JIS X 0527:2018 自動認識及びデータ取得技術―バーコードプリンタ及びバーコードリーダの性能評価仕様 | ページ 5

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− ストローク長 100 mm
− 試料を押す力 2±0.1 N
− しゅう(摺)動速度 100 mm間を1分間に30往復
− 試料枚数 10枚
− しゅう(摺)動回数 50往復
− 印字品質検証領域 摩擦子で擦った場所の中央部分で,約100 mm×16 mm(図7参照)
段ボール片による試験方法,水による試験方法,エタノールによる試験方法及び合成洗剤による試験方
法は,次による。
a) 耐段ボール擦過性 試験で用いる段ボール片は,JIS Z 1516に規定するB段(Bフルート)(3 mm厚
さ,20 mm×20 mm)とする。図8に,段ボール片のしゅう(摺)動方向を示す。
図8−段ボール片のしゅう(摺)動方向
b) 耐水擦過性 試験で用いる白綿布及び水は,JIS L 0803に規定する白綿布“かなきん3号(呼び番号
3-1)”1枚(50 mm×50 mm程度)に,JIS K 0557に規定するA1の水又はこれと同等の水を約0.5 ml
含浸させる。
c) 耐エタノール擦過性 試験で用いる白綿布及びエタノールは,JIS L 0803に規定する白綿布“かなき
ん3号(呼び番号3-1)”1枚(50 mm×50 mm程度)に,JIS K 8101に規定する純度99.5 %のエタノ
ールを約0.5 ml含浸させる。
d) 耐合成洗剤擦過性 試験で用いる白綿布及び合成洗剤は,JIS L 0803に規定する白綿布“かなきん3
号(呼び番号3-1)”1枚(50 mm×50 mm程度)に,JIS L 0844に規定する合成洗剤1号又は合成洗剤
2号を約0.5 ml含浸させる。
4.2.2.3 耐アイロン性
次の条件で,JIS L 0850の電気アイロン法(B法)の乾燥試験に準じて試験し,インクの移行がJIS L 0805
で規定しているグレースケール色票3-4号の色差上限値を超えないときの最高試験温度とする。
ただし,この試験は,セラミックラベルには適用しない。
− 圧力 2.5±0.5 kPa
− 時間 15秒
− 温度 70±5 ℃,90±5 ℃,110±5 ℃,150±5 ℃及び200±5 ℃
4.2.2.4 耐高温性
ラベルをセラミック化するときの,ラベルの焼成温度を二色温度計等を用いて測定する。
なお,この試験は,セラミックラベルだけに適用する。
4.2.2.5 ラベルの粘着性
印字ラベルの粘着性は,表12によって試験を行う。上質紙,アート紙,コート紙及び合成紙を印刷用粘
着紙とし,フィルムを印刷用粘着フィルムとして適用する(表12の注記を参照)。
ただし,この試験は,セラミックラベルには適用しない。

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X 0527 : 2018
表12−バーコードラベル粘着性能評価項目一覧表
性能評価項目 試験方法及び判定基準
適用JIS 判定基準
離性 印刷用粘着紙 JIS Z 1538 粘着紙(フィルム)及び離紙の
印刷用粘着フィルム JIS Z 1529 破れ並びにのり(糊)がれがあ
ってはならない。
粘着力 印刷用粘着紙 JIS Z 1538 2.4 N/10 mm以上

号 印刷用粘着フィルム JIS Z 1529 1.8 N/10 mm以上
保持力 印刷用粘着紙 JIS Z 1538 3 mm以下
(
永 印刷用粘着フィルム JIS Z 1529
久 ぬ(濡) 印刷用粘着紙 JIS Z 1538 30 N/m以上

) れ張力 ホイル紙を表面基材とする粘着紙
だけに適用する。
印刷用粘着フィルム JIS Z 1529 30 N/m以上
ホイル紙を表面基材とする粘着紙
だけに適用する。
離性 印刷用粘着紙 JIS Z 1538 粘着紙(フィルム)及び離紙の
印刷用粘着フィルム JIS Z 1529 破れ並びにのり(糊)がれがあ
ってはならない。
二 粘着力 印刷用粘着紙 JIS Z 1538 0.6 N/10 mm以上

