JIS K 8145:2018 塩化銅(II)二水和物(試薬) | ページ 3

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えて25 mLにし,20 ℃25 ℃の恒温水槽で15分間放置する。
7) 液及びY液から得られた液は,Z液から得られた液を対照液とし,吸収セルを用いて,分光光度
計で波長630 nmにおける吸光度をJIS K 0115の6.(特定波長における吸収の測定)によって測定
し,比較する。
d) 判定 c)によって操作し,X液から得られた液の吸光度がY液から得られた液の吸光度より大きくな
いとき,“窒素化合物(Nとして) : 質量分率0.005 %以下(規格値)”とする。

6.7 ナトリウム(Na),カリウム(K)及びカルシウム(Ca)

  ナトリウム(Na),カリウム(K)及びカルシウム(Ca)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 塩酸(2+1) 6.4 a) 1)による。
2) ナトリウム標準液(Na : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,ナトリウム標準液(Na : 0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8150に規定する塩化ナト
リウム2.54 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合
する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,水を標線まで加えて混合する。ポリエ
チレンなどの樹脂製瓶に保存する。
3) カリウム標準液(K : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,カリウム標準液(K : 0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8121に規定する塩化カリウ
ム1.91 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,水を加えて溶かし,更に水を標線まで加えて混合
する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,水を標線まで加えて混合する。ポリエ
チレンなどの樹脂製瓶に保存する。
4) カルシウム標準液(Ca : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,カルシウム標準液(Ca : 0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8617に規定する炭酸カル
シウム2.50 gをはかりとり,水50 mL及び塩酸(2+1)15 mLを加えて溶かし,沸騰しない程度に
加熱し,更に二酸化炭素を除き,冷却する。これを全量フラスコ1 000 mLに移し,水を標線まで加
えて混合する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,塩酸(2+1)1.5 mLを加え,
更に水を標線まで加えて混合する。カルシウム系の可塑剤を含まないポリエチレンなどの樹脂製瓶
に保存する。
b) 装置 主な装置は,次による。
− フレーム原子吸光分析装置 装置の構成は,JIS K 0121に規定するもの。
c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表2に示す。
表2−分析種の測定波長の例
分析種 測定波長 nm
ナトリウム(Na) 589.0
カリウム(K) 766.5
カルシウム(Ca) 422.7
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料1.0 gを全量フラスコ100 mLにはかりとり,塩酸(2+1)2 mL及び水を加えて溶かし,水を標
線まで加えて混合する(S液)。

――――― [JIS K 8145 pdf 11] ―――――

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2) 試料溶液の調製は,S液10 mL(試料量0.1 g)を全量フラスコ100 mLにとり,塩酸(2+1)2 mL
を加え,水を標線まで加えて混合する(X液)。
3) 比較溶液の調製は,S液10 mL(試料量0.1 g)を全量フラスコ100 mLにとり,ナトリウム標準液
(Na : 0.01 mg/mL)10 mL,カリウム標準液(K : 0.01 mg/mL)5.0 mL,カルシウム標準液(Ca : 0.01
mg/mL)5.0 mL及び塩酸(2+1)2 mLを加え,水を標線まで加えて混合する(Y液)。
4) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,表2に示す測
定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれアセチレン−空気フレ
ーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値n1及びY液の指示値n2を読み取る。
5) 測定結果は,X液の指示値n1をY液の指示値からX液の指示値を引いたn2−n1と比較する。
e) 判定 d)によって操作し,n1がn2−n1より大きくないとき,“ナトリウム(Na) : 質量分率0.1 %以下
(規格値),カリウム(K) : 質量分率0.05 %以下(規格値),カルシウム(Ca) : 質量分率0.05 %以下
(規格値)”とする。
注記 分析種の含有率(質量分率 %)は,次の式によっておおよその参考値を求めることができる。
n1
B
n2 n1
A 100
1 000
ここに, A : 分析種の含有率(質量分率 %)
B : 用いた標準液中の分析種の質量(mg)
m : X液に含まれる試料の質量(g)

6.8 ひ素(As)

