縁から内側に及ぼした範囲には,10 N。ただし,40 kgを超えるものの底
面の開口部から400 mm以上離れている充電部は,この限りでない。

――――― [JIS C 9220 pdf 18] ―――――

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単位 mm
表示灯
角度の許容差は,±0.08°とする。
0
mm,25 mm以上の寸法は±0.2 mmとする。
寸法の許容差は,25 mm未満は −.005
使用材料は,黄銅とする。
供試機の導電部は,一括して接続する。
供試機の電源電圧は,定格電圧以下で40 V以上の任意の電圧としてもよい。
図3−試験指
b) 極性が異なる充電部相互間,充電部と地絡するおそれがある非充電金属部との間,及び充電部と人が
触れるおそれがある非金属部の表面との間の空間距離(沿面距離を含む。)は,器体又は器体の部分ご
とに,それぞれ表7表9の値以上でなければならない。

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表7−空間距離(その1)
単位 mm
空間距離(沿面距離を含む。)
電源電線の取付部 その他の部分
使用者が 使用者が 製造業者 製造業者 極性が異なる 充電部と地絡故障時

間 接続する 接続する が接続す が接続す 充電部間 に充電するおそれが
電 端子部間 端子部と る端子部 る端子部 ある非充電金属部と

又 地絡する 間 と,地絡 の間又は人が触れる
は おそれが するおそ おそれがある非金属
対 ある非充 れがある 部の表面との間

電 電金属部 非充電金 固定して その他の 固定して その他の
圧 との間又 属部との いる部分 箇所 いる部分 箇所
は人が触 間又は人 であっ であっ
れるおそ が触れる て,じん て,じん
れがある おそれが あいが侵 あいが侵
(V) 非金属部 ある非金 入しにく 入しにく
の表面と 属部の表 く,かつ, く,かつ,
の間 面との間 金属粉が 金属粉が
付着しに 付着しに
くい箇所 くい箇所
50以下 − − − − 1.2 1.5 1.2 1.2
50を超え 6 6 3 2.5 1.5 2.5 1.5 2
150以下
150を超え 6 6 4 3 2 3 2 2.5
300以下
300を超え − − − − 4 5 4 5
600以下 (3)a) (4)a)
600を超え − − − − 6 7 6 7
1 000以下
1 000を超え − − − − 20 20 20 20
3 000以下
3 000を超え − − − − 30 30 30 30
7 000以下
7 000を超え − − − − 40 40 40 40
12 000以下
12 000を − − − − 50 50 50 50
超える
線間電圧又は対地電圧が1 000 Vを超える場合,沿面距離を除く空間距離は,10 mmを減じた値とすることができ
る。
注a) 括弧内の数値は,ガラス封じ端子に適用する。
表8−空間距離(その2)
単位 mm
部分 空間距離(沿面距離を含む。)
耐湿性の絶縁被膜をもつもの
線間電圧又は対地電圧が15 V以下の充電部間(た 0.5
だし,使用者が接続するねじ止め端子部を除く。)
その他のもの 1
密閉形圧縮用電動機の内部 表9の値

――――― [JIS C 9220 pdf 20] ―――――

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JIS C 9220:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 9220:2018の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISA1718:2011
浴槽の性能試験方法
JISB8414:2004
温水機器用逃し弁
JISC1509-1:2017
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第1部:仕様
JISC1509-2:2018
電気音響―サウンドレベルメータ(騒音計)―第2部:型式評価試験
JISC1602:2015
熱電対
JISC1604:2013
測温抵抗体
JISC3301:2000
ゴムコード
JISC3306:2000
ビニルコード
JISC3312:2000
600Vビニル絶縁ビニルキャブタイヤケーブル
JISC3327:2000
600Vゴムキャブタイヤケーブル
JISC8201-2-2:2011
低圧開閉装置及び制御装置―第2-2部:漏電遮断器
JISC8221:2020
住宅及び類似設備用漏電遮断器―過電流保護装置なし(RCCBs)
JISC8222:2004
住宅及び類似設備用漏電遮断器―過電流保護装置付き(RCBOs)
JISC8222:2021
住宅及び類似設備用漏電遮断器―過電流保護装置付き(RCBOs)
JISC8303:2007
配線用差込接続器
JISC9335-2-21:2019
家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第2-21部:貯湯式電気温水器の個別要求事項
JISC9335-2-40:2004
家庭用及びこれに類する電気機器の安全性―第2-40部:エアコンディショナ及び除湿機の個別要求事項
JISC9815-1:2013
エアコンディショナ及び空気熱源ヒートポンプの定格音響パワーレベル―第1部:直吹き形室外機
JISG0571:2003
ステンレス鋼のしゅう酸エッチング試験方法
JISG0576:2001
ステンレス鋼の応力腐食割れ試験方法
JISG3555:2004
織金網
JISK2240:2013
液化石油ガス(LPガス)
JISK5600-5-4:1999
塗料一般試験方法―第5部:塗膜の機械的性質―第4節:引っかき硬度(鉛筆法)
JISK7202-2:2001
プラスチック―硬さの求め方―第2部:ロックウェル硬さ
JISS6006:2020
鉛筆,色鉛筆及びそれらに用いる芯
JISZ2371:2015
塩水噴霧試験方法