JIS K 0109:2014 排ガス中のシアン化水素分析方法 | ページ 6

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B.3.2.2 試薬溶液
a) 吸収液 水酸化ナトリウム溶液(0.5 mol/L)。5.2.2 a) 1) の10倍希釈液。
B.3.3 器具及び装置
a) 吸収瓶 5.3.1に示す容量100 mL又は250 mLの吸収瓶を用いる。
b) 試料ガス採取装置 5.3.2 b) と同じ。
B.3.4 採取操作
5.4 b) による。
B.3.5 試料ガスの採取量
5.5による。ただし,採取量は,試料中の二酸化炭素濃度が低いので20 Lとする。
B.4 分析用試料溶液の調製
a) 5.3.1 a) の吸収瓶にB.3.2.2 a) の吸収液の一定量を入れ,5.4 b) の操作を行った後,吸収瓶(F1及び
F2)の内容液をビーカー300 mLに移し入れる。さらに吸収瓶などを水で洗浄し,洗液を先のビーカー
に合わせる。
b) ビーカーの内容液を全量フラスコ100 mL又は250 mLに水で洗い移し,水を標線まで加える。これを
分析用試料溶液とする。
B.5 試薬及び試薬溶液の調製
B.5.1 試薬
試薬は,次による。
a) シアン化カリウム JIS K 8443に規定するもの。
b) 水酸化ナトリウム JIS K 8576に規定するもの。
c) 水酸化カリウム JIS K 8574に規定するもの。
d) -トルエンスルホンクロロアミドナトリウム三水和物(クロラミンT) JIS K 8318に規定するもの。
e) 硫酸 JIS K 8951に規定するもの。
f) 炭酸ナトリウム JIS K 8625に規定するもの。
g) 炭酸水素ナトリウム JIS K 8622に規定するもの。
B.5.2 試薬溶液の調製
試薬溶液の調製は,次による。
a) クロラミンT溶液(10 g /L) 7.2.2.2 e) に同じ。
b) シアン化物イオン標準液(CN− : 1 mg/mL) 7.1.2.2 h) に同じ。
c) シアン化物イオン標準液(CN− : 0.000 1 mg/mL) 7.1.2.2 h) のシアン化物イオン標準液(CN− : 1
mg/mL)を10 000倍に希釈したもの。
d) 溶離液 装置の種類及び使用する分離カラムの種類によって異なる。使用する装置及び分離カラムに
最適なものを用いる。次にその例を示す。
1) 炭酸水素塩−炭酸塩溶液 炭酸水素ナトリウム0.025 g(0.3 mmol)と炭酸ナトリウム0.286 g(2.7
mmol)とを水に溶かし,全量フラスコ1 000 mLに水で洗い移し,水を標線まで加える。
2) 水酸化カリウム溶液 溶離液調製装置を用いて340 mmol/Lの水酸化カリウム溶液を調製する。
e) 再生液(除去液) サプレッサーの機能を再生又は継続的に維持するために用いる液体で,電気的又
は化学的に再生を行う場合に使用し,装置及びサプレッサーの種類に最適なものを用いる。次にその

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例を示す。
1) 電気的に再生する場合
1.1) 水 水を電解して再生液とする。
1.2) 溶離液 検出器を通過した溶離液を電気透析形サプレッサーの再生液とする。
2) 化学的に再生する場合
2.1) 硫酸(15 mmol/L) 硫酸(1 mol/L)(硫酸60 mLを少量ずつ水500 mLに加え,冷却後,水で1 000
mLとする。)15 mLを水で1 000 mLとする。
B.6 イオンクロマトグラフ
イオンクロマトグラフは,次によって構成する。
a) 試料導入器 分析用試料溶液の一定量を再現性よく装置に注入できる自動のもの,又は装置内に組み
込まれた試料計量管(約10250 μLの一定量)に,110 mLのシリンジを用いて注入する手動のも
の。
b) 分離カラム 内径28 mm,長さ30300 mmの不活性な合成樹脂製又は金属製の管に,陰イオン交