  ひ素(As)の試験方法は,次による。
a) 試薬及び試験用溶液類 試薬及び試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 亜鉛(ひ素分析用) JIS K 8012に規定する粒径150 μm1 400 μmのもの。
2) ピリジン JIS K 8777に規定するもの。
3) 塩化すず(II)溶液(N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀法用)[塩化すず(II)溶液(AgDDTC法
用)] JIS K 8136に規定する塩化すず(II)二水和物40 gをはかりとり,JIS K 8180に規定する塩
酸(ひ素分析用)に溶かし,JIS K 8180に規定する塩酸(ひ素分析用)を加えて100 mLにしたも
の。JIS K 8580に規定する小粒のすず2,3個を加えて保存する。褐色ガラス製瓶に保存する。これ
を,使用時に水で10倍にうすめる。
4) 塩酸(ひ素分析用)(1+1) JIS K 8180に規定する塩酸(ひ素分析用)の体積1と水の体積1とを
混合したもの。
5) 酢酸鉛(II)溶液(100 g/L) JIS K 8374に規定する酢酸鉛(II)三水和物11.6 gをはかりとり,水
を加えて溶かし,水を加えて100 mLにした後,JIS K 8355に規定する酢酸0.1 mLを加えたもの。
6) 硝酸(1+2) 6.3 a) 2)による。
7) 硫酸(1+5) 水の体積5を冷却してかき混ぜながら,JIS K 8951に規定する硫酸の体積1を徐々に
加えたもの。
8) ,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀・ピリジン溶液(AgDDTC・ピリジン溶液) JIS K 9512に規
定するN,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀0.5 gをはかりとり,JIS K 8777に規定するピリジンに
溶かし,JIS K 8777に規定するピリジンで100 mLにしたもの。褐色ガラス製瓶に入れ,冷所に保
存する。

――――― [JIS K 8145 pdf 12] ―――――

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9) よう化カリウム溶液(200 g/L) JIS K 8913に規定するよう化カリウム20 gをはかりとり,水を加
えて溶かし,水を加えて100 mLにしたもの。使用時に調製する。
10) ひ素標準液(As : 0.001 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,ひ素標準液(As : 0.001 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8044に規定する特級又は1級の
三酸化二ひ素1.32 gをはかりとり,水酸化ナトリウム溶液(100 g/L)6 mLを加えて溶かし,水500
mLを加えて溶かす。塩酸(ひ素分析用)(1+3)でpH 35に調節した後,水で全量フラスコ1 000
mLに移し,水を標線まで加えて混合する。この液25 mLを全量フラスコ250 mLに正確にとり,水
を標線まで加えて混合する。さらに,この10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,水を標線
まで加えて混合する。
また,水酸化ナトリウム溶液(100 g/L)及び塩酸(ひ素分析用)(1+3)を調製する場合は,次
による。
− 水酸化ナトリウム溶液(100 g/L)の調製は,JIS K 8576に規定する水酸化ナトリウム10.3 gをは
かりとり,水を加えて溶かし,水を加えて100 mLにする。ポリエチレンなどの樹脂製瓶に保存
する。
− 塩酸(ひ素分析用)(1+3)の調製は,JIS K 8180に規定する塩酸(ひ素分析用)の体積1と水の
体積3とを混合する。
b) 器具及び装置 主な器具及び装置は,次による。
1) 吸収セル(必要な場合に用いる。) 光の吸収を測定するために試料,対照液などを入れる容器で,
光路長が10 mmのもの。
2) ひ素試験装置 例を図2に示す。
3) 分光光度計(必要な場合に用いる。) 装置の構成は,JIS K 0115に規定するもの。
c) 操作 操作は,有害な硫酸ミストが発生するので,排気に注意して,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料1.0 gをビーカー100 mLなどにはかりとり,硝酸(1+2)30 mL及び硫酸
(1+5)25 mLを加え,熱板(ホットプレート)上で硫酸の白煙が発生し始めるまで加熱する。放
冷後,注意して徐々に水10 mLを加え,水素化ひ素発生瓶100 mLに移し,水を加えて40 mLにす
る。
2) 比較溶液の調製は,ビーカー100 mLなどにひ素標準液(As : 0.001 mg/mL)2.0 mL,硝酸(1+2)
30 mL及び硫酸(1+5)25 mLを加え,熱板(ホットプレート)上で硫酸の白煙が発生し始めるま
で加熱する。放冷後,注意して徐々に水10 mLを加え,水素化ひ素発生瓶100 mLに移し,水を加
えて40 mLにする。
3) 空試験溶液の調製は,水40 mLを水素化ひ素発生瓶100 mLにとる(空試験溶液は,吸光度を測定
する場合に調製する。)。
4) 試料溶液,比較溶液及び空試験溶液に,塩酸(ひ素分析用)(1+1)5 mLを加える。これらによう
化カリウム溶液(200 g/L)15 mL及び塩化すず(II)溶液(AgDDTC法用)5 mLを加えて振り混ぜ,
10分間放置する。次に,亜鉛(ひ素分析用)3 gを加え,直ちに水素化ひ素発生瓶100 mLと導管B
(あらかじめ水素化ひ素吸収管CにAgDDTC・ピリジン溶液5 mLをとり,導管Bと水素化ひ素吸
収管Cとを連結しておく。)とを連結する。水素化ひ素発生瓶を約25 ℃の水中で約1時間放置した
後,水素化ひ素吸収管Cを離し,ピリジンを5 mLの標線まで加える。
5) 白の背景を用いて,試料溶液及び比較溶液から得られたそれぞれの液を,水素化ひ素吸収管Cの上
方又は側方から観察して,色を比較する。