印刷用粘着フィルム JIS Z 1529 0.2 N/10 mm以上
( 保持力 印刷用粘着紙 JIS Z 1538 3 mm以下

印刷用粘着フィルム JIS Z 1529
離 再離性 印刷用粘着紙 JIS Z 1538 のり(糊)残りがあってはならな

) 印刷用粘着フィルム JIS Z 1529 い。
ぬ(濡) 印刷用粘着紙 JIS Z 1538 30 N/m以上
れ張力 印刷用粘着フィルム JIS Z 1529 ホイル紙を表面基材とする粘着紙
だけに適用する。
注記 JIS Z 1529及びJIS Z 1538では,商用印刷機で用いる粘着紙を想定しているため,
“印刷用···”と記載しているが,粘着性評価は,印字用ラベルにも適用可能なため
引用している。
4.2.3 性能のランク付け
4.2.3.1 一般
対象となる評価試験項目ごとに,性能評価試験結果に応じた性能のランク付けを行う。ランクは,上位
からランクS,ランクI,ランクII,ランクIII及び規定に達しなかった評価試験項目をランクFとする。
注記 ランクSは,この規格を作成する時点では,現存の消耗品が達成できていない性能ランクであ
り,今後の技術開発を促すための目標として設定している。
4.2.3.2 基本特性
消耗品のランク付けは,次による。
a) 白色度(%) ランク付けは行わない。
b) 平滑度(s) 4.2.2.1 b)によって試験を行い,試験結果を基にして表13からランクを選ぶ。

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表13−平滑度のランク
ランク 平滑度 F(s)
S −
I F>1500
II 1500≧F>400
III 400≧F
4.2.3.3 堅ろう性
耐段ボール擦過性,耐水擦過性,耐エタノール擦過性及び耐合成洗剤擦過性は,それぞれ4.2.2.2によっ
て試験を行い,それぞれの評価試験において,試験前のバーコード印字品質総合グレード(数値グレード
とし,小数点以下第1位までとする。)が,試験後に,どの程度低下したかを基にして表14からランクを
選ぶ。
表14−堅ろう性のランク
ランク 印字品質総合グレード値の低下量
S 0
I 0.5未満
II 0.5以上1.0未満
III 1.0以上
F 印字品質総合グレード値が0.4以下
4.2.3.4 耐アイロン性
4.2.2.3によって試験を行い,試験結果を基にして表15からランクを選ぶ。
表15−耐アイロン性のランク
ランク 最高試験温度
S 200±5 ℃
I 150±5 ℃
II 90±5 ℃,110±5 ℃
III 70±5 ℃
F グレースケール条件値を満たしていない。
4.2.3.5 耐高温性
ランク付けは行わない。
4.2.3.6 粘着性
ランク付けは行わない。

4.3 試験結果報告書

  試験結果報告書には,次の事項を記載する。
a) 4.1.2及び4.2.2で規定した試験評価項目
b) 4.1.2及び4.2.2で規定した試験方法に基づいて試験を行った結果
c) 4.1.3及び4.2.3で規定した方法でランク付けを行った結果
d) プリンタ型式名,プリンタ製造業者,サーマルヘッド寸法,公称dpi,受容紙種別,作業者及び作業

e) その他必要な事項

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なお,試験報告書の例をD.1に示す。

5 バーコードリーダ

5.1 一般

5.1.1  原理
バーコードシンボルを読み取るには,バーコードリーダの種類を問わず,何らかの形でバーコードシン
ボル全体を走査しなければならない。バーコードリーダの基本構成を図9に示す。
外部装置
電源 インタフェース
制御部 復号処理
ディジタル処理
アナログ処理
受光素子
照明光源 光学系
図9−バーコードリーダの基本構成
5.1.2 周囲環境条件
バーコードリーダの性能評価試験は,次の環境条件下で実施しなければならない。ただし,各評価試験
項目で環境条件を個別に規定している場合,又は各評価試験項目に引用規格がある場合は,その規定又は
規格を優先しなければならない。さらに,試験中は,温度及び/又は湿度が,結露が生じる条件まで急激
に変化してはならない。
− 温度 1828 ℃
− 湿度 3070 %Rh
− 周囲照度 シンボル面で750 Lux以下
試験時の周囲環境条件は,試験結果と合わせて5.4の試験結果報告書に記録する。