換体を充したもの。分析目的のイオンを隣接するイオン種と分離度1.3程度以上で分離できるもの。
c) プレカラム 濃縮,予備分離及び異物除去のためのガードカラムで,必要に応じて分離カラムの前に
装着する。内径28 mm,長さ550 mmの不活性な合成樹脂製又は金属製の管に,分離カラム及び
同種類の陰イオン交換体を充したもの。
d) グラジエント溶離器 溶離液の組成を変化させながら,試料溶液中のイオン種を溶離させる器具。主
に水酸化カリウム溶離液を使用する場合に用いる。
e) サプレッサー 電気伝導度検出器で測定する場合,測定するイオン種成分の検出を損なうことなく,
バックグラウンドとなる溶離液の電気伝導度を低減する装置。
f) 検出器 電気伝導度検出器,電気化学検出器1)。
g) 記録部 JIS K 0127の5.7(データ処理部)による。
注1) 電気伝導度検出器で測定するとき,共存イオンが影響する場合に使用するとよい。電気化学検
出器は,吸収液中のシアン化物イオン(CN−)を直接検出して測定する。この場合,B.7の定量
操作は行わない。
電気化学検出器で測定する場合の分析条件の例を示す。
− 分離カラム : イオン排除形カラム
− 溶離液 : 10 mmol/L硫酸
− 検出器 : アンペロメトリーモード(作用電極 : Ag電極,参照電極 : Ag/AgCl)
B.7 定量操作
定量操作は,次による。
a) .4で調製した分析用試料溶液1025 mLの一定量を全量フラスコ50 mLに正確にとる。
なお,分析用試料溶液中に固形物が認められる場合には,分離カラムを閉塞するので,あらかじめ
孔径0.45 μm以下のメンブレンフィルターでろ過して除去する。
b) クロラミンT溶液(10 g/L)1.0 mLを加えて栓をし,2回静かに転倒した後,室温で約5分間放置す
る。
c) 水を標線まで加える。

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d) 密栓して2回静かに転倒した後,80 ℃の水浴中で約10分間放置する。この後,氷水中で室温まで冷
却する。
e) イオンクロマトグラフを測定可能な状態にし,分離カラムとサプレッサーとの内側に溶離液を一定の
流量(例えば,12 mL/min)で流しておく。サプレッサーの外側には再生液を一定の流量で流してお
く。
f) d) で作成した試料溶液の一定量(1025 μL)を試料導入器でイオンクロマトグラフに注入し,クロ
マトグラムを記録する。
g) クロマトグラム上のシアン酸イオン(CNO−)2) のピーク面積又はピーク高さを求める。
h) .8によって作成した検量線から,シアン化物イオン(CN−)の質量濃度(mg/mL)を求める。
i) 吸収液1025 mLの一定量を全量フラスコ50 mLにとり,b) d) の操作を行い,f) の注入量と同じ
量を用い,e) h) の操作に準じて操作し,シアン化物イオン(CN−)の質量濃度(mg/mL)の空試験
値を求める。
注2) 生成したシアン酸イオン(CNO−)は,約1時間は安定である。
B.8 検量線の作成
検量線の作成は,次による。
a) .5.2 c) のシアン化物イオン標準液(CN− : 0.000 1 mg/mL)1.025.0 mLを数個の全量フラスコ50 mL
に段階的にとり,B.3.2.2 a) の吸収液10 mLを加える。
b) .7 b) g) の操作を行い,シアン酸イオン(CNO−)のクロマトグラムから,それぞれのシアン化物
イオン(CN−)の質量濃度(mg/mL)に相当するシアン酸イオン(CNO−)2) とのピーク面積又はピ
ーク高さの関係を求める。
c) 別に空試験として,B.3.2.2 a) の吸収液10 mLを全量フラスコ50 mLにとり,B.7 b) g) の操作を行
い,シアン化物イオン(CN−)の質量濃度(mg/mL)に相当するシアン酸イオン(CNO−)2) のピー
ク面積又はピーク高さを求める。