――――― [JIS K 8145 pdf 13] ―――――

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なお,必要であれば吸収セルを用い,波長519 nm付近の吸収極大の波長における吸光度を,空試
験溶液からのAgDDTC・ピリジン溶液を対照液として,JIS K 0115の6.(特定波長における吸収の
測定)によって測定する。
d) 判定 c)によって操作し,次の1)又は2)に適合するとき,“ひ素(As) : 質量分率2 ppm以下(規格値)”
とする。
1) 試料溶液から得られた液の色は,比較溶液から得られた液の赤より濃くない。
2) 試料溶液から得られた液の吸光度は,比較溶液から得られた液の吸光度より大きくない。
A : 水素化ひ素発生瓶100 mL
B : 導管
C : 水素化ひ素吸収管
D : ゴム栓又はすり合わせ
E : 酢酸鉛(II)溶液(100 g/L)で
湿したガラスウール
F : 40 mLの標線
G : 5 mLの標線
図2−ひ素試験装置の例

6.9 鉄(Fe)及びニッケル(Ni)

  鉄(Fe)及びニッケル(Ni)の試験方法は,次による。
a) 試験用溶液類 試験用溶液類は,次のものを用いる。
1) 塩酸(2+1) 6.4 a) 1)による。
2) 鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8982に規定する硫酸アンモニウム
鉄(III)・12水8.63 gを全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,硝酸(1+2)25 mL及び水を加えて
溶かし,水を標線まで加えて混合する。この液10 mLを全量フラスコ1 000 mLに正確にとり,硝酸
(1+2)25 mLを加え,更に水を標線まで加えて混合する。褐色ガラス製瓶に保存する。
3) ニッケル標準液(Ni : 0.01 mg/mL) JIS K 8001のJA.4(標準液)による。
なお,ニッケル標準液(Ni : 0.01 mg/mL)を調製する場合は,JIS K 8152に規定する塩化ニッケ
ル(II)六水和物4.05 g(質量分率100 %としての相当量)を全量フラスコ1 000 mLにはかりとり,
硝酸(1+2)25 mL及び水を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する。この液10 mLを全量フ
ラスコ1 000 mLに正確にとり,硝酸(1+2)25 mLを加え,更に水を標線まで加えて混合する。
b) 装置 主な装置は,次による。
− フレーム原子吸光分析装置 6.7 b)による。
c) 分析種の測定波長 分析種の測定波長の例を表3に示す。

