JIS B 2710-4:2008 重ね板ばね―第4部:製品仕様 | ページ 2

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5 材料

5.1 鋼種及び寸法

  ばねに用いる鋼種,寸法及び許容差は,JIS G 4801による。ただし,これ以外の鋼種,寸法及び許容差
を適用する場合は,受渡当事者間の協定による。

5.2 平鋼の断面形状

  マルチリーフスプリング,テーパリーフスプリング,親子重ね板ばね及びまくらばねに用いる平鋼の断
面形状は,図8による。ただし,トレーリングリーフには,タイプ2又はタイプ3を用いる。
a) タイプ1
b) タイプ2 c) タイプ3
図8−平鋼の断面形状

5.3 硬さ

  焼入焼戻し後のリーフの硬さは,表1による。ただし,これ以外の鋼材又は硬さを指定する場合は,受
渡当事者間の協定による。
表1−焼入焼戻し後のリーフの硬さ
ばね鋼鋼材の記号 焼戻し後の硬さ
SUP9
SUP9A
388 HBW(くぼみの直径3.10 mm)461 HBW(くぼみの直径2.85 mm)
SUP10
SUP11A

6 基本寸法及びその許容差

6.1 基本寸法の表し方

  マルチリーフスプリングの基本寸法は,ストレートスパン,固定側ハーフスパン,板幅,板厚及び枚数
をもって表す。テーパリーフスプリング,親子重ね板ばね及びまくらばねの基本寸法は,マルチリーフス
プリングの寸法表示に準じて表す。また,トレーリングリーフの基本寸法は,固定側ハーフスパン,空気
ばね側長さ,板幅,板厚及び自由高さをもって表す。

――――― [JIS B 2710-4 pdf 6] ―――――

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6.2 ストレートスパン及び固定側ハーフスパンの許容差

  重ね板ばねの基本寸法として,ストレートスパン及び固定側ハーフスパンを表示する。ストレートスパ
ンの許容差はその±0.3 %又は3 mmの大きい方の値とし,JIS Z 8401によって0.5 mm単位に丸める。固
定側ハーフスパンの許容差はハーフストレートスパンの±0.3 %又は2 mmの大きい方の値とし,JIS Z
8401によって0.5 mm単位に丸める。

6.3 トレーリングリーフの固定側ハーフスパン及び空気ばね側長さの許容差

  トレーリングリーフの固定側ハーフスパン及び空気ばね側長さの許容差は,いずれも±5 mmとする。
また,高さの許容差は,いずれも±4.5 mmとする。
タイプ2のトレーリングリーフにおいては,通常の使用状態で引張り応力側になる一番リーフ表面の中
心穴位置を水平に置いたとき,その水平面から空気ばね側の力の支持中心までの高さを規定するものとし,
その許容差は±5 mmとする。

7 性能

7.1 一般性能

  重ね板ばねの性能項目には,ばね特性,動ばね特性,ワインドアップ特性,上下方向疲労強度,目玉疲
労強度及び腐食疲労強度がある。通常,ばね特性の性能値は,使用者が指定する。指定された性能値をも
とに,JIS B 2710-2によって重ね板ばねの設計を行い,JIS B 2710-3によって性能値に適合するか確認試験
を行う。
なお,ワインドアップ特性,上下方向疲労強度,目玉疲労強度及び腐食疲労強度の性能値の設定及びそ
の試験の実施は受渡当事者間の協定による。

7.2 許容差

  ばね特性は,第一の指定力時から第二の指定力時までの反り又は高さの変化量(ばねたわみ)によるも
のであり,その許容差は次による。
a) 反りの場合の許容差 反りの許容差は,±(指定時たわみの2.5 %+2.5 mm),又は±4 mmのいずれ
か大きい数値とし,JIS Z 8401によって0.5 mm単位に丸める。
b) 高さの場合の許容差 高さの許容差は,±(指定時たわみの2.5 %+4 mm),又は±5.5 mmのいずれ
か大きい数値とし,JIS Z 8401によって0.5 mm単位に丸める。
c) ばね定数の許容差 ばね定数の許容差は,ばね用平鋼の板厚,板幅,ばね板長さなどの許容差に影響
されるため指定しないことが望ましいが,指定する場合は±10 %とする。ただし,特に必要な場合に
限り,受渡当事者間の協定によって±7 %とすることができる。

8 ばね各部の形状及び寸法

  必要によって,ばね各部の形状及び寸法について,次の項目を指定することができる。

8.1 中心穴

  中心穴を設ける場合には,その寸法及び許容差は表2による。ただし,穴の寸法は通常の使用時に引張
り側となるリーフ表面での値をいい,圧縮側表面については規定しない。中心穴には,必要によってコー
ナプレス又はR面取りを施してよい。その場合,穴の寸法はコーナプレス又はR面取りの影響が及んでい
ない内部で測定するものとする。

――――― [JIS B 2710-4 pdf 7] ―――――

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表2−中心穴の寸法及びその許容差
単位 mm
センタボルトの軸径 8 10 12 14 16
直径 d 8.5 10.5 12.5 14.5 16.5
中心穴 5.00 8.00
許容差
直径 a 12 14 16 18 20
5.00 8.00
許容差
二番リーフの中心だ(楕)円穴寸法
(トレーリングリーフを除く) 直径 b 8.5 10.5 12.5 14.5 16.5
5.00 8.00
許容差