d) 空試験値を補正したピーク面積又はピーク高さと,a) の全量フラスコ中のシアン化物イオン(CN−)
の質量濃度(mg/mL)との関係線を作成する。
検量線の作成は,試料測定時ごとに行う。
B.9 計算
試料ガス中のシアン化水素(HCN)の濃度を式(B.1)式(B.3)によって算出する。
0.861 a−b v
CV= 1 000 (B.1)
VS
1.04 a−b v
CW= 1 000 (B.2)
VS
CW=CV×1.21 (B.3)
ここに, CV : 試料ガス中のシアン化水素(HCN)の体積分率(vol ppm)
CW : 試料ガス中のシアン化水素(HCN)の質量濃度(mg/m3)
a : B.7 h) で求めた分析用試料溶液シアン化物イオン(CN−)の質
量濃度(mg/mL)
b : B.7 i) で求めた空試験溶液中のシアン化物イオン(CN−)の質
量濃度(mg/mL)

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v : 分析用試料溶液の液量(100 mLの場合は100,250 mLの場合
は250)
VS : 5.5によって算出した標準状態の試料ガス採取量(L)(乾きガ
ス量の場合はVSD,湿りガス量の場合はVSW)
0.861 : シアン化物イオン(CN−)1 mgに相当するシアン化水素(HCN)
の体積(mL)(標準状態)
1.04 : シアン化物イオン(CN−)1 mgに相当するシアン化水素(HCN)
の質量(mg)
1.21 : シアン化水素(HCN)1 vol ppmに相当するシアン化水素とし
ての質量濃度(mg/m3)(27.03/22.41による。)

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附属書C
(参考)
ガスクロマトグラフ法に用いる試料採取方法
C.1 一般
この附属書は,ガスクロマトグラフ法に用いる排ガス中シアン化水素の試料採取法方法について記載す
る。この方法は,排ガス温度が室温付近で,試料中の水分量が少ない試料に用いることができる。
C.2 試料採取方法の概要
ガスクロマトグラフ分析で用いられる試料採取方法には,気体試料を直接採取して分析室に持ち帰り分
析する方法及び,現場で試料処理(試料濃縮・捕集及び予備分離)を行う方法がある。後者の方法には,
マイクロ固相抽出(SPME),吸着剤などに捕集する方法がある。これらの方法は,保存安定性を確認して
おけば現場で試料採取を行うと同時に濃縮が可能である。また,注射筒,捕集バッグなどに採取してきた
試料に適用し,ガスクロマトグラフに導入する方法として用いれば,試料量に応じて定量下限を向上して
感度の高い測定が可能となる。
C.2.1 試料ガス採取・分析[マイクロ固相抽出(SPME)法]
ファイバー上にコーティングした捕集剤にシアン化水素を捕集・濃縮し,ガスクロマトグラフの試料注
入口を用いて加熱回収して捕集したシアン化水素をガスクロマトグラフのカラムに導入する方法。捕集剤
にはCarbowax-Divinylbenzeneを用いる。本文にある,気体試料をガスクロマトグラフに直接導入する方法
に比べて数倍から数十倍の試料が導入できるので低濃度試料の分析に用いることができる。
a) 器具及び装置 市販のSPME採取器具及びヘッドスペース用ガラス容器(内容積10100 mLのもの)
又は真空瓶を用いる(図C.1)。
b) 試料採取操作
1) 試料採取場所での濃縮・捕集 注射筒で採取した試料を捕集・濃縮用ヘッドスペース容器又は真空
瓶に移し入れる。この容器にSPMEファイバーを挿入し,40分以上放置してシアン化水素を捕集し
た後,SPMEファイバーを引き抜く(図C.1)。ヘッドスペース容器には,試料中のシアン化水素濃
度に応じて10100 mL程度の内容積のものを用いる。図2の試料採取装置の例にある注射筒の採
取位置に真空瓶を置いて試料採取を行ってもよい。試料を濃縮・捕集したSPMEファイバーをカバ
ーして実験室に持ち帰る。