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表3−分析種の測定波長の例
分析種 測定波長 nm
鉄(Fe) 248.3
ニッケル(Ni) 232.0
d) 操作 操作は,次のとおり行う。
1) 試料溶液の調製は,試料1.0 gを全量フラスコ100 mLにはかりとり,塩酸(2+1)1 mL及び水50 mL
を加えて溶かし,水を標線まで加えて混合する(X液)。
2) 比較溶液の調製は,試料1.0 gを全量フラスコ100 mLにはかりとり,塩酸(2+1)1 mL及び水50 mL
を加えて溶かし,鉄標準液(Fe : 0.01 mg/mL)5.0 mL及びニッケル標準液(Ni : 0.01 mg/mL)10 mL
を加え,水を標線まで加えて混合する(Y液)。
3) フレーム原子吸光分析装置を用いて,Y液をアセチレン−空気フレーム中に噴霧し,表3に示す測
定波長付近で吸光度が最大となる波長を設定する。X液及びY液をそれぞれアセチレン−空気フレ
ーム中に噴霧し,分析種の吸光度を測定し,X液の指示値n1及びY液の指示値n2を読み取る。
4) 測定結果は,X液の指示値n1をY液の指示値からX液の指示値を引いたn2−n1と比較する。
e) 判定 d)によって操作し,n1は,n2−n1より大きくないとき,“鉄(Fe) : 質量分率0.005 %以下(規格
値),ニッケル(Ni) : 質量分率0.01 %以下(規格値)”とする。
注記 分析種の含有率(質量分率 %)を求める場合は,6.7 e)の注記によって計算する。

7 容器

  容器は,気密容器とする。

8 表示

  容器には,次の事項を表示する。
a) 日本工業規格(日本産業規格)番号
b) 名称“塩化銅(II)二水和物”及び“試薬”の文字
c) 種類
d) 化学式及び式量
e) 純度
f) 内容量
g) 製造番号
h) 製造年月又はその略号
i) 製造業者名又はその略号

JIS K 8145:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 8145:2018の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISK0050:2019
化学分析方法通則
JISK0115:2004
吸光光度分析通則
JISK0115:2020
吸光光度分析通則
JISK0121:2006
原子吸光分析通則
JISK8001:2017
試薬試験方法通則
JISK8012:2006
亜鉛(試薬)
JISK8034:2006
アセトン(試薬)
JISK8044:2014
三酸化二ひ素(試薬)
JISK8051:2010
3-メチル-1-ブタノール(試薬)
JISK8085:2006
アンモニア水(試薬)
JISK8085:2021
アンモニア水(試薬)
JISK8102:2012
エタノール(95)(試薬)
JISK8107:2017
エチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム二水和物(試薬)
JISK8116:2006
塩化アンモニウム(試薬)
JISK8121:2007
塩化カリウム(試薬)
JISK8136:2017
塩化すず(II)二水和物(試薬)
JISK8150:2006
塩化ナトリウム(試薬)
JISK8152:2018
塩化ニッケル(II)六水和物(試薬)
JISK8155:2017
塩化バリウム二水和物(試薬)
JISK8180:2015
塩酸(試薬)
JISK8180:2021
塩酸(試薬)
JISK8355:2006
酢酸(試薬)
JISK8355:2021
酢酸(試薬)
JISK8374:2007
酢酸鉛(II)三水和物(試薬)
JISK8541:2015
硝酸(試薬)
JISK8541:2021
硝酸(試薬)
JISK8548:2007
硝酸カリウム(試薬)
JISK8550:2006
硝酸銀(試薬)
JISK8550:2021
硝酸銀(試薬)
JISK8576:2019
水酸化ナトリウム(試薬)
JISK8580:2011
すず(試薬)
JISK8617:2007
炭酸カルシウム(試薬)
JISK8625:2017
炭酸ナトリウム(試薬)
JISK8637:2006
チオ硫酸ナトリウム五水和物(試薬)
JISK8653:2018
デバルダ合金(試薬)
JISK8659:2014
でんぷん(溶性)(試薬)
JISK8777:2017
ピリジン(試薬)
JISK8798:2012
フェノール(試薬)
JISK8913:2006
よう化カリウム(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)
JISK8962:2008
硫酸カリウム(試薬)
JISK8982:2008
硫酸アンモニウム鉄(III)・12水(試薬)
JISK9512:2013
N,N-ジエチルジチオカルバミド酸銀(試薬)
JISP3801:1995
ろ紙(化学分析用)