8.2 開先形状

  リーフの開先形状は,次の図9図12に示すいずれかを指定する。ただし,いずれも寸法を規定するも
のではない。特にテーパ開先(図11)及び三角テーパ開先(図12)の平面形状は規定しない。
図9−平開先形状例
図10−三角開先の形状例

――――― [JIS B 2710-4 pdf 8] ―――――

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図11−テーパ開先の形状例
図12−三角テーパ開先の形状例

8.3 目玉

8.3.1  目玉の内径
ブシュなし用目玉及び外筒なしゴムブシュ用目玉の内径寸法並びにその許容差は,表3による。また,
金属ブシュ用目玉及び外筒付きゴムブシュ用目玉の内径寸法並びにその許容差は,受渡当事者間の協定に
よる。
なお,金属ブシュをばねに組み込む場合には,ブシュ内径の寸法許容差はJIS B 0401-2によってH10と
する。
表3−目玉の内径寸法及びその許容差
単位 mm
目玉内径 23 25 28 30 33 35 38 40 45 50
リーマ加工あり ±0.25
許容差
リーマ加工なし ±0.5
8.3.2 目玉軸の傾き
金属ブシュ用目玉軸の傾き及びその測定方法は,図13及び図14による。また,ゴムブシュ用目玉軸の
傾き及びその測定方法は,図13及び図14に準じて,受渡当事者間の協定による。

――――― [JIS B 2710-4 pdf 9] ―――――

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単位 mm
図13−金属ブシュ用目玉軸の傾き
単位 mm
図14−目玉軸の傾きの測定方法
8.3.3 目玉の幅
目玉の幅を研削仕上げする場合には,指定寸法をばね板の幅から1 mm以内を減じた値とし,許容差は
0
− mmとする。
0.5

8.4 二番巻

8.4.1  形状の種類
二番巻を設ける場合には,その形状は次のa) d)に示すいずれかを指定する。
a) 上巻き3/4タイプ 上巻き3/4タイプの形状は,図15に示すものとする。
図15−上巻き3/4タイプ

――――― [JIS B 2710-4 pdf 10] ―――――

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JIS B 2710-4:2008の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 2710-4:2008の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB0209-1:2001
一般用メートルねじ―公差―第1部:原則及び基礎データ
JISB0209-2:2001
一般用メートルねじ―公差―第2部:一般用おねじ及びめねじの許容限界寸法―中(はめあい区分)
JISB0209-3:2001
一般用メートルねじ―公差―第3部:構造体用ねじの寸法許容差
JISB0209-4:2001
一般用メートルねじ―公差―第4部:めっき後に公差位置H又はGにねじ立てをしためねじと組み合わせる溶融亜鉛めっき付きおねじの許容限界寸法
JISB0209-5:2001
一般用メートルねじ―公差―第5部:めっき前に公差位置hの最大寸法をもつ溶融亜鉛めっき付きおねじと組み合わせるめねじの許容限界寸法
JISB0401-2:2016
製品の幾何特性仕様(GPS)―長さに関わるサイズ公差のISOコード方式―第2部:穴及び軸の許容差並びに基本サイズ公差クラスの表
JISB1021:2003
締結用部品の公差―第1部:ボルト,ねじ,植込みボルト及びナット―部品等級A,B及びC
JISB1051:2014
炭素鋼及び合金鋼製締結用部品の機械的性質―強度区分を規定したボルト,小ねじ及び植込みボルト―並目ねじ及び細目ねじ
JISB1181:2014
六角ナット
JISB1213:1995
冷間成形リベット
JISB2710-1:2008
重ね板ばね―第1部:用語
JISB2710-1:2020
重ね板ばね―第1部:用語
JISB2710-2:2008
重ね板ばね―第2部:設計方法
JISB2710-2:2020
重ね板ばね―第2部:設計方法
JISB2710-3:2008
重ね板ばね―第3部:試験方法
JISB2711:2013
ばねのショットピーニング
JISG0558:2007
鋼の脱炭層深さ測定方法
JISG0558:2020
鋼の脱炭層深さ測定方法
JISG3101:2015
一般構造用圧延鋼材
JISG3101:2020
一般構造用圧延鋼材
JISG3131:2018
熱間圧延軟鋼板及び鋼帯
JISG3141:2017
冷間圧延鋼板及び鋼帯
JISG3141:2021
冷間圧延鋼板及び鋼帯
JISG3302:2019
溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯
JISG3445:2016
機械構造用炭素鋼鋼管
JISG3445:2021
機械構造用炭素鋼鋼管
JISG3505:2017
軟鋼線材
JISG3507-1:2010
冷間圧造用炭素鋼―第1部:線材
JISG3507-1:2021
冷間圧造用炭素鋼―第1部:線材
JISG4051:2016
機械構造用炭素鋼鋼材
JISG4053:2016
機械構造用合金鋼鋼材
JISG4801:2011
ばね鋼鋼材
JISG4801:2021
ばね鋼鋼材
JISZ2243:2008
ブリネル硬さ試験―試験方法
JISZ8401:2019
数値の丸め方