2) 採取した試料の濃縮・捕集及びガスクロマトグラフへの導入 注射筒に採取し,持ち帰った試料を
測定用のヘッドスペース容器に移し入れる。真空瓶で採取し,持ち帰った試料は真空瓶のまま1) と
同様の操作によってSPMEファイバーに捕集する。この方法で使用する注射筒又は真空瓶は保存安
定性の評価を実施しておく。
c) 分析操作 SPMEファイバーをガスクロマトグラフの試料注入口に挿入し,試料成分をガスクロマト
グラフに導入して測定する。
d) 検量線の作成 検量線は,試料を捕集・濃縮用ヘッドスペース容器又は真空瓶と同じ容器に,検量線
作成用として3点以上濃度の異なる標準ガスを入れてSPMEファイバーに捕集後,直ちにガスクロマ
トグラフに導入し測定する。

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JIS K 0109:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS K 0109:2014の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISK0050:2019
化学分析方法通則
JISK0095:1999
排ガス試料採取方法
JISK0114:2012
ガスクロマトグラフィー通則
JISK0115:2004
吸光光度分析通則
JISK0115:2020
吸光光度分析通則
JISK0122:1997
イオン電極測定方法通則
JISK0127:2013
イオンクロマトグラフィー通則
JISK0557:1998
用水・排水の試験に用いる水
JISK8005:2014
容量分析用標準物質
JISK8034:2006
アセトン(試薬)
JISK8044:2014
三酸化二ひ素(試薬)
JISK8085:2006
アンモニア水(試薬)
JISK8085:2021
アンモニア水(試薬)
JISK8102:2012
エタノール(95)(試薬)
JISK8121:2007
塩化カリウム(試薬)
JISK8180:2015
塩酸(試薬)
JISK8180:2021
塩酸(試薬)
JISK8318:1995
p-トルエンスルホンクロロアミドナトリウム三水和物(試薬)
JISK8355:2006
酢酸(試薬)
JISK8355:2021
酢酸(試薬)
JISK8374:2007
酢酸鉛(II)三水和物(試薬)
JISK8443:2007
シアン化カリウム(試薬)
JISK8495:2019
5-(4-ジメチルアミノベンジリデン)ロダニン(試薬)
JISK8500:2007
N,N-ジメチルホルムアミド(試薬)
JISK8548:2007
硝酸カリウム(試薬)
JISK8550:2006
硝酸銀(試薬)
JISK8550:2021
硝酸銀(試薬)
JISK8574:2006
水酸化カリウム(試薬)
JISK8576:2019
水酸化ナトリウム(試薬)
JISK8588:2011
アミド硫酸アンモニウム(試薬)
JISK8622:2007
炭酸水素ナトリウム(試薬)
JISK8625:2017
炭酸ナトリウム(試薬)
JISK8646:2015
デキストリン水和物(試薬)
JISK8799:2020
フェノールフタレイン(試薬)
JISK8830:1995
ウラニン(試薬)
JISK8906:2011
モリブデン(VI)酸二ナトリウム二水和物(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)
JISK8953:2008
硫酸亜鉛七水和物(試薬)
JISK8960:2008
硫酸アンモニウム(試薬)
JISK9007:2008
りん酸二水素カリウム(試薬)
JISK9020:2012
りん酸水素二ナトリウム(試薬)
JISK9020:2021
りん酸水素二ナトリウム(試薬)
JISK9548:1994
3-メチル-1-フェニル-5-ピラゾロン(試薬)
JISR3503:1994
化学分析用ガラス器具
JISZ8808:2013
排ガス中のダスト濃度の測定方法