5.2 性能評価項目及び試験方法

5.2.1  読取性能試験用テストチャート
バーコードリーダの読取性能を評価するために,光学技術を用いて作成した精密なテストチャートを用

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いる(附属書Eを参照)。
− 寸法精度 ±5 μm
− 濃度精度 ±0.03(ただし,反射率が2 %以下のときは,±0.04)
− 測定開口径 0.8X
注記 バーコードリーダ及び印字品質検証器では,最小エレメント寸法(X)又はモジュール寸法の
0.8倍の開口径(円)で走査したときに,目標の評価値が得られるように設計されている。
各テストチャートを用いる対象評価試験項目は,表16による。
表16−各テストチャートの対象試験
テストチャート チャート番号 対象性能評価項目
一次元シンボル用 BRPT-1RES 読取範囲,読取角度及び読取速度
テストチャート BRPT-1SC-1,-2,-3,-4,-5,-6,-7,-8 シンボルコントラスト
BRPT-1MOD-1,-2,-3,-4 モジュレーション
BRPT-1DEF-1,-2,-3,-4 欠陥
BRPT-1DEC-1,-2,-3,-4 復号容易度
二次元シンボル用 BRPT-2RES 読取範囲及び読取角度
テストチャート BRPT-2SC-1,-2,-3,-4,-5,-6,-7,-8 シンボルコントラスト
BRPT-2MOD-1,-2,-3,-4 モジュレーション
BRPT-2FP-1,-2,-3,-4 固定パターン損傷
BRPT-2GNU-1,-2,-3,-4 格子の非均一性
BRPT-2ANU-1,-2,-3,-4 軸の非均一性
BRPT-2UEC-1,-2,-3,-4 未使用誤り訂正(UEC)
注記 テストチャートは,附属書Eによる。
5.2.1.1 一次元シンボル用テストチャート
テストチャートは,バーコードリーダの読取性能である読取距離,読取深度,読取角度,読取速度,シ
ンボルコントラスト,モジュレーション,欠陥及び復号容易度の性能ランクを求めるときに用い,次によ
る。
a) 読取範囲,読取角度及び読取速度試験用(No. BRPT-1RES) バーコードリーダの読取性能の中で,X
寸法に応じた読取距離の範囲,最大読取角度(ピッチ角度,スキュー角度及びチルト角度)及び読取
速度の試験をするときは,このテストチャートを用いなければならない。
注記1 このテストチャートの全てのシンボルは,印字品質総合グレードが“A”であり,X寸法
が0.100,0.150,0.200,0.250,0.300,0.350,0.400及び0.450 mmの8種類ある。
b) シンボルコントラスト試験用(No. BRPT-1SC -1-8) シンボルコントラストは,バーコードシンボ
ルを印字している基材からの最大反射率とバーからの最小反射率との差である(明暗反転シンボルの
場合は逆になる。)が,一般に,この差が100 %に近いほどバーコードリーダの読取性能がよくなる(低
シンボルコントラスト用に調整されたバーコードリーダでは,この限りではない。)。シンボルコント
ラスト試験用テストチャートの種類は,表17に規定するグレードの8種類とする。バーコードリーダ
が正しく読み取ることができる最小のシンボルコントラストを求めるときは,表17のテストチャート
を用いなければならない。

――――― [JIS X 0527 pdf 25] ―――――

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JIS X 0527:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 0527:2018の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC0920:2003
電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)
JISC1102-2:1997
直動式指示電気計器 第2部:電流計及び電圧計に対する要求事項
JISC1102-3:1997
直動式指示電気計器 第3部:電力計及び無効電力計に対する要求事項
JISC60068-2-1:2010
環境試験方法―電気・電子―第2-1部:低温(耐寒性)試験方法(試験記号:A)
JISC60068-2-6:2010
環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
JISC60068-2-78:2015
環境試験方法―電気・電子―第2-78部:高温高湿(定常)試験方法(試験記号:Cab)
JISC61000-4-2:2012
電磁両立性―第4-2部:試験及び測定技術―静電気放電イミュニティ試験
JISC61000-4-3:2012
電磁両立性―第4-3部:試験及び測定技術―放射無線周波電磁界イミュニティ試験
JISC61000-4-4:2015
電磁両立性―第4-4部:試験及び測定技術―電気的ファストトランジェント/バーストイミュニティ試験
JISK0557:1998
用水・排水の試験に用いる水
JISK8101:2006
エタノール(99.5)(試薬)
JISL0803:2011
染色堅ろう度試験用添付白布
JISL0805:2005
汚染用グレースケール
JISL0844:2011
洗濯に対する染色堅ろう度試験方法
JISL0849:2013
摩擦に対する染色堅ろう度試験方法
JISL0850:2015
ホットプレッシングに対する染色堅ろう度試験方法
JISP8148:2018
紙,板紙及びパルプ―拡散青色光反射率の測定方法―室内昼光条件(ISO白色度)
JISP8155:2010
紙及び板紙―平滑度試験方法―王研法
JISX0500-1:2009
自動認識及びデータ取得技術―用語―第1部:一般
JISX0500-2:2009
自動認識及びデータ取得技術―用語―第2部:光学的読取媒体
JISX0503:2012
自動認識及びデータ取得技術―バーコードシンボル体系仕様―コード39
JISX0504:2014
自動認識及びデータ取得技術―バーコードシンボル体系仕様―コード128
JISX0510:2018
情報技術―自動認識及びデータ取得技術―QRコード バーコードシンボル体系仕様
JISX0512:2015
情報技術―自動認識及びデータ取得技術―バーコードシンボル体系仕様―データマトリックス
JISX0520:2014
自動認識及びデータ取得技術―バーコードシンボル印刷品質の評価仕様―一次元シンボル
JISX0521-1:2005
バーコード検証器の適合仕様―第1部:1次元シンボル
JISX0526:2017
情報技術―自動認識及びデータ取得技術―バーコードシンボル印刷品質の評価仕様―二次元シンボル
JISZ1516:2003
外装用段ボール
JISZ1529:2009
印刷用粘着フィルム
JISZ1538:2009
印刷用粘着紙